Report

水中撮影9時間! 藤原竜也&竹内涼真、体力の限界で挑んだ映画『太陽は動かない』撮影現場レポート

水中撮影9時間! 藤原竜也&竹内涼真、体力の限界で挑んだ映画『太陽は動かない』撮影現場レポート

『怒り』『悪人』などで知られるベストセラー小説家・吉田修一のサスペンス巨編『AN通信エージェント・鷹野一彦』シリーズを実写化した映画『太陽は動かない』が3月5日(金)に公開される。

表向きは小さなニュース配信会社を装った秘密組織「AN通信」。所属するエージェントたちは24時間ごとに本部への定期連絡を義務付けられており、連絡しなかった、あるいは出来なかった場合でも、組織を裏切ったとみなされ、心臓に埋め込まれたチップの起動装置が発動、解除申請ができなければ5分で爆死するという緊迫した状況に置かれながら任務を遂行する。今回、AN通信のトップエージェント・鷹野(藤原竜也)とその相棒の若手エージェント・田岡(竹内涼真)に課せられたミッションは「人類の未来を決める次世代エネルギー」の極秘情報を手に入れること。権力者の誰もが欲しがる極秘情報をめぐり、世界各国のエージェントたちと命がけの頭脳戦が繰り広げられる。

2020年5月に公開される予定だったが、コロナ禍で公開延期を余儀なくされた本作の撮影が行われたのは、2019年の夏。東京・練馬にある東映東京撮影所のスタジオ内に、180トンもの水を使用し、原作スケールに合わせた巨大セットを再現。海水が入り込んでくるコンテナ船の貨物倉庫で敵に捕らえられた田岡(竹内)を鷹野(藤原)が助けようとする本編終盤のシーンの撮影が進められていた。

水の中での撮影は9時間以上にも及んでおり、その日30度を超える真夏日だったにも関わらず、真っ暗なスタジオ内に入るとストーブがたかれていたのを覚えている。

「久しぶりにきついという言葉も発せられないような状況だった」と話す藤原は、「船の中のセットでしたが、火花も散って、水の流れも速くて冷たくて、足もつかない。その中で潜りながらも田岡(竹内)の腕に巻かれたチェーンだとかをほどかなければいけない。ハンマーや斧を探してはこれじゃないあれじゃないと何度もやった。ワンカット撮り終わるごとに、『今までの仕事の中で何番目に入るくらいの辛さ?』って竹内君に聞いていました。それぐらい辛かった」と、過酷な撮影を振り返る。チェーンで身体を縛られていた竹内もまた、「動けない状態で上から水が落ちてくるって結構パニックになる。精神的にも体力的にもキツかったので、竜也さんと励ましあいながらやっていました」と吐露した。

ワンカット撮り終えるごとに、びしょ濡れの身体をタオルでくるみ、小走りでストーブの前に移動する二人。本作のためにトレーニングを重ね、肉体改造をしていたとはいえ、体力を消耗しきった身体で、再び水の中に入っていく表情は、モニター越しからでも分かるほど、緊張感が漂っていた。

このような状況下での撮影に、竹内は「撮影スタッフさんの技術に惚れ惚れしながらやっていました」と話し、藤原も「久々に堪えました。堪えましたが、終わった後の達成感や爽快感はありました」と感想を述べた。

この日の撮影については、昨年11月26日に行われた「『太陽は動かない』藤原竜也×竹内涼真 スペシャル生配信イベント」内で、藤原が“愚痴”をこぼしていたことからも、その過酷さがひしひしと伝わるので是非チェックしてほしい。

▼「太陽は動かない」藤原竜也×竹内涼真 スペシャル生配信イベント

このクライマックスシーンについて、羽住英一郎監督は「原作を読んだ時に、普段は田岡に対してクールに接している鷹野ですが、実は幼少期に失った弟を田岡に重ね合わせているのではないかという印象を持っていました。撮影中、足もつかなくなるほど水位が上がってきた中で、田岡を抱きしめながら助け出そうとする鷹野の姿を見た時には思わず熱いものが込み上げてきてしまいました。でも、ずぶ濡れの中での撮影だったので自分が泣いているとスタッフやキャストにバレずに済みました」と明かしている。

本作では、日本国内のみならず、ブルガリアに1カ月滞在して大規模な撮影を敢行。ブルガリア都市中心部の道路を封鎖したハードなカーアクションや、鉄道を貸し切って、実際に列車を走らせながらの撮影、そしてエンタメ作品での撮影許可が下りたのは史上初というアレクサンドル・ネフスキー大聖堂での撮影など、国内のみの撮影では考えられないようなスケールが展開されており、洋画ファンにも、おすすめしたい1作となっている。

取材・文 / WHAT’s IN? tokyo

映画『太陽は動かない』

3月5日(金)より全国ロードショー

原作:吉田修一「太陽は動かない」「森は知っている」(幻冬舎文庫)
監督:羽住英一郎
脚本:林民夫

出演:藤原竜也、竹内涼真、ハン・ヒョジュ、ピョン・ヨハン、市原隼人、南 沙良、日向 亘、加藤清史郎、横田栄司、翁華栄、八木アリサ、勝野 洋、宮崎美子、鶴見辰吾、佐藤浩市 ほか

制作会社:ROBOT
主題歌:KingGnu「泡」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
配給:ワーナー・ブラザース映画

オフィシャルサイト
taiyomovie.jp

©吉田修一/幻冬舎 ©2020 「太陽は動かない」製作委員会