Interview

DEEP SQUAD 3人の新メンバーを迎え、新たに歩き始めた6人のボーカリスト集団。その目標とデビュー作に込めた思いを訊く。

DEEP SQUAD 3人の新メンバーを迎え、新たに歩き始めた6人のボーカリスト集団。その目標とデビュー作に込めた思いを訊く。

4人組コーラスグループとしてデビュー10周年を迎えたDEEPは、YUICHIROの実弟であるRYOの脱退を機に、新プロジェクトに向けたオーディションを開催。約12,000人の参加者の中から勝ち抜いた新メンバー3人を迎えた6人のボーカリストによるエンタインメント集団“DEEP SQUAD”を結成し、1年間の準備期間を経て、デビューシングル「Get With You」をリリースした。この楽曲はオーディションの課題曲として用意されたアップビートでポップなメロディのニュー・ジャック・スイングで、歌詞にはDEEPのヒット曲「SORA〜この声が届くまで」「君じゃない誰かなんて〜Tejina」「SING」に加え、DEEPの前身であるCOLOR時代の1stシングル「涙が落ちないように」の歌詞までが散りばめられている。COLORからDEEP、そして、DEEP SQUADへ――。新たな道を歩み始めたオリジナルメンバーのYUICHIROと新メンバーの比嘉涼樹の2人に“これまで”と“これから”を聞いた。

取材・文 / 永堀アツオ


もう一度武道館に立ちたいという思いもあったので、新しい力を入れようっていう話になりました(YUICHIRO)

まず、改めて新メンバーオーディションを開催した経緯について聞かせてください。

YUICHIRO DEEPは元々4人組で、僕の弟でもあるRYOが卒業して3人組になって。そのまま3人という道もあったんですけど、ひとり抜けることでコーラスの厚みもなくなりますし、もう一度武道館に立ちたいという思いもあったので、新しい力を入れようっていう話になりました。ただ、最初は本当に何人入れるかを決めてなかったんですよ。年齢性別問わずに募集したら、1万2千人の方が受けてくれて。全ての方の歌を3人でしっかりと聴かせていただいたんですけど、この新たな3人じゃないと成り立たないなと感じて。

新メンバーに求めたものはなんでしたか?

YUICHIRO 歌をしっかりと歌えるっていうのは大前提であって。その上で、比嘉涼樹は歌がとてもよくて。僕らの雰囲気をガラリと変えてくれるっていう佇まいもありましたし、今回で最後のオーディションだっていう想いも自然と感じ取ったんですね。宇原雄飛は当時、18歳。最初はあんまり印象になかったんですけど、最終に近づくにつれて、顔つきが変わってきまして。これから僕らが育てたいなって思いがありますね。杉山亮司は男らしさがある。彼も歌がしっかり歌えてるので、この3人じゃないとダメだなって思いました。

比嘉さんはどんな思いでオーディションに参加しましたか。

比嘉涼樹 僕はそれまでに何回もオーディションを受けていて、ボーカルバトルオーディションも2回、受けていたんですね。今回、オーディション受けた時が23歳だったのでラストチャンスだなと思っていたし、本当に全てをかけるつもりで受けてました。絶対に受かってやるっていう気持ちしかなかったですね。

心の中で「呼ばれろ!呼ばれろ!」ってずっと願ってたので、自分の名前が呼ばれた瞬間にブワッと涙が出てきてしまって(比嘉)

その思いがDEEPの3人に伝わっていたっていうことですよね。実際のオーディションはどんなものでしたか。

比嘉 歌の審査をされるオーディションというのは、何回やっても慣れないですね(苦笑)。しかも、今回は新しいグループを1から作るわけじゃなくて、10年以上のキャリアがある方たちと一緒にやるっていうオーディションだったので、プレッシャーもありましたし、自分の力のなさを痛感することもありましたし、刺激だらけの毎日でしたね。

YUICHIRO 名前が呼ばれたの最後だったよね。

比嘉 そうなんですよ。最初は合格者の人数が決まってなかったので、みんなで「2人くらいかな?」ってざわざわしてて。でも、DEEPさんが壇上に上がって、「合格者は3人です」って言ったんですね。その後に、雄飛、亮司の順で名前が呼ばれて。あと一人……心の中で「呼ばれろ!呼ばれろ!」ってずっと願ってたので、自分の名前が呼ばれた瞬間にブワッと涙が出てきてしまって。今、その時の映像を見ると恥ずかしいですね。

