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デビューor復帰タイミングはいま!『パワプロ2020』圧倒的情報量とモード搭載の超大作野球バラエティ

デビューor復帰タイミングはいま!『パワプロ2020』圧倒的情報量とモード搭載の超大作野球バラエティ

読者のみなさんは面白いことが“わかりきっている”から、ゲームの購入をあえてスルーしたなんて経験はないだろうか? このゲームはシリーズ化されているし、今年は遊ばなくても大丈夫。それよりは新規タイトルや触ったことのないジャンルのゲームを買ったほうがいいんじゃないか、と。自分にとってそういった“いますぐに遊ばなくていい面白いゲーム”というポジションになりつつあったのが、『eBASEBALLパワフルプロ野球2020』(以下、『パワプロ2020』)。野球ゲームの代名詞的存在、「実況パワフルプロ野球」シリーズの最新作だ。
久々に『パワプロ』を遊ばせてもらったところ(筆者はスーパーファミコン時代から『実況パワフルプロ野球2014』まではコンスタントにプレイ)、遊べば確実に面白いことがわかっている、20年ほど応援している推し球団(千葉ロッテマリーンズ)がここ最近パッとしない、好きな選手がどんどん引退して寂しい……といった“やらない理由”を挙げてスルーするにはあまりにもったいないと思えるほど、今回の『パワプロ』は質、量ともにパワーアップしていることに気づかされた。本稿では筆者のような一度『パワプロ』から離れてしまったプレイヤーやプロ野球ファン、野球そのものと縁遠くて『パワプロ』をプレイしたことがない人向けに『パワプロ2020』の魅力を2回に渡って紹介。第1回の本稿では、現実のプロ野球と深くリンクしているゲームモードにスポットを当てていきたい。

文 / マンモス丸谷


現実のプロ野球と『パワプロ』をつなぐLIVEシナリオ

久しぶりに『パワプロ』を触ってまず感じたのは、基本的な触り心地はシリーズを踏襲しつつも、随所に現代向けの調整がなされているという点。とくに印象に残ったのは、現実のプロ野球の試合が終わると数時間後にはアップロードされている、LIVEシナリオの存在。『パワプロ』がオンラインに本格対応するまでは各球団1本ずつしか収録されていなかったシナリオ(プレイヤーの操作で現実の試合結果を覆すモード)を、週6日36試合ペースで楽しめるのは驚き。プロ野球が開催されているいまの時期であれば、ほぼ毎日新たなシナリオが増えていくため、あまりゲームに割く時間がない平日などは、このLIVEシナリオをひととおりプレイしているだけでも十分な満足感が得られた。また、応援しているプロ野球チームがある『パワプロ』プレイヤーにとっては、推しの球団が苦戦もしくは負けた日のほうが遊びがいのあるシナリオを配信される可能性が高いのもメリットと言えなくもない。現実のプロ野球の結果に一喜一憂する日々にプラスアルファの魅力を加えられるLIVEシナリオは、野球ファンにはぜひ体験してみてほしいゲームモードだ。

eBASEBALLパワフルプロ野球2020 WHAT's IN? tokyoレビュー

▲LIVEシナリオは、試合で勝敗を分けたと思われるターニングポイントを自分の手でプレイし、実際のプロ野球のシチュエーションを体験できるゲームモード。長くて1イニング、短ければ1打席で成否が決まるので、短時間のプレイでも満足感を得やすい

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▲本作が発売されるまえに行なわれたプロ野球の試合もフォロー。6月24日に遡って開幕戦を追体験することも可能だ

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▲シナリオをクリアした時点でスコアはオンラインにアップデートされ、ほかのプレイヤーとの比較ができる

継続して『パワプロ』シリーズを遊んでいる人には「なにをいまさら」と笑われてしまうかもしれないが、試合部分に関しても最近のプロ野球の情勢に合わせたバランス調整になっているように感じた。いまのプロ野球には150km台をコンスタントに出すピッチャーがゴロゴロいるためか、速い球(ストレート、選手によっては高速スライダーやシュートでも150kmが出る)でグイグイ押しこんでいけるのが楽しい。速い球は投球時、リリース時に投球ボタンを2度押すことで狙ってナイスピッチを出せる操作とも相性が良く、投球操作に自信があればストレートを決め球に使っていけるのもいい。またストレート系の球が強いおかげで、チェンジアップのような変化は大きくないが遅い球で三振が取りやすい(取られやすい)のもいまの野球っぽいというか、多くのピッチャーの最高球速が140km~150km台前半だったころのパワプロではあまり見られなかった現象のように思う。

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▲要所で狙って出せると心強いナイスピッチ。基本的な操作はシリーズを通して変わっておらず、一度でも『パワプロ』を触ったことがあれば戸惑わずに遊べるようにしつつ、プレイヤーの技術をより反映させられる仕様も随所に取り入れられている

