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『三國志14』最高難易度&弱小勢力で乱世を生き抜けるか……「おうち時間」でとことんプレイ

『三國志14』最高難易度&弱小勢力で乱世を生き抜けるか……「おうち時間」でとことんプレイ

中国の三国時代を舞台にした物語『三国志演義』をベースに、数多の英雄たちを指揮して戦う『三國志14』。前回のレビューでは、武将の能力値や基本的なゲームシステムを中心に『三國志14』の魅力をお伝えしてきた。今回は実践編ということで、実際に『三國志14』をプレイしながら、シミュレーションゲーム上級者にも本作の魅力をアピールしていきたいと思う。

文 / 斎藤ゆうすけ


武将の個性と戦法が攻略のカギ

前回のレビューで予告した通り、今回は5月末のアップデートで追加された最高難易度の“超級”でプレイする。上級でもかなりの歯ごたえだったが、超級はシミュレーションゲームをやりこんでいる上級者でも苦戦するレベルとの噂だ。上級で天下統一をしたことがある筆者のようなやりこみ派には、超級の実装は魅力的なアップデートだ。

プレイするのは、4月末に追加された仮想シナリオ「漢忠臣ここにあり」。シナリオの舞台は199年の11月だが、曹操の下から献帝を逃がした馬騰と劉備が死亡しているという架空の設定が採用されている。馬騰軍は馬超が継ぐも韓遂に離反され、関羽は馬騰や劉備とともに献帝を逃がした董承に身を寄せ、関羽とはぐれた張飛は汝南の地で趙雲たちとともに独立勢力として存在しているという、かなり面白い設定だ。前回のレビューで紹介した仮想シナリオ『曹家分裂』なども含め、こうしたIFシナリオがプレイできるのも『三國志14』の魅力と言えるだろう。

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▲今回プレイする仮想シナリオ「漢忠臣ここにあり」は、無料アップデートで追加されたもの。『三國志14』を購入すれば誰でもプレイすることができる

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▲プレイする難易度は上級よりも難しい超級。こちらの難易度は、有料のダウンロードコンテンツとして配信されている

超級は初プレイとなる筆者だが、今回はシミュレーションゲーム上級者に向けて、歯ごたえのあるプレイを紹介すべく、あえて弱小勢力の張繍軍を選択。治める都市や武将の数が少ない状況で、どう周囲の勢力と対抗していくか思考を巡らせるのも『三國志14』のもつ魅力のひとつではあるが、さすがに難易度・超級でのプレイとなると不安が残る。張繍は宛という豊な土地を治めているものの、配下の武将は二人だけ。一人は軍師としては超一流の賈詡、もう一人の胡車児は武力は82と高いが、部隊の攻撃力に影響する統率が28と厳しいレベルだ。

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▲『三国志演義』では曹操を追い詰める活躍を見せた張繍。今回のプレイでも曹操軍を追い詰めてみたいものだが、ゲーム開始時の配下は二人だけと寂しい限り

そんな弱小勢力を率いていくうえで注目したいのは、『三國志14』を語る上で欠かせない武将の“個性”と“戦法”だ。個性はその名の通り、武将の個性を表したもので、例えば度重なる敗戦から逃げ延び、三国のひとつである蜀の皇帝にまで上り詰めた劉備には、彼のしぶとさを象徴するかのような”脱兎”という個性が設定されている。この個性により、劉備は退却中の機動力が上昇するので、敵の大軍と遭遇した際などは素早く城へ逃げ帰り、態勢を立て直すこともできるのだ。このように、武将の人となりや逸話などをもとに設定された個性により、武力や知力といった能力値だけでは表現しきれない、特別な能力を表現しているところが『三國志14』の最大の特徴である。しかも、個性によっては大軍相手に孤軍奮闘できたりと、うまく活用できれば大逆転の呼び水にもなり得る。

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▲脱兎は劉備だけが持つ、固有の個性だ。ほかにも曹操だけが持つ”奸雄”という個性は、特定範囲内の自部隊以外の味方部隊の全能力値を上昇させてくれたりと、固有の個性は強力なものが揃っている

ちなみに、今回選択した君主の張繍は出撃中の自部隊の士気が低下しにくくなる“長駆”、訓練担当官に任命すると都市にいる兵士の士気が上昇しやすくなる”調練”、そして自身が所属している都市の耐久の回復量が増加する”改修”という、3つの個性を持っている。

