相楽樹の「ご一緒してもいいですか?」  vol. 5

Interview

相楽樹×古舘佑太郎対談ー共通点は朝ドラ出演。語り合う音楽愛

相楽樹×古舘佑太郎対談ー共通点は朝ドラ出演。語り合う音楽愛

相楽 大好きなんです、犬レイプの「百姓勃起」
古舘 口にしてもらうのも申し訳ない曲ですね(笑)

相楽 音楽以外に、役者もされています。いつ頃からですか?

古舘 「文学のススメ」を出した後くらいからですね。メンバー全員が完全に行き場を失って、これから何処へ向かうのか、方向性が見えなかった頃。シングルを3枚出したものの、どこにも着地できなかった。ライヴ回って東京に戻ってきて、さて、どうしよう、っていうときに、大好きだった『日々ロック』という漫画(作・榎屋克優)が映画化される話があって。しかも監督は『SRサイタマノラッパー』の入江悠さん! たまたまレーベルに話が来て、バンド全員で出られるというので応募したら受かっちゃった。一ヵ月間、撮影場所に通うのは楽しかったな。

相楽 私、映画に登場するバンド、犬レイプの「百姓勃起」が大好きで。

古舘 えっ? 口にしてもらうのも申し訳ない曲ですね……(笑)。
映画の中で歌う曲を書いてくれ、という話があって、本当は別に本命の曲があって、「当て馬」みたいに書いたのがこの曲だったんです。ひどい曲当てれば、別の曲が選ばれるだろうと。そしたら、この曲、いいねぇ!ってなって。みんな、映倫の人と闘ってくれて(笑)。でも、あの曲のせいで地上波とか絶対無理だと思うんですよね。でも、そういうの含めて楽しかったです。

相楽 私、本当に大好きです。

古舘 次は『日々ロック』の脚本家・吹原幸太さんがやっている劇団「PMC野郎」の舞台『独りぼっちのブルース・レッドフィールド』に出してもらいました。舞台って、やったことありますか?

相楽 私はけっこう小劇団に出させてもらっています。

古舘 好きですか、舞台?

相楽 好きですね。やっぱり稽古で何回もできるじゃないですか。映像ってOKが出たらそこで終わっちゃう。その切なさみたいなのがある。舞台だとこだわって何回もできるし、そのあと演者同士で言い合って磨いていける。

相楽 映像と舞台、どっち?と聞かれたら、舞台をやらない選択肢はない
古舘 舞台はバンドで言うとライヴ。ついお客さんを煽ってしまった(笑)

古舘 映像と舞台、いまはどっちが好きですか? 

相楽 うーん、難しいですね。どっちも……。でも、映像が続くと舞台をやりたくなる。舞台をやらないという選択肢はないですね。

古舘 舞台はバンドで言うとライヴだと思っていて。映像はレコーディング。僕は正直言ってレコーディングのほうが好きかな。でも、「舞台をやらないという選択肢はない」というのは凄くわかる。開演前の独特の緊張感。お客さんの声とかざわめき。嫌だけど、奮い立つものがある。
ライヴの日よりレコーディングの日のほうが好きだけど、ライヴが始まる前の感じとか、やったら楽しいし、病みつきになるものがある。
でも、初めて立ったその舞台で、何を勘違いしたのか、僕、お客さんを煽っちゃったんです。

相楽 お客さんを、煽った?

古舘 そうなんです。そういうシーンでもないのに、煽っちゃった。あとから、おまえ、面白いなーって言われて。目の前のお客さんを煽るなんて、やっぱミュージシャンって凄ェなって。
よく考えると役になりきっていたら目の前のお客さんを煽るなんてありえないって反省したんですけど、それで演出家の人も面白がってくれて、結果的にはまぁよかったんですけど。

相楽 舞台のとき、お客さんの顔とか見られます?

古舘 ライヴのときは見ますけど、舞台はないですね。あ、でも、そのときは煽っちゃったから、見えたかな(笑)。

相楽 へえー。煽ってみたいな、私も。7月に舞台をやるんです。バンドのギター&ヴォーカルの役で。煽れたら煽ってみたい(笑)。

古舘 それは観てみたいですね。

相楽 実は「酔わないウメッシュ」のCMで、ギター弾いて歌っているんです。爽やかっていうより〝カッコ良く〟って言われて、頑張って歌っています。すごく恥ずかしいんですけど。

古舘 (CM映像を観て)めっちゃ歌うまいじゃないですか!

