Review

『Marvel’s Avengers』独自のストーリーとアクションをこの手でくり出せる快感

『Marvel’s Avengers』独自のストーリーとアクションをこの手でくり出せる快感

映画の爆発的ヒットでいまや日本でもスーパーヒーローの代名詞的存在になった、マーベル・コミックの『アベンジャーズ』。世界を代表するそんなヒーローチームが、ゲームの世界にも殴り込み! アイアンマン、キャプテン・アメリカといったアベンジャーズの中核を担うヒーローたちを操作して戦うアクションアドベンチャー『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』が、PlayStation®4/Xbox One/Steam®といったプラットホームでリリースされた。本記事ではゲームのために用意されたオリジナルストーリー、簡単操作で MCU(マーベルシネマティックユニバース。『アベンジャーズ』をはじめとするマーベル・コミック映画の総称)で描かれたスーパーヒーローたちのアクションを再現できるバトルシステム、ギア(装備)の収集やスキル習得といった育成要素など本作が持つ魅力を紹介していきたい。

文 / マンモス丸谷


新鮮さと見たいものを見せてくれるストーリー&アクション

まず『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』に興味を持っている人に知ってもらいたいのが、本作は映画やコミックなど他のメディアで展開されている『アベンジャーズ』からは独立した世界観、ストーリーラインが用意されたまったく新しい『アベンジャーズ』だということ。そのため映画の『アベンジャーズ』およびMCU関連作品が語られる際にネガティブな要素として取り上げられがちな「〇〇を観るなら△△や□□、せめて●●ぐらいは押さえておかないと……」みたいな“予習・復習”の必要はない(そもそも大抵のMCU作品自体、事前知識がなくても楽しめるようになっているとは思うのだが……)。『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』に関しては、アベンジャーズ=アイアンマンやキャプテン・アメリカといった超有名なアメコミヒーローたちがいるチームということぐらい知っておけば、十二分にゲームとして楽しめるようになっているはずだ。

▲出演するスーパーヒーローたちはアイアンマンをはじめとした、映画でおなじみの面々。他メディアの『アベンジャーズ』作品と直接的なつながりはないので、ゲームを楽しむための予備知識はほとんど必要ない

完全オリジナルのストーリーが展開される“ゲーム版“アベンジャーズの面々が直面する事態は、なかなかにハード。メインコンテンツであるキャンペーンモードはアベンジャーズが勢ぞろいする巨大イベント・A-Dayの開催に沸くサンフランシスコを舞台に、ヴィランのひとりであるタスクマスターが率いる軍隊規模のメカ兵器軍団が出現するところからスタート。タスクマスターらはアベンジャーズ(を操作するプレイヤー)の力で退けるものの、A-Day会場でお披露目される予定だった新エネルギー“テリジェン”が暴走してしまう。その結果、A-Day会場だったサンフランシスコ中心部は崩壊し、暴走に巻き込まれたキャプテン・アメリカは行方不明となる。さらにはテリジェンの影響で、A-Dayに巻き込まれた市民たちを中心に人ならざる特殊能力に“発病”する“インヒューマン”化がアメリカに蔓延する。結果、アベンジャーズはインヒューマン化の道義的責任を取らされるような形で解散してしまう……というのが本作のプロローグ。アクションゲーム的にはここでアベンジャーズのメンバーのキャプテン・アメリカ、アイアンマン、マイティ・ソー、ハルク、ブラック・ウィドウの基本操作を学ぶチュートリアル的なパートとなっている。

▲キャンペーンモードのプロローグでは、アベンジャーズの大ファンである少女カマラ・カーンの視点からA-Dayの雰囲気を堪能したのち……

▲タスクマスターの出現とテリジェンの暴走に対応するアベンジャーズたちの操作へと移行。ここでゲーム全体に通ずる基本操作、スーパーヒーロー5人それぞれが持つアクションの特徴を把握できる

キャンペーンモードの本編ともいうべき話が始まるのは、A-Dayから5年が経過した世界から。しばらくは、A-Dayにアベンジャーズの大ファンとしてゲストに招かれたがためにインヒューマンになってしまった少女カマラ・カーンの視点で物語は進行する。プレイヤーはおもに彼女を操作してアベンジャーズのいないA-Day後の世界で台頭し、インヒューマンを迫害するテクノロジー企業AIMに対抗すべくアベンジャーズの元メンバーやレジスタンスを捜索していく。

