Interview

無駄だったと思うことはない――吉沢 亮、作品選びの決め手と”青くて痛くて脆い”学生時代の思い出を語る

無駄だったと思うことはない――吉沢 亮、作品選びの決め手と”青くて痛くて脆い”学生時代の思い出を語る

キラキラとした青春映画に出演する一方で、これまでにも闇を抱える役を多く演じてきた吉沢 亮。『君の膵臓をたべたい』がベストセラーとなった住野よるの同名小説を映画化した青春サスペンス『青くて痛くて脆い』では、またさらに違った闇を抱える大学生役で主演し、役者としての幅を広げている。

演じているのは、人との付き合いが苦手な大学生の楓。「平和な世界を!」と高らかに宣言して周りから引かれている秋好(杉咲 花)と出会い、2人きりでサークルを立ち上げ、大学生活を過ごしていくも、あるとき、その大事な相棒を奪われ、復讐を決意していく様が描かれる。

「杉咲さんとがっつり芝居をしたかった」と語る吉沢に、本作での役作りや杉咲の印象、杉咲が演じたからこそ変化した楓の思いに始まり、本作にかけて吉沢自身の“青歴史”を直撃! また『キングダム』で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞し、来年には大河ドラマ『青天を衝け』が控えるなど、役者として成長し続ける吉沢に、俳優としての歩みへの「自覚」を聞いた。

取材・文 / 望月ふみ 撮影 / 増永彩子


楓のダサさはすごく理解できて恥ずかしくなってくる。

青くて痛くて脆い 吉沢 亮 WHAT's IN? tokyoインタビュー

脚本を読まれてみて、楓をどう立体化していこうと意識しましたか?

特に意識したのは、秋好と出会った大学に入ったばかりの頃の楓と、復讐しようと決意してからの楓との違いです。楓はもともと「他人にあまり近づかない」というテーマで生きてきた人間なので、周りを利用して復讐すると決めてからもコミュニケーション能力が高すぎるのはおかしい。でもある程度のそうした能力は必要なので、誰と話しているのかといったことも含めて、他人との距離感は意識していました。

感情表現のふり幅がある役だったと思いますが、演じているときは役に入り込んでいるのでしょうか。

楓にすごく共感できる部分はありましたが、感情でぐっと入り込むというよりは、少し俯瞰で見ていた感じです。

どんなところに「共感」しました?

楓ってすごくダサいじゃないですか。そのダサさ加減ですね。これまでも闇を抱えている役はちょいちょいやってきましたが、楓の闇の抱え方って、すごく身勝手なんです。ひとりで空回りしているというか。ほんと作品のタイトル通りなんです。でも、そういうダサい部分って割と誰にでもあるんじゃないかと思うんです。自分を傷つけたくないことから来る変なプライドとか。めちゃくちゃダセーな。と思いつつ、すごく理解できて恥ずかしくなってくる。だから演じやすかったです。

青くて痛くて脆い 吉沢 亮 WHAT's IN? tokyoインタビュー

復讐に走っている楓がパソコンに向かっているシーンでの表情、特に目が完全にイっちゃってました。「やばいやばい~!」と声に出しそうになりながら観ていました。

ハハハ。あそこは長回しで撮ったんです。冷静に考えるとめちゃくちゃヤバイことをやってるんだけど、アドレナリンが出過ぎてしまって爆発している。自分のやっていることが大きすぎて感情が追い付いてないんだろうなと。わりと自然に表現できました。

楓を演じていて「楽しかった」とコメントされてますね。

ヤな奴を演じるって、やっていて楽しいんです(笑)。自分の欲や感情だけで動いて他人を巻き込んでいくって、やっぱり役でしかできないことなので、単純に楽しい(笑)。

「他人に近づかない。それによって相手も自分も傷つかない」という楓のテーマは理解できます?

