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佐倉綾音×井上麻里奈 TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』第1期参戦からの5年を振り返る!“女子トーク”SP対談

佐倉綾音×井上麻里奈 TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』第1期参戦からの5年を振り返る!“女子トーク”SP対談

2016年からこれまで4シーズンにわたって放送されてきたTVアニメ『僕のヒーローアカデミア』。本作は、堀越耕平による大人気コミック(「週刊少年ジャンプ」にて連載中)を原作に、若き“ヒーロー候補生”たちが、社会を守る職業としての“プロヒーロー”を目指し切磋琢磨する物語を描く王道ヒーロー作品だ。

ここでは今春いよいよスタートする第5期放送に先がけて、麗日お茶子(うららか・おちゃこ)役の佐倉綾音と八百万百(やおよろず・もも)役の井上麻里奈が登場。第1期での初参加からこれまでの5年間を振り返りながら、印象的だったシーンやキャラクターへの思いについて語ってくれた。女子会のように弾む声優ふたりのトークをたっぷりと楽しんでほしい。

取材・文 / とみたまい 撮影 / 増永彩子 構成 / 柳 雄大
※このインタビューは2020年秋に実施したものです。


轟との共闘で精神面が成長し、ヒーローに一歩近づいた八百万

いよいよ第5期の放送が始まるTVアニメ『僕のヒーローアカデミア』ですが、第4期までを振り返り、それぞれが演じている麗日お茶子、八百万百の印象的なエピソードを教えてください。

佐倉綾音 お茶子はやっぱり、雄英体育祭でのVSかっちゃん(爆豪勝己)戦(第2期 第22話「爆豪VS麗日」)が大きかったと思います。あのシーンは、信さん(爆豪役の岡本信彦)とふたりだけで収録させていただいたんですけど、面白かったのが……私も信さんも、そのときの記憶がほとんどないんです(笑)。ちょっとトランス状態に陥った収録だったというか、ふたりして「よく覚えてないよね」って(笑)。喉の痛みだけが残って、どういう風に演じたのかとか、どんなディレクションがあったのかとか、本当にあまり覚えていないんです。そんな経験って、私も信さんもあんまりないんですよね。

理詰めでお芝居をされるタイプですよね。

佐倉 そうなんです。あらかじめプランを練って、マイク前でもそのプランを組み立てながらお芝居するタイプのふたりが、我を忘れてがむしゃらに戦ったというのは、すごく印象に残っています。

井上麻里奈 私はやっぱり、期末テストの「八百万:ライジング」(第2期 第35話)ですね。八百万にとっての最初の大きな壁だったと思うので、私自身、思い入れが非常に強いです。

僕のヒーローアカデミア 佐倉綾音 井上麻里奈 WHAT's IN? tokyoインタビュー

井上さんが演じる八百万と梶裕貴さんが演じる轟焦凍が、プロヒーローで担任の相澤先生と戦うエピソードですね。自信をなくし、轟の指示に従うばかりの八百万が、ピンチをきっかけに変わっていく姿が印象的でした。

井上 轟くんが一緒だったから、八百万も前に進むことができたと思うんです。轟を演じる梶(裕貴)くんとは、非常に深い信頼関係があるので……別の作品でも、梶くんに引っ張ってもらうような役をやっているので、「あれ? これはデジャブかな?」と思うようなところもありつつ(笑)、信頼してお芝居できたのがありがたかったです。

お芝居をするうえで、「誰と掛け合うか」というのはすごく大事なんですよね。八百万の成長にもつながる大事なシーンで、信頼している梶くんと一緒に戦えたというのは、自分としても印象深かったです。八百万の一番の弱点は精神面でしたが、心が成長できた「八百万:ライジング」は、ヒーローとして歩んでいく八百万にとっての分岐点だったんじゃないかなと思います。

プロヒーロー仮免試験でのアニメオリジナルエピソード(第3期 第55話「1年A組」)では、みんなを引っ張る八百万の姿がみられ、成長を感じました。

井上 うんうん、そうですよね。たぶんこれからもずっと、何かあるたびに八百万は「八百万:ライジング」での戦いに立ち戻るんだと思います。そういう意味でも、あの戦いを経てからの八百万に対する安心感は、すごく大きくなりました。

僕のヒーローアカデミア 佐倉綾音 井上麻里奈 WHAT's IN? tokyoインタビュー

佐倉さんは八百万の成長をどのように感じていますか?

