2019年2月22日(金)に公開される、映画『アリータ:バトル・エンジェル』の世界最速特別映像試写会が開催。イベントではトークショーも実施され、本作を手掛けるWetaデジタルスタジオのニック・エプスタイン(シークエンスVFXスーパーバイザー)と、映画ライターの杉山すぴ豊が登壇した。
本作はSF漫画の最高峰として語り継がれ、日本はもとより世界15の国と地域で翻訳された木城ゆきとの漫画、『銃夢』を原作とし、巨匠ジェームズ・キャメロン製作・脚本で実写化したもの。監督はロバート・ロドリゲスが務める。
トークショーでは、杉山が本作を観て「観ているうちに、アリータというヒロインを好きになっていくという感じがすごくしていて、たぶん彼女をここまで愛らしくするために公開が遅れたんだなと思いました。待った甲斐があった映像だったなって思いました」とコメント。その後は、杉山がニックへ作品にまつわる質問をする形で進行していった。
まず、杉山はニックの肩書である“シークエンスVFXスーパーバイザー”とは何かを質問。これに対して、ニックは「まず、毎日監督やプロデューサーなどのフィルムメーカーたちとミーティングをします。そして、彼らのビジョンをアーティストに伝えるのが役目なんです」と語った。
制作前から本作の構想を持っていたジェームズについては、「600ページにおよぶ(ジェームズの)資料は私たちにとってのバイブルです。彼は長年これを書き上げていて、私たちWetaがこの作品に参画する前から形ができていたんです」と、彼の本作に対する熱の入れようがわかるエピソードを披露。そのうえで、「ジェームズからのダメ出しはしょっちゅう来るんですが、『原作の漫画に忠実に』と言っているんです」とジェームズの原作への愛とこだわりについても話してくれた。またその一例として、本作のポスターでも確認できる、アリータの目元の血にまつわるエピソードを紹介。ジェームズに「(血の位置が)ちょっと違う」と指摘を受けたことがあったそうで、「原作のこの巻のこのページを参考にしろ!」と非常に具体的なアドバイスをされたことも明かした。
そして、ジェームズに「アリータを忠実に再現しろ」と言われたときどう思ったか、杉山が尋ねると、「大変だったけど、『大変じゃないとやる価値はない』と言われているんです」とニック。アリータの再現で特に難しかった部分については、「アリータは非常に人間らしいんです。ここが非常に難しいんです」と語り、「この解決策として現実のものを使うことにし、ローサ・サラザール(アリータ役)の演技をキャプチャーしたんです。そして、同時に彼女の口や目も使っていくと、非常に現実味が出てきて信じられる人間らしさが出たんです」と解説した。
『アバター』からの技術の進歩について話が移ると、ニックは髪の毛の動きなどのシミュレーションについてトークを展開。アバターのときの髪の毛は“大体”1万本という形でシミュレーションしていたのに対し、『アリータ』ではすべての髪の毛1本1本をシミュレーションしているので、実際の髪の毛と同じように再現できていると、驚きの進歩を語ってくれた。
ここで、杉山は「ジェームズに・キャメロンの映画は、公開が延びることでいい映画になっているイメージがあるのですが、今回はどこにこだわったことで公開が延びたのですか?」と踏み込んだ質問を。これについては、ニックもなぜ公開が延びるのかわからないようで、「我々は予定通りにやっています」とひと言。
最後にWetaデジタルで人気のアニメ・マンガはあるか杉山が訪ねると、ニックはポケモンと返答。さらに、「ジブリがみんな好きで、特に『トトロ』は私がいちばん好きな作品ですしWetaでも人気があるんです」と答えると、杉山が「Wetaのテクノロジーで『トトロ』を見たいですね」と熱望。「できたらやりたいですね」とニックが話し、イベントは締めくくられた。
フォトギャラリー
【STORY】
支配する者と支配される者の二重世界で構成された未来。サイバー医師のイドは、荒廃した瓦礫の中から少女の人形の頭部を拾い上げる。その中にはなんと脳が生身のまま生きていた。イドはその頭に新しい機械の身体を与え、蘇らせた。そして過去の記憶を一切なくしたサイボーグの少女は、アリータと名付けられた。父親代わりのイドや友達に見守られ成長するアリータだが、ふとしたきっかけから自分は300年前に失われた技術で造られた最強の兵器だということに気付いてしまう。だが、人の温かさに触れ、心を持った少女は、悲惨な世界を前にして、自らの運命に目覚め始める。少女の心を持つ最強兵器アリータの世界を変える壮大な旅が始まる―。
作品情報
『アリータ:バトル・エンジェル』
2019年2月22日(金)全国ロードショー
脚本・製作:ジェームズ・キャメロン
監督:ロバート・ロドリゲス『シン・シティ』『スパイ・キッズ』
出演:ローサ・サラザール、クリストフ・ヴァルツ、ジェニファー・コネリー、マハーシャラ・アリ ほか
配給:20世紀フォックス映画
© 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation ©Yukito Kishiro/Kodansha
オフィシャルサイト
http://www.foxmovies-jp.com/alitabattleangel/
『銃夢』原作


