LIVE SHUTTLE  vol. 129

Report

LOVE PSYCHEDELICO、4年ぶりのアルバムをライブで先行披露!音楽を持って証明した、圧倒的な存在感

LOVE PSYCHEDELICO、4年ぶりのアルバムをライブで先行披露!音楽を持って証明した、圧倒的な存在感

長らく新作のリリースが待望されていたLOVE PSYCHEDELICO。去る4月17日に東京・EX THEATHERにて、現在、制作が大詰めを迎えているアルバム収録曲を一足早く披露する“PREVIEW LIVE“が行われた。そのステージでアルバム『LOVE YOUR LOVE』の7月5日リリースと9月の全国ツアー開催を発表した彼らは、前作から4年の歳月が経過した2017年にどんな世界を見せてくれるのだろうか?

取材・文 / 小野田雄


4年という歳月は彼らの音楽世界を劇的に進化させたことは間違いない

前作アルバム『IN THIS BEAUTIFUL WORLD』から4年。その間の目立った動きとしては、2014年に3ヵ月連続で行ったアコースティックライブ、2015年にリリースしたデビュー15周年記念ベストアルバムと国内外ツアー。そして、フェスやライブイベントに出演しながら、2014年以降は「Good times, bad times」「Love Is All Around」「Merry Xmas To You」「This moment/C’mon, it’s my life」という4作のシングルを配信限定でリリースしてきた。

日々、膨大な情報が押し寄せる日常にあって、慌てず、脇目もふらず、自分たちのペースを守り続けてきた彼らが、制作中の新作アルバムからの新曲を披露するプレビューライブ『How is your Love?』。

会場である東京・EX THEATHER ROPPONGIを埋め尽くしたのは、アルバムリリースのブランクをものともせず、新作を待ち続けるオーディエンスたち。その光景から、彼らとLOVE PSYCHEDELICOの間には、時間がかかっても、必ずや最高のアルバムが届けられるという揺るぎない信頼関係が結ばれていることが見て取れた。

そして、開演時間を少し過ぎ、ステージに登場したバンドメンバーたち。ベースの高桑圭とギターの深沼元昭を除き、ドラムの冨田政彦、キーボードの松本圭司、パーカッションの福長雅夫というあらたな3人が参加。そして、その中心に、KUMIとNAOKIが加わり、ライブはスタートした。

オープニング曲「C’mon, it’s my life」では、2013年のツアーに参加した世界的なパーカッショニスト、レニー・カストロがもたらしたパーカッションのグルーヴが彼らの血や肉となり、16ビートでドライブするアーシーなカントリーチューンを加速させてゆく。

続いたのは、制作中のアルバムから初披露となる「Feel my desire」。どうやら、作品では生でフィーチャーされているらしいストリングスを、この日はキーボードが担い、そのリフが切ない疾走感となって楽曲をダイナミックに引っ張ってゆく新機軸となる一曲だ。そして、さらなる新曲「Might fall in love」では、ラテン的なパーカッションが存在感を増すと同時に哀愁を感じさせるメロディを歌うKUMIとNAOKIによる泣きのギターが、LOVE PSYCHEDELICO版ラテンロックとでも形容できそうなあらたな楽曲アプローチを披露。

4年という歳月は彼らの音楽世界を劇的に進化させたことは間違いないようだ。ビートルズの遺伝子を隔世的に受け継いだかのような「Love Is All Around」の名曲然とした大きくあたたかい空気で会場を満たすと、MCでKUMIの口から、7月5日に4年ぶりのニューアルバム『LOVE YOUR LOVE』のリリースが発表された。

オーディエンスの期待をさらに大きく膨らませるかのようにプレイされたのが初披露となる新曲「birdie」。男性陣の熱くソウルフルなコーラスを交えて、KUMIのボーカルが熱を帯びてゆく楽曲は、エレクトリックピアノとオルガンをフィーチャーしながら、サザンロックを思わせるリズム&ブルースのグルーヴが旅情感を駆り立てると、さらなる新曲「123」へ。この曲では、アコースティックギターを携えたKUMIとNAOKI、そして、深沼のエレクトリック・ギターが紡ぎ出すキラキラと瞬くようなメロディが、LOVE PSYCHEDELICOらしい穏やかな世界を美しく映し出した。

今までにはないフレッシュな楽曲とそこで揺れる光と陰、そして、溢れ出す豊かな感情の起伏。それらは、まだまだ全貌の見えない新作『LOVE YOUR LOVE』が、KUMIとNAOKIの長きにわたる音楽旅行の充実によって完成に向かいつつあることを確信させる。

