Interview

悠木碧・引坂理絵・成瀬瑛美 “3世代ピンクプリキュア”が断言する、劇場版プリキュアの「王道」たる魅力とは?

悠木碧・引坂理絵・成瀬瑛美 “3世代ピンクプリキュア”が断言する、劇場版プリキュアの「王道」たる魅力とは?

作品としては女児向けなれど、胸を熱くさせるストーリーや、シンプルだからこそ心に刺さるメッセージ性によって、親を含む大人の世代をも魅了し続ける「プリキュア」シリーズ。その最新劇場作品『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』が、ついに2020年10月31日(土)より公開される。

本作では、現在放送中のTVアニメシリーズ第17作『ヒーリングっど♥プリキュア』(ABCテレビ・テレビ朝日系/毎週日曜 朝8:30~放送)、そして第16作『スター☆トゥインクルプリキュア』、第15作『HUGっと!プリキュア』のプリキュアが大集結。「明日」を司る精霊・ミラクルン(CV:稲垣来泉)と「昨日」を司る精霊・リフレイン(CV:平田広明)をゲストキャラクターに迎え、同じ「今日」が繰り返される不思議な1日に閉じ込められたプリキュアたちの物語が繰り広げられる。

今回は、この映画で共演した三世代のプリキュアより、主人公(ピンク役)を務める3人のキャストに取材。『ヒープリ』よりキュアグレース/花寺のどか役の悠木 碧、『スタプリ』よりキュアスター/星奈ひかる役の成瀬瑛美、『HUGプリ』よりキュアエール/野乃はな役の引坂理絵に集まってもらい、各世代のプリキュアおよび今回の劇場版の魅力についてたっぷりと語ってもらった。

取材・文 / 北野 創(リスアニ!) 撮影 / 小島マサヒロ
※このインタビューは2020年2月に実施したものです。


『スター☆トゥインクルプリキュア』、『HUGっと!プリキュア』を振り返って

映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日 悠木 碧 引坂理絵 成瀬瑛美 WHAT's IN? tokyoインタビュー

(左から)成瀬瑛美(キュアスター/星奈ひかる役)、悠木 碧(キュアグレース/花寺のどか役)、引坂理絵(キュアエール/野乃はな役)

今回は三世代のプリキュアキャストが揃い踏みということで、まずは各世代のプリキュアの魅力をクロストーク形式でお聞かせいただければと。

成瀬瑛美 えー! 私、ただのオタクになっちゃいますよ(笑)?

悠木 碧 それも有識者の意見ということで(笑)。私が今回の劇場版の現場に入って印象的だったのは、『HUGプリ』(HUGっと!プリキュア)チームが家族みたいな雰囲気だったんですよ。それはきっと作中の何かを反映しているんだろうなあと思って。

引坂理絵 私はTVシリーズの頃、皆さんに見守られながら収録していたこともあって。当時の私は極度の緊張でご飯が食べられないこともあったので、みんな本当の家族みたいに心配してくださっていたんです。それもあって、今も皆さんに会うと「ちゃんと食べてる?」って聞かれることが多くて(笑)。

悠木 ママじゃないですか(笑)。

成瀬 そう! 私も「何でそんなことを聞いてるんだろう?」って思ってました。

引坂 私も自分自身が弱ったりしつつ、何とか踏ん張っていた状況だったんです。そんなとき、実際に収録の現場で皆さんに抱きしめていただいたり、「大丈夫だよ」って言っていただいたことがあって。だからこそ、『HUGプリ』のチームは家族に見えたのかもしれないですね。

成瀬 そういった部分は作品にもすごく表れていて。(引坂が演じる)はなちゃんが一生懸命頑張っていることが、キャラクターを見ていても伝わってきたんですよ。それはやっぱり引坂さんのリアルな体験とか力が乗っていたからなんですね!

引坂 たぶんその頃の自分の心情が、はなちゃんに乗った部分もある気がします。

成瀬 私は『HUGプリ』が始まった頃は普通にファンとして観ていたので、去年の春映画(『映画プリキュアミラクルユニバース』)で初めてご一緒したときはめちゃめちゃテンションが上がりましたね。

私はプリキュアのオーディションを受けたとき、まさにはなちゃんの「なんでもできる! なんでもなれる!」という言葉にすごく元気をもらっていたんです。「私でもプリキュアになれるかもしれない!」と思えたし、すごく感謝を伝えたくて……あっ、そこにいる(笑)! ありがとうございました! 本当に大好きな先輩です!!

引坂 私も成瀬さんが『HUGプリ』を好きだということを聞いていたので、すごくうれしかったし、自分自身も「なんでもできる! なんでもなれる!」という『HUGプリ』のテーマを、大切な言葉として自分の中にずっと持っていました。観てくださっている方々に「自分も今からスタートできるんだ」「もし失敗してもやり直せるんだ」っていう気持ちが届けられる、皆さんに勇気やパワーを与えることのできる作品だったところが、『HUGプリ』の魅力なのかなと思います。

では、次作の『スター☆トゥインクルプリキュア』はいかがですか?

