続・ 初夏のVTuber講習〜押さえるべき10組を紹介  vol. 7

Review

おめがシスターズ 双子VTuber。歌の上手さとMVのカオスな世界がクセになる

おめがシスターズ 双子VTuber。歌の上手さとMVのカオスな世界がクセになる

魅力的なコンテンツを発信し続けるVTuber(バーチャルYouTuber=3DCGのキャラクターによるYouTuber)は、いまや日本のエンターテインメントに不可欠な存在。今年ついに1万人を超えたVTuberのなかから、精力的に音楽活動を行っている“アーティスト”を紹介します。“VTuberの音楽活動って、どんなことやってるの?”というビギナー方も大丈夫。優れたシンガー、クリエイターが集結しているバーチャル・アーティストの世界へようこそ!


おめがレイ(青髪ボブ&赤いリボン/サブカル好きのオタク気質)、おめがリオ(赤髪ツインテール&青いリボン/オタク度低めのツッコミ気質)による双子VTuber“おめがシスターズ”。“おめがってるー?!”という挨拶で登場する二人は、歌うまVTuberでありながら、ユーザーの想像を斜め上から超えてくるユニークな動画で独自路線を突き進んでいる。

おめがシスターズ(通称“おめシス”)のデビューは2018年3月。自己紹介ムービー「【バーチャル双子Youtuber】はじめまして!おめがシスターズです!【自己紹介】」(2018/03/05)で「私達の得意なのは歌う事で」「とりあえず初めての動画なので、歌ってみたいと思います!」と宣言し、「ホウキ雲」(RYTHEM)をアカペラで歌唱。姉妹ならではの(?)息の合ったハーモニーと高い歌唱力を披露し、「やばwハーモニーが綺麗過ぎる」「えちょ、え・・・歌うまっつ!?」と視聴者を驚かせ、いきなり大きな注目を集めた。

その後も「青いベンチ/サスケbyおめがシスターズ」(2018/05/07)、「AM11:00/HY by おめがシスターズ」(2018/06/30)などの歌ってみた動画をアップ。リオの豊かな歌声、レイの華やかな高音を組み合わせたデュエットによって、“可愛らしくて素朴なVTuberユニット”というイメージを確立……しつつあったのだが、“検証モノ”“ゲーム実況”などの動画を配信しているうちにキャラが変貌、というか、隠していた本当の性格がどんどん露わに。「【実写ゲーム】モノマネしながらクラッシュアイスゲームやってみた【ゴリラ】」(2018/06/06)「タピオカの代わりを探せ!タピオカミルクティー代役選手権!!」(2019/04/22)などはまだカワイイのだが、“撮影中、レイがうんちをもらしたらリオは撮影を続けるのか?!”というドッキリ企画「【ドッキリ】撮影中にうんちをもらした結果ww」(2018/12/21)のような下ネタもあり、デビュー当初の健気でカワイイ印象はどんどん消え去ってしまう。特にリオの変貌ぶりはすさまじく、しゃべり声もどんどん低くなり、現在ではファンから“クソガキボイス”と呼ばれるように……。今年に入ってからも「イヤホンガンガン状態でも、しりとりって成立するの?」(2020/02/25)「もしも、アコが伸びたら便利なの?」(2020/04/01)と斜め上のくだらなさ……いや、おもしろさたっぷりのコンテンツを発信し続け、いまやなチェンネル登録者数23万人を超える大人気VTuberに成り上がった。

しかし! あくまでも彼女たちの魅力は歌(と信じたい)。ブレイク後もおめシスは、「【血界戦線】シュガーソングとビターステップ/UNISON SQUARE GARDEN by おめがシスターズ」、「【ハガレン】メリッサ/ポルノグラフィティ by おめがシスターズ」、かしこまりとのコラボによる「いけないボーダーライン/ワルキューレ(cover by かしこまり&おめシス)」(2018/07/27)(←再生数160万回を突破!)などを発表し、シンガーとしてのポテンシャルを高めていった。

そして2019年3月に、初のオリジナル曲「シンクロニティ by おめシス×BACK-ON」のMVを公開。ロックバンドBACK-ONのTEEDAが作詞、KENJI03が作曲を手がけたこの曲は、エッジの効いたギターサウンド、高揚感たっぷりの4つ打つビート、エモーショナル濃度高めのメロディがぶつかり合うナンバー。力強さと凛とした佇まいを感じさせるリオの歌声、透明感のある声でメロディをしなやかに描き出すレイのボーカルを活かしたアレンジ、二人の運命が重なる場面を描いた歌詞も印象的だ。

強烈にカッコいい曲と真逆の(?)、おもしろMVもインパクト十分。溶岩が流れる地獄みたいな場所で、カワイイうんこが付いた棒を持って踊る映像に対し、ファンも「めっちゃカッコイイ曲だけど、映像は面白いという奇跡。」「マグマの中で爽やかに歌い上げてるところで速攻高評価押しました。」と絶賛。カッコよくておもしろい、おめシスの魅力が詰まったコンテンツに仕上がっている。

シンガーユニットとしての評価をさらに上げた動画が、昨年10月に発表された「白日/King Gnu by おめがシスターズ」。リオがメインボーカル、レイがコーラスを担当しているのが、リオの歌声がとにかく絶品。普段の動画がクソガキ声なだけに、「白日」の美しく、濃密な歌はまさに衝撃的だ。この動画はおめシス史上最高の120万回超え。さらに今年5月に公開された「砂の惑星/coverd by おめがシスターズ」も高評価を獲得。「安定の歌の上手さとMVのカオス」というコメントが示す通り、彼女たちの個性は完全に定着したようだ。

ここ最近も「1週間、VRで書道の練習をしたらリアルでも上手くなるの?」(2020/05/24)「フリスクを燻製させたらどうなるの?スモーク〇〇選手権!!!」(2020/05/28)とおもしろ企画を連発している二人。音楽ファンの筆者としては、ぜひ、おめシスのオリジナル曲をもっともっと聴きたいと強く希望したい。頼みますよ、ホントに。

文 / 森朋之

おめがシスターズ [Ω Sisters] – YouTube

おめがシスターズの作品はこちらへ。

おめがレイTwitter

おめがリオTwitter

vol.6
vol.7
vol.8