続・ 初夏のVTuber講習〜押さえるべき10組を紹介  vol. 6

Review

キミノミヤ 名古屋発、世界へ。バイリンガルVTuberは、“日本発”をしっかりアピールし、ワールドワイドに活躍

キミノミヤ 名古屋発、世界へ。バイリンガルVTuberは、“日本発”をしっかりアピールし、ワールドワイドに活躍

魅力的なコンテンツを発信し続けるVTuber(バーチャルYouTuber=3DCGのキャラクターによるYouTuber)は、いまや日本のエンターテインメントに不可欠な存在。今年ついに1万人を超えたVTuberのなかから、精力的に音楽活動を行っている“アーティスト”を紹介します。“VTuberの音楽活動って、どんなことやってるの?”というビギナー方も大丈夫。優れたシンガー、クリエイターが集結しているバーチャル・アーティストの世界へようこそ!


名古屋発、世界へ。招き猫をモチーフにしたビジュアルを持つ“キミノミヤ”は、日本のカルチャーを世界に発信し続けるバイリンガルVTuberだ。

2018年7月に名古屋で活動をスタートさせたキミノミヤ。最初の自己紹介「Don’t forget to subscribe my channel!」(2018/07/31)では、”In my YouTube channel,I’m sharing Japanese culture and anime related topics。”=“このYouTubeチャンネルでは、日本のカルチャーやアニメに関連したトピックスをお伝えします”と英語でスピーチ。マンガ、アニメをはじめとするジャパニーズカルチャーを世界中に紹介することが、彼女の最大のコンセプトだ。この動画は328万回を超える再生数を記録し、海外からの絶賛コメントが多数寄せられている。(そのなかには“彼女の声は〇〇〇さんでは…?”という推察も。海外のオタク、おそるべし)

挨拶は招きポーズの”HANJO!HANJO!(繁盛!繁盛!)”。いつもそばにいる相棒のココン(キツネの化身)と一緒に、日本の文化(古き良き伝統から最新のカルチャーまで)、日本語のおもしさや奥深さなどを英語・日本語の両方で発信している。彼女のビジュアルやコスチューム、BGMなどにも和の要素を取り入れ、“日本発”をしっかりアピールしていることも彼女の特徴だ。

【Otaku Term】では、オタク用語を解説。第1回の「【Otaku Term】#1 Otaku – オタク」では、“anime otaku→ani-ota”と呼び方を教え、“otakuの本当の意味は、You”からはじまり、“何かにハマっている状態を指す言葉に転用されました”と英語で詳しく解説。その他、“萌え”“ツンデレ”“中二病”などを解説する動画も(日本のユーザーにとっては英語にレッスンになりそう)。基礎的な日本語、人気の日本食などについても配信し、日本に興味を持っている海外の視聴者にアピールしている。

もちろん、”クールジャパン”関連の動画もたっぷり。好きなアニメや声優のことを語りまくる「【LIVE】Just talking about anime【アニメトーク】」(2018/11/22)、さらに富士葵、ときのそらなどの人気VTuberを紹介する動画、VTuberアナウンサー・大蔦エルとのコラボ(「【初コラボ】Miya vs L!! First Match Ever【Collab】」(2018/11/01)も。また、ココンとの早口言葉対決「Japanese tongue twister match with Kokon #1」(2018/09/25)などバラエティに富んだコンテンツも多い。

2019年5月にはファン待望のオリジナル楽曲「はじまりは君の音」のショートMVを発表(【SONG】はじまりは君の音~Hajimari wa kimi no oto~【MV】)。爽やかなイメージのサウンド、ドラマティックなメロディライン、“ここから恋をはじめよう!”と呼びかける歌詞が一つになったこの曲は、オーセンティックなアイドルソングに仕上がっている。(制作には、嵐やKis-My-Ft2などに楽曲提供しているFUNK UCHINOが参加)。可愛さ、健気さ、強い意思を感じさせるボーカルも魅力的。また、名古屋の大須、鶴舞公園でロケされた映像のなかでキミノミヤが歌い、舞い踊るMVも、“名古屋発、世界”にピッタリだ。

さらに7月には、オリジナル楽曲「はじまりは君の音」「Love Big Bang」「ジャパネスク-Japanesque-」を同時リリース。「Love Big Bang」は、スピード感に溢れたエレクトロ系のトラック、気持ちよく弾ける旋律、“めんどくさい毎日だけど、好きなこことに向かって突き進もう!”というメッセ—ジが響き渡るアッパーチューン。そして「ジャパネスク-Japanesque-」はロックサウンドと和テイストの音響を組み合わせた、まさに“ジャパネスク”なポップソング。日本の文化を発信し続けるキミノミヤのコンセプトに則した楽曲はユーザーにも高く支持され、3曲をメドレーでまとめた動画(【1st オリジナルソング3曲メドレー -3 original songs medley- 】)には、「All 3 songs are fabulous!」「普段のミヤちゃんとはまた違ったキリッとした声質になってかっこいいです」といったコメントが並んでいる。

また、「猫猫的宇宙論」(ナユタン星人)、「ECHO」(Crusher-P)などの“歌ってみた”動画も要チェック。楽曲のテイストに合わせつつ、可愛さと芯の強さを共存させた歌からは、キミノミヤの歌手としてのセンスを感じ取ってもらえるはずだ。

アーティスト活動のスタートと前後して、海外での活動も本格化。2019年7月にアメリカ・ロサンゼルスで行われた「Virtual Beings World in SIGGRAPH 2019」(世界最大のCG国際学会「SIGGRAPH 2019」の一貫として開催)のティザー動画コンテストでベスト・アウトリーチ賞、Dynamixyz賞を受賞。さらに9月には同じくロスで開催された「サターン賞」(映画やテレビドラマなどの優れたSF・ファンタジー・ホラー作品に贈られるアワード)に、キズナアイ、輝夜月、電脳少女シロ、ときのそらなどと参加するなど、ワールドワイドな活躍を展開してる。

チャンネル登録者数は北米、メキシコなどを中心に25万人以上。「ニューヨークのタイムズスクエアのビジョンで“HANJO!HANJO!”と叫ぶこと」を目標に掲げるキミノミヤ。日本のカルチャーを海外に届け続ける彼女は近い将来、世界的なVTuberとして認知されることになりそうだ。

文 / 森朋之

Japanese HANJO! TV – Japanese HANJO! TV – YouTube

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キミノミヤ オフィシャルTwitter

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