引坂 私は最初に観たとき、衝撃的だったんです。本当にキラキラしていたし、第1話からすでに成瀬さんにしか出せないものになっていて。その輝きが唯一無二で、すごくかっこいいなと思いました。

悠木 『スタプリ』の子はみんなキラキラしてますよね。それこそ劇場版の現場に入ったとき、『HUGプリ』チームはファミリーみたいと思いましたけど、『スタプリ』チームはみんなアイドルみたいだなと思って。

引坂 もしかしたら、そのシリーズごとの雰囲気が影響しているのかもしれないですね。

悠木 それはすごく思います。特に(キュア)スターちゃん自体がすごくエネルギッシュだったし、そのエネルギッシュさは間違いなく成瀬さん由来の部分が大きかったと思うんです。それに、本当にいろんなキャラクターが出てくるじゃないですか。地球人以外のキャラクターもたくさん出てきて。

成瀬 そうなんです! いろんな星に行くので、毎回○○星人みたいなのが出てくるんです!

引坂 新時代を感じさせるプリキュアでしたよね。

成瀬 『HUGプリ』がシリーズ15周年のプリキュアということで、けっこう王道なものを見せてくれた印象があったので、それであれば『スタプリ』はまた違う場所を切り拓いていこうという思いがあったんだと思います。なので面白いこともいっぱいしましたし、『スタプリ』はプリキュアが5人登場するうち、2人が宇宙人なんですよね(笑)。他にもいろんな家庭環境の子がいたり、本当に多様性に富んでいて。キャラクターも声優さんのバランスも、めちゃくちゃ面白くて楽しいチームだと思います。

悠木 おもちゃ箱みたいでしたよね、作品の絵の作り方も。

成瀬 そうなんですよね。80年代のレトロフューチャー感を意識したものになっていて。例えばエンディング(「パペピプ☆ロマンチック」「教えて…!トゥインクル☆」)もそうだし、いろんな層に刺さる作品だったと思います。

のどかは「新しくて素晴らしいヒロイン像」(成瀬)、「今までにないタイプ」(引坂)

そして『ヒーリングっど♥プリキュア』はTV放送が始まったばかりですが(このインタビューは第1話の放送直後に実施)、成瀬さんはいち早くチェックされたみたいですね。

成瀬 はい! (悠木が演じる)のどかちゃんがまた新しいタイプのピンクのプリキュアで~! ふんわり穏やかでやさしい感じなんだけど、芯がめちゃめちゃ強そうな子なんですよね。それと昔は病弱だったのかな?っていう雰囲気を醸し出していて、グッと心を掴まれました。新しくて素晴らしいヒロイン像を見せてくれた感じがしますね。

引坂 私は映画のときの印象がすごく強くて。今までにないタイプなのと、すごく芯がある女の子なので、我々もついていきたくなるような背中をしているんですよね。プリキュアがそこに存在しているというのをすごく感じるキャラクターで、かっこよかったなあ。映画を観ていただくとわかるんですが、ラストのところではみんな心の中で応援していましたから。

成瀬 絶対にキュアグレースを応援したくなる! ヒーロー感が強かったです!

悠木 グレースはこんなにかわいらしい見た目なのに、めちゃくちゃ男前なんですよね(笑)。でもグレースが男前になるまでの過程で、間違いなく(キュア)エールちゃんと(キュア)スターちゃんに支えられて、それまで二人が培ってきたものを分け与えてもらうことで、男前モードになるので。初めて台本を読んだときは、「私はちゃんと、のどかのままでこの演技を成立させられるのかな?」と不安なところもあったんです。これはプリキュアではないですけど、TVアニメから劇場版になると急に男前になるキャラクターっているじゃないですか(笑)。

成瀬 あるある(笑)!

悠木 最初は「そういうことなのかな?」とちょっと思っていたし、もしそうだとしても、私は役者なので、どういうふうに理屈を立てて、筋道を通して演じようかなと思っていたんです。でも現場で掛け合いでお芝居をして皆さんから元気をもらうと、「あっ、この流れで全然いける!」と思ったんですね。

引坂成瀬 おぉ~!

悠木 あと、『ヒープリ』は昨今のシリーズのなかでは、かなりリアルテイスト寄りだと思うんですよ。髪色とかも、そのキャラクターたちのカラーリングではあるんだけど、ちょっと大人しめの色ですし、みんなの家庭環境もわりとリアルだったりして。だから劇場版の華やかな世界観に『ヒープリ』がどうやって馴染めばいいのかなと思っていたんですけど。そこは先輩たちにちゃんと引っ張り上げてもらって、しっかりと道を示してもらえたので、すごくやりやすかったです。ただ、劇場版で「こういうのどかもアリなのか」というのを先に見せてもらえたので、逆にTV版でここまで強くならないように演じるのが難しくて(笑)。

成瀬 でも『スタプリ』と『HUGプリ』チームの力だけではなくて、ちゆ(キュアフォンテーヌ)とひなた(キュアスパークル)もめちゃくちゃよかったんですよー! 全員めっちゃ好きになりました。

悠木 うちのチーム、すごくいいんです(笑)。

成瀬 あとヒーリングアニマルがすごくかわいい!

引坂 そう! 冒頭から可愛すぎて、アニマルにはイチコロでした。もう、尊かったです。

悠木 ヒーリングアニマルも映画で大活躍するんです。みんなぷにゅぷにゅしていて、なんか……ちぎりパンみたいなんですよね(笑)。

成瀬 特にペギタンが「ペエ!」って言うところは、プリキュアのみんなも大盛り上がりでした(笑)。

引坂 みんなが一致団結して「ペエ!」って言い出すっていう(笑)。

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