▲インヒューマンが出演するコミックやTVドラマシリーズなどは複数存在するが、誕生の経緯や定義などは『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』独自のもの

▲A-Dayから5年経った世界ではアベンジャーズが解散しており、スーパーヒーローは忌むべき存在として語られている。隠遁生活を送っていたアイアンマン=トニー・スタークもご覧のとおりの風貌

▲トニー・スタークから奪った技術や資産、そして自身の開発したテリジェンの力を背景に世界を実行支配する力を手にしたAIMトップのジョージ・タールトン。ゲームを進めるとテリジェンと薬物の影響でヴィランのモードックへと変貌する

ざっと『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』の導入を説明させてもらったが、MCUからマーベル・コミックスの世界に入った筆者(映画はおさえているものの、アメコミは『ハウス・オブ・M』や『シビルウォー』、『スパイダーバース』といったメジャーなタイトル十数冊しか読んでいないレベル)にとっては、このアベンジャーズおよびスーパーヒーローをサポートする組織SHIELDが、完膚なきまでに叩きつぶされている世界を体験するのがまず新しかった。加えて敵、しかもメカ系が手強く描かれているのも映画のイメージがベースのマーベルファンとしてはなかなかのサプライズ(映画の『アベンジャーズ』シリーズはヒーローが全員そろうまでが大変。全員集結さえすれば敵はわりとあっさり倒される)。そして近年(2013年)にコミックでデビューしたカマラ・カーン=ミズ・マーベルが主役ということもあり、ストーリーで既視感を覚えることはなく新鮮な気持ちでプレイすることができた。

▲テリジェンの影響で体の一部を伸縮、巨大化する能力を持つインヒューマンになったカマラ。キャンペーンモードを進めていくことでミズ・マーベルとして活動し、AIMとの戦いに身を投じる覚悟を決める

▲メインストーリーに関わるキャンペーンモードのミッションでは、AIMの兵士やメカとの戦闘の他にスーパーヒーローの個性を活かしたアクションパートも用意されている

▲MCUではわりとやられ役のイメージが強いメカ系の敵だが、AIMの兵士やボット、防衛兵器とのバトルはなかなかの歯応え。攻撃をヒットさせつつ、しっかりと回避行動も使っていかないとハルクやソーであっても倒されてしまう

ストーリーや世界観は(おそらく)マーベル・コミックス初心者でも入りやすいように“新しさ”に重点が置かれている作りになっているが、スーパーヒーローたちの戦う姿に関してはむしろその逆。アクションゲームとしてはMCUで見てきたような、かっこいいアクションが簡単操作でくり出せるのが最大のウリ。弱攻撃、強攻撃ボタンを連打や押しっぱなしにすることで多彩なコンボ攻撃、敵の撃破&時間経過でゲージが溜まると使用できる3種類のヒーローアビリティの攻撃モーション、技と技の間に挿まれる見栄を切るような動きは、その多くがMCUでのスーパーヒーローたちの活躍を彷彿とさせるもの。なかでもキャプテン・アメリカ、アイアンマン、ソーあたりのアクションはその傾向が顕著だ。わりとミーハーなMCUファンの筆者としては、シールド投げで複数の敵をせん滅するキャプテン・アメリカ、強攻撃を連発しているだけで次々とポーズを決めながらリパルサー(光弾)を撃つアイアンマンのヒーローアビリティ、スチームローラーの技モーションには痺れさせられた。その一方でウィドウズバイド(電気ショックを与える武器)を駆使した接近戦を行なうブラック・ウィドウ、肉体を伸縮・巨大化して戦うミズ・マーベルのアクションは本作オリジナルのアイデアがふんだんに盛り込まれており、フレッシュな驚きを提供してくれた。面白かったのはハルクの操作感覚。各種攻撃や移動といったアクションの見た目自体は映画のイメージどおりなのだが、コンボのつなぎかたや回避を考えつつ理詰めでハルクを動かす感覚は、ゲームでしか体験できないであろう不思議な感覚だった。