相楽 恥ずかしいです(笑)。舞台の方は、ガールズバンドでドラムの女の子が交通事故で亡くなって、お父さんが代わりにドラムをやって、みんなで演奏するっていう設定です。『FILL-IN〜娘のバンドに親が出る〜』という吉本新喜劇の内場勝則さんが主演のコメディです。面白いものになると思います。歌もギターも練習します。

古舘 ひどいのは、いい曲が出来た!って思ったら、自分の昔の曲に似てたとき
相楽 お芝居は無限。でも音楽は制限があって難しい

相楽 思うんですけど、お芝居って無限にあるじゃないですか。その人の持っているものって、限りがない。でも、音楽って制限がある。コードとか音階とか決まってるじゃないですか。

古舘 そうなんです。だから、いい曲が出来た! って思っても、なんかあの曲に似てないか?とか。いちばんひどいのは、自分が昔つくった曲に似てたとき。せっかくいい新曲が出来た!って思ったら……。嫌ですね。しんどいです。

相楽 そこから抜け出す方法とか、あるんですか?

古舘 なんとかいじくり回して変えようとします。でも、最近は減ってきたかな。音楽って、音階は限りあるのに、何千、何万もの曲がある。本当にオリジナリティがあるっていうのは、培ってきたものが強靭だったり、いろんなものを組み合わせるパズルが劇的に上手かったり、あるいはその人が歌えばその人になる、みたいなものだったり。奥が深いですね。

相楽 曲や歌詞はどういうところで書くんですか?

古舘 曲は歩きながら、とか、どこでも。すぐ録音したりしながら。詞は電車の中だったり、純喫茶だったり。

相楽 純喫茶! 私も大好きです! どこに行ったりしますか?

古舘 まだ行ったことないんですけど、いまいちばん行きたいのは、平井にある「ワンモア」。あそこのフレンチトースト、写真観ただけでヤバいです。

相楽 平井……。行ってみたいです。

古舘 「酒のほそ道」と「美味しんぼ」は全部読んでいます
相楽 古典的な小説や純文学を読んでいらっしゃるのかと……

相楽 音楽をつくったり、お芝居をされたり、アウトプットばかりだと思いますが、インプットはどうやってしているんですか?

古舘 僕、TVめっちゃ観るんです。バラエティ番組も凄く観てますね。それからマンガ。とくに食のマンガが好きで「酒のほそ道」と「美味しんぼ」は全部読んでいます。

相楽 食が好きなんですか?

古舘 食が好き、というよりは、食のマンガ。食のうんちくを蓄えるのが好きなんです(笑)。

相楽 連載を読むと文才があるので、古典的な小説とか純文学をよく読んでいらっしゃるのかなと思っていました。

古舘 小説は十代のときよく読んでいました。でも、あるときから小説よりマンガのほうを読むようになって。ちょうど視力が落ち出したとき。人って、視力が落ち出すと小説を読むのにストレスを感じるみたいで。視力が落ちると同時に、マンガに移行していっちゃいました。

相楽 映画は?

古舘 映画はディズニーのピクサーとかがめっちゃ好きで。せっかちなんで、超大作とかで進みが遅い映画は観られない。早送りとかしたくなる(笑)。
通常速度で観られるのがピクサーとかミニオンズとか。『カンフー・パンダ』とか、面白いですよ。みんな子ども向けだと思ってるけど、ヤバいです。『Ⅱ』とか号泣しますよ。テーマは「内なる平和」とかで。

相楽 けっこう深いんですね。

古舘 深いんです。絶対観てほしいです。『Ⅱ』ではパンダが自らの出生の秘密を知る。なぜ、アヒルがお父さんなのか、その秘密を知るんです! すみません、つい、熱くなっちゃいました。子どもが観ても、大人が観ても、違う視点で楽しめる映画、好きですね。

相楽 観ます、『カンフー・パンダ』。

古舘 いつか共演したときに、感想聞かせてください。

相楽 今後のご予定は?

