LIVE SHUTTLE  vol. 438

Report

ReoNaの音楽と「ソードアート・オンライン」の世界観が融合したスペシャルな一夜。 歌声に耳を奪われ、高揚感に満たされたライブ“UNDER-WORLD”を回想する。

ReoNaの音楽と「ソードアート・オンライン」の世界観が融合したスペシャルな一夜。 歌声に耳を奪われ、高揚感に満たされたライブ“UNDER-WORLD”を回想する。

ReoNaが2020年12月8日、自身初の配信&リアルのハイブリッドワンマンライブ「UNDER-WORLD」を東京・LINE CUBE SHIBUYAで開催した。

本公演は「ソードアート・オンライン」シリーズ関連楽曲(神崎エルザ starring ReoNa・ReoNa名義含む)のみでセットリストを構成した。ReoNaの音楽と「ソードアート・オンライン」の世界観が融合したスペシャルな内容となった。

ReoNa WHAT's IN? tokyoレポート

ダークで美しいSEと、「何にも溶け込めないなら / 何よりも輝くよ」からはじまるモノローグでライブはスタート「深く深く あなたが残した この痛みが心なんだね」というフレーズ、そして、「魂の色は 何色ですか」というReoNaの独唱に導かれた1曲目は「ANIMA」。TVアニメ「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld」2ndクールのOPテーマだ。ラウドなバンドサウンドと8人編成のストリングスが絡み合い、エモーショナルな歌声が響き渡り、オーディエンスと視聴者は“UNDER-WORLD”の世界へと誘われる。

「ようこそ、“UNDER-WORLD”へ。今日は最後まで、お歌の世界、ゆっくり楽しんでいってね」という挨拶の後は、アニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』エンディングテーマの「forget-me-not」。流麗なピアノのイントロから始まる疾走感に溢れたサウンドを従え、サビのメロディを笑顔で解き放つReoNaからは、久しぶりのステージを心から楽しんでいることが伝わってくる。

ReoNa WHAT's IN? tokyoレポート ReoNa WHAT's IN? tokyoレポート ReoNa WHAT's IN? tokyoレポート

さらに高揚感に満ちたアッパーチューン「Scar/let」(家庭用ゲーム「ソードアート・オンライン アリシゼーション リコリス」オープニングテーマ)では、赤いライトを浴びながら、<陽炎のように揺れる命でも 鮮やかに / 焼き付くほど ただ 燃やしていけ>という真摯なメッセージを響かせる。どんなにラウドなサウンドであっても、言葉を真っ直ぐに聴き手に届けようとするボーカルも印象的だ。

「指折り数えた今日が、やっとやってきました。こうして久々に顔を合わせて、お歌をお届けできる、そして初めて、画面の向こうのあなたにも、今この瞬間、お歌を受け取ってもらえる特別なワンマンライブ。『ソードアート・オンライン』に寄り添わせていただいたお歌を、今日はたっぷりとお届けします」というMCの後は、“神崎エルザstarring ReoNa”名義によるアニメ「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン」の楽曲を次々と披露。劇中でバトルシーンを彩った「Disorder」、ヘビィロック、ジャズ、クラシックなどを融合させたサウンドが炸裂した「Independence」、そして、超ダークな音像が響き渡った「Dancer in the Discord」を繋ぎ、鋭利にして深遠な世界観を描き出す。配信されたABEMAのコメント欄にも「繋ぎが最高すぎ!」「鳥肌何回立っただろうか」といった絶賛の声が押し寄せていた。

ReoNa WHAT's IN? tokyoレポート

「ここからちょっと一息、ゆっくりお歌の世界に浸ってもらえたら嬉しいです」という言葉の後は、華やかな解放感が気持ちいい「step, step」、喜びと希望の在り方を指し示す「ヒカリ」を歌い、キュートな歌声で観客を魅了。シンガーとしての幅広い表現力をダイレクトに感じられことも、このライブの意義だったと思う。

また、アコースティック・アレンジで披露された楽曲も、強く心に残った。

「神崎エルザの原点は、大切な人との別れ。大好きだったおじいちゃん、おばあちゃんが褒めてくれたお歌を、大切な言葉を残したくて、正解にしたくて。さよならを悲しいだけの言葉にしたくなくて……さよならと始まりの歌」という語りから始まった「葬送の儀(うた)-Acoustic ver.- 」。さらに「ソードアート・オンライン アリシゼーション」の主要キャラクターであるユージオ、キリトと強く重なる「雨に唄えば」「虹の彼方に」によって、大きな感動を生み出す。物語に寄り添う力、繊細で美しいブレスを交えたボーカリゼーションは間違いなく、ReoNaの大きな武器だ。「虹の彼方に」のラストで七色の光がステージを照らすなど、楽曲のストーリーを際立たせる演出も素晴らしい。

