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演劇「ハイキュー!!」‶ゴミ捨て場の決戦″で、宿命のライバル烏vs猫が激突!! 「集大成の気持ちで最高の作品を届けたい!」

演劇「ハイキュー!!」‶ゴミ捨て場の決戦″で、宿命のライバル烏vs猫が激突!! 「集大成の気持ちで最高の作品を届けたい!」

ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」‶ゴミ捨て場の決戦″の東京公演が10月31日(金)にTOKYO DOME CITY HALLで初日を迎え、前日にはマスコミ向けのフォトセッションとゲネプロが行われた。
「週刊少年ジャンプ」(集英社)で約8年半にわたって連載された古舘春一の大人気バレーボール漫画「ハイキュー!!」を原作とする演劇「ハイキュー!!」シリーズ10作目となる本作は、ベストゲーム人気投票で1位に選ばれた因縁のライバル校「烏野高校」と「音駒高校」の直接対決を描いた、原作ファンにとっても特別な意味を持つ公演。
良きライバルとして練習試合や強化合宿を通じて切磋琢磨してきた彼らが、春の高校バレー3日目・3回戦で、負けたら即ゲームオーバーの“もう一回”がない試合に挑む!

取材・文・撮影 / 近藤明子


シリーズを通して目指していたある意味“頂上決戦”

ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」‶ゴミ捨て場の決戦″ WHAT's IN? tokyoレポート

ゲネプロの前に行われたフォトセッションには、烏野高校・日向翔陽 役の醍醐虎汰朗と影山飛雄 役の赤名竜之輔、音駒高校・孤爪研磨 役の永田崇人と黒尾鉄朗 役の近藤頌利が応援幕を手に登壇。カメラに向かってキリリとした表情を見せ緊張感を漂わせる醍醐と赤名。一方の永田と近藤は腕を挙げてガッツポーズでアピールし、これから始まる熱い“戦い”に向けての気合いがビンビン伝わってきた。

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本作は、烏野高校排球部・前監督の烏養一繋(木村靖司)と音駒高校バレー部・現監督・猫又育史(大高洋夫)の回想シーンからスタート。そして、監督同士が少年時代から育んできた“縁”を起点に、何事にも前向きで全力でぶつかっていく主人公・日向翔陽(醍醐虎汰朗)とクールで観察眼に優れた音駒セッターの孤爪研磨(永田崇人)が、正反対のふたりだからこそ自分にないものを認め、刺激を受け合いながら真剣勝負する様をはじめ、烏野高校排球部一の長身で空中戦の要となるミドルブロッカーの月島 蛍(山本涼介)と音駒高校バレー部主将でリードブロックの名手・黒尾鉄朗(近藤頌利)の交流や、烏野リベロの西谷 夕(北澤優駿)と音駒リベロの夜久衛輔(後藤健流)の互いに尊敬し合う姿勢、強靭なメンタルを持つ烏野ウイングスパイカーの田中龍之介(鐘ヶ江 洸)と金髪モヒカンの音駒のエーススパイカー山本猛虎(川隅美慎)のいいライバル関係といった、選手同士の関係性なども丁寧に盛り込みながらテンポ良く各シーンが描かれていく。

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また、烏野の天才セッター・影山飛雄(赤名竜之輔)がプレイの合間に見せる葛藤や日向を覚醒させる戦いっぷり、ピンチサーバーとしてチームにチャンスをもたらすことに自身の存在理由を見つけた山口 忠(織部典成)のプライド、烏野のエースとしての自信を取り戻した東峰 旭(福田侑哉)の強気のスパイク、スーパーレシーブを連発する頼れる主将・澤村大地(滝川広大)の職人技など烏野高校メンバーの見せ場に加え、音駒も高校からバレーを始めたが持ち前の運動神経の良さで成長目覚ましい大型ルーキー・灰羽リエーフ(タホリ玲央)のダイナミックなプレイ、クレバーな攻撃で魅せる海 信行(武子直輝)、「変人速攻」の前に立ちふさがるミドルブロッカー・犬岡 走(中村太郎)などなど、両校ともにメンバーの個性に次々とスポットが当てられていくため、バレーボールという集団競技のなかからそれぞれのキャラクターが浮き上がり、よりチーム感が増して見える。

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さらに、烏野でいえば、菅原孝支(一ノ瀬 竜)、縁下 力(中谷優心)、木下久志(森本将太)ら控え選手も、顧問の武田一鉄(鎌苅健太)、コーチの烏養繋心(小笠原 健)、美人マネージャーの清水潔子(大久保聡美)、1年生マネージャーの谷地仁花(山本樹里)も、選手を鼓舞する和太鼓を鳴らす観客席の“冴子姐さん”こと田中冴子(安川里奈)やバレー部OB嶋田 誠(染川 翔)らと共にコートにいる仲間の背中をしっかり支えている姿があり、音駒高校ベンチでもダジャレで空気を和ませる福永招平(石上龍成)やチームの勝利を信じて声援を送る芝山優生(木村風太)のひたむきな姿や、観客席の山本あかね(重石邑菜)、灰羽アリサ(楓)が元気いっぱい&キュートな応援をしているところにも、試合が熱を帯びていく様と合わせて仲間の強い絆を感じさせ、感動を盛り上げる。