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▲ナイスピッチがシステム的に強いのはまちがいないが、投高打低なバランスとは一概に言えない。ナイスピッチ判定ではない通常の球はストレート、変化球ともに飛びやすい。フォークやシンカーなどをストライクゾーンに投げ込むのには相応のリスクがともなう

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▲捕球時の体勢でその後の返球の精度、スピードが如実に変化するようになっていたのも個人的には新鮮だった。強風下でよろけながらフライを捕る、ZOZOマリンスタジアムあるあるを本作で見られるとは思わなかった

さまざまな立場でシーズンを体験できるペナントモード

ここ数年『パワプロ』をプレイしていなかった身としては、ペナントモードの進化にも驚かされた。まず、ペナント中に選べる試合形式がバリエーション豊富。チーム全体を操作する通常試合に始まり、自分で設定した特定のシチュエーション時のみプレイヤーが操作を担当する出番プレイ、ひとりの選手だけを操作するなりきりプレイ、選手への指示と交代のみを担当する監督試合などが用意されており、どの形式を選んだかによって試合中の視点や操作、ゲームのジャンルまでも1戦単位で変えてしまえる。さらには週、月単位で時間を進めて試合そのものを見ずにオートプレイでスキップすることもでき、1シーズンを消化するために必要な時間をプレイヤーの気分しだいで大幅に短縮することも可能。これまではプロ野球好きのプレイヤー以外にはハードルが高かったと思われる、複数年にわたるペナントモードのプレイも本作であれば気軽にプレイできるはずだ。

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▲ペナントモード、マイライフといったシーズンを通してプロ野球を楽しむゲームモードは、本来のシーズン開幕日であった“3月20日”からスタート。あり得たはずの2020年を体験できるのが、なんとも感慨深い

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▲全部で8種類も存在するペナントモードの試合形式は、1戦ごとに切り替えが可能。出番プレイや高速試合であれば、1試合を数分で消化することも簡単だ

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▲監督試合を選ぶと、選手を操作して楽しむスタンダードな『パワプロ』が野球シミュレーションへと変貌。プレイヤーの腕によっては非現実的な展開で勝利してしまえる対CPU戦であっても、監督試合であれば緊迫感のある戦いになりやすい

そして、複数年に渡るペナントモードをより楽しく遊べるような仕掛けが多く施されているのも近年の『パワプロ』の特徴。各チームには2020年の開幕時に支配下登録されている選手(1球団約70名)がほぼ網羅されており、シーズン中はそれぞれの選手ごとに個別の練習方法やアイテムを与えての能力強化が行なえる。さらに2軍に所属させている選手であれば、シーズン中に守備位置のコンバートや新球種の習得まで可能。試合の結果に関わらずチームを中、長期的に強化していける。

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▲2020シーズンにプロ野球選手として登録されている選手は全員ゲームに収録されており、育成方針もプレイヤーが自由に決められる。ファンなら言いがちな「俺が監督だったらこうするのに……」が、本作のペナントであればほぼ実現できる

ペナントモードの長期プレイに起伏を与える要素としては、試合結果やファン数で増減するポイント(お金)の使い道の存在も大きい。ポイントは選手や監督、コーチ、国内外のスカウトの年俸の支払いのほか、練習機材やアイテムの購入、グッズの製作に回すこともできてGMのような立場から球団経営も行なえる。これらの経営者目線でチームを運営できる要素は『パワプロ』を継続してプレイし続けている人にとってはおなじみなのだが、今作でユニークなのは練習機材、アイテムの購入を敵として戦う球団にも施すことができるという点。このおかげでプレイヤーの操るチームと他球団との戦力差が広がりにくくなっている。これも長期に渡ってペナントモードを遊びたい人にとっては助けになるだろう。

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▲球団経営の難易度は(FAでの補強、引き留めにこだわらなければ)易しめ。練習器具の購入やグッズ開発といった施策は積極的に行なっていける

プレイヤーファーストなストーリーが描けるマイライフモード

現実のプロ野球とリンクしたゲームモードといえば、ひとりの選手を選んでプロ野球人生を全うするマイライフも見逃せない。こちらもペナントモードと同じく、“本来“の2020年のスケジュールで試合のカレンダーが消化されていくのだが、試合の合間に起こるイベントや選手を強化するための手段は、リアルプロ野球ではなく『パワプロ』オリジナルのキャラクターたちが活躍するサクセスやパワフェスに近いノリ。練習や試合で活躍するのと同じぐらい、チームメイトや自由行動時に出会う人々や利用できる施設、そして彼女候補と交流を深めていくのが重要で、球場で練習するよりも街に出かけて他球団の選手に会ったりイベントを起こしたほうが効率よく成長できる……なんてことも少なくない。

