LIVE SHUTTLE  vol. 420

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wacci 6つのテーマで臨んだ配信ライブツアー完走! ファイナル・横浜公演では初の日本武道館ライブ開催をサプライズ発表!!

wacci 6つのテーマで臨んだ配信ライブツアー完走! ファイナル・横浜公演では初の日本武道館ライブ開催をサプライズ発表!!

聴き手の“日常”が変われば、wacciが歌う“日常”の表現方法も変わる

wacciは聴き手の“日常”に寄り添う5人組のポップバンドだ。淡々とした“日常”を切り取った良質のポップミュージックを奏でているが、バンド自体は決して淡々とはしていない。ライブバンドと断言できるほど精力的にライブ活動を行なっているし、新しいチャレンジにも積極的だ。2012年7月のメジャーデビューからの8年間で8度の全国ツアーを開催し、2019年からは2年連続で47都道府県ツアーを開催。2018年には配信シングルを4ヵ月連続でリリースし、同年8月にリリースした配信第2弾シングルで初めて女性視点で描いたラブソング「別の人の彼女になったよ」が1年後にバズり、現在にも続くロングヒットを記録している。そして、新型コロナウイルス感染拡大防止の影響で2度目の47都道府県ツアーの延期が決定した2020年3月にはすぐさま無観客配信ライブを開催し、アンコールで新曲「乗り越えてみせよう」を披露。自粛期間に突入した4月にはリモートでレコーディングを行い、翌月からは同曲を含むリモートライブ映像を次々と公開した。聴き手の“日常”が変われば、wacciが歌う“日常”の表現方法も変わる。

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さらに、7月からはバンド初の試みとなる全6公演の配信ライブツアー「wacci Streaming Live Tour 2020」を開催。全6会場でそれぞれ「TOP SONG」「LOVE SONG」「ACOUSTIC」「YELL」「DRAFT」「with YOU」というテーマを掲げ、異なるセットリストを組み、プレイリストのリンクとともに事前に公開。全通が当たり前のファンだけでなく、自分が聴きたい曲や好きな曲、興味のあるテーマを選べるというライトユーザーにも希求する施策を行い、KT Zepp Yokohamaでのファイナル公演のみ、会場収容人数の50%以下の定員で、感染症対策を徹底したうえでの有観客ライブを実施した。

ライブは、今年3月にリリースされた最新シングル「フレンズ」のカップリングで、千葉ロッテマリーンズの福田秀平選手のために作られた「歌にするから」でスタートした。<あなたがいたから/あなたといたから/今日もここにいる>というフレーズとともに、ステージが明日の希望を照らすかのように次第に明るくなっていき、フロアからは大きな拍手が沸き起こった。半年ぶりに生で拍手を浴びた橋口は「wacciでーす。忘れない日にしよう!」と叫び、「ここにいる」では歓声の代わりとなるクラップが繰り広げられると、メンバーも実に楽しそうな表情を見せた。

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「みんなにとって僕らがそういう存在でいられるように、そして、これから先もあなたとともに一緒に歩んでいけるように」(橋口)

最初のMCでボーカル・橋口は、「配信ライブって今まで以上に画面の向こうで見てくれてる人のことを考えながらやったなと思っていて。画面の向こうの存在の大きさに、離れていても大丈夫なんだよっていうのを教えてもらえたような配信ツアーだったんですよ」と、これまでのツアーを振り返り、「みんなにたくさんもらったので、最後の “with YOU”では、みんなにとって僕らがそういう存在でいられるように、そして、これから先もあなたとともに一緒に歩んでいけるように。そんなことを伝えられるライブにしたいと思います」と意気込みを語り、<僕がそばにいるから ずっと>という決意を込めた「あいかわらず」を高らかに歌い上げ、オルガンやエレキギターが饒舌に歌う「スマイル」では悩みや不安を吹き飛ばす笑顔を届けた。

会場に足を運んだ観客とジェスチャーでの会話を楽しんだあと、「すごく広がっていってくれたなと、この半年間で改めて感じた」というヒット曲「別の人の彼女になったよ」を丁寧に、エモーショナルに歌い上げ、名曲「東京」では、歌の言葉だけでなく、バンドの演奏で情景を表現。「生きていればいろんなことがあると痛感する毎日ですが、とにかく笑っていればいいことがある」という思いを込めたカントリーポップ「ケラケラ」では、<君は一人じゃない>というメッセージを送り、心の中で一緒に<ラララ>と歌ったオーディエンスにも自然と笑顔が広がっていった。

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音楽を楽しむために、演奏する側も観る側も配信ツアーは新たな挑戦。本当に両者が共に乗り越えてきたという感覚

次のブロックでは、久しぶりにライブでの一体感を味わえる楽曲が続いた。声は出せないものの、一緒に踊った「Ah! Oh!」、パンクバンドのライブのように拳があがった「今日の君へ」、観客が右へ左へと手を振った「ワンセット」。「苦しいことの後には喜びが待ってると信じてます」と語った橋口は、ハンドマイクでフロアを盛り上げた3曲を歌い終えたところで「久しぶりのライブは本当に楽しいです」と充実感をにじませ、「47都道府県ツアーを中断して始めた配信ツアーでしたが、すごくね、みんなで乗り越えてるなという感覚があったツアーでした。初めてのこともたくさんあったけど、メンバーとスタッフが一丸になってやってこれたと思うんですね。あと、もう一つ、配信ライブを観ることも挑戦だと思うんですよ。この状況の中で、音楽を楽しむために、本当にみんなで乗り越えてきた感覚があるので、お互いに拍手したいです。本当にありがとう」と感謝の気持ちを述べ、拍手を送り合った。