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今回の舞台セットは過去のどの公演よりも傾斜角度のある八百屋舞台に圧倒され、アップテンポなサウンドに合わせた激しいダンスや複雑なフォーメーション移動も多く、役者としての表現力だけでなくアスリートとしての体力も必要とされる過酷なステージに、見ているこちら側も思わず握りしめる手に力が入ってしまう。

烏の群れが一斉に羽ばたくように全員がスパイクモーションで飛ぶ「同時多発位置差攻撃(※シンクロ攻撃)」で翻弄する烏野。対する音駒は、姿勢を低くし、猫が爪を研ぎ澄まして反撃のチャンスを狙うように、粘り強くボールを拾い繋いでいく。

そして、マッチポイントを奪い合う激しいシーソーゲームを熱いまなざしで見つめる観客席の戸美学園高校・大将 優(福澤 侑)もラップ&ダンスで試合会場の緊張感を表現。試合は、息もつかせぬスピーディーな展開で、ヒートアップしていく──。

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第2幕の冒頭では、音駒メンバーがRPGゲームのパーティに扮して登場。ステージにかかる紗幕にゲームの選択画面が現れ、黒尾が扮する勇者が敵を倒すとファンファーレと共にレベルアップするなど、ゲーム好きの研磨らしい妄想を具現化した演出には思わずニヤリとする。さらに黒尾と研磨の幼少時代の回想シーンもはさみ込みながら、思い描いた攻略法のように進まないバレーボールというゲームの楽しさに目覚めていく研磨の感情の動きを永田が丁寧に表現していた。
初日を前に配られたコメントで永田は「今回の演劇「ハイキュー!!︎」は、僕にとって集大成ということもあり、日々稽古をしながら、たくさんの想いが込み上げてきます。今まで積み上げてきたもの、そして新しいものを融合させて、最高の作品をお届け出来たらと思います。このような時期だからこそ、観に来てくださった方の背中を押せる、きっと、そんな作品になっていると思うので、沢山の方々に劇場まで足を運んで頂きたいです。最後まで応援よろしくお願いします!!」と発していたが、その想いのかぎりを研磨という役にぶつけていたと思う。

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内向的な研磨とは対照的に、表情豊かにがむしゃらにボールを追っていた日向は、攻撃を次々と封じられ、次第に無口になっていく。しかしどんな困難にぶち当たろうとも、決して“飛ぶ”ことをあきらめず、何度も何度もジャンプする。そんな日向に全身全霊を託したような芝居を見せた醍醐は「音駒高校の方々と今回初めて共演しましたが、 稽古の段階で空気感や熱量を芝居上でビリビリと伝えてくれるので、それに刺激されて相乗効果になり素敵なシーンがたくさん生まれたと思います。 音駒高校のメンバーとご一緒できて本当に良かったなと思います。 ここからキャスト・スタッフの方々と一緒により素敵な作品にできるよう、日々考えて公演に臨みたいと思います。 そして、舞台に足を運んでくださる皆さま、本当にありがとうございます。この時期だからこそ、この熱量を会場全体を通して、 必ず心にお届けします。 楽しみにしていてください!!」と作品への自信をコメントでのぞかせている。

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そんな日向の急成長を支える影山 役の赤名は「演劇「ハイキュー!!」は、作品自体の熱さもそうですが、 熱量と躍動感、 キャストの熱さも感じられることが魅力です。 原作のベストゲーム1位の”ゴミ捨て場の決戦”ですので、演劇「ハイキュー!!」でも面白い作品にしたいと思っています。観に来てくださった方が実際に試合を観戦しているように感じたり、物語に入り込んでいただけるよう、 精一杯演じたいと思います。そして、音駒の皆さんに今の烏野と”ゴミ捨て場の決戦”が出来て良かったと言ってもらえると嬉しいです。最後まで走りきりますので、よろしくお願いします。」と意気込みを語っていたが、今回の公演に向けてさらに原作漫画を読み込み、キャラクターを研究し掘り下げたのだろう。外見はもちろんコート上の立ち姿や醸し出す雰囲気も原作の影山のイメージと重なりハッとさせられる瞬間が随所に見られた。

