LIVE SHUTTLE  vol. 447

Report

星野源 「YELLOW PASS」会員限定の生配信ライブ。特別な編成で行われた貴重なライブをレポートする。

星野源 「YELLOW PASS」会員限定の生配信ライブ。特別な編成で行われた貴重なライブをレポートする。

星野 源が3月6日、限定配信イベント『YELLOW PASS Live Streaming “宴会”』を開催した。この配信イベントは、星野が年に1回発行しているオフィシャル・イヤーブック『YELLOW MAGAZINE』付属のWEBサービス「YELLOW PASS」に登録している会員が視聴できるもの。前半のライブパートはこの日だけの特別な編成で行われ、後半は “宴会”パートでは銀シャリの橋本直をMCに迎え、バンドメンバーとともにリラックスしたトークが展開された。

最初に映し出されたのは、自分でカメラの位置を調整する星野 源の姿だった。視聴者に手を振り、まずは「みなさん、こんばんは。星野 源です!」と挨拶。

星野 源 WHAT's IN? tokyoライブレポート

「初めての星野 源の生配信ライブです。ライブ半分、打ち上げ半分という、これも初めての形態で。お酒を飲んだり、食べたりしながら見てください」と語り掛け、「ちょうど10年前に出した曲です」と、1曲目の「くだらないの中に」を弾き語りで披露した。2011年に1stシングルとしてリリースされたこの曲は、“一見どうでもいい日常のなかにこそ、本当の愛がある”という思いを描いたラブソング。カメラの向こうにいるオーディエスに語り掛けるようなパフォーマンスに対し、視聴者からは「1人1人に向かって歌ってくれてるようで幸せ」というコメントも。ランプや本棚が置かれた屋根裏部屋のようなシチューションも含め、親密な雰囲気がたっぷりと伝わってくる。

「ここはライブハウスやホールではなくて、“家”なんです。こういう自然な響きのなかで歌えることはなかなかないので、気持ちいいです」と言いながらギターのチューニングをした後、2曲目の「Pop Virus」へ。弾き語りではじまり、<刻む 一拍の永遠を>というフレーズに辿り着くと同時にドラム、ベース、ギター、サックスの音が重なる。

星野 源 WHAT's IN? tokyoライブレポート

ギターを置いた星野が下のフロアに移動すると、そこにはバンドメンバーの長岡亮介(Guitar, Chorus)、三浦淳悟(Bass)、mabanua(Drums, Keyboards)、武嶋聡(Sax, Flute, Tambourine)の姿が。音数を抑えたシックなサウンドのなかでボーカルとサックスが共鳴し、心地よい音楽空間が生れた。

ここで「昨今、みんなで一緒にごはんを食べたり、集まったりできなくて。僕らと、画面の前のあなたと、それぞれごはんを用意してもらって、一緒に食べた気になる、同じ時間を共有できたらなと」と、今回の配信ライブの趣旨を説明した星野。

「新しい編成で、編曲もちょっとずつ変えたりしながら、半分実験というか、普段できないことをやって、自分の音楽の肥やしにしていけたら」というコメント通り、普段とは異なるバンド編成、初めてライブで披露される曲、リアレンジを施した楽曲も用意されるなど、特別感満載のステージが繰り広げられた。「Dead Leaf」も、初めてライブで演奏された曲の一つ。レイドバックしたビートのなかでソウルフルなボーカルを響かせたこの曲は、この日のライブの最初のハイライトだったと言っていい。この曲は、アルバム『POP VIRUS』に収録。音源には山下達郎がコーラスアレンジで担当、本人もコーラスで参加しているので、ぜひチェックしてほしい。

星野 源 WHAT's IN? tokyoライブレポート

星野 源のライブに初めて参加したmabanuaの演奏も、大きなポイントだった。Ovallのメンバーであり、ソロアーティスト、ドラマー、プロデューサー、ビートメイカーとしても才能を発揮している彼は、ネオソウル、オルタナR&Bの潮流を日本のポップミュージックに注入してきたキーパーソーン。mabanuaとの音楽的な邂逅によって星野の音楽は、さらに多様性を増すことになりそうだ。

