Interview

現場の雰囲気は作品にも繋がると思った――鈴鹿央士が映画『蜜蜂と遠雷』から学んだ現場つくり。ドラマ『ホリミヤ』インタビュー

現場の雰囲気は作品にも繋がると思った――鈴鹿央士が映画『蜜蜂と遠雷』から学んだ現場つくり。ドラマ『ホリミヤ』インタビュー

俳優と呼ばれる人の中には、芝居が上手いとか、キャラが立ってるとかいう次元を超えて、自然に目が吸い寄せられるインパクトを放つ人がいる。鈴鹿央士は、まさにそんなタイプの俳優だと思う。当時通っていた高校をロケで訪れた広瀬すずの目に留まり、その場でスカウトされ芸能界へ。映画『蜜蜂と遠雷』で松岡茉優、松坂桃李と肩を並べ、天才ピアニストを演じ、鮮烈なデビューを飾った。その後もNHK連続テレビ小説『なつぞら』、映画『決算!忠臣蔵』、テレビドラマ『MIU404』などの話題作に出演。久保田紗友とW主演を務めるドラマ『ホリミヤ』がスタートする。少年のような無垢な眼差しとおっとりした飄々さの中に凛とした強さを感じさせる破格の存在感をぜひ、その目で確かめて欲しい。

文 / 井口啓子 撮影 / 増永彩子


宮村くん以上に地味な学生生活を過ごしていました(笑)

ホリミヤ 鈴鹿央士 WHAT's IN? tokyoインタビュー

『ホリミヤ』は人気コミックの実写化作品ですが、高校生の日常をリアルに繊細に描いた青春ジュブナイルになっています。

最初にお話を聞いた時は、“壁ドン”みたいなやつかな、と想像したんです。そういった青春ものを演じ慣れていないので、少し恥ずかしいなと思っていました(笑)。でも台本を読んだら、想像していたものとは違っていて。高校生の日常のちょっとした出来事とか、友達との何気ないやりとりとか、普通の高校生が描かれていたので、僕としてはすごくやりやすかったです。誰かを好きになるという役どころも初めてだったんですけど、あまり照れずに自然に演じられました。

鈴鹿さんが演じる「宮村くん」は、クラスではいつもひとりでいる地味な男子だけど、実は学校外ではピアスだらけでバンドマンみたいな格好をしている。なかなかに個性的で二面性のある役どころですよね。

そうですね。でも宮村くん自身は意識してキャラを変えているというよりは、学校では目立ちたくないという気持ちがあったのかなって。それには彼の中学時代の出来事が関係していて、ドラマの中でも後々描かれていくんですが……宮村くんの中では、学校では本当の自分を隠しておくことが必要だったんです。学校の中と外では見た目はかなり違いますが、中身は同じ宮村くんなので、僕もあまり無理せず、フラットにやれました。

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鈴鹿さん自身は、学校ではどういうタイプだったんでしょう?

高校は女子の方が多い学校だったので、男子5、6人でクラスの角の方にかたまって喋っているタイプでした(笑)。大学では、友達が2人しかいなくて。同じ学部で同じ学科なので、だいたい授業もこの2人と一緒。教室の角の方に座って、授業受けて、ご飯は食堂に食べに行くか、地下のコンビニでカップ麺を買って、誰もいないところで食べたり。宮村くん以上に地味な学生生活を過ごしていました(笑)。家ではゲームしたり映画観たり。そういうマイペースなところは、たぶん宮村くんと一緒です。

宮村くん以上に地味だったという大学生活の一方で、当時すでに『蜜蜂と遠雷』や『決算!忠臣蔵』の撮影をされていたわけですから、宮村くんどころじゃない二面性ですよね。

でも、地味な自分も、仕事をしているときの自分も両方自分なので。宮村くんも人から見るとギャップがあるかもしれないけど、彼の中では両方ひっくるめて自分で、それが自然なんだというのは、すんなり理解できました。

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宮村くんは、堀さん(久保田)の弟を助けて面倒をみてあげたり、堀さんのためにケーキを作ってきたり、マイペースだけど懐が広いですよね。