分かります。たぶん、本当は近づきたいけれど、”テーマ”と理由を作って、自分をごまかしてるんじゃないかな。きっと人との距離感が分からないだけなんです。僕もすごく人見知りですし、どう打ち解けていっていいのか分からない瞬間というのは分かります。秋好のようにズカズカと入ってくる人は、最初はうっとうしいけれど、実は憧れがあって、だんだん眩しく見えてくるんだろうなと。そうした感覚は分かります。

楓は、秋好のことを恋愛感情として好きだったんでしょうか?

好きだったんだと思います。脚本を読んだ段階では、秋好に対して恋愛感情はないだろうと思ってたんです。でも実際に演じて、杉咲さんのお芝居を見て、「あ、好きなんだろうな」と思ったんです。初日に、ふたりで人形劇をやっているシーンのときに思いました。彼女の笑顔を見て、「あ、楓は秋好のことが好きだな」と。

杉咲さんとの共演はいかがでしたか?

『BLEACH』という作品をやらせてもらったときは、同じシーンがほぼなかったんです。もともと彼女はとてもステキなお芝居をする人だと思っていたし、いつかがっつり共演したいと思っていたタイミングで実現できました。彼女が演じることによって、ただの痛いやつに映りがちな秋好が、めちゃめちゃ魅力的な女性に見えるんです。やっぱりステキです。

「とにかくモテたかった」吉沢 亮の“青歴史”

青くて痛くて脆い 吉沢 亮 WHAT's IN? tokyoインタビュー

楓の痛さはよくわかるとのことですが、俗に黒歴史なんて言いますけれど、今回の作品にかけて、吉沢さんの“青歴史”を教えてください。

青かった歴史……結構ありますよ(笑)。イイ青さとイヤな青さがあるな。じゃあ、イイ青さから(笑)。中学生の時、応援団長をしてたんです。学園祭や体育祭で先頭に立って、とにかく目立ちたい!って。 中学は小学校から一緒の人たちばかりだし、人見知りもなく、楽しく過ごしてました。あのキラキラ感は青いな~と感じつつ、イイなぁと。モテたい!の一心でした(笑)。

十分モテていたのでは?

もっともっと!と思ってました(笑)。でも、高校に入ったら真逆になったんです。もともとの人見知りな性格が爆発して、仲のいい友達3人以外とは全く喋らなくなりました。でも変わらずにモテたい願望はあるんです(笑)。それで、仲間から「亮って女子と話すとき、声のトーンが2個上がるよね」と言われたりして。

青くて痛くて脆い 吉沢 亮 WHAT's IN? tokyoインタビュー

アハハ!

それで別のメンバーが女子と話したりしてると、またそれも同じように言い合ったりして、足の引っ張り合いをしてました。女の子と喋りたいけど、みんなの目が気になるし、他のやつが話してるとやっぱり気になるし。これはイヤな青さですね。今は声のトーンが2個上がるとかはないと思います(笑)。

大河ドラマ主演は、「イキナリ4段くらい飛んだ感じ」

青くて痛くて脆い 吉沢 亮 WHAT's IN? tokyoインタビュー

キャリアに関しても少し聞かせてください。早くから主演も務めてきましたが、いわゆる朝ドラへの出演や、今後は大河ドラマの出演が控えるなど、ここ数年の活躍はすごいのひと言です。そうした俳優人生といいますか、道筋はある程度ご自身で考えているものなんでしょうか。

考えてます。その作品をやる意味とか、その作品をやることで何を得られるか、といったことは考えながら仕事を選ばせてもらっています。作品の大小は気にせず、「この監督とやれるから」「この役者さんとやれるから」「こういう役はやったことがないから」など、自分がその作品と向き合うときに必要だと感じられるものが、そこにあるのか考えていて。なので、今まで出演した作品は全て、無駄だったなと感じることはありません。最近、確かに注目していただいている感覚はありますが、自分の中では、一段一段、毎年上がっているという認識です。

そんななかで、今回の作品ではどういったところがプラスになると思われたのでしょうか。

高校生の恋愛要素が入った青春ものはたくさんやらせていただきましたが、今回のような大学生のドロドロした青春ものってあまりやったことがないなと思ったんです。それから、さっきもお話ししたように、杉咲さんとがっつりお芝居してみたいという気持ちが大きかったです。原作を読んでいてもすごく楽しい作品になるだろうと思って、やってみたい気持ちが強くなっていきました。

青くて痛くて脆い 吉沢 亮 WHAT's IN? tokyoインタビュー

順調に階段を上がってきて、今の位置に来たからこそ見えてきた新たな野望、逆に新たに出てきた悩みといったものはありますか?

