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アフターコロナの海外サッカーシーンにもアジャスト『ウイニングイレブン 2021』お得に楽しめる究極体験

アフターコロナの海外サッカーシーンにもアジャスト『ウイニングイレブン 2021』お得に楽しめる究極体験

1995年に誕生し、その後25年に渡ってサッカーゲームの代名詞的存在としてシーンを牽引してきた『ウイニングイレブン』(以下、『ウイイレ』)シリーズ。毎年ヨーロッパ各国で新シーズンが開幕されるタイミング(8~9月)には新作がリリースされるのが恒例行事化していたシリーズだが、今年は“次世代のサッカーゲームを創り出すサッカーゲームエンジン開発”(詳細は公式サイトをチェック)のため、完全新作ではなく2019年に発売された『eFootball ウイニングイレブン 2020』を下敷きに、最新データへ切り替えたシーズンアップデート版『eFootball ウイニングイレブン 2021 SEASON UPDATE』として、2020-2021シーズンのチームや選手の最新データに対応する形になった。
一見すると物足りなさを感じる“シーズンアップデート版”という触れ込みだが、お金を払ってゲームを購入する消費者目線で『ウイイレ 2021』を見てみると魅力的な点もある。なぜなら本作は25周年を記念した特別価格ということで、ソフト本体の価格がリーズナブル。スタンダードエディションであれば税抜価格3,980円、限定版にあたるクラブエディションであっても税抜価格4,480円と、5,000円あればフルボリュームの『ウイイレ』最新作を楽しむことができるのだ。そのため『ウイイレ』に触ったことがないPlayStation®4ユーザー、しばらくサッカーゲームから離れていたプレイヤーに向けては、本作は価格面からだけでも例年以上におすすめできる。しかしバリューはそれだけではない。本記事では前作『ウイイレ 2020』の時点でボリュームアップされたポイント、過去作からより洗練された選手のアクションなどを紹介しつつ、『ウイイレ 2021』へアップデートされたことでより現実のサッカー界とリンクしたゲームモードについて語っていきたい。

文 / マンモス丸谷


ドリブル、ボールタッチの自由度の高さが魅力『ウイイレ 2020』

まずは本作『ウイイレ 2021』と、ベースになっている『ウイイレ 2020』共通の特色を紹介していこう。ここ数年、新作が出るたびに選手のアクションをはじめとした試合部分に新たな試みを施している『ウイイレ』シリーズだが、『ウイイレ 2020』&『2021』では、トップレベルのサッカー選手がくり出すドリブルとトラップにフォーカス。ドリブルアクションには元スペイン代表で、現在はJリーグで現役最高峰の技巧を披露しているイニエスタ選手をアドバイザーに迎えて(詳細は下の動画を参照)、新しいドリブルパターン“フィネスドリブル”を導入。トラップに関しても選手の個性、能力に応じたトラップのバリエーションを増やすといった改良が行なわれ、現実のサッカーではトップクラスの選手がキャリアのなかでそうそう成功させられないようなスーパープレイも実戦レベルのテクニックとして使えるようになった。

eFootball ウイニングイレブン 2021 SEASON UPDATE WHAT's IN? tokyoレビュー

▲ボールを保持している選手の動きはもちろん、ボールを奪おうとしている守備側の体の使いかたなども進化。体の向きや体重がどこにかかっているかで、ひとつひとつのプレーの精度が大きく変わる

また、これは完全に印象レベルの話になってしまうのだが、選手の個性が活かされる=能力の高い選手の個性ほど際立つというコンセプトのおかげか、これまでの『ウイイレ』よりゴールを決めやすいように感じた。欧州各国のリーグで上位争いを演じているクラブに所属しているような選手であれば、やや遠めからのフリーキックやペナルティエリア外からのミドルシュート、ゴールまえでDFとDFの間を通すショートパスなどが非常に成功させやすく、(CPU相手ではあるが)本作ではエキシビジョンマッチでいろいろなチームを触って『ウイイレ』の操作を思い出す“リハビリ段階”の状態からでもゴールを量産でき、オンラインでの対人戦に移行したあとも気持ちよく試合を楽しむことができた。個人的にはここ5年で一番点の取りやすい『ウイイレ』と感じたので、「最近のリアルになりすぎて複雑になった『ウイイレ』はちょっと……」と思っている人にも触ってほしい。