YUICHIRO 俺はあの映像見ると泣いちゃうよ。もらい泣きしちゃう(笑)。

比嘉 頭が真っ白になったんですけど……シンプルにやった! っていうめちゃくちゃ嬉しい気持ちでした。ほんとにラストチャンスだと思って挑んでいたので。

合格が決まって、6人で声を重ねた時はどう感じましたか。

YUICHIRO 今までのDEEPとは違う声質が加わったので厚みが出ましたし、ワクワクしましたね。やっぱり嬉しかったですね〜。

比嘉 僕は6人で歌うのが初めてだったので、最初は戸惑いました。自分がメインを歌う時でも、オケの音に加えて、5人分の声があるので、まともに主メロを歌うことさえ難しくて。しかも、音程を合わせるだけではなくて、息も合わせないといけない。コーラスの奥深さを感じながら、いろんな人の声がある中で歌う難しさに直面して、とても苦戦したのを覚えてます。

7月22日にデビューできるってことにすごく運命を感じてます(YUICHIRO)

結成から1年が経ってますよね。しかも、デビューシングルのリリース日が……。

YUICHIRO そうなんですよ。オーディションの最終日が昨年の7月22日だったんですけど、当初の予定だともっと早くスタートするはずだったんですね。でも、コロナとか、いろんなことがあって、タイミングがズレにズレていって、結果的にちょうど1年後の7月22日にデビューできるってことにすごく運命を感じてます。この1年間で新メンバーもかなり成長してくれましたし、この期間があったからこそ、今こうやってデビューするんだっていうありがたみと重みをより感じてますね。

比嘉 オーディションを終えてからの1年間、毎日がんばってきて。悔しいこともありましたけど、素直にデビューできることを嬉しく思ってます。同時にプロのアーティストとして、さらに気が引き締まる思いもありますね。

この1年はグループにとってどんな期間でした?

YUICHIRO いろいろありましたね。去年はずっとライブ活動をしていて。「居酒屋えぐざいる」でも毎日、歌唱させていただいたので、ほんとに特訓っていう感じでした。僕たちも改めて音楽を向き合って。13年間歌ってきた自分というものを取っ払って、僕らも新人という気持ちでイチからやってましたね。

比嘉 ほんとに修行の1年だったなと思いますね。しかも、僕たちはこの世界に入って1年目でもあって。環境も大きく変わりましたし、気づくことが多かったです。歌はもちろんですけど、人としてもたくさん教わることが多かった。オーディションに合格してすぐにデビューするのではなく、ちゃんと修行できた1年間があってよかったなと思います。ほんとに意味のある1年でした。

「ニュージャックスイングっぽい曲がいいんじゃない?」って言ってくださったのはATSUSHIさんで(YUICHIRO)

デビュー曲「Get With You」は最終オーディションの課題曲でもありましたよね。

YUICHIRO そうですね。「ニュージャックスイングっぽい曲がいいんじゃない?」って言ってくださったのはATSUSHIさん(初代COLORに在籍)で、歌詞はDEEPの3人で描かせていただいて。オーディションに参加してくれたみんなと一緒に夢を叶えて行こうっていう思いを込めつつ、COLORを経てDEEPの時にリリースしてきた曲のタイトルも織り交ぜてて。新たなメンバーにDEEPの思いも受け継いで欲しいっていう思いも込められています。

比嘉 オーディションの課題曲として聴いた時は、すごい難しい曲だなっていう第一印象があって。カッコいいんだけど、上手く歌えるかなって思ってたんですけど、歌っていくようになってからだいぶ印象が変わってて。

今の自分たちのことを歌ってる曲だから全身全霊で歌えるし、最初の頃とは歌う時の気持ちが全然違いますね(比嘉)

どう変化していきましたか?