古舘 NHK朝のテレビ小説『ひよっこ』に出ます。三宅裕司さんの一人息子の役です。ドラマ界の重鎮や芸達者な方が多いので、すごく勉強になるし、刺激的な現場です。
あと映画『笠置Rock!』に出演しています。ロックフェス(音楽)とロックフェス(岩を登る外岩ボルダリング)を間違えて日本で2番目に人口が少ないまちにやってきた売れないミュージシャン・裕也役です。
音楽のほうは大分曲も出来上がって、コンセプトも固まってきたので、新しいアルバムを出そうと思っています。これまでとはまた全然違ったものになると思いますよ。ツアーもやります。

相楽 ツアー、行きます。楽しみにしています!

古舘 ぜひ来てください。僕も舞台観に行きます。

古舘佑太郎

2015年3月、自身が率いていたバンド「The SALOVERS」が無期限活動休止。約半年後の10 月21 日にソロ・ミニアルバム「CHIC HACK」をリリース。音楽活動の他に、舞台、映画、ドラマ等で役者としても活躍中。
Webマガジン「Ne oL」にて連載小説「青春の象徴 恋のすべて」を執筆中。
2017年、映画「笠置ROCK!」(https://www.kasagirock.com/)出演、そしてNHK朝ドラ「ひよっこ」出演と多方面で活躍の場を広げている。 2017年5月、新バンド「2」を結成を発表。6月10日に行われる「SPACE SHOWER MUSIC “ZIRYOKU” TOUR 2017」大阪・梅田Zeela公演にて初ライブを実施。
古舘佑太郎オフィシャルサイトhttp://www.yutarofurutachi.com/

古舘佑太郎が、新バンド「2」(読み:ツー)を結成!

2 (読み:ツー)

vo./gt. 古舘佑太郎 – 東京都出身 gt. 加藤綾太 – 東京都出身 ba. 赤坂真之介 – 東京都出身 dr. yucco – 北海道出身 古舘と加藤を中心に2017年結成。 双方とも所属していたバンドを無期限活動休止していたが、「バンドで音を鳴らしたい」という欲求が抑えられず、結成に至る。 結成の為にyuccoを北海道から無理矢理招集。 結成の為に赤坂を就職先から無理矢理招集。 古舘の独創性溢れる焦燥的言語感覚が、キレ味あるオルタナティヴ・サウンドに乗り、酸味の効いた主旋律を鳴らす。 これはロック・バンドという素晴らしいダイナミズムを知ってしまった人間たちの業であり、エピソード2に当たる。
2オフィシャルサイトhttp://www.2band.tokyo/

2 ライブ

■SPACE SHOWER MUSIC “ZIRYOKU” TOUR 2017
日時:2017年6月10日(日)
会場:Osaka Umeda Zeela
出演:Age Factory / uchuu / 赤色のグリッター / 2
OPEN 17:30 / START 18:00

■YATSUI FESTIVAL! 2017
日時:2017年6月18日 (日)
会場:TSUTAYA O-EAST / TSUTAYA O-WEST / TSUTAYA O-nest / TSUTAYA O-Crest / duo MUSIC EXCHANGE / 7th FLOOR / clubasia / VUENOS / GLAD / SOUND MUSEUM VISION / HARLEM PLUS / LOFT9 Shibuya
詳細はhttp://yatsui-fes.com/


相楽 樹

1995年生まれ。埼玉県出身。
2010年に女優として活動をスタート。ドラマ、映画、舞台、CMやミュージックビデオに等にも出演。
NHK朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」小橋家次女・鞠子役でレギュラー出演。
2016年6月25日にはオムニバス映画「スリリングな日常」の1編「不審者」の主演を務める。 2017年に入って、フジテレビ系ドラマ『嫌われる勇気』、テレビ東京「こんにちは、女優の相楽樹です。」で主演、現在オンエア中TBS系「3人のパパ」に出演中。7月からは舞台「FILL-IN〜娘のバンドに親が出る〜」の公演が控えている。

< 1 2
vol.4
vol.5
vol.6