「次の曲も“やったことないシリーズ”。ラジオ(『星野源のオールナイトニッポン』)では“やるわけないでしょう。どんだけ難しいと思ってるんだ”って言ったんだけど(笑)、ちょっとやりたいなと思って。この編成のアレンジでやります」というMCから始まったのは、新曲「創造」。原曲は速いビートのなかで様々な音楽的アイデア、スーパーマリオブラザーズへのオマージュに溢れたサウンドが込められた楽曲だが、この日はグッとテンポを落とし、濃密なグルーヴを軸にしたアレンジで披露。洗練されたバンドサウンドと、“ものづくり”への強い思いを込めた歌を体感できるパフォーマンスに、視聴者からも絶賛のコメントが寄せられた。“新曲をライブで初披露”というタイミングで、大胆なリアレンジを施す。この姿勢もまた、「創造」という楽曲の本質を見事に表していたと思う。

「いろんなデバイスで見ている方がいると思うんですけど、歌ったり踊ったりしてください」という言葉から、ライブは後半へ。レゲエのリズムを取り入れた「ドラえもん」では、間奏で“笑点のテーマ”を挟むなど遊び心もたっぷり。ラストは「桜の森」。桜色の照明が照らすなか、<花びらに変わる 君をただ見つめているよ>というフレーズが切ない情感を描き出し、ライブはエンディングを迎えた。

星野 源 WHAT's IN? tokyoライブレポート

“宴会パート”では、橋本直のMCのもと、星野 源とバンドメンバーの“打ち上げ”を生配信。今回のセットリストやリアレンジの意図、「創造」の制作エピソード、“カラオケ行ったら何を歌う?”など気の置けないトークが繰り広げられた。

さらにこの日、オフィシャル・イヤーブック第5弾『YELLOW MAGAZINE 2020-2021』の発売も告知。2020年の振り返るインタビュー、若林正恭(オードリー)との対談などが掲載される充実の仕上がりになっている。

文 / 森朋之 撮影 / 西槇太一

YELLOW PASS Live Streaming “宴会“
2021年3月6日

INFORMATION

音楽家・星野 源の活動を、毎年様々な角度から切り取り、掘り下げ、まとめてきたイヤーブック『YELLOW MAGAZINE 2020-2021』の発売が決定。

詳細は『YELLOW MAGAZINE 2020-2021』特設ページ
https://www.hoshinogen.com/special/yellowmagazine2021/

ライブ情報

【公演概要】
▼タイトル
YELLOW PASS Live Streaming “宴会”
▼配信日時
2021年3月6日(土)17:00 OPEN / 18:00 START
※3月31日(水)23:59までアーカイブ配信あり
▼出演
星野 源
<BAND MEMBERS>
長岡亮介
三浦淳悟
mabanua
武嶋聡
<司会>
銀シャリ 橋本直

▼視聴料
〇YELLOW PASS会員限定 視聴パス:¥2,200(税込)
※本公演は、お手持ちのPC やスマートフォンなどから参加いただける、オンライン配信イベントです。
※星野 源のオフィシャル・イヤーブック『YELLOW MAGAZINE 2019-2020』に付属するWEBサービス「YELLOW PASS」にご登録いただいている方のみご購入いただけます。
※ストリーミング配信サービス『LIVESHIP』から販売・配信いたします。視聴パスのご購入前に、視聴に適したインターネット環境・推奨環境をお持ちかどうか必ずご確認ください。
※配信をご覧いただくにあたり、PC、スマートフォン、タブレットなど閲覧可能な端末が必要です。
※視聴パスは1月28日(木)0:00 〜 3月31日(水)20:00まで購入可能です。
※視聴パスご購入の詳細はYELLOW PASSサイト内にてご案内しております。

・アーカイブ配信をご覧になるには
視聴パスをお持ちの方は、ライブ配信と同じ配信視聴ページでご視聴いただけます。
配信視聴ページは、公演のチケット販売ページ、配信サービス(LIVESHIP)内マイページよりアクセスいただけます。
※3月31日(水)23:59までアーカイブ配信あり

