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スリリングなスパイ活動からゾンビ相手の大乱戦!?『コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー』あらゆる銃撃戦の醍醐味が凝縮

スリリングなスパイ活動からゾンビ相手の大乱戦!?『コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー』あらゆる銃撃戦の醍醐味が凝縮

ミリタリー系FPSの代表的存在として全世界で多くのユーザーを獲得し、2019年には現代戦をテーマにした『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア』をリリース、2020年の春には基本プレイ無料のバトルロイヤルゲーム『コールオブデューティー ウォーゾーン』でも成功を収めた『コールオブデューティー』(以下、“CoD”)シリーズ。そんな精力的な動きを見せている“CoD”から、『モダン・ウォーフェア』と並ぶもうひとつのメインストリーム“ブラックオプス”シリーズの最新作、PlayStation®5/PlayStation®4 用ソフトウェア『コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー』(以下、『コールドウォー』)が発売された。本記事では冷戦下の世界を舞台にしたからこそ体験できる、緊張感あふれるキャンペーンモードを紹介。さらに12月16日にシーズン1のアップデートがスタートし、新たなステージや武器、期間限定イベントなどが追加されよりバラエティ豊かな銃撃戦が楽しめるようになったマルチプレイの魅力も伝えていく。

文 / マンモス丸谷


スパイ活動と派手な銃撃戦! 緩急のある展開が楽しいキャンペーンモード

本作は『コールドウォー』というタイトルが示すとおり、冷戦時代の世界を舞台にしたFPS。キャンペーンモードでは、プレイヤーはCIAの諜報員でコードネーム“ベル”となり、ソ連KGBの工作員ペルセウスの行方と彼のテロ計画を阻止するために世界中を転戦していく。

コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー WHAT's IN? tokyoレビュー
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▲本作のキャンペーンモードは1981年の世界が舞台。イベントシーンでは冷戦を象徴するかのような実写の記録映像が挿入されたり、アメリカ大統領に就任したばかりのレーガン、ソビエト連邦中央委員会書記長のゴルバチョフといった実在の人物が登場する

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▲キャンペーンモードはCIAの特殊チームの視点で進行。1960年代からさまざまなテロ行為や戦争に加担し、ついにはアメリカ製の核爆弾を強奪した謎多きKGB工作員ペルセウスを追跡する。プレイヤーはその特殊チームに配属されたばかりのエージェントで、コードネーム“ベル”として指揮官のアドラー(写真左)や同僚のパーク(写真右)らと任務に赴く

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▲ベルに関しては本名や性別のほか、体力の増加やダッシュ速度アップ、リロード時間の短縮といったパッシブスキルなどもプレイヤーが設定できる

冷戦下の世界が舞台という設定がストーリー上はもちろん、ミッションの構成や内容的にもいい影響を与えているのがキャンペーンモードのポイント。ミッション遂行のために訪れる場所が東ベルリン、ウクライナ、キューバ、ソ連国内のKGB本部など、CIAの人間が見つかれば問答無用で抹殺、表沙汰になれば(現実の1981年だったら)第三次世界大戦勃発の引き金になりかねない“東側”のホットなスポット(?)がズラリと並ぶため、冷戦をテーマに据えた映画、ドラマ、コミックなど各種エンタメにひとつでも触れているとそれだけで本作が描こうとしているスリリングさを感じ取ることができる。冷戦の時代が舞台であるという性質上、キャンペーンモード中にプレイヤーへ与えられるミッションはこれまでの“CoD”シリーズよりも敵に隠れて目標を達成していくスニーキングミッションが必然的に多くなる。その一方でひとたび戦端が開かれると敵地のど真ん中での戦闘となるため、絶体絶命に近いシチュエーションから激しい銃撃戦がスタート。ひとつの場所で進行していくミッションでも、非常にメリハリの効いた展開をプレイヤーは体験することになる。

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▲タバコ型の盗聴器や1981年製とは思えないズーム機能が搭載された小型カメラなど、スパイ映画で出てくるガジェットが随所に登場するのも魅力