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単独での日本武道館公演を無観客配信で開催することを発表。それはこの先、満員のお客さんと一緒に最高の1日を作るための最初の一歩

本編ラストの「大丈夫」では、コロナを乗り越えてきたみんなで、頭の上で大きな丸を作り、<僕らはひとりじゃない>というフレーズを残し、一礼して袖へと消えていった。そして、フロアとチャットのアンコールに応える形で再登場した彼らは、10月27日に初の日本武道館公演を無観客の配信ライブとして開催することを発表。2009年にバンドを結成して以来、彼らが単独で日本武道館公演をするのは今回が初めてで、橋口は「このタイミングはどうなんだろうってみんなで何度も考えたんだけど、いつかは日本武道館でやりたいので、この先、満員のお客さんと一緒に最高の1日を作るための最初の一歩として。みんなとまた絶対にここに戻ってこようぜって約束できるようなものを生配信でやろうと思っています」と意気込み、「みんなとの絆もパワーアップしてると思うんだよね。みんなでもっともっと楽しい未来に向けて頑張っていけたらなと思うので、これからもよろしくお願いします」と挨拶。大きな拍手の中で、「それぞれの出会いにありがとうを送ります」と語り、アンコール曲「宝物」を始めたのだが、橋口が1番の歌詞を忘れてしまい、演奏がストップ。大きなニュースを発表した後に歌詞を飛ばすという、なんとも橋口らしい決まりの悪さをみせて会場を和ませ、「……こんな俺たちをあったかい目で見守ってくれるみんなに」と仕切り直し、お客さん一人ひとりを指差しながら歌い直し、手を振ってステージを後にした。

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また、当日のMCでは、2019年9月から改修工事に入り、今年10月に再開する日本武道館で10月27日に無観客ライブを開催することを発表。wacciにとってうれしいニュースとなった。そして、日本武道館での無観客ライブは、一人でも多くの人に見て欲しいという想いから、本編のうち約60分をYouTubeで無料配信し、「Streaming+」と「Stagecrowd」では約90分の全編が視聴可能な有料チケットを販売する予定となっている。日本武道館でどのような“日常”を聴かせてくれるのか、注目したい。

文 / 永堀アツオ 撮影 / 江隈麗志

ライブ情報

wacci Streaming Live at 日本武道館
2020年10月27日(火) 開演時間未定 日本武道館
[無料]
1.ライブ配信 60min
2.見逃し配信 10/27(火)23:59まで
wacci OFFICIAL YouTube CHANNELにて配信

[Full Live チケット ¥3,500(税込)]
1.フルタイムライブ配信90min
2.見逃し配信 24時間(10/28(水)0:00頃〜10/29(木)0:00)
※見逃し配信開始時間によって終了時間が変動する可能性も御座います

[Premiumチケット ¥12,000(税込)]
1.フルタイムライブ配信90min
2.本番直前オープニング配信
3.名前入り!世界に1枚のオリジナルチケット
4.完全保存版!日本武道館特製パンフレット(A4判オールカラー28P)
5.オンラインサイン会
6.見逃し配信1週間(10/28(水)0:00頃〜11/4(水)0:00)
※見逃し配信開始時間によって終了時間が変動する可能性も御座います
7.チケット手数料・特典の送料は無料!
※フルタイムライブ配信90minではYouTubeで無料配信する60minの公演内容に加え、後半戦30minのライブをお楽しみ頂けます。
※各種チケット販売情報の詳細はオフィシャルサイトにてご確認ください。

wacci(ワッチ)

橋口洋平(Vo & Gt)、小野裕基(Ba)、村中慧慈(Gt)、因幡始(Key)、横山祐介(Dr)の5人組バンド。「泣きっ面にワッチ」。聴く人すべての「暮らし」の中にそっと入り込んでいけるようなPOPSを作るべく2009年に結成。
2012年11月、1stミニアルバム『ウィークリー・ウィークデイ』でメジャーデビューし、2015年8月にリリースした5thシングル「大丈夫」はYouTubeで800万再生を突破。また翌年8月にリリースした1stアルバム『日常ドラマチック』はオリコンデイリーチャート2位を記録した。2019年、話題作「別の人の彼女になったよ」を収録した3rdアルバム『群青リフレイン』を引っ提げたバンド史上初となる全国47都道府県ツアーを敢行。「別の人の彼女になったよ」はその後もYouTubeなどで大きな反響を呼び、現在もロングセラーを続けている。2020年7月から、テーマを変えてセットリストを事前公表するという新たなスタイルの配信ライブツアーを6公演実施。そして10月27日、バンド初の日本武道館公演を無観客&配信で開催することを発表した。

オフィシャルサイト
https://wacci.jp

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