すごく優しいですよね。石川くん(鈴木仁)に「堀さんのこと好きなんでしょ」って悪気なくズバッと言ったり、空気を読まないところもあるんですけど、ちゃんと人のことを考えて生きてる人だなと思いましたね。

宮村くんは、クラスでは優等生で人気者だけど、家では弟の面倒をみて主婦のように家事に追われてる「堀さん」と、ひょんなことからお互いの秘密を共有して、次第に心を通わせていきます。堀さんの家で二人が一緒に過ごすシーンでは、これ見よがしなイチャイチャ感はないですが、学校にいるときとは違う、親密でくつろいだ空気が漂っていてキュンとさせられます。

人って、誰とどこにいるかで変わるなと思って。同じ宮村くんでも、堀さんといる時と石川くんといる時では態度も接し方も違うし、堀さんといる時でも、学校にいるときと家にいるときでは、態度も微妙に変わるのが自然だろうなって。今回は監督の松本(花奈)さんとも本読みの段階ぐらいから、誰とどこにいるのか、どういう状況なのかを考えながらやりたいという話をして。堀さんとのシーンも、この段階ではこれぐらい心を開いていて、この段階ではこれぐらい…って、細かく考えながらやりました。

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確かに、相手やシチュエーションによって人が変わるというのは、現実でも一緒ですよね。それを無視して、この人物はこういうキャラクターだと、決め付けて演じたくはない?

そうですね。もちろん、原作の設定は基礎にあるんですけど、あとは生きてる人間同士のやりとりなので。やっぱり瞬間、瞬間で感じるものがあって、お芝居ではあるんですけど、嘘を付かずに伝えあうようにやれたらいいなって。宮村くんは、堀さんだけでなく、学校のいろんな人と関わって、だんだん人間らしさをさらけ出していくので、その変化は見てほしいです。

僕はすぐに自分のことをなんでも人に言っちゃう(笑)

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学園ものということで、キャストも久保田さんを筆頭に同世代のフレッシュな方々が集まってますが、現場の雰囲気はいかがでしたか?

すごく楽しかったです。みなさん僕より全然、演技経験が多い方ばかりなんですけど、せっかく同世代が集まるので、お芝居の中だけでなく、リアルでも楽しい現場にしたいなと思って。みんなが5年後とかに「楽しい現場ありました?」と聞かれた時に、「ホリミヤは楽しかったなー」と思い出してくれるような現場にしたくて、撮影が始まった当初から、まずは現場でみんなと仲良くなるようにしました。

同級生役の鈴木仁さんは『メンズノンノ』のモデル仲間ですが、俳優としては初共演ですよね。

仁たんとは『メンズノンノ』の撮影でも一緒になる機会がほとんどなくて。ちょうど『ホリミヤ』の撮影に入るちょっと前に一緒になって、「今度ドラマよろしくね」って挨拶した程度だったんです。だけど撮影の間にいろんなことを話すようになって。お互いフィルムカメラを撮るので、カメラを持っていって一緒に撮ったり、『ホリミヤ』の現場を通して仲良くなれて嬉しかったです。

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やっぱり、現場が楽しいと作品もよくなる? 

そう思います。僕自身、いちばん最初の作品『蜜蜂と遠雷』で皆さんにすごく仲良くしていただいて。すごく楽しい現場だったし、そういう仲の良さというか、現場の雰囲気は作品の雰囲気にも繋がるなと感じたんですよね。今回は雰囲気づくりも、堀さん役の久保田紗友さんと一緒にがんばりました。

『ホリミヤ』は、高校生の何気ない日常の会話や台詞が、自然で心に残ります。なかでも、宮村くんと堀さんがお互いの素顔を知って、一緒に過ごすようになるシーンで流れる「僕たちは他人には見せない時間の共有者になった」というナレーションは素敵ですよね。

あぁ、うれしいです! その台詞はアフレコで録って。最初はちょっとミステリアスな感じで言ってたんですけど、「もしかして、いい出会いかも」みたいな、宮村のワクワクというか…ミステリアスというよりも、明るい気持ちを出したくて。僕の中では、ちょっとテンション高めに言ってみました。

「この人のこの部分を知ってるのは自分だけ」というのを共有する関係性については、どう? 