▲盾をブーメランのように投げつけるキャプテン・アメリカ、見栄を切るようなアニメーションとともにリパルサーを放つアイアンマンなど、MCUを見て「かっこいい!」と印象に残ったアクションをボタンひとつで再現できる

▲通常攻撃や回避といった基本的な操作は全キャラクターで共通しているが、ヒーローアビリティの効果やレベルアップすると覚えられるアクションのおかげで、スーパーヒーローたちが持つ個性は十二分に再現されている

▲飛行能力を持つアイアンマンやソーと、地上戦がメインの4人では大きく操作感覚が異なる。話だけを聞くと空を飛べるふたりのほうが圧倒的に強いように思えるが、近接戦闘では地上組のほうが回避、防御手段が充実(キャプテン・アメリカ、ブラック・ウィドウ)していたり、回復力が高い(ミズ・マーベル、ハルク)ため飛行組より楽に戦えたりする

このように操作できる6人のスーパーヒーローすべてに凝ったアクションが用意されている、『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』。しかし本作のキャンペーンモードのボリューム(話としてはよくまとまっているが、ゲームとして遊ぶには少しメインミッションの数が少ない印象)と、散り散りになったスーパーヒーローを再結成させるというストーリーの構造から、キャンペーンモードを遊ぶだけではスーパーヒーローたちのアクションを存分に堪能することが難しい(キャプテン・アメリカ、ソーが加入するのはキャンペーンモードのクライマックスから)。そこは残念なところではあるのだが、とはいえ解決策は用意されている。それはキャンペーンモードクリア後に本格的に遊べるようになる、ギア(装備)入手のためのミッション周回やオンラインマルチプレイだ。

▲キャンペーンモード終盤は怒涛の展開。宇宙仕様のアイアンマンスーツを纏ったトニー・スタークが衛星に囚われたキャプテン・アメリカを単独で救出しにいったり、スーパーヒーロー全員を次々と操作してモードックと戦う最終決戦など、シナリオ的にもアクションゲームとしても“アガる”ミッションが展開されていく

キャンペーンクリア後に解放されるヒーローの真の力

初期状態でも多彩な攻撃手段、固有のアクションが用意されている本作のスーパーヒーローたちだが、プレイヤーが操作するキャラクターとして選んだヒーローは意志力(本作のHPに当たるパラメーター)、攻撃力といった基礎能力である“パワー“に加えて、スーパーヒーロー個々が持つスキルを解放するために必要なレベルがアップ。レベルアップ時に入手したポイントを振り分けることで、プレイヤーのチョイスで攻撃手段を増やしたり、基礎能力の底上げ、ヒーローアビリティの強化などが行なえる。この手のアクションゲームでは定番ともいえる仕様ではあるが、本作の場合はカスタマイズできる要素が多岐にわたっているのが特徴的だ。
たとえばキャプテン・アメリカの場合、攻撃手段を追加する“プライマリ”カテゴリーのスキルだけでも(初期状態から覚えているものもふくめて)計32種類が存在し、ヒーローアビリティの強化、30以上の“スペシャル”スキル、能力底上げの“マスター”関連のスキルには50近い項目が用意されているというボリュームっぷり。ヒーローによってスキルの総数に多少バラつきはあるものの、他の5人にも同レベルのスキルは用意されている。そのため攻撃手段が増えるプライマリスキルに絞っても、すべて堪能するにはキャンペーンモードのメインミッションだけでは足りないほど。さらなるヒーローの活躍の場は、無料のオンライン登録で利用可能になるアベンジャーズ・イニシアティブ(マルチプレイをふくめたフリーミッションのプレイ)へと移っていくことになる。キャンペーンをクリアしなくてもプレイできるが、ストーリーのネタバレを避けるなら順序を考えたい。