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▲野球選手らしからぬ(?)生活サイクルで能力を上げたり、特殊能力が獲得できるマイライフ。レギュラーをつかんでしまえば、財布を気にせずガンガン買いものができてしまえるのもサクセスとの違いか

サクセスと異なるのは、自分が操作したくて選んだ選手によって試合で求められる役割と、試合外での過ごしかたが大きく変わる点。若手(2軍在籍時、レギュラー獲得まえ)であれば練習中心なサクセス風のプレイになるが、初めからチームの主力やベテラン選手の場合は、試合で活躍するための体力調整と特殊能力を獲得できそうなイベント発生を狙っての施設(特殊能力研究所や変化球研究所、アオダモの植樹やグラブ職人への礼賛など)への投資、ラジコン、釣り、ダーツ、ブログといった趣味の追求に時間を割くことが重要になってくる。
そのため実力のある選手を使ってマイライフで結果を残そうとすればするほど、プロ野球ファン目線からだと複雑な心境になる立ち回り(地元、遠征先を問わず隙あらば街へくり出しイベント発生を狙う)になりがちなものの、育成ゲームとして見れば選択肢が多いのはどう考えてもプラス要素。これもペナントと同様、シーズンを重ねても飽きずにプレイを続けていけるように工夫されているポイントと言えるだろう。

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▲選手の能力とプレイヤーの運用しだいによっては、ゲーム開始直後から華々しく活躍させられるのもマイライフの魅力。たとえば現実では、「まずはプロで年間通じて活躍できる体作りから」と言われている素材型のスーパールーキー・佐々木朗希選手も1年目から先発が可能

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▲佐々木選手を活躍させるための育成方法が『パワプロ』ならではといった感じで、プロ野球ファンから見るとかなりシュール。練習は球団の施設ではなく、公園でのランニングでひたすら弱点であるスタミナを強化し……

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▲登板まえの調整は、体力を回復しつつ特殊能力も身につけられる料理研究所や喫茶店に足しげく通った。おかげで料理の腕と読書スキルは球界一に!?

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▲寮生活でも気軽に彼女(候補)とデートを重ねられるし、ときには向こうから試合観戦や寮にやって来ることも

さらに本作に限っていえば『パワプロ』ならではのイベントだけでなく、現実とのリンクがマイライフのなかでも大きなイベントとして組み込まれている。東京2020オリンピックの野球日本代表への選出と本大会での活躍だ。代表入りするためには当然ながら自分のポジションでプロ野球界トップクラスの成績を残す必要があり、これは現実なら侍ジャパン当確と思われる選手でマイライフをプレイしていても失敗する可能性は大いにある。また、東京2020オリンピックが終わっても国際大会は数年おきに開催されるので、日本代表入りという目標はマイライフをプレイするなかでつねにイベントのひとつとして存在し続ける。いちスポーツ選手として高いモチベーションを維持し続けやすいのも、本作のマイライフの楽しみと言っていいだろう。

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▲国際試合が定期的に組み込まれているため、近年のマイライフはシーズンでの活躍が約束されているようなスター選手でのプレイであっても目標を持ってゲームを進めやすい

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▲東京2020オリンピックに関しては、個別のゲームモードとしても用意されている。こちらを選べばチーム全体もしくは任意の選手を操作してリーグ戦、決勝トーナメントの戦いを体験することが可能だ

プロ野球のシーズン中はほぼ毎日更新されるLIVEシナリオに、単体で1本のゲームとして成立する要素が詰め込まれているペナント、マイライフ。野球ファン視点から見れば、ボリュームたっぷりのゲームモード、そして東京2020オリンピックの開催を含めた、本来ありえたはずの2020年のプロ野球&国際大会のスケジュールを体験できるだけで買いと言える。さらに選手データの追加や変動といったアップデート、LIVEシナリオの配信は2021年シーズンも無料アップデートされることが確定していることで価値は高まる。しかし『パワプロ』の魅力はそれだけに留まらないのは、多くの方がご承知のはず。次回は『パワプロ』シリーズが野球ファンだけでなくゲーマーにも愛される理由、サクセスやパワフェスモードといった育成シミュレーションとしての楽しさを紹介したい。

フォトギャラリー

■タイトル:eBASEBALLパワフルプロ野球2020
■発売元:KONAMI
■対応ハード:PlayStation®4、Nintendo Switch™
■ジャンル:野球・育成
■対象年齢:全年齢
■発売日:発売中(2020年7月9日)
■価格:オフィシャルサイトでご確認ください


『eBASEBALLパワフルプロ野球2020』オフィシャルサイト

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