相楽樹の「ご一緒してもいいですか?」  vol. 3

Interview

相楽樹×小出祐介(Base Ball Bear)対談-「地獄生まれ」だからわかること!?

相楽樹×小出祐介(Base Ball Bear)対談-「地獄生まれ」だからわかること!?

よく見られるよりも、生き様を見てもらいたい

小出 それがいちばん嬉しい瞬間ですね。相楽さんの作品も観てますよ。『ゴメンナサイ』(2011年 監督:安里麻里)とか、『讐~ADA~』(2013年 監督:白石晃士)とか、絶恐体感キモダメシ『包丁女』(2014年 監督:白石晃士)とか。

相楽 え? そんな、マニアックな(笑)。

小出 ホラー映画ばっかりですいません(笑)。

相楽 『ホウドウキョク』(フジテレビが運営するニュースメディア)の「真夜中のニャーゴ」(小出さんが担当してる回)を観ているんですが、白石晃士さんをゲストに迎えていましたよね。白石さん、なぜか街で会うことが多いんですが、今度小出さんと映画撮りたいって仰ってました。

小出 白石さん大好きだから嬉しいですけど、僕、演技NGだからなぁ(笑)。

相楽 えっ? なんでですか? ミュージックビデオで演じてるじゃないですか。

小出 僕に関しては仕方なくやって部分はあるんですよ。さっきの自意識の話にも繋がってきますけど、何かを演じている自分を客観的に見るのが気持ち悪くて。ライブでもなるべく着飾りたくないくらいなので。
それでも、デビュー当初は「かっこよく見られなきゃ」っていうのがあって気負ってステージに上がっていたんですけど、デビューから3年過ぎたあたりで「自分たちってこんなライブしか出来ないのか?」って漠然と悩みだしたんですよ。
それからしばらく試行錯誤が続いた末に、もっと自然体でステージに立とうと思って。よく見られることよりも、自分たちの素性や本性や生き様を見てもらいたいなと。
バンド全体がそういう意識を持つようになってからは、自分たちもライブ現場が楽しくなったし、お客さんももっと楽しんでくれるようになりましたね。
役者さんにもこういうことってあるんじゃないですか?

小出祐介 相楽樹 エンタメステーションインタビュー

相楽 1月から始まるドラマ『嫌われる勇気』の収録が始まっているんですが、28歳・監察医の役なんです。経験している年齢ならまだしも、未知の世界。監督と話しながら、日常生活でもちょっと大人っぽくふるまってみたりしています。色っぽい女性の役なので、香水をつけて髪をかきあげてみたり(笑)。

小出 自分ではない役になりきろうとするのって、視点が増えていきそうですよね。

相楽 そう、視点も増えていくし、いろいろな経験がドラマや映画の中でできるのは面白いです。『とと姉ちゃん』では70代まで演じたし、戦争中の暮しも経験したので、日常生活のささいな幸せに気づくようになりました。
夕飯を何も気にせず食べられることは、本当は奇蹟のように幸せなこと。そういうことに気づかされます。

小出 なるほど。

相楽 でも、舞台は没入しすぎるとダメ。演じている自分と、それを観ている自分と、二人いないと。

小出 わかります。昔、知り合いの俳優の初舞台を観に行った時に、たぶん役に入り込みすぎて、泣かなくてもいいところで泣いちゃっていて。気持ちはわかるけど、観ているこっちにはそれがノイズになっちゃうんですよね。自意識のコントロールが難しい。

相楽 ステージではどうやっているんですか? 自意識のコントロール。

小出 自然体でいていいところと、エンタメとしてかっこよく見せるべきところと、その境目を意識していますね。どちらへもいけるように。簡単にいうと、曲が始まればかっこよくて全然良いし、MCでは特に決めずにいつも通りに、って感じです。

小出祐介 相楽樹 エンタメステーションインタビュー

相楽 最初にMCを観たとき、落語家さんかと思いました(笑)。どこからあのボキャブラリーが出てくるんですか?

小出 いや、あれがいつも通りなんですよ(笑)。堀之内(Dr)との掛け合いも普段からあんな感じですし。でも、話を着地させなくちゃいけないので、そういう緊張感は漂っています(笑)。

相楽 ステージ上の楽しそうな感じが客席にも広がって、みんな楽しそうです。

小出 喋りすぎて、MCがめちゃくちゃ長い日もありますけどね。

相楽 昔からお喋りなんですか?