▲スキルのなかでもアクションのレパートリーを増やせるプライマリは重要。敵を吹き飛ばしたりよろけさせる追加攻撃、空中へ浮かせる技が増えると戦いの幅が広がる

ヒーローのレベルアップを意識したフリーミッションの周回プレイ、マルチプレイでないと撃破するのが難しいミッションへの挑戦がメインになってくると、各種ミッションの道中や報酬で手に入るギア(装備)の存在感も増してくる。ギアは装備すると攻撃力や防御力、意志力にバフが加わるといった要素に加えて、ギアのレアリティによっては攻撃した際に追加で爆発や氷結といった属性ダメージのプラス、反重力フィールドを発生させて空中に浮かせるといった特殊な効果も上乗せされる。プライマリスキルで技を増やした状態でこういったギアの特殊効果の利用を意識すると、長めの空中コンボや複数体の敵を一度に巻き込む手段といった、ヒーローの装備と育成具合に応じた自分なりのベストな攻撃パターンも生まれてくる。このあたりまでゲームを進めると、ただ敵を殴ったり蹴ったりビームで倒すことがどんどん楽しくなってくる。本作はキャンペーンモードのメインミッションを全うしてハイ終わり、とゲームをクリアした気になるのはかなりもったいない。キャンペーンモードでモードックと決着をつけたあともプレイを続けてみることを強くおすすめしたい。

▲キャンペーン終了後のアベンジャーズ・イニシアティブ(マルチプレイ)では、ヴィランを含めたAIMの残党と戦いをくり広げていく。残党といっても戦力は目減りするどころかパワーアップしており、キャンペーンモードの5倍近い難易度が設定されている超難関ミッションも用意されている

▲生身で戦うハルクも含めて、すべてのヒーローにギアを装備できるポイントは4つ用意されている。ギアはより高いレベルの敵やミッションに挑むことで、レアリティの高いギアが手に入る

▲プレイを重ねていくとヒーローの外見を変化させられる装飾アイテム、コミックやボイスデータといった収集アイテムも充実してくる

新しいアベンジャーズたちのために用意されたストーリーライン、これまでにないレベルのハイクオリティで作り込まれたスーパーヒーローたちをプレイヤー自身の手で操作できる気持ちよさなど、ゲームという媒体を選んだからこそできる体験が詰まっている『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』。個人的にキャンペーンモードのボリュームに少し食い足りなさは感じたが、ヒーローを自由に動かして戦えるアクションゲームとしては十分に満足させてもらった。今後のアップデートで新キャラクターのケイト・ビショップ(2代目ホークアイ)と彼女にまつわるミッションの追加、さらにPlayStation®版限定ではあるがスパイダーマンの参戦も予定されているなど、まだまだ新たな展開が用意されているタイトルなので、興味を持った人はいまからでも『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』の世界に飛び込んでほしい。

フォトギャラリー

【募集終了】抽選で2名様に『Marvel’s Avengers』PlayStation®4版パッケージソフトウェアをプレゼント!

応募期間

※募集期間は終了致しました。

10月9日(金)~10月16日(金)23:59


【応募に関する注意事項】
・厳正なる抽選の結果当選された方には、WHAT’s IN? tokyo Twitter公式アカウントのダイレクトメールにて後日ご連絡をさせていただきます。WHAT’s IN? tokyo Twitter公式アカウント(@whatsin_tokyo)のフォローをお願いします。
・プレゼントキャンペーンは予告なく変更・中止することがあります。あらかじめご了承ください。
・応募期間中にフォローを取り消された場合は、応募が無効となります。
・複数のアカウントで応募された場合は、1アカウントのみ有効となります。
・Twitterアカウントを非公開にしている場合は、応募対象外となります。
・落選者へのご連絡はございませんのでご了承ください。
・応募は日本国内にお住まいの方に限らせていただきます。
・賞品および当選の権利は当選者本人のものとし、第三者へ譲渡・転売することは一切禁止させていただきます。譲渡・転売が発覚した場合、当選を取り消し賞品をお返しいただく場合があります。

※個人情報の取扱いについて
・お客様からいただいた個人情報は、当キャンペーン当選者様へのお問い合わせのために利用いたします。なお、個人情報を当該業務の委託に必要な委託先に提供する場合や関係法令により求められた場合を除き、お客様の事前の承諾なく第三者に提供することはありません。上記をご承諾くださる方のみご応募ください。



■タイトル:Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)
■発売元:スクウェア・エニックス
■対応ハード:PlayStation®4、Xbox One、Steam®
■ジャンル:アクションアドベンチャー
■対象年齢:12歳以上
■発売日:発売中(2020年9月4日)
■価格:オフィシャルサイトでご確認ください


『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』オフィシャルサイト

© 2020 MARVEL. Developed by Crystal Dynamics and Eidos Eidos Montréal.
Development support provided by Nixxes. All rights reserved.