月曜の朝を待ちわびて。~「週刊少年ジャンプ」時評~  vol. 9

Column

ジャンプ関連アニメ作品、秋の公開・放送ラッシュ! 『鬼滅の刃』『ハイキュー!!』『ダイの大冒険』他

ジャンプ関連アニメ作品、秋の公開・放送ラッシュ! 『鬼滅の刃』『ハイキュー!!』『ダイの大冒険』他

こんにちは。週刊少年ジャンプ時評「月曜の朝を待ちわびて。」第9回です。
今回は、過去の連載でお伝えしてきた映画やアニメの公開・放映目前スペシャルとして、新情報なども加えつつおさらいしていきましょう。

文 / おしこまん
イラスト / かずお


劇場版『鬼滅の刃』、いよいよ公開!

10月16日(金)、いよいよ『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が公開されます。先日、原作者・吾峠呼世晴先生描き下ろしのマンガを収録した「煉獄零巻」が配布されることが発表されました。その数、なんと450万部。集英社の本気が伺えます。
気になるのはその収録内容。「描き下ろしのマンガを収録」とは驚きです。一体どんなものになるのでしょうか。個人的には、本編では語られなかった煉獄家の過去が描かれることを期待しています。
また、以前に告知されたスピンオフ短編『煉獄外伝』はジャンプ2020年45・46号(10月12日、19日発売)に掲載されるという発表がありました。こちらも楽しみです。

劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編オフィシャルサイト
https://kimetsu.com/anime/

映画館でアクションシーンが観たい! 『BURN THE WITCH』

ジャンプ本誌での全4回の短期集中連載を圧倒的な密度と唯一無二のセンスで駆け抜けた久保帯人先生の『BURN THE WITCH』。筆者は、自分の中のすっかり錆びついた少年の心を大いに刺激され、読後はなんだかちょっと肌のつやがよくなりました。
誰もが望んでいた「もっと、もっと読みたい!」という期待を見透かしたように、第4話の掲載されたジャンプ2020年第41号にて『BURN THE WITCH』シーズン2の制作が発表されました。シーズン1では、久保帯人ファンでなくとも思わずワクワクしてしまうような大盤振る舞いすぎる世界観の開示がなされ、その濃ゆさに「こんなにいろいろあって、4話で捌けるのだろうか……?」とほんの少しだけ不安もありました(また、それ故に今後も続くことを予想している人もいました)。
しかし、シリーズがこれからも続くことが正式に発表された今、それらはすべて杞憂です! ますますパワーアップしてゆく久保先生の唯一無二のセンスがどこまで炸裂してゆくのか、今から楽しみです。
10月2日(金)から、アニメ版の劇場公開とストリーミングサービスでの配信が開始されています。両者には少し内容に違いがあるとのことですし、大きなスクリーンで「シンデレラ」の動く姿を観たいので、筆者は劇場にも足を運ぶつもりです。2週間限定、15日(木)までなのでお忘れなく!(※)

アニメ『BURN THE WITCH』オフィシャルサイト
https://burn-the-witch-anime.com/

※『BURN THE WITCH』公開時期につきまして、初出時の情報に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

10月スタート! 怒涛のジャンプアニメ放送ラッシュ

続いて、この秋に放送開始のTVアニメの話題です。
まずは『呪術廻戦』を。現在の本誌で連載されている中で、筆者がもっとも推している作品です。

あらすじをものすごく大きなくくりで説明すると、ひょんなことから人間の負の感情から生まれる「呪霊」を祓う「呪術師」として生きていくことになった高校生・虎杖悠仁(いたどりゆうじ)の成長と活躍を描いたダークファンタジー、といった感じでしょうか。「呪い」を主題とした作品だからでしょう、全体を貫く雰囲気はどこか薄暗く、重たさがあります。
一方で、登場人物はそんな空気を払拭するようなからっとした性格のキャラが多いのが特徴です(人間の負の感情から生まれる呪いと対抗するための必然かもしれません)。中でも筆者のお気に入りは主人公・虎杖が通う呪術高専の同級生・釘崎野薔薇(くぎさきのばら)。作中でもトップクラスのメンタルの強さが魅力です。そんな彼女がとある登場人物に啖呵をきるシーンは、筆者が『呪術廻戦』に心を鷲掴みにされるきっかけとなりなした。そこまで描かれるのか現時点では確かな情報はありませんが、密かに期待しています。
10月2日(金)より、毎週金曜25時25分からMBS/TBS系全国28局ネット「スーパーアニメイズム」枠にて放送中です。