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▲フリーの状態からだとパスやシュートなどキック全般の精度が上がるためか、ミドルシュートからの得点が狙いやすい

ゲームモード的には選手の獲得や育成といったクラブ運営、年間シーズンを通したリーグ戦やカップ戦を戦っていくマスターリーグの演出強化が大きな見どころ。『ウイイレ 2020』からはプレイヤーの分身であるクラブの全権監督がフィーチャーされる場面が多くなり、シーズンの要所では全権監督を中心に据えたイベントが頻発。絵的な演出を入れることによってシーズンの動きに起伏を作ってくれるため、マスターリーグの状況に当事者として没入しやすくなっている。そして本作からは全権監督として使えるアバターにグアルディオラ、フランク・ランパード、ライアン・ギグスといった現在進行形で監督業をこなしている人物を選択可能に。前作から選択できたディエゴ・マラドーナ、ヨハン・クライフらも併せて、実在の人物の外見でクラブ運営という遊びもより楽しめるようになっている。そのため筆者のような(やや低迷している)特定のクラブチームを応援しているようなタイプのプレイヤーだと、実在のチームを選択し「グアルディオラにポゼッションサッカーでクラブを建て直してもらう」、「若手の抜擢で昨年のランパード率いるチェルシーっぽく戦う」といった、一種のロールプレイのような感覚でマスターリーグに臨むのもなかなか楽しい。

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▲プレイヤー=全権監督がマスターリーグの主役、というコンセプトが強調されている本作のマスターリーグ。ダービーマッチのような重要な試合が近づくとイベントが発生し、選択肢を選ぶような場面もやってくる

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▲ゲーム的なボーナスが加算されるようなことはないが(試合やクラブ運営を行なうのはあくまでプレイヤー自身)、名将と呼ばれる監督の姿を借りてマスターリーグをプレイできるのもサッカーファンとしてはアガるポイント

▲筆者の場合だと海外クラブでは最も推しているASローマにグアルディオラを招聘し、チャンピオンズリーグ出場権を勝ち取れないチームを再建してもらう……という脳内設定でマスターリーグをプレイ。グアルディオラらしいかどうかはともかく、ポゼッション重視のサッカーでシーズンを戦わせてもらった

異例づくしの2020-2021シーズンにもしっかり対応『ウイイレ 2021』

本作のベースになった『ウイイレ 2020』の特色の紹介はここまでにして、ここからは『ウイイレ 2021』にバージョンアップされて強化・追加された要素について見ていこう。まず当然のことながら、ゲーム内に登場するクラブや選手は、現在進行中の2020-2021シーズンのデータに刷新された。加えて今年はコロナウィルスの影響で例年以上に欧州各国のリーグ戦の開幕がバラバラ、移籍市場も流動的ではあったが(例年だと8月末には締め切られていた欧州主要国への移籍が、今シーズンは10月5日まで可能だった)、毎週末の試合結果を受けてゲーム内の選手のコンディションが上下動するライブアップデートは例年どおり実施され続けている。『ウイイレ 2020』から導入された、欧州や南米で行なわれるビッグマッチに合わせたゲーム内イベント“Matchday“もコロナ以前と変わらぬペースで開催。

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▲コロナウィルスの影響による中断で、2020年の8月まで昨シーズン(2019-2020シーズン)の戦いが続いていた欧州サッカーシーン。現実のクラブ陣容の確定に合わせて、発売後のアップデートで順次最新シーズンのものに更新されている

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▲ルール改正によって2019-2020シーズンから可能になった、ゴールキックの変化(ペナルティエリア内にゴールキーパー以外の味方選手が入ってもOK)にも対応

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▲現実の試合で見せた活躍に合わせて、週単位でゲーム内の選手コンディションが変動するライブアップデートは本作でも健在。リアルサッカーで好調な選手は、ゲーム内の各種モードで活躍しやすくなる

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▲Matchdayは現実で行なわれるビッグマッチをテーマに、オンライン対戦に参加するプレイヤーたちが2陣営に分かれて戦うチーム戦イベント