ReoNa WHAT's IN? tokyoレポート ReoNa WHAT's IN? tokyoレポート

「レプリカ」のピアノ・インストで神聖なムードを生み出し、ライブは後半へ。「ピルグリム -ReoNa ver.-」では「Tomorrow wiil be yesterday」というフレーズでバンドとストリングスが加わり、会場全体をカラフルに染め上げる。「ソードアート・オンライン」シリーズの物語や世界観とリンクした、まるで演劇のような構成も絶品だ。

自らアコギ(猫マークが付いたストラップが可愛い)を弾き、歓喜に満ちたメロディ「どこも似合わなきゃ どこへでも行こうか」とメッセージする「ALONE」を披露した後は、“神崎エルザ starring ReoNa”の原点とも言える「Rea(s)oN」。「いろんなイヤなこと、辛いことから逃げて、逃げて、迷って、彷徨った末に、ReoNaに歌う理由をくれたお歌」という言葉、そして、「ここに生きるReason / それはあなたでした」というラインがもたらすエモーショナルな波動は、この日のライブのクライマックスに直結していた。

「栄光はなくても、正常じゃなくても、成功はなくても、正解はなくても、きっと命は続いていく。終わりまで、果てまで、あなたにお歌で寄り添い続けられますように」という真摯な言葉とともに届けられた最後の曲は「Till the End」(「ソードアート・オンライン」原作小説刊行10周年テーマソング」。20数名のクワイヤーとともに壮大な旋律を高らかに響かせ、“UNDER-WORLD”はエンディングを迎えた。

ReoNa WHAT's IN? tokyoレポート ReoNa WHAT's IN? tokyoレポート ReoNa WHAT's IN? tokyoレポート

「じゃあな!」という恒例の挨拶の後、ステージを移動し、観客全員と目を合わせて手を振ったReoNa。「ソードアート・オンライン」の物語から生まれた楽曲に生々しい感情を込め、一つ一つ大事に届ける。彼女の作品に対するリスペクト、オーディエンスに対する深い思いが強く実感できるステージだった。

2021年4月から関西・九州・東海・関東の4箇所を回る、ReoNa初のホールツアーの開催も決定。“絶望系アニソンシンガー”を掲げる彼女はここから、大きな希望の光に向かって進んでいくことになりそうだ。

文 / 森朋之 撮影 / 平野タカシ

ReoNa Online Live “UNDER-WORLD”
2020年12月8日 LINE CUBE SHIBUYA

SET LIST

1.ANIMA
2.forget-me-not
3.Scar/let
4.Disorder
5.Independence
6.Dancer in the Discord
7.step, step
8.ヒカリ
9.葬送の儀 -Acoustic ver.-
10.雨に唄えば
11.虹の彼方に-“レプリカ”Piano Instrumental –
12.ピルグリム-ReoNa ver.-
13.ALONE
14.Rea(s)oN
15.Till the End

ライブ情報

2021年4月、ReoNa初のホールツアー「ReoNa ONE-MAN Concert Tour “unknown”」開催決定。

・4/10(土)神戸国際会館こくさいホール(兵庫)
 開場17:00 / 開演18:00  指定 ¥7,400(税込)
・4/23(金)ももちパレス(福岡)
 開場18:15 / 19:00  指定 ¥7,400(税込)
・4/25(日)名古屋市公会堂(愛知)
 開場17:00 / 開演18:00  指定 ¥7,400(税込)
・4/29(木・祝)パシフィコ横浜 国立大ホール(神奈川)
 開場17:00 / 18:15  指定 ¥7,900(税込)

※詳細はオフィシャルサイトにて。

ReoNa(レオナ)

10月20日生まれ。
陰のある少女らしいルックスながら、繊細で深い、少年の様な歌を歌うシンガー。
2017年開催の「SACRA MUSICオーディション」のファイナリスト。
TVアニメ『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』にて、劇中歌アーティスト「神崎エルザ」の歌唱を担当、「神崎エルザ starring ReoNa」として2018年7月4日(水)にミニアルバム「ELZA」をリリース。
そして2018年7月放送開始のTVアニメ『ハッピーシュガーライフ』のエンディングテーマ「SWEET HURT」にて、8月29日(水)にソロデビュー!

オフィシャルサイト
https://www.reona-reona.com

vol.437
vol.438
vol.439