ワルキューレ Special 2020 未来はオンナのためにある  vol. 3

Review

「マクロス」史上初のオリコン首位達成! ワルキューレの絶対的名曲5選:初見でもハマる“パワー型”ナンバーの美しさ

「マクロス」史上初のオリコン首位達成! ワルキューレの絶対的名曲5選:初見でもハマる“パワー型”ナンバーの美しさ

ワルキューレの4thシングル「未来はオンナのためにある」が大きな注目を集めています。2016年放送のTVアニメ『マクロスΔ(デルタ)』 から生まれた“戦術音楽ユニット”としてアニソン界を賑わしてきた5人組、その2年ぶり最新シングルとなったのは、制作中の完全新作『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!』のイメージソング。

本作では、自身初(さらに38年続く「マクロス」シリーズとしても初!)となるオリコンウィークリーシングルチャート1位獲得をはじめとした好記録を達成。活動5年目を迎えたいま、アニメ&音楽ファンが新たにワルキューレに触れる機会が増えそうな兆しもあります。

「未来はオンナのためにある」(2020年5月27日リリース)

「未来はオンナのためにある」について、ワルキューレのメンバーのひとり・レイナΔ東山奈央さんは「鬱屈とした閉塞感をぶち抜いていくような、パワー型ニューシングルとなっています」という非常に的確なコメントをTwitterに残しています(参照)。なるほど、ディスコグラフィーに多様な楽曲をもつワルキューレの中でも、ファンがハマるきっかけを作った絶対的名曲にはそんな“パワー型”が多いかも……!

これをヒントにしつつ、今回はワルキューレのパワーあふれる名曲5曲を(独断と偏見により)ピックアップ。「最新曲でハマったんだけど、どれから聴けばいい?」の1つのアンサーとしてご紹介します。「日本人好みのマイナーコード」、「メンバー5人全員が歌っている」、そしてどれも「最後のサビでキーが一段上がる」というあたりを共通項に、いずれも濃い味つけが魅力的な楽曲たちをお楽しみください。

文 / 柳 雄大


【1】ワルキューレは裏切らない

(作詞:喜介 作曲・編曲:渡辺拓也 ストリングス編曲:倉内達矢)

「ワルキューレは裏切らない」(2018年2月14日リリース)より

『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』(2018年公開)挿入歌。「いつか この声が果てるその日まで 歌うよ──」美雲ΔJUNNAによる超ハイトーンの歌い出しからみなぎるパワーに圧倒される一曲です。

注目したいのは、楽曲の流れを美しく形づくるメロディの“急上昇”。いったん落ち着いたトーンのAメロから徐々にギアを上げていき、ドラマティックなBメロのラストから始まる美しいカーブ……「青い空が 澄んだ風が たとえ星が 裏切っても──」どこまでも舞い上がっていくような、このサビの高揚感は筆舌に尽くしがたいところ。限界レベルのキーの高さと分厚いハモリ、5人の声は燃えさかる炎のようです。

「未来はオンナのためにある」からさかのぼると最も新しい作品ということもあり、歌唱力の高さはもちろん、メンバーがこれまでにキャラクターとともに確立してきた歌声を特に楽しめる曲でもあります。“ワルキューレ入門”という意味では、5人がそれぞれメインで歌うパートごとにメンバー紹介が入るMVも要チェック!

【2】ワルキューレがとまらない

(作詞:唐沢美帆・加藤裕介 作曲・編曲:加藤裕介)

「ワルキューレがとまらない」(2017年1月25日リリース)より

ギター轟く壮大なイントロを経て、ハイハット(シンバル)のカウントから即、「ワルキューレがとまらない ワルキューレがとまらない」というワードの連発をスタートさせる爆発力! これがとにかく一度聴いたら忘れられないインパクトです。

注目は、ボーカルでセンターを張る美雲ΔJUNNAフレイアΔ鈴木みのりの存在感に加え、メンバー全員がメイン・サブを複雑に入り乱れる全体の歌割り。かわいくあざとく色っぽいマキナΔ西田望見、繊細でありつつ芯の強さを感じさせるレイナΔ東山奈央、全体をリーダーとしての包容力でまとめるカナメΔ安野希世乃、5人の歌声を追いかけながら楽しみたい一曲です。

この曲の疾走感を、「スポーツジムのルームランナーで疾走する5人」というビジュアルで見せたMVは一見シュール……なのですが、終盤に予想外の劇的展開を迎える点でやはり必見の内容。ワルキューレ活動1年目のラスト、初の横浜アリーナライブに備え発表されたターニングポイントの楽曲であり、グループの活動のドラマを知っているとより深く楽しめるナンバー。

【3】Absolute 5

(作詞:喜介 作曲・編曲:渡辺拓也)

「Walküre Trap!」(2016年9月28日リリース)より

2ndアルバム『Walküre Trap!』のイントロダクションを飾る曲にして、後に「ワルキューレは裏切らない」も手がけた、作詞:喜介&作・編曲:渡辺拓也コンビによる名曲。この切ないメロディに、“ワルキューレは絶対にこの5人” (Absolute 5)というテーマが乗ることで、楽曲に特別な意味合いがもたらされました。

冒頭からひたすらエモい曲ですが、それがピークに達するのはフレイアΔ鈴木みのりソロパートからラストサビにかけての展開。「ひとりでも欠けたら意味を失ってしまうから つながりを何度も確かめて」というフレーズと、そこからキーチェンジしクライマックスに突入する流れは何度聴いても涙が出そうになります。

