ゲームシーンダイジェスト  vol. 20

Review

PS5予約バトル勃発!東京ゲームショウ2020にて『あつ森』が日本ゲーム大賞を獲得!

PS5予約バトル勃発!東京ゲームショウ2020にて『あつ森』が日本ゲーム大賞を獲得!

秋めいてきた9月後半は、国内の販売店でPlayStation® 5(以下、PS5)の予約が開始され、申込が殺到しました。毎年恒例の東京ゲームショウはオンライン(以下、TGS2020)開催となり、4日間に渡って情報を配信。『モンスターハンター ライズ』の新情報、『バーチャファイター』の新プロジェクトなどのニュースで賑わいました。今回はそんなTGS2020の話題を中心にお届けします。見逃した方、あるいはザックリ見どころをチェックしたいという方もぜひ。

文・構成 / WHAT’s IN? tokyo編集部


初のオンライン開催で模索するTGS2020。ニンテンドー3DSが9年の歴史に幕

9月23~27日に催されたTGS2020は、TGSの公式動画チャンネルにて各ゲームメーカーが番組を配信するという形式で行われました。いずれも無料で視聴でき、ゲームファンは番組表をチェックしてお目当てのメーカーの放送を観るというスタイルに。そのなかで話題を呼んだ番組やタイトルをピックアップします。

スパイク・チュンソフトの番組では、ポーランドのCD PROJEKT REDが開発する『サイバーパンク2077』の日本語吹き替え動画が公開されました。日本語ボイスのおかげでより会話の緊迫感が感じられ、クエストの選択肢と分岐の多さが浮き彫りに。さらに、CD PROJEKT REDの本社より中継で、本作の街のデザインなどを担当するエンバイロメント・シティ・コーディネーターの榊原寛氏が、舞台となるナイトシティの魅力や制作過程を語ってくれました。収録された番組も少なくないなか、こうしたライブ感のある試みは好評のようでした。

セガは今年60周年ということで、代表取締役社長CEOの里見治紀氏がセガの歴史を解説。スペースハリアーなど貴重な筐体が稼働している様も見られました。さらに、番組の最後では新プロジェクト“バーチャファイター×esports”の始動が発表されました。まだ詳細は明らかにされていませんが、『バーチャ』の過去大会のシーン、アキラが映し出されるティザームービーなどが公開されました。

『龍が如く』のハリウッド実写映像化プロジェクトも発表。ハリウッドが“Yakuza”をどう描くのか楽しみですね。

コーエーテクモゲームスは、スマートフォン用アプリ(iOS/Android)『真・三國無双』を発表。『無双』シリーズといえば一騎当千の武将が敵兵をなぎ倒す場面が代名詞ですが、本作はスマホ向けながらそれに引けを取らない爽快感とのこと。クローズドβテストも実施され、さらなるブラッシュアップが図られるようです。さらに6年ぶりとなる最新作『真・三國無双8 Empires』の情報も公開。本作では攻城戦が国盗りの肝となるようです。

カプコンからは、Nintendo Switch™(以下、Switch)用のアクションゲーム『モンスターハンターライズ』の実機プレイ映像が公開されました。和の情緒があるフィールドを“翔蟲”(かけりむし)を使って縦横無尽に飛び移ったり、ガルクと呼ばれる犬型のオトモに騎乗して駆け巡る様子にワクワクさせられます。

さらにサバイバルホラーの最新作『バイオハザード ヴィレッジ』の実機プレイも公開。しかし、サウンドとゲストの狩野英孝さんのプレイ実況のみで映像はお預けという、前代未聞のお披露目となりました。海外の視聴者は困惑していたようですが、狩野さんのキャラクターを知る日本の『バイオ』ファンはニヤっとしながら楽しんでいた模様。

ビッグタイトルだけでなく、インディーゲームとの出会いもTGSの醍醐味。例年のように立ち並ぶ小さなブースにフラッと立ち寄ることは叶いませんが、インディーの祭典“センス・オブ・ワンダー ナイト 2020”で、独創的な作品を見つけることができました。番組では、選考会で最終選考に残った8作品をそれぞれの開発者がプレゼン。日本からは、生高橋氏が制作した『ElecHead』、大貫真史氏による『カニノケンカ -Fight Crab-』がノミネート。『ElecHead』は完成度が高く、審査員からアイデアも高く評価されていました。『カニノケンカ』はすでに各プラットフォームで配信中ですが、カニへのこだわりを感じるプレゼンテーションでした。

インディーならではの不思議なビジュアル、トンデモ設定が光る作品が集まるなか、大賞を勝ち取ったのは1990年代のインドネシアを舞台にした『A Space For the Unbound』(Eka Pramudia Muharram氏/インドネシア ※動画の最後で紹介)。本作は終末が近づいている世界で人の心にダイブできる超能力を持つ少年と、その恋人の少女の物語を描くアドベンチャー。新海 誠監督のアニメなどにインスパイアされたのだとか。

ハピネットの番組でも気になるインディー作品を発見。Pikiiが配信する『Jump King』は、スウェーデンのNexile社が開発した縦スクロールアクション。鎧姿の主人公が“ぴっちぴちのギャル”を一目見るためひたすら上を目指すというもので、ジャンプと左右の移動のみというシンプル操作。ですがボタンを押す長さでジャンプの距離が36段階に変化するそうで、その感覚を覚える必要があります。例えどんなに高く上っても、足場を踏み外せば最下層まで一瞬にして落ちてしまうこともあり、高難度ゲームとして評判なのだとか。

