
2017年の俳優デビュー以降、急速な勢いで進み続けている杉野遥亮。ゲスト出演も含め、すでに今年も4作のドラマに出演し、21年の新春ドラマ『教場Ⅱ』への出演も発表されている。そんな杉野の最新出演映画が、パラカヌーを題材にした映画『水上のフライト』だ。
「超高速!参勤交代」シリーズなどの脚本家・土橋章宏によるオリジナルストーリーを、『キセキ -あの日のソビト-』の兼重 淳監督が映画化した本作。事故で車椅子生活になり、パラカヌーと出会って再起していく主人公・遥を中条あやみが演じ、杉野は、遥を支える青年・加賀颯太を、自然体の空気で演じ切っている。
本作から「人と人が支え合って生きていけるってステキなこと」と感じたという杉野に、現場でのエピソードや、『キセキ~』以来となった兼重監督とのタッグで感じたこと、また、直接的な「人との触れ合い」をストップさせられた自粛期間に考えたことや、落ち込んだときに元気をくれるというファンへの思いなどを直撃。そこから「人が好き」「人の喜ぶ顔が自分のエネルギーになる」という杉野の核が見えた。
取材・文 / 望月ふみ 撮影 / つぼいひろこ
夏休みのような温かな現場。「肩ひじ張らず、心に余裕を持った状態でできたのが、すごく新鮮だった」

カヌーを題材にした作品ですが、最初に脚本を読まれたときの感想を教えてください。
人と人が支え合って生きていけるって、愛があって優しくて、とてもステキなことなんだなと改めて思いましたし、それを現場で自分はどう感じていくのだろうと、期待感を覚えました。あとは、これまで接点がなかった競技カヌーについても知ることができるというワクワク感もありました。
映画撮影中のエピソードとして覚えていることは?
今回の撮影は、どこか夏休みのような感覚というか、すごくフラットな感覚で入れたんです。もちろん仕事ではありますが、何気ない日常の延長線のような感じがして。肩ひじ張らず、自分をちゃんと保ちながらも、心に余裕を持った状態でお仕事できたのが、僕にとってすごく新鮮で、新しい感覚だったので、よく覚えています。

自然や子どもの多い現場だったということもあるのかもしれませんね。
そうかもしれません。みんなで流しそうめんとか、夏っぽいことをしたり(笑)。中条さんが「今年の夏にやりたいこと」と話されていたのを、兼重監督がちゃんとキャッチしていて、実現してくださったんです。楽しかったです。あと、中条さん、小澤(征悦)さん、冨手(麻妙)さん、大塚(寧々)さんと一緒に、富士急ハイランドにも行きました。
楽しそうですね! 撮影が休みの日にですか?
はい。僕、もともと絶叫系も好きで。すごく楽しかったです。
みなさん、仲良しだったんですね。中条さんとは『覆面系ノイズ』でも共演されていますが、改めて対峙されてどうでしたか?
お芝居はもちろんですけど、中条さん自身にすごく刺激を受けました。いい意味で全然変わってないんです。中条さんがありのままでいてくれると、周りもハッピーになれる。温かい空気が流れるんですよね。とてもポジティブで、どこか遥とリンクするところがありました。見ていて勇気づけられるし、元気づけられるので、その姿が刺激になっていました。

自然と颯太になれた?
そうですね。今回、中条さんの役は準備することも多くて大変だったと思うのですが、懸命に立ち向かう姿に元気をもらえて、自然と「自分に何かできればいいな」「喜ぶ顔が見たいな」という気持ちが湧きましたし、実際に遥がカヌーを漕いでいる姿を見て、その気持ちが強くなったというか、颯太としての感情がリアルになっていく感じはありました。
兼重監督は、杉野さんの映画デビュー作『キセキ -あの日のソビト-』の監督です。現場では、ご自身の変化、成長を感じることはありましたか?
『キセキ』のときは、ただの大学生でしたからね(笑)。何をしていいかもわからないし、ただ何となく、「楽しい場所だな」という感覚ぐらいしか持っていなかったと思います。そこから必死に何かを見つけようとして、月日が経つなかで、自分なりに経験をして、楽しいだけじゃない何かが見えるようになってきた。当時は自分のことしか考えられない“ペーペー”でしたが(笑)、今は以前よりは周りを見られるようになって、ちょっとは余裕も出てきたのかなと思います。監督とのセッションも全く違いますし……デビュー当時を思い出して、逆にも得られたものもありましたね。
それは?
純粋に楽しんだり、ワクワクする気持ちです。みんなで楽しく一つのものを作っていく感覚を、また感じたというか……周りを見られるようになったうえで、当時のドキドキやワクワクした気持ちも思い出せたことで、感じ方や考え方の幅が広くなった気がしています。