小出 昔からお喋りです(笑)。

いじめ、スクールカースト……狭い世界!
小出祐介 相楽樹 エンタメステーションインタビュー

相楽 十代の頃、個性ってなんだろう? って、ずっと思っていました。

小出 本来的には、『周りと同じことをやっても違う結果になる』っていうのが「個性的」なんだと思うんですけど、中高生の頃の「個性的」ってほとんどが他所で拾ってくるものですよね。勿論、それがオリジナリティーを育んでいくという面はあるんですけど、ほぼTVや雑誌で見たタレントさんやモデルさんの個性をトレースして、「個性的」として終わりというか。トレンドってそういうものでもありますけど、結果的にみんな同じになっていっちゃうじゃないですか。個性を望んでいるのに、不思議と。インスタとか見てるとなかなか芳ばしいですよね。

相楽 インスタで芸能人みたいなことをやってたりする人、多いですね。

小出 芸能人の真似をするなとは言わないですけど、ノリがわからない人や、それに乗れない人を異物感として遠ざけていくのがわからないんですよね。クラスをバラエティー番組にしたいのかよと。っていうか、バラエティー番組をなめんなよと。
僕は中学1年のときバスケ部だったんですけど、チームメイトがスクールカースト上位の人達だったのもあって、自然と自分もそこに属していたんですね。それがある時、急に無視されはじめて。前触れもなく突然。チームから始まったものが、クラスにも伝播して、最終的に友達が0人になっちゃって。あたかも僕が見えていないような感じでクラスが動くんですよ。だから、時々先生が僕を当てたりすると変な空気が教室に漂うんです。いない体なのにいる感じになっちゃうから。もう地獄でしたね。
学年が上がるときのクラス替えでその状態は終わったものの、中高一貫校だったので、通奏低音のようにそのムードが残るんですよ。
で、高2で今のバンドを組んで、レコード会社にデモテープを送ったら、デビューを視野に入れた育成が始まり、高3からライブハウスに出るようになって。そこで、レコード会社の人やライブハウスの人、対バンしてくれた先輩バンドの人たちが「10代なのに面白いね」って認めてくれたんですよ。大人の人達が。
それで教室や学校っていう世界の小ささに初めて気が付いて、なんてバカバカしいんだろうと。
それまで自分の存在が悪いんだと思って過ごしていたのが、「お前らが悪い」に反転したんですね。

相楽 私も小学校のときいじめられていました。グループの中で、言葉じゃなくヘンな感じではぶかれて。でも、グループが出来上がっちゃってるから、他のグループに入れて、とも言えない。逃げ場がなかった。そのグループのボス的存在の子とだけは、同じ中学には行かない!って決めて、別の学校に行きました。
中学ではバスケ部(笑)。スクールカースト上位、モテる子も、頭いい子も多かった。最強軍団。でも、それが気持ち悪いっていうか、ずっと居心地悪かった。だから、外に出たいと思ったのかな。そして、出てみたら、先に大人になってしまって、会話が合わなくなった。

小出 僕の自意識は地獄生まれだから、こういう仕事をしているんでしょうね。
ずっとカースト上位にいる人にも、ずっとカースト下位にいる人にも、ずっとその中間にいる人にもわからないことが、最上位から最下位へ転がり落ちた僕にはわかるから。
そのどこにいる人にも、かつてそこにいた人にも、何か解決や決着のヒントになるような曲を作れたらいいなと思います。

相楽 だから、好きになったんだと思います。

小出 ありがとうございます。相楽さんと地獄生まれという共通点がわかってよかったです(笑)。

相楽 はい。いつも代弁してくださって、ありがとうございます!

小出祐介 相楽樹 エンタメステーションインタビュー

小出祐介(こいでゆうすけ) 

1984年12月生まれ。東京都出身。
ロックバンドBase Ball Bearのリーダーで、ボーカル&ギターと全楽曲の作詞作曲を手掛ける。ギターロック/ニューウェイヴのテイストを独自に昇華したバンドサウンドとポップなメロディ、そして作品性に優れた青春感に溢れた歌詞などが人気を集め、2006年4月にミニアルバム『GIRL FRIEND』でメジャーデビュー。2012年には二度目の日本武道館公演を大成功させる。
現在、NOTTV・フジテレビオンデマンドで放送中の「ホウドウキョク24」にて「真夜中のニャーゴ」や、「i-dio」の高音質音楽チャンネル「TS ONE」にて岡村靖幸と小出祐介によるレギュラー・プログラム「PREMIUM ONE」も担当している。
2016年、バンド結成15周年&デビュー10周年を迎えたBase Ball Bear。リニューアル版ベストアルバム「増補改訂完全版『バンドBのベスト』」を引っ提げ、全36公演に及ぶTour「バンドBのすべて 2016-2017」を開催中!
オフィシャルサイトhttp://www.baseballbear.com

Base Ball Bearリリース情報

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増補改訂完全版「バンドBのベスト」
2016年9月28日発売

初回限定盤(2CD+DVD)
UPCH-29227 ¥3,800+税
通常盤(2CD)
UPCH-20428/9 ¥3,000+税

Base Ball Bearの4人体制での10年間の軌跡と奇跡を記録し、コンプリートした、2013年2月にリリースされた「バンドBのベスト」の再編集版ベストアルバム。
元NUMBER GIRLの田渕ひさ子(toddle)をゲストギタリストに迎えリテイクされた代表曲「祭りのあと (2016 ver.)」を収録!
さらに初回盤には、4人体制で収録されたDVD未収録のミュージック・ビデオを、「映像版『バンドBについて』第三巻」としてここに完全収録した、ファンマストバイの完全記録盤。