比嘉 最初は歌詞に込められてる思いをそこまで深く理解しようとしてなかったんですよね。オーディションの頃はとにかくうまく歌おうって思っていたんですけど、DEEPさんに「ちゃんと伝える歌を歌わないといけない」っていうことを教えていただいて。プロとアマチュアの1番の違いはそこなのかなって思います。約1年間、歌い続けてきて、歌えば歌うほど、自分たち自身もこの曲に背中を押されるというか。歌詞は夢に向かって頑張る人への応援歌ですけど、「SORA〜この声が届くまで」「君じゃない誰かなんて〜Tejina」「SING」「涙が落ちないように」の歌詞が入っているので、COLOR〜DEEPさんの気持ちを受け継いで、僕たちで新しいものを掴みに行くっていう内容にもなっていて。まさに、今の自分たちのことを歌ってる曲だから全身全霊で歌えるし、最初の頃とは歌う時の気持ちが全然違いますね。伝えることの大切さを大事にして歌うようになりました。

レコーディングはどんな思いで歌いましたか。

YUICHIRO 最終的に録ったのは、この自粛が明けてからなので、ほんとに最近なんです。

比嘉 4回くらいレコーディングしてますよね。パートも変わってますし、コーラスのアレンジも何回も変わってまして。一番最初のレコーディングは生まれて初めてのレコーディングで。その時にDEEPさんが直接、ディレクションをしてくださって。ガチガチに緊張しながらレコーディングしたのを覚えてますね。レコーディグを重ねるごとにこの曲に対する気持ちも入っていきますし、前より成長しなきゃいけないっていう気持ちがあって。死ぬ気で練習して、レコーディングのたびに、早く認めてもらえたらなって思いでやってました

YUIHICHRO 1番は新メンバーが出て、僕らが支えて。2番から僕らが出てきて、最後はみんなで混ざって歌うっていう構成に最終的に落ち着いて。僕は、さっきも少し言ったように、これまでの13年間で培ってきたものを一切取っ払って歌うっていうことがめちゃくちゃ難しくて。そこは苦労しましたね。

弟が抜けるっていう挫折も味わいましたが、こうしてオーディションを経て、3人に出会えました(YUICHIRO)

13年前のことを思い出したりしましたか。

YUICHIRO そうですね。COLORとしてデビューした当時はほんとに忙しい日々で。自分でもあんまり記憶がないくらいなんですけど、今、昔の映像を見ると、めちゃくちゃ生意気だなって感じますね(笑)。僕は地元の長崎でもずっと活動していたので、“自分”というものが強かったんですね。だから、COLORのオーディションの時も、ATSUSHIさんに「ここ、ちょっとちがくないですか?」って言ったりしてて……。今、振り返って思うとすげー生意気だな、こわっ、おそろしって思うんですけど(笑)、そこから始まって、ずっと歌ってきて。COLORのあと、DEEPを結成してから10年を迎えた時に、改めて、これからも僕らには歌い続けることしかできないんだっていう思いで、「SING」という曲を出させていただいて。そこで弟が辞めるって言って。当初はめちゃくちゃ落ち込んでたんです。コーラスグループの中で兄弟のハーモニーというのはとても大事だったので。弟が抜けるっていう挫折も味わいましたが、こうしてオーディションを経て、3人に出会えました。今はその気持ちもなく、前向きに、この曲と一緒に羽ばたきたいなって思います。

これからの未来はどう見てますか。歌詞には<キミと今/辿り着く為に>というフレーズがあります。

比嘉 やっぱりやるからには大きいステージを目指していきたいです。6人でも言ってるんですけど、DEEPさんが始まったのが、武道館で開催されたボーカルバトルオーディションで、DEEPさんも武道館でのワンマンライブを経験されてて。6人でまた武道館に行こうっていう話をしているので、武道館を目指して頑張っていきたいなと思います。

YUICHIRO 緊張するんだよな、武道館。あの時は東日本大震災があって、スケジュールがずれ込んで。来れない方もいらっしゃったので、今度は満を辞して武道館に立ちたいですね。僕が思い描いているのは、センターステージで6人が外を向いて立ってるイメージ。もう想像はできてますね。

DEEPさんが歌ってきた楽曲ももちろんやっていきつつ、新しく僕らが入ったことでできる曲もあると思ってて(比嘉)