監督が「俳優としての頼りがいも出てきた」とコメントされています。直接そうしたお話は?
それが、ないんですよ~。僕としては、あの頃とは少し変わった自分を見せられればいいなという思いはあったので、そう言ってくださっていると聞いて、ありがたいと思っています。僕は、兼重監督からもらったものがたくさんあるので、それを返していけたらと思っているんです。「またできたら」というお話はしていたので、この先もまたご一緒できたらすごく嬉しいです。
自粛期間中に自分を見つめ直して再確認。「人が喜ぶ顔が自分のエネルギーになるんだなって」

本作の物語から、「人と人との支え合い」を感じたとのことですが、今年はコロナ禍による自粛期間があって、なかなか人と会えない時間もありました。杉野さんはどう過ごしていましたか?
自分を見つめ直す時間が大半でした。自分は何をやりたいのか、何が大切で、何を好きで嫌いか、何に怒って何に幸せを感じるのか。そうしたことを再確認できる時間だったのかなと思います。
そこから見えてきたことはありましたか?
僕はやっぱり人がすごく好きなんだなと。人が喜ぶ顔を見たり、喜んだ反応が返ってきたりすることが、自分にとってのエネルギーになるんだなって。昔、事務所の社長に「この仕事をやるうえで一番大切なのは自分を知ることだ」と言われたのですが、納得できました。
ポジティブに変換できる時間だったんですね。
この先に不安を抱くよりも、今の自分を見つめるほうが大事だなと思ったんです。不安なのはみんな一緒だから。この先どうなっていくかなんて、誰も分からないですから。

自粛期間中というか、その前からではありますが、杉野さんはご自身のSNSでファンの方に元気を与え続けてくれました。今ではTwitterのフォロワーが50万人を超えています。
ビックリしますね(笑)。自粛期間中は、みなさんに「楽しんでもらえたらな、喜んでもらえたらな」という気持ちがあって、ダンスに挑戦したりしましたが、見てくれている人がいるんだということが、僕自身の励みになっています。
ダンス動画、面白かったです。どんどん上達して。
ちょっとだけ。ちょっとだけ上手になりましたかね?(笑)。
SNSだけでなく、ファンの方の応援というのは励みになっていますか?
もちろんです。とくに落ち込んだりしたときには、ファンの方が送ってくれたファンレターを読むと元気をもらえます。SNSでの交流も嬉しいですが、直筆の長文のファンレターはやっぱり特別です。自分が頑張った仕事に対して、「励みになっています」と書いてくれているのを見ると、「僕の仕事で、1ミリでも心が動いてくれたのかな」とか思えたり、素直に嬉しいです。

コロナ禍が収まって、どこにでも出かけられるようになったら、どこに行きたいですか?
スペインです。ちょうど、この大変な時期が始まる前に、初めての海外でスペインに行ったんです。NHK-BSプレミアムの『チョイ住み』という番組で。1週間滞在したんですけど、現地の人と触れ合って、そこで見て感じたものが、自分の中では大きなものになってるんです。よくしてもらったおじいちゃんとおばあちゃんがいて、すごくいい関係が築けたので、また会いたいので、スペインに行きたいですね。
行ってみて感じた、おすすめの場所やグルメを教えてください。
日本人にも合う料理がたくさんあったし、パエリアも美味しかったです。あ、でも僕、パエリア自体、初めて食べたので比較できないですけど(笑)。ただ、やっぱり美味しいと感じるのは、料理のジャンルじゃなくて、真心のこもった料理を食べたときですね。拠点にした場所がバルセロナのサグラダファミリアの真ん前でした。そうした建造物も確かに素晴らしかったですが、どんな人も受け入れてくれるようなスペインの空気感が好きで。いろんな国の人がいて、いろんな人がいて当たり前で、自分らしく生きている人がすごく多い。『水上のフライト』とリンクするところがあるかもしれないです。その感じが僕は好きでした。
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杉野遥亮
1995年、千葉県生まれ。近年の主な出演作にドラマ『スカム』(19)『俺の話は長い』(19)『ハケンの品格』(20)、映画『L❤︎DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』(19)『居眠り磐音』(19)などがある。今後は、ドラマ『教場Ⅱ』(2021年1月放送)、映画『東京リベンジャーズ』(2021年公開予定)への出演が決定している。
オフィシャルサイト
https://www.topcoat.co.jp/artist/sugino-yosuke/
オフィシャルTwitter
@suginoofficial
フォトギャラリー
映画『水上のフライト』
11月13日(金)全国公開

出演:中条あやみ、杉野遥亮、高月彩良、冨手麻妙 、大塚寧々、小澤征悦
監督:兼重 淳『キセキ ―あの日のソビト―』
企画:土橋章宏
脚本:土橋章宏『超高速!参勤交代』・兼重 淳
主題歌:「ひとりで生きていたならば」SUPER BEAVER
製作幹事:カルチュア・エンタテインメント
制作プロダクション:C&Iエンタテインメント
配給:KADOKAWA
オフィシャルサイト
https://suijo-movie.jp/
©2020 映画「水上のフライト」製作委員会