アニメ班のお仕事・編集後記  vol. 3

Column

WHAT’s IN? tokyo アニメ班のお仕事・編集後記【その3】

WHAT’s IN? tokyo アニメ班のお仕事・編集後記【その3】

WEBメディア「WHAT’s IN? tokyo」は、2021年1月にリニューアルを予定。これに伴い、「アニメ」ジャンルでは12月末日をもって新規記事の掲載が終了となります。これまで当サイトでアニメ関連記事を読んでくださった読者のみなさん、そして関係者のみなさん、今までどうもありがとうございました。

今回はこのタイミングで、「エンタメステーション」(旧サイト)時代より約4年の歳月で初の試みとしてスタッフの「編集後記」をご紹介。当サイトでアニメ・アニソン・声優の現場を追いかけてきた編集&ライター陣が、思い出の企画・取材を振り返ります。

アイキャッチデザイン / Studio MORROW


長田雄太(編集)

「原作があるなら最後までアニメ化したい」 アニメ「〈物語〉シリーズ」の10年を総監督・新房昭之が振り返る

(2019年5月18日掲載)

WHAT‘s IN? tokyo編集部で、はじめて企画から掲載まで担当した思い出深い記事です。「〈物語〉シリーズ」10周年企画として新房昭之総監督に取材させていただいたのですが、取材場所がまさかの居酒屋。お酒の席でのインタビューというだけでもこれまでにない経験で、「〈物語〉シリーズ」についてはもちろん様々なアニメの貴重な話を聞くことができ、深夜近くまで盛り上がっていたのをよく覚えています。特に『装甲騎兵ボトムズ』や『蒼き流星SPTレイズナー』など、往年の名作ロボットアニメについてお話しできたのは、とても印象に残っています。企画段階から編集部の方々からたくさんのアドバイスもいただき、シリーズをよく知るライター山下達也さんのお力添えもあって、1年以上たった今でも継続的に読んでもらえる記事になりました。

今すぐ観られるTV未放送の名作ロボットアニメ――虚淵 玄の緻密な設定が光る『OBSOLETE』はロボットが弱い…でも、そこがいい

(2020年2月29日掲載)

原案・虚淵 玄、企画プロデュース・髙橋良輔という錚々たる制作陣。しかも、硬派でリアリティを追求したロボットアニメの紹介記事ということもあって、「これで間違ってないかな……?」と何度も不安に駆られながら書いたのをよく覚えています。ただ、初めて本編を観たときの衝撃が大きく、「何としても記事にして、ひとりでも多くの人に観てもらいたい!」と思い気合で書いていたので、記事ができたときの喜びは鮮明に覚えているのですが、書いていたときのことはよく覚えていません……。結果的にたくさんの方が記事を見てくれたのでホッとしましたが、自分の記事で興味を持ってくれるのか、最後まで落ち着かなかったのが今ではいい思い出です。YouTube限定の配信アニメということもあって、この記事で少しでも視聴者が増えてくれると嬉しいです。

体育祭編(第11話)は漫画家を引退してもいいと思えたクオリティ――『かぐや様は告らせたい』原作者・赤坂アカが振り返るTVアニメ第2期

(2020年7月28日掲載)

原作者の赤坂アカ先生が取材を受けてくれたというだけでも嬉しかったのですが、リモートでのインタビューというこれまでにない形式で不安を覚えるなか、TVアニメ第2期についてはもちろん、自身のマンガ制作についても語っていただき、とても実のある取材にすることができました。また記事に関しても、ボリュームのある内容をライターのとみたまいさんに上手くまとめていただき、特に読んだ方々からは、これまでにないほどたくさんの感想をいただけるなど、コロナ禍のなか取材できて本当に良かったと思います。先日、新作アニメの制作も発表されましたが、はたして文化祭編までアニメ化されるのか……これからも大好きな作品として追いかけていきたいです。

第1話の世界観が第2話でぶち壊される! TVアニメ『デカダンス』で描かれる“ディストピアの中のディストピア”で師弟コンビはどう生きる

(2020年7月29日掲載)