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▲張繍は、部隊の能力値に影響する士気に関する個性を二つ持っている。士気は、下がると部隊の攻撃力や防御力に影響を及ぼしたりと、戦闘において非常に重要な要素のため、張繍の個性はうまく活用していきたい

ゲームを有利に進める上で欠かせない個性だが、なかには赤色で表示されるマイナスの個性も存在する。張繍軍の場合、胡車児の持つ“功名”は追撃の命令が出せず、加えて行動決定時の命令を遂行するまでは退却の事後命令も出せなくなる。手柄を立てて名をあげようとするばかり、退却を受け付けないというわけだ。

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▲武力はあるものの、統率が低くマイナスの個性を持つ胡車児は、一見すると使いづらい印象。しかし、敵との交戦中にランダムで起こる“一騎討ち”が、“豪傑”の個性によって発生しやすくなっている。一騎討ちは武力が勝敗を大きく左右するので、活躍の機会は十分にあるのだ。さらに、敵武将を負傷、戦死させやすくなる“猛者”の個性があるので、一騎討ちで勝利すれば敵武将を討ち取れる可能性も高い

もうひとつの重要な要素である戦法は、武将ごとに設定されており、戦闘時に発動。敵部隊の兵力(兵数)を大きく削ったり、混乱状態にして行動不能にするなど、戦闘を有利に運ぶことができるものだ。戦法の種類は様々はだが、中には張繍軍の賈詡が持つ“虚誘掩殺”のような武将固有の戦法も存在しており、ほかの戦法とは一線を画す強力な効果が設定されている。

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▲賈詡の固有戦法である虚誘掩殺は、敵部隊に混乱と足止めの効果を与える。反撃ができなくなる混乱状態に陥れて、なおかつ移動を不能にする足止め効果も付与することで、身動きが取れなくなった敵部隊を一方的に攻撃できるようになる強力な戦法だ

ほかにも、親愛武将や嫌悪武将といった武将同士の関係性、出撃の際に選択できる“陣形”も本作では重要となってくる。戦闘時に親愛武将が近くに居れば、部隊の能力値が上昇するので、能力値が低めに設定されている武将も親愛武将と共に出撃することで、部隊としての能力値は大幅に上昇。張繍軍の場合、張繍と賈詡がお互いに親愛関係にあり、胡車児は張繍と親愛関係にあるので、3人で出撃すれば張繍が率いる部隊の能力値は大幅に上昇するというわけだ。

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▲張繍が親愛武将の賈詡。張繍の親愛武将も賈詡なので、二人で出撃すれば双方の部隊の能力値が上がる

陣形は部隊の攻撃力や防御力、移動速度などに影響を及ぼし、攻撃力と機動力に優れた蜂矢陣形や、防御力は低いが遠距離攻撃ができる雁行の陣形といった様々な陣形が用意されている。なかでも井闌や衝車、投石といった攻城兵器を用いる陣形は、都市の攻略には欠かせない。攻城戦では、防御力が低い攻城兵器を持つ部隊を守りながら、いかにして敵の城に兵器をぶつけられるかが、プレイヤーの腕の見せどころでもある。

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▲今回のプレイで最大の障害になるであろう曹操。高い能力値もさることながら、攻防のバランスが取れた最も扱いやすい魚鱗、攻撃力と機動力に優れた蜂矢、遠距離攻撃ができる雁行に占領に向いている鶴翼、攻城に役立つ投石と、複数の陣形を組むことができるのも魅力だ

弱小勢力の張繍軍で天下統一を目指すが……

今回、プレイする張繍軍を例に、より詳しく武将の能力について紹介したところで、早速プレイをはじめていこう。「漢忠臣ここにあり」における張繍軍は、強大な曹操軍と隣接しており、北には大都市・長安を治める馬超軍が陣取っているため、いきなり北や東に進出するのは難しい。なにしろ武将が張繍を含めて3人しかいないので、まずは領内の“探索”で武将を見つけて登用を繰り返し、戦力を増強するしかない。支配している宛には登用可能な在野の武将はいるものの、宛だけで探索するのは心もとないので、ゲーム開始と同時に南にある空白地の奪取に向かった。

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▲桃色で塗りつぶされているのが張繍軍の支配領域。まずはゲーム開始と同時に誰も支配していない都市(空白地)を目指して進軍してみた