佐倉 麻里奈さんのお芝居も相まって、最初からとてもしっかりしていたので、すごく成熟している印象を受けていたんです。「あ、この人はもう完成されているんだ」って。

井上 (ちょっと得意げな顔をする)

佐倉 (笑)。でも、話が進むにつれて「まだ伸びしろがあるんだ!」と、本当にビックリして……もちろん、原作を読んでいるのでどんどん伸びていく八百万さんは知っていましたが、動く画と声がつくと、なおさら「成長してる!」と、強く伝わってきますよね。

でも、たまに可愛いところもあって。期末テスト前に、筆記試験が心配な人たちが八百万さんのお家で勉強するシーンがありますが(第2期 第34話「備えろ期末テスト」)、私はあのときの八百万さんがとても好きなんです。どんな風に八百万百という人が形成されたのか、ちょっと垣間見える気がして……しかも可愛らしさがある。ああいうシーンが挟まると、なお魅力的なキャラクターだなと感じますよね。

井上 八百万はギャップの大きいキャラかもしれないですね。「素はめっちゃ可愛い、純粋な子だったんだ!」みたいな。最初の頃は緊張感があって、堅苦しさがあったというか……いろんなものを取り繕って、ガチガチに固めているような印象もありましたが、実はこんなに純粋な、可愛い女の子だったんだって。

佐倉 等身大なところが、本当に魅力的だと思います。

井上 それはやっぱり……仲間のおかげでしょうね。

佐倉 心を開けるようになった?

井上 そうそう! 「あ、仲間を信頼したんだな」って。

佐倉 よかった~! よかったです、百ちゃん(笑)。

お茶子とデクの関係は…「進展してほしくない(笑)」(佐倉)

僕のヒーローアカデミア 佐倉綾音 WHAT's IN? tokyoインタビュー

佐倉さんはお茶子を演じているなかで、どんなところに成長を感じましたか?

佐倉 最初は家族のためにヒーローを目指して頑張っていましたが、どんどんデク(=主人公の緑谷出久)に感化されていって、「デクくんだったら、この状況でどう行動するだろう?」と考えるようになるんですよね。これもきっと、彼女にとっての成長過程ではあると思うんですが、この先におそらく、お茶子はデクという目標から卒業するときが来るだろうと……だから、いまは「こんなに成長したなあ」という達成感よりは、「ここからお茶子はもっともっと伸びていくんだろうな」という気持ちで見ています。

仮免試験の二次選考(第3期 第57話「救助演習」)のときに、懸命に頑張るデクの後ろ姿を見つめながら「この気持ちはしまっておこう」と決意するお茶子も印象的でした。

佐倉 そうなんです! そういったプライベートな感情の成長も、ヒーローとしての成長も、デクにもらっているものなんですが、きっといつか……そこから離れるときが来るんだろうなと、親みたいな目線で(笑)お茶子を見守っている感じです。

井上 デクとの関係はどうなんですか?

佐倉 私は、進展してほしくないんですよ(笑)。彼らには、戦っていてほしい! 恋にうつつを抜かしている暇なんて、ヒーローにはないんです(笑)!

井上 ははは(笑)。でも、そこで支えあうのも大事ですよ? ヒーロー同士、気持ちを支え合わないと。

佐倉 たしかに(笑)! でもなあ……お茶子とデクには、小学生の恋愛レベルでいてほしいので、いまぐらいの感じでいいです(笑)。ヤオモモさんはどうなんですか。

井上 どうだろう? ないんじゃないですか?

お茶子は「ヒロイン」ではなく、「ヒーロー」だったんだと改めて気づかされた(井上)

僕のヒーローアカデミア 井上麻里奈 WHAT's IN? tokyoインタビュー

『僕のヒーローアカデミア』のアフレコを通して、お互いに「声優として、こういう一面があったんだ」と感じたところはありますか?

佐倉 これまでご一緒してきた作品では、麻里奈さんって“完全無欠の声”と“ブレない隙のないお芝居”をされる方という印象だったんです。どんなに感情が高ぶっているシーンでも、心地良くスッと耳に入ってくる音を出す方というイメージでしたが、ヤオモモを演じる麻里奈さんの音を聞いて、初めて「麻里奈さんって、いびつな音を出すときがあるんだ!」と思ったんです。

ちょっとひっくり返ったり、かすれたりする麻里奈さんの声を聞いたのはヒロアカが初めてで。「そんなこともできちゃうなんて、本当に完璧!」って(笑)。「こんな切り札もあったなんて、先輩は進化し続けているんだなあ。自分もこんな風になりたいな」と思いました。

井上 あざっす! 光栄です(笑)!