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さらに「黒尾鉄朗役の劇団Patch近藤頌利です。今作で6作品目の出演となります。恥ずかしながら、演劇「ハイキュー!!」歴で言えばベテランになってしまいました。ですが初心を忘れずに、精一杯声を出し、走り回って汗をかきたいと思います。”烏野、復活!”から今作まで、約8ヶ月間の物語を4年かけて演じてきました。稽古を経て改めて音駒高校が好きになりました。集大成の勝負、最後のご褒美タイムを楽しみたいと思います。楽しんでもらえる作品になっています。応援よろしくお願いします!」と繋いできた時間を振り返りつつ、今なお溢れ出る作品やカンパニーへの愛を言葉にした近藤も、この4年に深めた演劇「ハイキュー!!」の絆の強さをステージ上で存分に体現していた。

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そして演出・脚本のウォーリー木下の「このシリーズを通して目指していたある意味“頂上決戦”。すべてのドラマがここに集約するように今まで作っていたので僕としてもとても感慨深いものになりました。演出面でも今までの集大成ができたのではないでしょうか。同時に、“演劇を創り上演する”ことの難しい時代に、どんぴしゃ重なったのも、また別の意味で感慨深いものでした。ともあれ、観客の皆さまには純粋に「ハイキュー!!」の面白さを感じてもらえれば幸いです。バレーは楽しい。演劇は楽しい。それだけです。」というコメントには、演劇「ハイキュー!!」をはじめ、エンターテインメントを愛するすべての人の想いが集約されていて、今まで当たり前だったことが当たり前ではなくなった今の時世だからこそ、劇場で生で観る演劇がこれほどまでにパワーを発していることに改めて気づき胸が熱くなった。

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そんな彼らの熱戦、“集大成”を、ぜひ劇場で体感し、結末を見届けてほしいと思う。
ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」‶ゴミ捨て場の決戦″は11月3日(火・祝)にTOKYO DOME CITY HALLにて東京公演を上演。その後、大阪公演、宮城公演、福岡公演をめぐり、TOKYO DOME CITY HALLにて東京凱旋公演も上演される。
千秋楽の12月13日(日)18:00開演回は、PIA LIVE STREAMで生配信が行われる。視聴料金やチケットの購入方法など詳細はオフィシャルサイトを確認。また、2021年4月14日(水)には‶ゴミ捨て場の決戦″/‶最強の挑戦者(チャレンジャー)″(ゲネプロ版)を収録したハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」ツインパックのBlu-ray&DVDの発売が決定した。

ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」‶ゴミ捨て場の決戦″

東京公演:2020年10月31日(土)〜11月3日(火・祝)TOKYO DOME CITY HALL
大阪公演:2020年11月7日(土)〜11月15日(日)大阪メルパルクホール
宮城公演:2020年11月21日(土)〜11月22日(日)多賀城市民会館 大ホール
福岡公演:2020年11月28日(土)〜11月29日(日)北九州ソレイユホール
東京凱旋公演:2020年12月4日(金)〜12月13日(日)TOKYO DOME CITY HALL

<東京凱旋公演(千秋楽)PIA LIVE STREAM生配信>
配信公演:2020年12月13日(日)18時00分
配信サイト:PIA LIVE STREAM
視聴券購入:2020年12月4日(金)19時00分~販売開始
視聴券はこちらから

原作:古舘春一「ハイキュー!!」(集英社 ジャンプ コミックス刊)
演出・脚本:ウォーリー木下
音楽:和田俊輔

出演:
<烏野高校>
日向翔陽 役:醍醐虎汰朗/
影山飛雄 役:赤名竜之輔/
月島 蛍 役:山本涼介
山口 忠 役:織部典成
田中龍之介 役:鐘ヶ江 洸
西谷 夕 役:北澤優駿
縁下 力 役:中谷優心
木下久志 役:森本将太
澤村大地 役:滝川広大
菅原孝支 役:一ノ瀬 竜
東峰 旭 役:福田侑哉/

<音駒高校>
孤爪研磨 役:永田崇人
黒尾鉄朗 役:近藤頌利
海 信行 役:武子直輝
夜久衛輔 役:後藤健流
山本猛虎 役:川隅美慎
福永招平 役:石上龍成
犬岡 走 役:中村太郎
灰羽リエーフ 役:タホリ玲央
芝山優生 役:木村風太/
猫又育史 役:大高洋夫/

山本あかね 役:重石邑菜
灰羽アリサ 役:楓/

<戸美学園高校> 大将 優 役:福澤 侑/

<烏野高校 OB・OG>
嶋田 誠 役:染川 翔
田中冴子 役:安川里奈/
烏養一繁 役:木村靖司/

<烏野高校 マネージャー>
清水潔子 役:大久保聡美
谷地仁花 役:山本樹里/

<烏野高校 顧問・コーチ>
武田一鉄 役:鎌苅健太
烏養繋心 役:小笠原 健

主催:ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会
(TBS/ネルケプランニング/東宝/集英社/キューブ)

オフィシャルサイト
オフィシャルTwitter(@engeki_haikyu)

©古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会