LIVE SHUTTLE  vol. 429

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ザ・リーサルウェポンズ 80年代への愛と作品にユニークなテーマでファンを熱狂&爆笑に包んだワンマンを振り返る。

ザ・リーサルウェポンズ 80年代への愛と作品にユニークなテーマでファンを熱狂&爆笑に包んだワンマンを振り返る。

80〜90年代のカルチャーを思いっきり取り入れた音楽性、“80年代のアクションスター”“ストリートファイターⅡ”“給料日”などをテーマにしたユニークな歌詞によって注目を集めているザ・リーサルウェポンズが2020年11月6日、東京キネマ倶楽部でワンマンライブ『哭くよウグイス Hey!& 叫!』を開催した。

アメリカ出身のサイボーグジョー、日本人プロデューサーのアイキッドによるザ・リーサルウェポンズは昨年1月に始動し、今年8月、シングル「半額タイムセール」でメジャーデビュー。(地方のヤンキーたちの)成人式をテーマにした「特攻!成人式」、DJ KOOがMVに出演したことで注目された「押すだけDJ」をリリース、日本テレビ系『スッキリ』に生出演するなど、瞬く間に知名度を上げている。この日のライブでも彼らは、80’sモード満載のサウンド、そして、笑いと悲哀と攻撃性に溢れたパフォーマンスを披露し、会場に足を運んだファンを熱狂&爆笑させた。

ザ・リーサルウェポンズ WHAT's IN? tokyoレポート

開演前のBGMはもちろん(?)“ヴァン・ヘイレン”しばり。「Jump」「And The Cradle Will Rock」などが流れ、どうしたってテンションが上がっていく。ライブの注意事項のアナウンスは何とサイボーグジョー!……と思いきや、「この原稿、難しくて読めないよ!助けてよ!」とヘルプを求め、本職の影アナにバトンタッチするというネタを挟み、ついにライブがスタート。オープニング映像のロケ地は、バンド結成の聖地である東京都中野区の“都立家政”の駅。“アーニーキ!アーニーキ!”というコールが大音量で響くなか、ジョーとアイキッドが登場! 人気曲「80年代アクションスター」でライブの幕は上がった。シルベスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガー、ブルース・ウィルスなど、歌詞に登場するスターの写真をバックに骨太のボーカルを響かせるサイボーグ・ジョー、ヘッドレスギターを弾きながら観客を煽りまくるアイキッド、そして、(声は出さず)コーラスに合わせて拳を突き上げるオーディエンス。冒頭からテンションは最高潮だ。

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日本のアニメ、マンガ、ゲームを称えまくる「クールジャパン」、三三七拍子を取り入れたアレンジで盛り上がる「東海道膝栗毛」を放ち、最初のMC。「オーマイガー!アリガトー!ウグイスダニー!メチャメチャモリアガッテルヨ!」と興奮気味のジョー、何も語らず、“うんうん”という動きだけで反応するアイキッドのコントラストも楽しい。

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さらにスーパーの半額タイムセールスをテーマにした「半額タイムセール」、“スーパーカブ”へのリスペクトを込めた「Super Cub is No1」を熱演。シンセやドラムの音色、ギターのフレーズを含め、80’sテイストを(あえて)そのまま反映させた楽曲が大音量で響き、観客のテンションは天井知らず。当時の音楽を熟知したアイキッド先生のサウンドがもたらす高揚感は本気でヤバイ。

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ここで映像コーナーへ。“すずめ雀”(麻雀を簡素化したケーブルゲーム)をやってるジョーとアイキッド。いかさまを繰り返すアイキッドにジョーがブチ切れ、殴り合いのケンカに。「先生とは、やってれへんわ!」というセリフとともに映像は終わり、再びステージに登場した二人は、“浪速のツッコミ”が炸裂するアッパーチューン「なんでやねん」、<現代の奴隷 派遣社会>の給料日をポップな音像とともに描いた「シェイキン月給日」を披露。さらにカプコンの協力のもと「ストリートファイターⅡ」のオープニング映像が映し出され(ジョー、アイキッドのキャラも登場!)、ブレイクのきっかけとなった「昇龍拳がでない」へ。<ダルシム お口から出す ファイヤー><バイソンはリーチが長い>など“ストⅡあるある”満載の歌詞、80’sハードロック直系のサウンド(キッド先生の激しいギターソロも炸裂!)は、まさにザ・リーサルウェポンズの真骨頂だ。

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「みんなプータローかな? 次の曲は社畜の曲だよ!」というジョーの煽りとともに披露されたのは、ヘヴィメタル系のトラックとシリアスな雰囲気のメロディ、超過労働を強いられる人々を描いた歌詞が一つになった「プレミアムフライデーナイト」、労働意欲をなくしたフリーアルバイターを主人公にした「プータロー」と労働をテーマにした(じつは真剣なメッセージを含んだ)曲が続く。熱量とテンションをまったく落とすことなく、熱唱を続けるジョーのパフォーマンスもすごい。エモーショナルな歌声は、迫力十分だ。

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地元・都立家政のブックマートでアイキッドとジョーが戦いはじめ、店長に追い出される……という映像を挟み、ライブは後半へ。「特攻!成人式」では“ハンパねぇ”“カマシてぇ”というコール&レスポンスが響き渡る。続いてバブル期のディスコをテーマにした「マハラジャナイト」、「次はドリンクソングだよ!」(キッド)と紹介された「ホッピーでハッピー」で本編は終了。

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アンコールはDJに対する複雑な感情をコミカルに描いた「押すだけDJ」から。最後は星野源が自身のラジオで絶賛した怒りソング「君はマザーファッカー」。“F・〇・C・K”という品のない振り付けで盛り上がり、ライブはエンディングを迎えた。

11月13日(金)〜12月1日(火)まで、中野ブロードウェイ「墓場の画廊(東京・中野)」でメジャーデビューおよび3カ月連続CDリリースを記念した企画『冬の大ポンズ博 2020』(入場無料)を開催。80年代カルチャー満載、ノリの良さと音楽性の高さを併せ持ったザ・リーサルウェポンズの快進撃は続く!

文 / 森朋之 撮影 / 片岡光正、kimi

ザ・リーサルウェポンズ  『哭くよウグイス Hey!& 叫!』
2020年11月6日(金) 東京キネマ倶楽部

<セットリスト>

1.80年代アクションスター
2.クールジャパン
3.東海道膝栗毛
4.半額タイムセール
5.Super Cub is No1
6.なんでやねん
7.シェイキン月給日
8.昇龍拳がでない
9.プレミアムフライデーナイト
10.プータ ロー
11.特攻!成人式
12.マハラジャナイト
13.ホッピーでハッピー
ENCORE
14.押すだけDJ
15.君はマザーファッカー


詳細はこちら
https://hakabanogarou.jp/archives/13903

ザ・リーサル・ウェポンズ

2019年1月、突如として出現。
80年代~90年代のカルチャーを背景にアメリカ生まれの”サイボーグジョー”と 彼を発明した日本人プロデューサー”アイキッド”が放つ衝撃エンターテインメント。

オフィシャルサイト
https://www.tlw80s.com

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