他の勢力も進軍を進めるなか、機動力に優れた陣形で出陣させたことが幸いし、見事に新野と上庸を奪取することに成功。武将の少ない張繍軍では、3つの都市を同時に維持することは難しいので、豊な宛の内政をしつつ新野と上庸は放棄することを前提に、3都市で武将の探索に励むことに。

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▲探索を試みると新野の地で、統率84に武力92の名将・魏延を発見し、仲間に加えることに成功した。かなり幸先のいい展開だ

後に蜀を支えることになる名将・魏延を獲得して、大喜びしたのも束の間。新野に曹操軍が押し寄せてきたので撤退。上庸では在野の武将を発見できなかったものの、西から張魯軍が攻撃をしかけてきたため、こちらも撤退を余儀なくされた。ゲームがはじまって間もないとはいえ、敵が手薄な都市に容赦なく攻め寄せてくるところは、さすがは最高難易度の超級といったところだ。

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▲新野に迫る曹操軍(青色)と北西から上庸へ進軍する張魯軍(薄緑色)。この後、両都市はそれぞれの勢力に占領されてしまう

全軍を宛に撤退させた後は、ひたすら宛に引きこもって、内政と募兵に専念。しかし、この判断がよくなかった。こちらが少ない武将で内政や募兵に専念している間に馬超と曹操はどんどん戦力を拡大しており、攻めるのが難しい状態に……。

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▲こちらの府を奪おうと、攻勢をかけてくる曹操軍。魏延を盾にしつつ、機動力の高い張繍で敵の兵站を切ることで、なんとか防衛を続ける

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▲北の馬超と東の曹操に挟まれ、少しずつ身動きが取れなくなっていく……

特に曹操は、汝南の張飛軍を滅ぼし、超雲をはじめとする名将たちを配下に加えて勢いに乗っている。どこかで隙を見せるのを待ち、攻勢に出るしかないと判断した筆者は、曹操軍が隣接する董承軍を攻めるのを見計らって、出陣した。

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▲急いで部隊を編成して出陣することに。魏延だけでなく、新たに登用した猛将・牛金も加えて、それなりの戦力を取りそろえたつもりだったが……

出陣して間もなく、董承軍を攻めていた超雲が引き返してきた。こちらの総兵力は19000。曹操の城には13000とただでさえギリギリの戦いを仕掛けていたのに、12000の兵を率いる超雲まで戦線に加われば、敗北は必至。一度でも大敗すれば滅亡は免れないので、ここは撤退することにした。

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▲すべての能力値が高い趙雲。一騎討ちが発生しやすいうえ、一騎討ちの際には武力にボーナスがつく“一騎”、兵数が一定以下で全能力を上昇させる“胆力”など個性も強力なものばかり

元張飛軍の武将を加えて勢いに乗る曹操と戦うのは難しいとの結論に達した筆者は、今度は北の馬超と戦うことにした。上庸を奪った張魯と戦うことも検討したが、例え張魯を滅ぼしたところで、張魯の配下には有力な武将は少ない。もしも馬超を滅ぼすことができれば、大都市の長安を手に入れつつ、馬超本人や関羽と戦った名将・龐徳、攻城兵器である投石の陣形も持つ馬岱らを仲間に加えることができるかもしれない。早速、兵力が少ない武関から攻略すべく部隊を編成して出陣してみることに。しかし、武関へと兵を進めると、馬超をはじめとする有力な武将たちが長安から援軍としてあらわれ、前哨戦のつもりだった武関攻略戦もあえなく失敗してしまった。

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▲武関などの“関”は都市と同様に武将と兵力を置くことができ、耐久力も非常に高いので、なかなか落とすことができない……

こうして難易度・超級の洗礼を受けた筆者は、この先のプレイについて考えた。『三國志14』はターンごとにオートでセーブしてくれる機能が搭載されているので、数か月前まで時間を戻して、そこから再プレイすることも考えたが、そもそも張繍軍では武将が足りずに苦し過ぎる。とは言え、今回は張繍軍でプレイレポートをお送りすると決めていたので、張繍軍でのプレイはあきらめたくない。

そこで、筆者は秘策を思いついた。武将が足りないのなら、武将を追加すれば良いのである。幸いなことに『三國志14』には前回のレビューで紹介したように、新武将の作成機能がある。せっかく便利な機能があるのだから、活用しなければ損だ。というわけで、新武将を2名ほど作成し、張繍軍に加えた状態で再スタートすることにした。

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