一歩一歩上っているといいつつ、さすがに大河は、イキナリ4段くらい飛んだなという感じです(笑)。「大河の主演をやっちゃったら、そのあと何があるの?」みたいな気持ちにもなったり。ただ、やっぱり実際の撮影を経験したら、また新しい気持ちが出てくると思うんです。なので今は、あまり先のことは考えていません。大河主演というのはやはりとてつもなく大きいですが、いい感じで歩めていると思っています。

本田朝美役・松本穂香さん、天野巧役・清水尋也さんのインタビューはこちら
映画『青くて痛くて脆い』松本穂香&清水尋也の”青歴史”に見る意外性

映画『青くて痛くて脆い』松本穂香&清水尋也の”青歴史”に見る意外性

2020.08.27


WHAT’s IN? tokyo オフィシャルInstagramでは、Instagram限定公開の撮り下ろし写真を掲載しています! そちらも是非チェックしてみてください!

【募集終了】抽選で1名様に吉沢 亮さんの直筆サイン入りチェキをプレゼント!

吉沢 亮さん直筆サイン入りチェキ
応募期間

※募集期間は終了致しました。

8月25日(火)~9月1日(火)23:59


【応募に関する注意事項】
・厳正なる抽選の結果当選された方には、WHAT’s IN? tokyo女子部のアカウントのダイレクトメールにて後日ご連絡をさせていただきます。WHAT’s IN? tokyo女子部のアカウント(@whatsin_t_joshi)のフォローをお願いします。
・プレゼントキャンペーンは予告なく変更・中止することがあります。あらかじめご了承ください。
・応募期間中にフォローを取り消された場合は、応募が無効となります。
・複数のアカウントで応募された場合は、1アカウントのみ有効となります。
・Twitterアカウントを非公開にしている場合は、応募対象外となります。
・落選者へのご連絡はございませんのでご了承ください。
・応募は日本国内にお住まいの方に限らせていただきます。
・賞品および当選の権利は当選者本人のものとし、第三者へ譲渡・転売することは一切禁止させていただきます。譲渡・転売が発覚した場合、当選を取り消し賞品をお返しいただく場合があります。

※個人情報の取扱いについて
・お客様からいただいた個人情報は、当キャンペーン当選者様へのお問い合わせのために利用いたします。なお、個人情報を当該業務の委託に必要な委託先に提供する場合や関係法令により求められた場合を除き、お客様の事前の承諾なく第三者に提供することはありません。上記をご承諾くださる方のみご応募ください。


吉沢 亮

1994年、東京都生まれ。2009年にデビュー後、『仮面ライダーフォーゼ』(11~12/EX)の朔田流星/仮面ライダーメテオ役で注目を集め、TVドラマ、映画、舞台などで活躍中。映画『キングダム』(19)では「第43回日本アカデミー賞」最優秀助演男優賞を受賞した。今後は映画『さくら』『AWAKE』に出演。2021年に放送される大河ドラマ『青天を衝け』(NHK)で主演を務める。

オフィシャルサイト
http://artist.amuse.co.jp/artist/yoshizawa_ryo/

オフィシャルTwitter
@ryo_staff

フォトギャラリー

映画『青くて痛くて脆い』

8月28日(金)全国東宝系にて公開!

出演:吉沢 亮 杉咲 花 岡山天音 松本穂香 清水尋也 森 七菜 茅島みずき 光石 研 柄本 佑

監督:狩山俊輔
脚本:杉原憲明
原作:住野よる「青くて痛くて脆い」(角川文庫/KADOKAWA刊)
配給:東宝
製作幹事:日本テレビ放送網

オフィシャルサイト
https://aokuteitakutemoroi-movie.jp/

©2020「青くて痛くて脆い」製作委員会