井上芳雄の渾身の小林多喜二が帰ってくる。井上ひさし最後の戯曲、舞台『組曲虐殺』2019年10月上演

井上芳雄の渾身の小林多喜二が帰ってくる。井上ひさし最後の戯曲、舞台『組曲虐殺』2019年10月上演

井上ひさし没後10年目のメモリアルイヤーとなる2019年の10月、氏の最後の戯曲である舞台『組曲虐殺』の上演が決定した。こまつ座&ホリプロ『組曲虐殺』は、プロレタリア文学の旗手・小林多喜二の生涯を、彼を取り巻く愛すべき登場人物たちとの日々を中心に描いた戯曲。

上段左より、井上芳雄、上白石萌音、神野三鈴 下段左より)土屋佑壱、山本龍二、高畑淳子、小曽根真

一人の内気な青年が、なぜ29歳4ヶ月で死に至らなくてはならなかったのか。明るさと笑いと涙に包まれつつ、現代社会を鋭く照射する音楽劇だ。

2009年、2012年に続く今回の再々演も、ミュージカル界のプリンス・井上芳雄が小林多喜二を演じる。初演より丸10年を経て、この役に並々ならぬ情熱を燃やす井上の、深みの増した渾身の演技に期待が高まる。

そして、多喜二の恋人・瀧子に新たに上白石萌音が決定。高畑淳子、山本龍二、神野三鈴ら初演から本作を支えてきた俳優陣と世界的ピアニスト小曽根真に、若手実力派の土屋佑壱も加わり、激動の時代に翻弄された優しくも切ない人間模様を描き出す。

2012年舞台写真より

2012年舞台写真より

<受賞歴>
2009年初演
第17回読売演劇大賞・芸術栄誉賞(井上ひさし)、最優秀スタッフ賞(小曽根真)、優秀演出家賞(栗山民也)、優秀作品賞

2012年再演
第63回芸術選奨文部科学大臣新人賞<演劇部門>、第20回読売演劇大賞優秀男優賞(井上芳雄)、同賞最優秀女優賞(高畑淳子)、第47回紀伊國屋演劇賞個人賞(神野三鈴)

上演は2019年10月東京・天王洲銀河劇場よりスタート、11月には福岡・大阪 他、地方公演数箇所を予定 。チケット発売時期は未定。

公演情報

こまつ座&ホリプロ公演『組曲虐殺』
東京公演:2019年10月 天王洲 銀河劇場
※11月 福岡・大阪 他、地方公演数箇所を予定  

【STORY】
ときは昭和5年の5月下旬から、昭和8年2月下旬までの、2年9ヶ月。
幼い頃から、貧しい人々が苦しむ姿を見てきた小林多喜二(井上)は、言葉の力で社会を変えようと発起し、プロレタリア文学の旗手となる。だが、そんな多喜二は特高警察に目をつけられ、「蟹工船」をはじめ彼の作品はひどい検閲を受けるだけでなく、治安維持法違反で逮捕されるなど、追い詰められていく。そんな多喜二を心配し、姉の佐藤チマ(高畑)や恋人の田口瀧子(上白石)はことあるごとに、時には変装をしてまで、彼を訪ねていく。瀧子は、活動に没頭する多喜二との関係が進展しないことがもどかしく、また彼の同志で身の回りの世話をしている伊藤ふじ子(神野)の存在に、複雑な思いを抱いている。言論統制が激化するなか、潜伏先を変えながら執筆を続ける多喜二に対し、刑事の古橋鉄雄(山本)や山本正(土屋)は、彼の人柄に共感しながらも職務を全うしようと手を尽くす。命を脅かされる状況の中でも、多喜二の信念は決して揺るがず、彼を取り巻く人たちは、明るく力強く生きていた。
そしてついにその日は訪れる…。多喜二「ぼくたち人間はだれでもみんな生まれながらにパンに対する権利を持っている。けれどもぼくたちが現にパンを持っていないのは、だれかがパンをくすねていくからだ。それでは、そのくすねている連中の手口を、言葉の力ではっきりさせよう……(中略) ぼくの思想に、人殺し道具の出る幕はありません。」

作:井上ひさし
演出:栗山民也
美術:伊藤雅子
照明:服部 基
音響:山本浩一
衣裳:前田文子
ヘアメイク:鎌田直樹
歌唱指導:伊藤和美
振付:田井中智子
映像:井形伸一
題字:和田 誠
演出助手:坪井彰宏
舞台監督:加藤 高
出演
小林多喜二(作家):井上芳雄
田口瀧子(多喜二の恋人):上白石萌音
伊藤ふじ子(多喜二の妻):神野三鈴
山本正(特高刑事):土屋佑壱
古橋鉄雄(特高刑事):山本龍二
佐藤チマ(多喜二の実姉):高畑淳子
ピアニスト: 小曽根真
主催・企画制作:こまつ座/ホリプロ

原作小説

『組曲虐殺』
著者:井上ひさし 出版社:集英社



『組曲虐殺』こまつ座ホームページ
http://www.komatsuza.co.jp/index.html
『組曲虐殺』ホリプロホームページ
http://hpot.jp/stage/kumikyoku
『組曲虐殺』Twitter(@KUMIKYOKU2019)
https://twitter.com/KUMIKYOKU2019?lang=ja