佐倉 あざっす! 勉強させていただいてます(笑)!

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井上さんはいかがでしょうか?

井上 綾音とはいろんな作品で共演させてもらっていて、“何でも器用にこなす子”というのはわかっていたんですが……戦う作品では一緒になったことが、あんまりないんですよね。だから、戦う綾音がすごく楽しみだったんです。うがった見方をすると、お茶子ってヒロインの立ち位置だし、ビジュアル的にも“ザ・女の子”ですが、綾音が演じることによって「そうか、お茶子はヒーローだったんだ」と改めて気づかされて。

たぶん綾音も「お茶子はヒーローだから」って、意識して演じてると思うんですけど……これだけ可愛くて、恋する女の子なのに、絶対に媚びるようなキャラクターにしないんです。お茶子を男性と同等に戦うヒーローとしてしっかり見つめて挑んでいるんだなっていうのを、現場でもすごく感じます。「あ、女を見せてこないぞ」って(笑)。

佐倉 ふふふ(笑)。

井上 だからこそ、お茶子がより魅力的に、みんなから愛されるキャラクターになっているんだろうなと思います。「ちゃんとキャラクターを捉えて、それをお芝居に乗せられる人なんだな。すごいな」って思いました。

佐倉 あざっす! ひひひ(アゴを前に突き出して笑う)。

井上 アゴ(笑)!

佐倉 嬉しくてアゴが出ちゃう(笑)。

僕のヒーローアカデミア 佐倉綾音 井上麻里奈 WHAT's IN? tokyoインタビュー

第5期のアフレコはどんな感じで進んでいますか?

井上 (※アフレコ当時では)ソーシャルディスタンスを保つために、これまでみたいにみんな一緒には録れないんですよね。ヒロアカはみんなの温度感を合わせて掛け合うことや、順を追って気持ちを紡いでいくことが大事な作品なので……自分のシーンを演じるにも、「彼らのあの戦いがあったから、いまこの気持ちになっているんだ」みたいな、繋がっている気持ちの流れがあるので、それを汲んだうえでお芝居したいんです。だから、いまの状況はなかなか難しいなと実感しています。

佐倉 こういう状況だと、ヒロアカの現場は特に大変ですよね。そのぶん、待合室でアクリル板を挟んで、みんなで近況報告をしています(笑)。

第5期は、ヒーロー候補生たちのどんな姿が見られるでしょうか?

佐倉 いままでは自分の“個性”を把握してコントロールできるように訓練していましたが、今度は自分の“個性”を第二段階に持っていくような、“アレンジして戦う”みたいな場面も増えてきます。それぞれが頭を使いながら、自分や仲間の“個性”を駆使する姿が見られると思います。

井上 将来のヒーロー像が見え隠れし始めているのも感じますね。「将来この人は、こういうポジションで戦っていくんだろうな」みたいな。八百万に関しては、「八百万:ライジング」でチームの戦略を立てる能力に長けていることもわかりましたから、それがより顕著になっていくというか……八百万が将来プロヒーローになったときに、そこを武器として戦っていくんだろうなというのが見えてきたことが、自分としても嬉しいです。

第5期も楽しみにしています!

佐倉井上 ありがとうございます!

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『僕のヒーローアカデミア』TVアニメ第5期

2021年3月27日(土) 放送開始!
毎週土曜夕方5時30分(※一部地域を除く) 読売テレビ・日本テレビ系全国29局ネットにて

<スタッフ>
原作:堀越耕平(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
総監督:長崎健司
監督:向井雅浩
シリーズ構成・脚本:黒田洋介
キャラクターデザイン:馬越嘉彦・小田嶋瞳
音楽:林ゆうき
アニメーション制作:ボンズ

<キャスト>
緑谷出久:山下大輝
爆豪勝己:岡本信彦
麗日お茶子:佐倉綾音
飯田天哉:石川界人
轟焦凍:梶裕貴
切島鋭児郎:増田俊樹
蛙吹梅雨:悠木碧
八百万百:井上麻里奈
常闇踏陰:細谷佳正
物間寧人:天﨑滉平
拳藤一佳:小笠原亜紀
鉄哲徹鐵:沖野晃司
泡瀬洋雪:松岡禎丞
塩崎茨:真坂美帆
心操人使:羽多野渉
相澤消太:諏訪部順一
オールマイト:三宅健太

オフィシャルサイト

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©堀越耕平/集英社・僕のヒーローアカデミア製作委員会