ちなみにハピネットの番組枠は2コマぶんの2時間で、このほかにもインティ・クリエイツのお色気シューティング『ぎゃる☆がん りたーんず』、ブロッコリーの新作アドベンチャー『ジャックジャンヌ』などさまざまな作品が紹介されました。どちらかといえば玩具やグッズの印象が強いハピネットですが、同社は中間流通の大手でありゲームメーカーと販売店をつなぐ役割を一手に引き受けているということで、今回はそのパートナーである各社がハピネット枠にて出展したという形ですね。オンライン開催によりノベルティの美麗な美少女イラスト、乙女ゲーム恒例の体験ブースなどTGS名物が見られないのは寂しいものですが、そんななかでも同番組ではギャルゲーや乙女ゲーム要素を感じられる数少ない番組となっていました。

公式番組と並行して配信されていたのが各種eスポーツ大会です。『ストリートファイターV チャンピオンエディション』のプロリーグの第1節では、社会人でありプロゲーマーのネモ氏率いるチーム・ネモオーロラがトップに躍り出ました。

TGSといえばグッズの物販も欠かせないものですが、今回はオンライン開催ということで各社はネットショップにて販売していました。とくに力を入れていたのがスクウェア・エニックスで、新作グッズを紹介する番組も配信。さながら通販番組のようで、リアルタイムで売上集計も発表されていました。

家族でゲームを楽しむ世帯なら馴染みがあるであろう、TGSのファミリーゲームパーク。そのターゲットであるキッズに向けた番組“Nintendo Switch™でゲームを作って『ゲームクリエイターになろう!』”も配信されました。ハカセ(スマイルブームの小林貴樹氏)がゲーム制作の各分野を紹介したり、Switch用ソフト『プチコン4』を使ってステージを作っていく模様やキッズからの質問コーナーもあり、親子で楽しめる番組となっていました。

さてTGSの恒例といえばもうひとつ、日本ゲーム大賞の発表です。今年の大賞には『あつまれ どうぶつの森』が輝きました。世界的大ヒットからして当然とも言える受賞ですね。優秀賞となった各タイトルも納得の傑作揃い。ゲームクリエイターが選ぶゲームデザイナーズ大賞は『Baba is You』。プログラミングにも少し似たユニークなパズルが評価されました。例年ではTGSのビジネスデーに授賞式が行われていた日本ゲーム大賞ですが、今回の番組をきっかけに初めて見たという人も。

初のオンライン開催を終えたTGS2020を振り返ってみると、配信に寄せられた視聴者のコメントに、ゲームの新情報や大きな発表を求める声が目立っていたように感じられました。実際の会場でブースを通りがかるのとは違い、番組に期待して見に来ていることが伺えます。例年を思い返してみるとステージでの楽しいトークなど催しが主体だった記憶もあり、これもTGSらしいと言えばらしい気がしますね。深夜枠の番組はその傾向が強く、少しゆったりした進行でした。かつての幕張メッセの片隅で、なぜか盛り上がっているブースを見つけたような懐かしい雰囲気がありました。

今年はインディースタジオから、話題の『原神』をリリースしたmiHoYo、最大手となったテンセントまで中国や台湾のメーカー出展が多かったことも印象的でした。インディースタジオは情熱にあふれており、今後もアジアのゲームが盛り上がりそうな予感。

配信以外に目を向けてみると、TGS特設サイトを作っていたメーカーも。とくにセガのサイトはクリックして楽しいメニュー、コスプレコーナーなど充実した内容でした。まだ公開されているので、ぜひ訪れてみては。

9月18日からPS5の予約が始まりましたが、先着受付となったamazonや楽天ブックスなどECサイトは瞬殺。その後、金額のケタを増やして出品するなど悪質な転売が多発しました。また家電量販店での予約抽選の倍率も40倍を超す難関に。ディスクスロットのないデジタルエディションのほうが人気で、こちらは倍以上の90倍に跳ね上がったショップもありました。ほとんどの販売店では店頭での予約は行われておらず、従来のハード発売日のような行列ができることはなさそうです。

次世代ハードに注目が集まるなか、ニンテンドー3DSシリーズが生産終了となりました。立体視の表現が可能な携帯ゲーム機として2011年2月に発売されて以来、“LL”や“2DS”などニーズに合わせたモデルが発売された3DS。人気ソフトも数多くリリースされ、一時代を築き上げました。愛用者は今後のサポートなどのアナウンスをチェックしておくといいかもしれません。

TGSが来年どのような形で開催されるのかはわかりませんが、オンライン開催となれば今回よりもさらに楽しい試みが行われそうですね。すでに10月に入ってますが、次世代ハード競争、そして予約戦争はヒートアップ。中旬にはSwitchの『マリオカート ライブ ホームサーキット』が発売を控えています。こちらもすでに人気のようで、予約受付を終了している販売サイトも出ている模様。気になっている方は早めの確保を。

東京ゲームショウ2020 オンライン オフィシャルサイト

※記事中の一部画像・動画は、公式YouTubeおよび公式SNS、公式リリースから使用

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