アニメ『デカダンス』は知れば知るほど深みが増していく世界観、何より第1話から第2話にかけて展開が衝撃的で、あっという間に作品の虜になりました。記事は第2話放送後に書き始めましたが、今思い返せば執筆中も配信で本編を見直し、考察ばかりしていたなと、当時の熱の入りように自分のことながら感心してしまいます。ただ、この記事を書いた後も熱が収まらず、最終話前には監督、プロデューサーのお二人に取材もさせていただけることに。KADOKAWAの広報の方には大変お世話になりました。もし叶うのなら、公式Twitterによく登場するカブラギとパイプのぬいぐるみを商品化してほしいです!

大の男が感涙! 京アニ制作『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』が紡ぐ姉妹の物語は物語前半から涙が止まらない

(2019年10月5日掲載)

大好きなシリーズということで気合を入れて記事作成に臨もうとするも、上映中は感動で涙が止まらず、3回ほど劇場に足を運んで書いた記事です。TVシリーズでは毎話感動させられていましたが、まさか物語の中盤で泣かされるとは……。今まで劇場で数多くの作品を観てきましたが、まわりから涙をすする音があんなに聞こえてきた作品はありませんでした。ただ、その感動をどう文字として表せば読者に伝えられるだろう……と、かなり苦戦した記事でもありました。

柳 雄大(編集)

撮影 / 松浦文生

水瀬いのり、松岡禎丞、石川界人 声優界最旬の3人がコメディに本気出したらこうなった!? アニメ『魔王城でおやすみ』スペシャル鼎談

(2020年10月12日掲載)

アニメ作品プロモーションの花形ともいえる主演声優さんのインタビュー。この座組みは定番化しているだけに、いかに著名な声優さんが登場してくれたとしても、読者さんに楽しんでもらえるイイ記事にするのはけっこう難しかったりします。「他とは違う」記事にするための差別化、各声優さんへの理解度をはじめ、聞き手にもさまざまな要素が問われますが……この企画ではライターの実川瑞穂さんがそのあたりにバッチリ応えてくれました。作品の話・キャスト自身の話のバランス、そして記事後半にかけての心地よい脱線ぶり。(思わず「声優界最旬」と見出しをつけてしまった)豪華な顔ぶれに集まっていただいた価値のある一本になっています。また短時間の現場ながら、中世のお城風の凝ったセットをフル活用&3人のいろんな表情を引き出してくれたカメラマンの松浦文生さんにも感謝です。

「科学」が題材の難しさ、でも「ジャンプ」作品ならではの熱さ!『Dr.STONE』の物語はどうやって生まれたのか?

(2019年11月30日掲載)

原作はチェックしていなかったけど、いざアニメが始まり観てみたらめちゃくちゃ面白くて……「作品にすっかりハマってから」張り切らせてもらった企画でした。『Dr.STONE』の魅力のもっとも核心を話してくれる人は誰なのか? 紆余曲折の末に行きついたのが、アニメの制作プロデューサー+「週刊少年ジャンプ」原作の担当編集者による対談! 超人気漫画誌の編集さんに話を聞ける好機とあって、あれよあれよと盛り上がるうちに、圧倒的取れ高のロングインタビューに。結果、ライターの加藤和弘さんにはいろいろと無理を言って2部構成の記事にしてもらいました。さらに余談として、この取材のことをメーカー(東宝)のプロデューサーさんが覚えてくれていて、1年後にTVアニメ『呪術廻戦』のインタビュー取材につながったという流れも熱かったと思います。「ジャンプ」作品の取材はどれも楽しかった!