お話を聞いてるだけで、新たな道の始まりを感じてワクワクします。

比嘉 そうなんですよ。まず、今まで自分たちが聴いてた曲を本人たちと歌えるってないじゃないですか。今まで聴いてた曲を一緒に歌えるのは楽しみですし、DEEPさんの歴史に敬意を持って歌い継いでいきたいと思ってます。DEEPさんが歌ってきた楽曲ももちろんやっていきつつ、新しく僕らが入ったことでできる曲もあると思ってて。若いからこそ歌える曲もあると思いますし、杉山はヒップホップが好きでラップもできますし、僕もラップを勉強しているので、ラップが入ってる曲とか、今までにない曲も将来的にはやっていけたらいいなって思います。

YUICHIRO 僕はCOLOR、DEEP、DEEP SQUADと3回目のデビューになるので、また初心に戻って頑張らないとなって思いますね。

今だからこそ、大変な方の日常に寄り添っていく楽曲に、みんなの毎日を元気づけるような曲になればいいなと思います(YUICHIRO)

最後に読者にメッセージをお願いします。

YUICHIRO 今は皆さん、とても大変な時期ですよね。僕たちも前までの日常が戻れるのであればライブをやりたいけど、新たな日常に僕たちも変化していかないといけないのかなっていう思いもありながら、活動していて。僕もこのコロナでいろんなことがあって、めちゃくちゃ落ち込んでたんですけどそういう時でも、やっぱり元気づけてくれたのは音楽だったんですね。この曲も皆さんにとってそういう1曲になったらいいなと願ってます。新メンバーと一緒にこれから頑張ろうっていう思いも込められているんですけど、今だからこそ、大変な方の日常に寄り添っていく楽曲に、みんなの毎日を元気づけるような曲になればいいなと思いますね。

比嘉 夢に向かって頑張ってる方の背中を押してくれる曲もでありますし、日々の生活でネガティブな気持ちになったり、特に何もないっていう日々を送っている方にもちゃんと背中を押せる曲になってると思います。皆さんを元気にしたいという気持ちで歌わせていただいたので、その思いが届けばなと思います。それに、僕個人としては、DEEPさんをずっと応援してきた方達にもいいなって思ってもらえるように努力もしていけないと。楽しみでもありつつ、頑張っていかないといけないなって思っていますね。

DEEP SQUAD

2006年12月、リーダーのTAKAに加え、『EXILE VOCAL BATTLE AUDITION 2006 ~ ASIAN DREAM』のファイナリストYUICHIRO、3次審査まで進んだKEISEIとRYOをメンバーに ”COLOR”として本格的な活動をスタート。
EXILE ATSUSHIがプロデュースして一気に注目を集め、2009年、グループ名を”DEEP”に改名。
2011年5月31日に初の日本武道館公演を成功させてトップアーティストしての地位を確立させる。
同年に発売したシングル 「君じゃない誰かなんて〜Tejina〜」 はオリコンウィークリーチャート 自身最高位の3位を獲得。
2012年1月には切なくも前向きなバラード「Callin You」をリリースし、DEEPシングルが5作連続での オリコン・ウィークリー・チャートTOP10入りとなった。
そして2月には、ニューアルバム『YOUR STORY』をリリースし、このアルバムを引っ提げて開催した ホールツアー『DEEP LIVE TOUR 2012“YOUR STORY”』は約2万人を動員した。
そして8月にTBS番組祭り『夏サカス2012~笑顔の扉~』のテーマソングを飾った「GO」をリリース。
9月には、『キリンチャレンジカップ2012』“日本代表 対UAE代表戦”の日本国歌斉唱を務め、12月19日に極上の冬バラード「夜風」をリリースし、オリコンウィークリーチャートTOP10入りを果たす。
2013年は『DEEP BEST LIVE YEAR 2013』を掲げ、全国ライブハウスツアーをスタート。2月には、念願のBEST ALBUM「DEEP BEST」をリリースし、オリコンウィークリーチャート3位を獲得。
その後、全国ホールツアーを敢行し、2013年を締めくくる12月の渋谷公会堂 FINAL公演を成功させた。
その後も2014年~2015年、全国ツアーとシングル&アルバムリリースと精力的に活動し、2015年12月にavex からSony Musicへ移籍発表。ここから新たなステージが始まる。

オフィシャルサイト
http://www.deep-ldh.com