そんなミッションのなかでも個人的に最も気に入ったのが、KGB本部へ潜入する“決死の手段”。序盤はベルたちCIAのメンバーではなくCIAに協力しているソ連の将校を操作するのだが、彼を操作している間は基本的に戦闘はご法度(暗殺はOK)。ピッキングでの開錠やキューバ産の葉巻をくすねて見張りを買収するといった下準備を行ったのち、上官を殺して(殺害手段は毒殺や収監中の政治犯を脅して実行させるなど、複数用意されている(マスターキーを入手しベルとアドラーをKGB本部へ招き入れるという、正攻法(銃撃戦)ではなくからめ手で問題を解決していくところが新鮮で印象に残った。

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▲ソ連軍の基地やKGB本部へ潜入しての機密情報入手、東ベルリンに入ってペルセウスの部下を確保もしくは暗殺するなど、スパイ映画で描かれるようなシチュエーション下でのミッションが数多く存在する本作。“CoD”シリーズ史上で最もしゃがみ移動や背後から接近しての暗殺が重要なキャンペーンモードかも!?

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▲それでいて“CoD”シリーズの醍醐味ともいえる、仲間とともに銃弾の雨のなかを突っ込んでいく大規模な戦闘パートも十二分に用意されている。スニークミッションが中心のKGB本部でも、最後には“CoD”シリーズならではといったド派手な撃ち合いに巻き込まれることに

キャンペーンモード中の行動や会話の選択肢でイベントの展開が変わったり、各ミッションに散らばっている証拠品を回収することでサイドミッションが解放される。そしてまったく構成と目的が異なるラストステージとエンディングが2種類(エンディング中のモノローグの変化など細かい違いを含めるともっと数は多くなる)用意されているのも印象に残った。プレイヤーの選択次第でまったく正反対の結末に繋がるエンディングが存在し、その結末を選ぶことに一定の納得感が得られるというのはかなり新鮮な経験だった。どちらの結末を選んでも安易なハッピーエンドには浸らせてくれない点もふくめて、なかなか他のゲームでは味わえないストーリー体験なので、重いシナリオが好きな人、冷戦下のスパイものや戦争映画、ドラマが好きという人にはぜひ触ってみてほしい。

コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー WHAT's IN? tokyoレビュー
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▲基本的にはペルセウスを追うCIA側に理のある流れでストーリーは進んでいくが、核爆発の危機が迫る終盤に突入するとCIA側の正当性に疑問を抱くような展開も待ち受ける。写真はペルセウスの手がかりを思い出させるために上司のアドラーから薬物を投与され、偽りのベトナム戦争をくり返し体験させられるミッション“正面突破”

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▲キャンペーンモードの結末が変わるぐらいの大きな決断は正面突破後の会話シーンぐらいだが、戦闘に突入するタイミングが変わったり、登場人物の生死を分けるような選択肢は頻繁に発生する

コール

▲本作のサイドミッションは、キャンペーンモードのメインミッションに散らばっている証拠を集めてパスワードを解析したり、抹殺すべきスパイを特定することで解放される。プレイまでに手間はかかるが、冷戦下が舞台のスパイものらしさの演出にはひと役買っている

ガチ対戦から気軽に遊べるルールまで用意されたオンラインマルチプレイ

グラフィック、ストーリー、世界観などゲームを構成するほぼ全てがリアリティ重視のキャンペーンモードに対して、オンラインで遊べるマルチプレイに関しては気楽に楽しめるルールが多い。そのなかでも”ブラックオプス”シリーズの看板ゲームモードになっているのが、協力プレイに特化した“ゾンビ”モードだ。

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▲オンラインマルチプレイでの戦いにも軽いストーリーが付け加えられている。マルチプレイ全般にはNATOとWarsaw Pact(ワルシャワ条約機構)が武力衝突、世界各地で戦闘を繰り広げているという設定が背景にあり……

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▲ゾンビモードは、ナチスドイツの実験で誕生したゾンビたちクリーチャーが発生する“ゲート”を塞ぐために選ばれた兵士として戦場に赴き、同じ境遇のプレイヤーたちと協力して敵を殲滅していくストーリーがゲーム開始時のイベントムービーで解説される