今回紹介している5曲の中ではテンポも抑えめながら、「熱さ」という点ではワルキューレ楽曲でこの「Absolute 5」を一番に挙げる人も少なくないのでは? リリース当時はもちろん、それから時間を経るごとに意味合い、味わいを増していく一曲。

【4】いけないボーダーライン~album version~

(作詞:西直紀 作曲・編曲:コモリタミノル)

「Walküre Attack!」(2016年7月6日リリース)より

TV放送に先駆けた『マクロスΔ』先行放送(2015年12月31日)直後に配信され、フルサイズとしては最も早く世に出たワルキューレ楽曲。冷たい印象の電子音に、鼓動のような四つ打ちのリズムと「♪パパラパーパー、パパラパーパー」と鳴るド派手なホーンセクション(管楽器)が絡みついていく……このイントロは、アニメ第1話(および先行放送)の劇中でも戦術音楽ユニット ワルキューレの歌唱シーンにそのまま使用され強いインパクトを残しました。

作・編曲はSMAP楽曲などでも国民的ヒットの多いコモリタミノル。昭和歌謡チックなメロディとともに、ホーンセクションでも古臭さ感が強調されすぎないギリギリの線を攻めつつ、かなり絶妙なバランスにまとめています。結果、耳に残る中毒性という点でもワルキューレ楽曲でも随一の仕上がりに。

ボーカルとしては、レコーディング当時わずか14歳という若さながら、ハイトーンの伸びからドスのきいた(!?)低音まで完璧に聴かせてくれる美雲ΔJUNNAの歌ウマぶりが最大の聴きどころ。また、そこにぴったりと寄り添うカナメΔ安野希世乃の美ハモりにも注目(特に、2番Aメロ「ギラギラしてる」「危ないライン ah~」の存在感)!

この曲、美雲ΔJUNNAを全面的にフィーチャーした初出のシングルバージョンも捨てがたいところですが、今回はメインボーカルにフレイアΔ鈴木みのりが加わり“Wメインボーカル”を強調したアルバムバージョンをレコメンドしたいと思います。

【5】一度だけの恋なら

(作詞:唐沢美帆、加藤裕介 作曲・編曲:加藤裕介)

「一度だけの恋なら/ルンがピカッと光ったら」(2016年5月11日リリース)、および「Walküre Attack!」より

最後は、これでワルキューレを知ったという人も多いデビューシングルにして『マクロスΔ』前期オープニングテーマ。後に「ワルキューレがとまらない」なども手がける唐沢美帆・加藤裕介コンビによる作詞曲で、楽曲に与えられたパワーの強さという意味でやはりこの曲は外せません。

これから始まるドラマを感じさせるイントロ、静かなトーンのAメロから徐々にギアチェンジし盛り上げていくBメロ、そして爆発するサビ……。特にアレンジとして注目したいのが、このサビでリズムに一体化したシンセの応酬! ここは「マクロス」シリーズらしい可変戦闘機のハイスピードアクションのイメージにもバッチリ合う華麗さ、激しさがあり、その点からもアニメOPテーマとして超一級品らしい仕上がりです。

グループの名刺代わりとなった一曲とあって、5人の歌割りでもキャラ立ちはバッチリ。センターの2人以外では、カナメΔ安野希世乃は1番・2番のAメロ、レイナΔ東山奈央マキナΔ西田望見はBメロのコーラスパートとCメロの各ソロパートでの活躍にぜひ注目を。

なお、今回紹介した5曲のうち、この「一度だけの恋なら」と「いけないボーダーライン」、「ワルキューレがとまらない」の3曲は、最新シングル「未来はオンナのためにある」Blu-ray付き初回盤にライブ映像を収録。ライブで歌うワルキューレを観る・知るにあたって入門編にも最適な内容なので、より深い“ワルキューレ沼”を楽しむきっかけにおすすめということも追記しておきます!

ワルキューレとは?

(写真左から)カナメΔ安野希世乃、美雲ΔJUNNA、フレイアΔ鈴木みのり、マキナΔ西田望見、レイナΔ東山奈央

2016年に放送され人気を博したTVアニメ『マクロスΔ(デルタ)』に登場した戦術音楽ユニット。キャッチフレーズは「超時空ビーナス」。放送時は弱冠15歳の、シリーズ最年少歌姫・JUNNAと、オーディションで約8,000人の中から見事ヒロイン役を勝ち取った鈴木みのりを中心とした5人組。JUNNA以外の4人は、キャラクターの声優も務める。

『マクロスΔ』の前期オープニングテーマ「一度だけの恋なら」Music VideoのYouTube動画再生回数は1,600万回を突破。3枚のシングル、3枚のアルバム、2枚のライブ映像商品を発表し、リリースの度に各チャートを賑わし、1stアルバム「Walküre Attack!」は2017年、第31回日本ゴールドディスク大賞の“アニメーション・アルバム・オブ・ザ・イヤー”を獲得、名実ともにアニメ音楽界を席巻した。

2016年7月には、東名阪の1st Zepp LIVE TOURを行い、チケットは即完売。2017年1月には、満を持しての2nd LIVE、横浜アリーナ公演を行い、2日間で22,000人を動員。8月には、日本最大級の野外ロックフェス、ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017に出演を果たした。2018年には3rd Singleとなる「ワルキューレは裏切らない」をリリース。同年に横浜アリーナで3rd LIVEを行い、2日間で22,000人を魅了。3rd LIVEは日本各地、香港、台湾、韓国の映画館でライブビューイングが催されるなど人気は日本に留まらない。アニメの枠を飛び越えた、音楽シーンを揺るがす新進気鋭の5人組。

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