【収録曲】

Disc-1 (全14曲)
01. CRAZY FOR YOU の季節
02. GIRL FRIEND
03. ELECTRIC SUMMER
04. STAND BY ME
05. 抱きしめたい
06. ドラマチック(★TVアニメ『おおきく振りかぶって』オープニングテーマ )
07. 真夏の条件
08. 愛してる
09. 17 才
10. changes(★TVアニメ『図書館戦争』エンディングテーマ)
11. LOVE MATHEMATICS
12. 神々LOOKS YOU(★映画『鴨川ホルモー』主題歌)
13. BREEEEZE GIRL(★資生堂『SEA BREEZE』CMソング / 『Google Play Music 音楽のある生活・夏フェス編』CMソング)
14. Stairway Generation(★TVアニメ『銀魂』オープニングテーマ)

Disc-2(全16曲)
01. kimino-me(☆山口一郎(サカナクション) 参加楽曲)
02. クチビル・ディテクティヴ (☆acco(チャットモンチー)&呂布 参加楽曲)
03. yoakemae (hontou_no_yoakemae ver.)
04. short hair
05. Tabibito In The Dark
06. スローモーションをもう一度 part.2
07. 初恋(★映画『図書館戦争 革命のつばさ』主題歌
08. PERFECT BLUE (Album Mix)
09. The Cut – feat. RHYMESTER- (Album Mix)
10. ファンファーレがきこえる(★KONAMI「プロ野球ドリームナイン SUPERSTARS」タイアップソング)
11. senkou_hanabi(★閃光ライオット2013公式応援ソング / アキュビューラジオCMソング)
12. そんなに好きじゃなかった
13. 「それって、for 誰?」part.1
14. 文化祭の夜
15. 不思議な夜
16. 祭りのあと (2016 ver.)(☆田渕ひさ子(toddle)参加楽曲 / 2016年リテイク)

Disc-3(DVD)※初回限定盤のみ
ミュージック・ビデオ集「映像版『バンドBについて』第三巻」
1. 初恋 (監督:遠藤主任)
2. PERFECT BLUE (監督:志賀 匠)
3. The Cut – feat. RHYMESTER- (監督:田辺秀伸)
4. ファンファーレがきこえる (監督:田辺秀伸)
5. そんなに好きじゃなかった (監督:スミネム)
6. 「それって、for 誰?」part.1 (監督:山田智和)
7. 文化祭の夜 (監督:富田兼次)
8. 不思議な夜 (監督:Tokyo Film)
特典映像. 祭りのあと (2016 ver.)(監督:遠藤主任)

4th LIVE Blu-ray & DVD
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『日比谷ノンフィクションⅤ~LIVE BY THE C2~』
2016.04.30 日比谷野外大音楽堂

2016年9月28日発売
Blu-ray UPXH-20044 ¥5,537+税
DVD UPBH-20168 ¥4,611+税

ゲストギタリスト:フルカワユタカ (ex.DOPING PANDA) / 田渕ひさ子 (toddle) / ハヤシ (POLYSICS) / 石毛 輝 (lovefilm, the telephones)

3人体制となったBase Ball Bearが初めて立った日比谷野音のステージをノンフィクションで切り取ったBase Ball Bear史に残るライブ記録映像作品。

【収録内容】

「それって、for 誰?」part.1
不思議な夜
曖してる
こぼさないでShadow
short hair
PERFECT BLUE
ぼくらのfrai awei
UNDER THE STAR LIGHT
どうしよう
17才
changes
十字架 You and I
ホーリーロンリーマウンテン
カシカ
真夏の条件
LOVE MATHEMATICS
HUMAN
「それって、for 誰?」part.2 (Encore)
The End (Encore)
+ 特典映像:「日比谷ノンフィクションV~LIVE BY THE C2~」ドキュメント映像

Live

Base Ball Bear Tour「バンドBのすべて 2016-2017」敢行中!
詳細はこちら…http://www.baseballbear.com/live/index.html


【相楽樹 衣装】
(中に着た)ニットトップス、ネックレス、パンツ/以上全て、Ameri VINTAGE
https://amerivintage.co.jp
トップス/スタイリスト私物
シューズ/本人私物

相楽 樹

1995年生まれ。埼玉県出身。
2010年に女優として活動をスタート。ドラマ、映画、舞台、CMやミュージックビデオに等にも出演。
NHK朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」小橋家次女・鞠子役でレギュラー出演。
2016年6月25日にはオムニバス映画「スリリングな日常」の1編「不審者」の主演を務める。 2017年1月12日(木)夜10時スタートするフジテレビ系ドラマ『嫌われる勇気』に出演が決定。
今後活躍が期待される女優。

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