選手をエージェントやスカウト(ガチャ)で獲得してドリームチームの結成やオンライン対戦を楽しむmyClubモードのプレイヤーにとっては、本作の通常版と同時に発売された“クラブエディション”の存在も大きなポイント。こちらは『ウイイレ』シリーズとオフィシャルパートナーシップ契約を結んでいる5つのビッグクラブ(FC バルセロナ、FC バイエルン ミュンヘン、ユヴェントス、マンチェスター ユナイテッド、アーセナル)にちなんだ特典が封入されているバージョンで、この特典がmyClubを遊ぶプレイヤーに非常に刺さる内容になっている。
まず対象クラブのファンやサポーターにとっては、“アイコニックモーメントシリーズ”が目玉の特典として際立つ。これは各クラブを代表するレジェンド選手が、キャリアのなかで最高の活躍を見せた試合を参考にした能力値、スキルが設定されている状態でmyClub内の試合で操作できるというもの。そのためアイコニックモーメントに選ばれた選手とクラブの歴史を知るサッカーファンであれば、当時を思い出して感慨にふけることができ、『ウイイレ』プレイヤーとしては超強い選手をmyClub開始時から使えるという恩恵を感じながら試合を楽しむことができるようになっている。また、各クラブの最新の在籍選手(スタメン11名+ベンチメンバー7名)と監督がクラブスカッドとしてすぐに使える。選手の獲得に運が絡むmyClubにおいて、そのクラブのサポーターには嬉しいポイントだろう。

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▲メッシ(バルセロナ)やベッカム(マンチェスター ユナイテッド)などアイコニックモーメントに選ばれたレジェンドたちは、サッカーファンならずともその存在を知っているような選手ばかり。メッシならドリブルで5人抜きを決めた19歳のときの試合、ベッカムなら55mのロングシュートを決めた1996年8月17日……といったように、能力決定のベースになっている試合まで明示されているのが特徴

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▲スタンダードエディションに同梱されている購入特典を利用しての選手獲得だけでも、上記のように各ポジションに一流の選手はそろえられる。さらに豪華な特典が付いてくるクラブエディションも今なら20%オフキャンペーン(※2020年10月29日まで)で購入可能だ

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▲対人戦がメインと思われがちなmyClubだが、対CPU戦でチーム運営に必要なポイントや選手獲得に必要なエージェント、選手育成に必要な経験値なども得られるようになっており、シングルプレイのみでも理想のクラブを作りあげられる

さらに現実のサッカーとリンクするゲームモードだけでなく、“あり得たはずの2020年”を体験できるコンテンツも用意されている。それはコロナウィルスの影響がなければヨーロッパ全土を舞台に開催されていた国際大会、UEFA EURO 2020™の本選と同じレギュレーションで戦えるカップ戦モードだ。ゲーム内には本選に出場する24ヶ国だけでなく、予選で敗退した国も含めた計55ヶ国の欧州代表チームが収録されているため、メジャーな選手が在籍している強豪国を使って欧州の頂点を目指すのはもちろん、マイナー国での下克上も目指せる。また試合への介入を最小限に留められる監督モードでゲームを進めれば、今年にUEFA EURO 2020™が開催されていたらどこの国が優勝してたのかをシミュレートするという遊びも可能だ。

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▲UEFA EURO 2020™と『ウイイレ』シリーズが独占パートナーシップ契約を結んだため、各国代表のユニフォームをはじめ、会場の装飾や試合の間に挿入される演出も忠実に再現されている

試合部分に新要素こそないものの、現実のサッカーとリンクしているゲームモード、定期的に選手データが更新されるライブアップデートなどは、変わらず行なわれ続けていく『ウイイレ 2021』。正直なところ、ゲームとしてのボリュームはほぼ毎週開催されるMatchdayを追いかけつつ、余った時間でマスターリーグかmyClubでチーム運営を楽しむというサイクルを続けているだけで十分なレベル。シーズンアップデート版だからといって内容が薄いわけではないので、むしろ価格が安い面をラッキーと感じて、本作で『ウイイレ』デビューもしくは復帰をしてみてはいかがだろうか。

フォトギャラリー

■タイトル:eFootball ウイニングイレブン 2021 SEASON UPDATE
■発売元:KONAMI
■対応ハード:PlayStation®4
■ジャンル:サッカー
■対象年齢:全年齢
■発売日:発売中(2020年9月17日)
■価格:オフィシャルサイトでご確認ください


『eFootball ウイニングイレブン 2021 SEASON UPDATE』オフィシャルサイト

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