TVアニメ『呪術廻戦』オフィシャルサイト
https://www.jujutsukaisen.jp/

続いては、8月に堂々の完結を迎え、本連載の第7回でも大々的に取り上げた『ハイキュー!!』のアニメ第4期、『ハイキュー!! TO THE TOP』(第2クール)です。
前述の『呪術廻戦』と同じ10月2日(金)より、毎週金曜深夜26時25分からMBS/TBS/BS-TBS系「アニメイズム」枠にて放送中です。

来たる全国大会へ向けた合宿や練習などの様子とともに、烏野高校バレー部メンバーの内面がていねいに描かれた第1クールを経て、過去にはインターハイで準優勝を果たした「最強の挑戦者」稲荷崎高校との試合が始まります。県内一の強豪校・白鳥沢学園との試合を描いたアニメ第3期を超える、圧倒的な作画に期待です。
高校卒業後の姿を描いた最終章への布石としても重要なキャラクター・エピソードが満載の対稲荷崎戦、観逃す手はありません!

アニメ『ハイキュー!!』オフィシャルサイト
https://haikyu.jp/

最後に紹介するのは、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』です。
監修:堀井雄二、原作:三条陸、作画:稲田浩司によるこの作品は、1989年から1996年にかけてジャンプで連載されました。人気RPG『ドラゴンクエスト』シリーズの世界設定をもとに描かれたこの作品は単行本の累計発行部数が4,700万部を超えており、1991年にも一度アニメ化されています。原作の連載開始から約30年の時を経て、完全新作アニメとして帰ってきます。筆者は当時アニメを見ていた記憶がありますが、なにぶん昔のことなので、新鮮な気持ちで観ることができそうでうれしいです。傘を持って「アバンストラッシュ」の真似をしていたあの頃が懐かしい……。
10月3日(土)朝9時30分より、テレビ東京系列で放送中です。

アニメの他にも、連載当時のカラーページを再現しカバーイラストが新たに描き下ろされた「新装彩録版」全25巻の刊行、複数のゲームプロジェクトなど、ますます勢いづく『ダイの大冒険』から目が離せませんね。

ドラゴンクエスト ダイの大冒険 アニメオフィシャルサイト
https://dq-dai.com/

ダイの大冒険 ポータルサイト
https://www.dqdai-official.com/

人気連載への登竜門『金未来杯』今年も開幕!

ここまでに取り上げてきたのはいずれもヒット作です(アニメや映画になるのですから当然のことです)。しかし、ジャンプがジャンプらしさを失わずにいられるのは、今までに見たことのない新しい作品がいつの時代にも生まれ続けているからです。
9月19日(土)発売の2020年第42号より、そんなジャンプの未来を担いうる新人作家による「金未来杯(ゴールドフューチャーカップ)」が始まりました。
2004年より始まった本企画。毎回、新人作家が5名程度エントリーし、それぞれの渾身の読切作品が毎週1作品ずつ掲載されます。読者アンケートで優秀な結果を残した作品は「金未来杯」を獲得し、のちにジャンプで連載されるのが通例です。
過去には『べるぜバブ』『ぬらりひょんの孫』『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』などのヒット作品がここから生まれました。
今年は5作品がエントリーされています。2020年42号に掲載の1作品目、川口勇貴先生の『レッドフード』は、タイトルから察するに「赤ずきん」から着想を得たのでしょうか。川口先生の読切作品は何度か読んだことがありますが、絵本のようなファンタジックかつ残酷な世界観と川口先生の画風が見事にマッチした、すばらしい作品でした。

2作品目以降、川口先生以外の方の作品はすべて、ジャンプ本誌への掲載は初めてとなります。どんな作品が楽しめるのか、わくわくしています。

楽しみがありすぎて時間が足りない!

春頃は、新型コロナウイルス感染拡大防止のためにいろいろなことが中止や延期などのお知らせを目にすることが多く、いちジャンプ読者として「大丈夫かな……」という気持ちでいましたし、本連載が始まったばかりでもあったため、今後取り上げるべきトピックがあるのだろうか……という不安がありました。その時期を思い出すと、この秋のアニメ作品の劇場公開・放送ラッシュは本当にうれしい限りです。

みなさんの秋が充実したものになることを願って。また来月、どうかお元気で!

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