いいですよね。他の人が知らない相手のこと、やっぱり知りたいです。でも、僕自身はわりとすぐに自分のことをなんでも人に言っちゃうんですよね(苦笑)。で、それがいつの間にか周りに広まって、知らないはずの人から「○○なんでしょ?」とか言われちゃう。だから余計に秘密を共有する関係には憧れます。

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お話しを聞いていると、『蜜蜂と遠雷』の印象が強烈すぎて、鈴鹿さん自身はクールな天才肌というイメージを持っていたのですが、ひたすらピュアな方という気がしてきました。

みなさん天才ピアニストのイメージがあるから余計にギャップがあるのか……喋ってみると、思ってたのと違うと言われることが多くて。なんか、すみません…って(笑)。

いや、ますます天才肌という気がしてきました! 俳優のお仕事を始められて、まだ3年目ですが、演じることは楽しいですか?

楽しいです。たくさんの方々が見ている中で演技しなきゃいけない、その恥ずかしさはまだ取り切れてないですけど、『蜜蜂と遠雷』ではピアノに挑戦したり、それでピアノの楽しさを知ったり。役を通じて初めて体験することが多いし、演技を通して自分自身を発見することも多いので、楽しいです。

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お芝居を通して、普通の二十一歳では出会えない人と出会って、できない体験をされて。デビューされてからの3年間は濃密な日々だったのでは。

そうですね。すごく成長させてもらってる気がします。ただ、こうやって東京で過ごす中で、高校生の時に同じクラスで仲良かった子たちとは、きっと一生仲がいいんだろうなって思います。同じ学校の同じクラスで出会って、同じように高校生活を過ごして…。人生の中でいちばんフラットな出会い方をしたので、今も偏見なく接してくれるんですよね。僕が「これ出るよー」って連絡しても、「あ、見るの忘れたわ」ぐらいのテンションで(笑)。だから、僕もフラットでいられるんです。高校生の頃にそういう友人と出会えたことは、自分の中で大きな支えになってます。

『ホリミヤ』も恋愛だけでなく、そういう友達関係とか、いろんな人間関係を描いた作品で、人との関わりによって人が変わったり、成長していく場面をちゃんと見せられたと思うので、ぜひ楽しみに見てください!

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鈴鹿央士さん直筆サイン入りチェキ

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鈴鹿央士

2000年、岡山県生まれ。2018年より雑誌『メンズノンノ』の専属モデルとして活動。2019年に俳優デビュー。主な出演作に映画『蜜蜂と遠雷』『決算!忠臣蔵』、NHK連続テレビ小説『なつぞら』『おっさんずラブ-in the sky-』『MIU404』『カレーの唄。』などがある。3月26日放送のドラマ『桶狭間 ~織田信長 覇王の誕生~』に出演。

オフィシャルサイト
http://www.web-foster.com/pc/artists/Suzuka/Ouji

オフィシャルTeitter
@ouji_suzuka

オフィシャルInstagram
@ouji.suzuka.official

フォトギャラリー

ドラマ『ホリミヤ』(全7話)

2月16日(火)MBS/TBSドラマイズム枠にて放送スタート
MBS:毎週火曜深夜0:59~/TBS:火曜深夜1:28〜

主演:鈴鹿央士 久保田紗友 鈴木 仁 岡本莉音 小野寺晃良 マーシュ綾 さくら 曽田陵介 井上祐貴 河井青葉 木村 了
監督:松本花奈、吉野主
原作:HERO・萩原ダイスケ「ホリミヤ」(月刊「Gファンタジー」スクウェア・エニックス刊) 
脚本:酒井善史(ヨーロッパ企画)・石田剛太(ヨーロッパ企画)・大歳倫弘(ヨーロッパ企画)
制作:ホリプロ
製作:実写「ホリミヤ」製作委員会/MBS

オフィシャルサイト
http://horimiya-drama.com/

©HERO・萩原ダイスケ/SQUARE ENIX・実写「ホリミヤ」製作委員会・MBS