その他の星野 源の作品はこちらへ。


https://jvcmusic.lnk.to/Souzou

星野 源

1981年、埼玉県生まれ。音楽家・俳優・文筆家。
2010年に1stアルバム『ばかのうた』にてソロデビュー。2015年12月にリリースしたアルバム『YELLOW DANCER』がオリコン週間アルバムランキングで1位を獲得。
2016年10月にリリースしたシングル『恋』は、自身も出演したドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の主題歌として社会現象とも呼べる大ヒットとなる。
2017年8月に10枚目となるシングル『Family Song』をリリースし、オリコン週間シングルランキングにて自身初の1位を獲得、同年度のソロアーティストによるシングル作品として最高売上枚数を記録する快挙となった。
2018年は国民的アニメ映画「映画ドラえもん のび太の宝島」の主題歌、挿入歌を担当。さらに4月から放送のNHK連続テレビ小説「半分、青い。」の主題歌『アイデア』は初の配信リリースながら大ヒット、12月19日には約3年ぶりとなる5th Album『POP VIRUS』をリリース、同年のソロアーティストのアルバム作品の初週最高売り上げを記録するなど、オリコン/ビルボードなど主要ランキングで軒並み1位を獲得する大ヒットを記録。
2019年2月からは自身初の5大ドームツアー「星野源 DOME TOUR 2019 『POP VIRUS』」を開催、日本人男性ソロアーティストとして5人目の快挙となる同ツアーは計33万人を動員。
ツアーの模様を収録した映像作品『DOME TOUR “POP VIRUS” at TOKYO DOME』がオリコン映像ランキング3部門で映像作品として4作連続1位を獲得し、「映像3部門同時1位連続獲得作品数」「~通算1位獲得作品数」の男性ソロアーティスト歴代1位の記録を樹立した。8月30日に全楽曲のストリーミング配信を解禁、10月には国内外のアーティストを迎え制作したEP『Same Thing』を全世界配信リリース。11月からは自身初のワールドツアーを開催し、大成功させた。2020年6月23日にソロデビュー10周年を迎え、7月12日に初の配信ライブ「Gen Hoshino’s 10th Anniversary Concert “Gratitude“」を開催、10月21日にはこれまでにリリースした全シングルの初回限定盤を復刻した『Gen Hoshino Singles Box “GRATITUDE”』をリリース4月に自身のInstagramで発表した「うちで踊ろう」は大きな反響を呼び、コロナ禍の日本を元気付けた。
俳優として、映画『箱入り息子の恋』(13/市井昌秀監督)、『地獄でなぜ悪い』(13/園子温監督)、『引っ越し大名!』(19/犬童一心監督) 、『罪の声』(土井裕泰監督)等に出演し、第37回日本アカデミー賞新人俳優賞等の映画賞を多数受賞。アニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』(17/湯浅政明監督)では声優として初主演を務め、アニメ映画『未来のミライ』(18/細田守監督)にも出演。 『引っ越し大名!』主演(19/犬童一心監督)では、第43回日本アカデミー賞話題賞俳優部門受賞。『罪の声』(00/土井裕泰監督)では、第45回報知映画賞助演男優賞、第44回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞。ドラマ『コウノドリ』シリーズ(TBS)、大河ドラマ『真田丸』(16/NHK)、『逃げるは恥だが役に立つ』(16/TBS)、『プラージュ』(17/WOWOW)、大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(19/NHK)、『MIU404』(00/TBS)など出演作多数。
2021年1月に『逃げるは恥だが役に立つ』が新春スペシャルドラマとして放送され、大きな話題となった。
また、作家として著書『蘇える変態』、『働く男』、『そして生活はつづく』、『星野源雑談集1』『いのちの車窓から』を刊行。幅広い活動が評価され、2017年3月には第9回伊丹十三賞を受賞。
2016年3月からはニッポン放送でレギュラー番組「星野源のオールナイトニッポン」がスタート。2017年には第54回ギャラクシー賞ラジオ部門 DJパーソナリティ賞を受賞した。

オフィシャルサイト
https://www.hoshinogen.com

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