ゾンビモードでは2人~4人のプレイヤーが協力して、次々と登場するゾンビやクリーチャーを撃退し、どれだけ長いラウンドを生き残れるかに挑戦。時間が経過するにつれすさまじい数のゾンビと対峙することになるので安定して生き残るのは簡単ではないが、フレンドリーファイヤーもなく、ゾンビを倒して得たクレジットで気軽に弾薬の補給や強力な武器を購入できるようになるため、銃撃もしくはナイフでの近接攻撃などで気持ちよく大量の敵を倒せる瞬間は確実にやって来る。そんな適度な緩さが、対人戦でチームの一員としてはそこそこ戦えるけれどもMVPは取れない……といった、自分のようなプレイヤーにとってはうれしいポイントだった。

コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー WHAT's IN? tokyoレビュー
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▲無限かと思える勢いでゲートから沸き出てくるゾンビをはじめ、突然ワープが始まるフィールドなどフィクショナルな要素が強いゾンビモード。キャンペーンモードでは出現しないような高火力な武器が使えるのも堪らない

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▲ゾンビモードでは、季節に合わせたイベント戦のような期間限定のルールでの戦いも開催される模様。筆者がプレイした12月中旬は命中すると敵を凍らせる雪玉が使えたり、サンタ帽をかぶったゾンビが出現するJUNGLE HELLSというイベント戦がプレイできた

ユニークなゲームルールといえば、マルチプレイで選べるPROP HUNTも見逃せない。こちらは自軍と相手チームが交互に攻撃側と守備側に立場を入れ替えて戦うゲームルールなのだが、守備側に回った際は一切攻撃することができず、プレイヤーたちはカラーコーンやタイヤ、藁の塊といったオブジェに変身。ラウンドが終了するまで生き延びることを目指していく。
このモードの大きな特徴は、守備側が攻撃できないため、試合を通じて撃ち合いがまったく発生しないという点。攻撃時はエイムの腕前よりもマップを注意深く見渡して違和感のあるオブジェを発見できる観察力が重要になってくる。守備側に回った際の立ち回りも同様で、場所に合わせたオブジェへの変身やダミーを射出して相手チームを幻惑する、いざとなったら変身しながら移動して敵を振り切るといった他のゲームルールとは違ったテクニックが要求されるうえ、意外とやれることも多くなかなか楽しい。

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▲絵面のシュールさだけでは終わらない、独特なセオリーの戦いを味わえるPROP HUNT。FPSで重要視されるエイムの腕前や動体視力の良さとは違ったところで勝負できるのが、『コールドウォー』と同じ時代(1981年)に生まれた中年ゲーマーにとってはありがたい

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▲キル数が勝敗に直結する、“CoD”定番のゲームルールももちろん健在。写真は2対2、武器は全員共通、ラウンド中の蘇生もなしというストイックなスタイルで戦えるGUNFIGHT

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▲カジュアルに撃ち合いを楽しみたいなら、参加人数が多めで何度でも死に戻りができるゲームルールがおすすめ。プレイヤーが死亡した際に落とすドッグタグを奪い合うKILL CONFIRMED(写真1枚目)、20対20で戦うFIRE TEAM(写真2枚目)などはいい意味で敵味方の命が軽く、あらゆる場所で激しい銃撃戦が発生。ノータイムでの殺し合いが楽しめる

冷戦下で行なわれる諜報活動の描写に重きを置きつつも要所では派手な戦闘も用意されているキャンペーンモード、個人戦から20対20、さらにはゾンビ相手の協力プレイまで振れ幅の広いオンラインマルチプレイが存在する『コールドウォー』。現時点でもさまざまな形の銃撃戦が楽しめるタイトルだが、アップデートによる新マップや新武器の追加が予定されているうえ、PlayStation®4、PlayStation®5、Xbox One、PCのクロスプラットフォームのおかげか、マルチプレイに参戦するユーザーも非常に多い。2021年に入ってもまだまだ刺激的な戦いが終わりそうにないので、長く遊べて質の高いFPSを探している人はぜひ本作を手に取ってみてほしい。

フォトギャラリー

■タイトル:コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー
■発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
■対応ハード:PlayStation®4、PlayStation®5
■ジャンル:FPS
■対象年齢:18歳以上
■発売日:発売中(2020年11月13日)
■価格:オフィシャルサイトにてご確認ください


『Call of Duty: Black Ops Cold War』オフィシャルサイト

© 2020 Activision Publishing, Inc. ACTIVISION, CALL OF DUTY, and CALL OF DUTY BLACK OPS are trademarks of Activision Publishing, Inc.