アニソンレーベルからのデビューは「正直めっちゃ不安だった」 生粋のロックバンドが打ち明けた、ランティスとの出会いと開花への道のり

(2018年11月14日掲載)

ラックライフ・PONさんの人柄の良さ、また彼をたびたび取材してきたライター・阿部美香さんの腕もありインタビューはバッチリ。これはぜひたくさんの人に読んでほしい、ということで、タイトル(見出し)をかなり工夫した記事でした。特にこだわらないで作ると、【『ツルネ ―風舞高校弓道部―』OPテーマに込めた熱い思いとは?ラックライフ「Naru」インタビュー!】みたいな薄味のタイトルについなってしまうので……(熱い思いを込めがち)。アイキャッチ(記事の顔となるトップの画像)も、通常であればバンドのアーティスト写真を入れるであろうところ、関係者のみなさんに頼み込んでアニメの劇中カットを使用、ドラマティックなインタビューに華を添えてもらっています。

当サイトでは、そんな感じで約500件の記事にタイトルをつけ続けましたが、時には「また大げさな煽り見出しにされた!」と執筆者から反感を買ったり、関係者から「これはちょっと……」とNGをくらうことも。かといって、「これはいい見出しだね!」なんて言ってくれる相手もいないわけで、見えない何かと戦い続ける日々はしんどかったです!楽しかったけど。

連載:世代じゃないけど観てみたい!名作アニメ“初見”レビュー

(2020年6月~12月掲載)

懐かしいアニメをレビューする企画は数あれど、これは見た目以上にかなりの手間暇がかかっている連載シリーズだと思います。何が大変だったかといえば、一つは「紹介する全作品でメーカー(版権元)の許諾・監修を受ける」というのを掲載条件にしたこと。放送やプロモーションが終わっている過去の作品を「アニメの場面カットつき」で紹介するのって何気に難しいんです(残念ながら断られてしまい、紹介できなかった作品もありました)。もう一つは、この連載が「作品に詳しい執筆者にお任せ」というやり方の真逆をとったこと。執筆者はアニメ作品の知識ゼロからスタートするため、依頼者がそこそこいい感じに作品を薦めて誘導すること、いわば“布教”のテクニックが試されます。その一方ライター陣は、当初興味がなかったであろう作品もがんばって全話完走しては、それぞれのファンの心情に気を遣いながらレビューしてくれました。参加してくれたみなさんと、企画の発案者であるジアスワークス・山下達也さんにあらためて感謝!

特集:TVアニメ『新幹線変形ロボ シンカリオン』1年6か月の記憶

(2018年4月~2019年8月掲載)

2018年の春、“毎週100点を出し続けるロボアニメ”として熱っぽく紹介させてもらって以来、長い取材の日々が始まった『新幹線変形ロボ シンカリオン』。6クール(76話)続いたTVアニメ版を追った7企画に続き、劇場版の特集も含めると全10回にわたる大型シリーズになりました。TVシリーズ終盤の見どころを聞きに行ったつもりが「実は放送はまだまだ続くんです」という事実が飛び出したインタビューや、個人的な趣味(“Suicaのペンギン”のファンです!)が高じて聞きに行ってしまったインタビューなど思い出満載ですが、特にTV放送が終盤に入り、新元号・令和が発表された日から始まった怒涛の取材ラッシュ、あのワクワク感は忘れられません。ちなみに近況としては、TOKYO MXにて2021年1月3日(日)10:00より劇場版『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』地上波初放送が決定とのこと。東京ローカルだけどみんなで観よう!

撮影 / 小島マサヒロ

特集:ワルキューレ Special 2020 未来はオンナのためにある

(2020年5月~7月掲載)

当サイトのアニソンカテゴリーにおいて、アーティスト単独特集を唯一組ませてもらったワルキューレ。悲願だったメンバー全員の撮り下ろしインタビュー、エースボーカルのJUNNAさん鈴木みのりさんが答えてくれた異例の“直筆”インタビューのほか、個人的にどうしても一度書いておきたかった歴代楽曲(ガチ)レコメンドを加え、コロナ禍の2020年夏にできる限りのことはやったつもりです。ちなみに当サイトでは、この特集以前に2018年にも5人のソロインタビュー特集をやらせてもらったり、メンバー5人それぞれのソロ活動・声優活動を追い続けていたりもして……とにかく“ワルキューレの良さを発信したかった3年半”だったんだなと今にして思います。来年からは、普通のワルキューレオタクとしてがんばります。

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