「No Reason」から始まる後半では、既発曲の演奏を通じて、変わりゆくLOVE PSYCHEDELICOの現在のモードを具現化していった。以前との大きな違いは、ギターの深沼元昭が加わり、バンドサウンドに厚みが増した点だ。ベースの高桑圭、ギターを手にしたKUMIを含め、4人のギタリストがステージのフロントに立つことで、その楽曲は奥底に流れる力強さがぐっと引き出されているように感じられた。そこにさらに新加入の福長雅夫が弾むようなパーカッションのグルーヴを加えることで、過去の名曲たちに新たな血が通い、新曲を演奏しているかのような瑞々しい躍動感が生まれていたのだ。

切なさとダイナミズムを内包した「Shadow behind」「It’s ok, I’m alright」から、明るく抜けのいい「Abbot Kinney」。NAOKIのムーディーなギターソロから始まった「Your song」にグルーヴィーなディスコロック「Calling you」とストレートなロックナンバー「Freedom」を経て、彼らの出世作にして代表曲「LADY MADONNA~憂鬱なるスパイダー~」という怒濤の演奏で本編を終えると、アンコールに応えて、ステージに再登場。

NAOKIはMCで、アルバムの制作が佳境を迎えていること。そして、9月から全国ツアーを行うことを発表すると、痛快なギターリフが散りばめられた「Free world」、この日最後のプレゼントである最新シングル「This moment」をプレイ。軽やかなポップフィーリングで会場を満たし、ライブを締めくくった。

2017年でデビュー17年目を迎えたLOVE PSYCHEDELICOは、これまでにリリースしたアルバムが6作と、決して饒舌なグループとはいえない。まして前作からのインターバルが過去最長の4年ということもあり、彼らの活動を不安視する向きもあるだろう。しかし、そのキャリアは、KUMIとNAOKIのキャラクターが作品より前に押し出されることは一度としてなかったし、あくまで音楽の説得力によってのみ、その道は切り開かれてきた。つまり、LOVE PSYCHEDELICOは作品の存在を除いて、つねに不在であったともいえるし、インターバルの長短や露出の大小に関係なく、彼らにとっては作品の善し悪しがすべてであり、今回のライブで、デビュー15周年以降の新たな段階へと踏み出した新曲を圧倒的な説得力とともに提示した彼らの未来は大いに期待していいだろう。

LOVE PSYCHEDELICO NEW ALBUM PREVIEW LIVE 「How is your Love?」2017.4.17@EX THEATER ROPPONGI

M01. C’mon, it’s my life
M02. Feel my desire
M03. Might fall in love
M04. Love Is All Around
M05. birdie
M06. 123
M07. No reason
M08. Shadow behind
M09. It’s ok I’m alright
M10. Abbot Kinney
M11. Your song
M12. Calling you
M13. Freedom
M14. LADY MADONNA~憂鬱なるスパイダー~
EN01. Free world
EN02.This moment

ALBUM『LOVE YOUR LOVE』

2017年7月5日発売
初回限定盤 VIZL-1176 ¥3,500(税別)
通常盤 VICL-64802 ¥3,000(税別)

LOVE PSYCHEDELICO Live Tour 2017 LOVE YOUR LOVE

2017年9月1日(金) 静岡県 LiveHouse 浜松 窓枠
2017年9月9日(土) 宮城県 Rensa
2017年9月10日(日) 東京都 Zepp DiverCity TOKYO
2017年9月24日(日) 大阪府 Zepp Namba
2017年10月1日(日) 北海道 札幌PENNY LANE24
2017年10月6日(金) 香川県 高松オリーブホール
2017年10月13日(金) 愛知県 Zepp Nagoya
2017年10月14日(土) 広島県 広島CLUB QUATTRO
2017年10月27日(金) 新潟県 新潟LOTS
2017年11月10日(金) 福岡県 DRUM LOGOS
2017年11月17日(金) 石川県 金沢EIGHT HALL
2017年11月24日(金) 東京都 中野サンプラザホール

LOVE PSYCHEDELICO

KUMI(vocal,guitar)、NAOKI(Guitars, Bass Guitars & Keyboards)。2000年4月にシングル「LADY MADONNA~憂鬱なるスパイダー~」でデビュー。翌年1月に発表された1stアルバム『THE GREATEST HITS』が、200万枚を超える驚異的なセールスを記録。現在までにシングル14枚、オリジナル・アルバム6枚をリリース。2017年7月に4年ぶりとなるオリジナル・アルバム『LOVE YOUR LOVE』をリリース、9月から全国ツアーを開催。

オフィシャルサイト

vol.128
vol.129
vol.130