発掘!インディーゲーム総研  vol. 3

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Switch/PC『Jet Lancer』レビュー! アニメ感覚のドッグファイトにアドレナリン出まくりな傑作2Dシューティング!

Switch/PC『Jet Lancer』レビュー! アニメ感覚のドッグファイトにアドレナリン出まくりな傑作2Dシューティング!

開発規模が小さなインディーゲームではリソース作製に避ける手間が限られるため、1テーマを(1ゲーム性と言い換えてもいい)で勝負する傾向が強い。ここでレビューする『Jet Lancer』もそのひとつだが、そのテーマというのがちょっと変わっていて“空中戦”なのだ。ダッチロールやアフターバーナーといったアクションで空中を華麗に舞い、エースパイロット気分を味わう。そんな爽快シューターの魅力を解説していく。

文 / 馬波レイ


高性能戦闘機を駆っての熱い空戦が味わえる!

高性能なジェット機に乗り込んで大空を自由に舞う。多くの人(特に男の子なら)一度は夢に描いたシチュエーションだろう。事実、アニメなら「マクロス」シリーズ、実写映画なら「トップガン」といった題材の人気作品は多数ある。そんな大空への憧れを手軽に味あわせてくれるのが、ここでレビューする『Jet Lancer』だ。

ゲームジャンルとしては、インディーゲーム界隈では人気の高い全方位シューティング。ただし、自機は戦闘機であるため、通常攻撃の機銃は機首方向のみにしか撃てないし、スティックを倒した方向に機首が向くまでには旋回半径が必要。ジェットを噴射しなければ機体は重力に引かれて降下していってしまう。墜落しないよう機体を制御しながら、敵の背後を奪って撃破するというドッグファイト(空戦)の醍醐味がほどよく再現されているのは、プレイを初めて最初に気づくことだろう。

Jet Lancer WHAT's IN? tokyoレビュー

▲基本はサイドビューの2Dスクロールシューティング。高機動戦闘機を駆ってビュンビュンと飛び回る空中戦が楽しめる

とはいっても、身構えるほど難しいゲームではない。操作感こそ慣れが必要だが、機銃は撃ちっぱなしでオーケーだし、ワンボタンでの敵弾回避が用意されているなど、そもそもの機体性能は高い。敵が発射した複数のミサイルを激突寸前でひらりとかわして急旋回。敵機の背後に回り込んでチャージしておいた誘導ミサイルを乱射!(この間3秒)なんてシチュエーションが頻繁に味わえるので「俺って凄腕パイロットやん?」という気分にドンドンなっていく。

といったように、華麗なマニューバ(機動)をバンバン繰り出しながら敵機を撃墜していくという空戦における“カッコイイいい”を手軽に味わえるわけだ。

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▲敵機やミサイルが画面を埋め尽くすスリリングな展開が連発。状況に合わせた攻撃や回避をおこなってミッションクリアを目指す

世界を巡りながらさまざまミッションを達成していく

型破りなために空軍を追い出された凄腕パイロットのAshが、世界を荒らし回る空賊、さらには古代のオーバーテクノロジーと戦っていくというストーリーも男の子心をワクワクさせるものだ。ゲームの進行はミッションクリア型で、母船でワールドマップを移動して各地でのミッションをクリアしていくことになる。

各ミッションは敵機を撃墜するだけでなく、通信タワーの周囲を飛行してのハッキングや爆弾投下の阻止、制限時間まで味方機を守るなど複数の種類が用意されていて飽きさせない。

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▲ミッションを選択するためのワールドマップ。巨大な母艦で世界を巡りながら戦っていくシチュエーションもどこかアニメ的

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▲ミッション冒頭にはドット絵調の会話シーンを用意。戦闘に赴く雰囲気を盛り上げてくれる

いくつかのミッションをクリアすると、お待ちかねのボスが出現。敵戦闘機との戦いが中心の通常ミッションとは異なり、巨大な潜水艦や戦車、さらには生物を思わせるようなメカニックなどそれぞれに異なる趣向が凝らされている。正直、巨大メカとの初遭遇時には破天荒さに「んっ?」となったが、“シューティングゲームのボスは巨大メカであるべし”というお約束に基づいたものだと思えば、さほど気にならなくなってくる。かもしれない。

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▲自機の数倍の大きさを持つボスとの戦い。通常兵器から生物状のメカニックまでさまざまなモノが用意されている

それは半分冗談としても、ゲーム的にいいアクセントになっているのは間違いのない事実。例えば、サーペントと呼ばれるボスは蛇のような長い体を持っている上に画面上を高速で動き回るので、体に激突しないように機体を操りつつ攻撃を当てていくというテクニックが必要になる。

当然ながらボスごとに異なる攻撃パターンを持っており戦い方も一変するので、攻略・ストーリーの両面から熱くなれるハズだ。

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▲巨大メカ・サーペントとの戦い。攻撃は当てやすいが巨体にぶつかってダメージを受ける危険も!

荒唐無稽さにニヤリとさせられるパワーアップ要素

シューティングゲームではもはや欠かせないパワーアップ要素も用意されている。パワーアップ装備の入手は、ミッションをクリアするごとに武装や機体制御のためのモジュラーがアンロックされていく仕組み。入手した装備を選択画面からチョイスしてミッションに挑むわけだが、ペイロード(搭載量)には限りがあるので、いかに最適な装備を選ぶかが攻略要素となっている。

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▲パワーアップの選択画面。ペイロード(搭載量)には限りがあるのでどの武装をチョイスするかが大事だ

武装は、ミサイルなどの一定数を発射後に装填に時間が必要な“スペシャルウェポン”と、強力だが連発の効かない“チャージウェポン”の2種類からなる。特に後者のチャージウェポンには、小型ミサイル乱射や大型爆弾、自動攻撃ドローンなど、オーバーテクノロジー感あふれるシロモノが用意されていて、どれを使うかを選んでいるだけでも楽しい。

筆者が好きなチャージウェポン“ウルトラレーザー”は、文字通り機首方向に一直線に放たれる極太レーザー。チャージの度合いによって照射時間が伸びるので、なんともド派手。複数のターゲットを一網打尽にできたときには、思わず「奥様うっとり」な気分になってしまうこと間違いなしだ。ミッションごとに特定の武器による撃破ボーナスも用意されているので、いかにスコアを伸ばすかに注力したカスタマイズを探る楽しみもある。

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▲攻撃の主力となるスペシャル/チャージウェポン。「マクロス」よろしく糸引く小型ミサイルからビーム兵器までといずれも強力!

機体制御は、文字通り機体の性能を強化するための項目。地表への墜落を自動回避するものや、アフターバーナーやチャージウェポンのクールタイムを早めるものなどさまざま。ゲームオーバーになりにくいマイルドなものから、リスクはあるがスコアを伸ばせるピーキーなものまで、プレイヤーの腕前に合わせてのカスタマイズが可能だ。

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▲ミッションでの獲得スコアやクリア時間によってクリアランクは変化。チャレンジする意欲を高めてくれる

繰り返しになるが、スリリングな空戦の醍醐味を手軽に味わえるのが本作の醍醐味。広い大空を駆け回りながら敵をガンガン撃墜していくプレイフィールは、スカッと爽快という言葉がピッタリだ。ソリッドなテイストのアートワークや、高揚感を高めてくれるBGMも気に入っている。中盤以降(特にミッション15)は手強いミッションが待ち受けていて、攻略に腕を振るう楽しみも存分に味わえる。

シューター好きはもちろん、最初に上げた「マクロス」や「トップガン」といった戦闘機を題材とした映像作品が好きな人なら、きっと気に入るタイトルだと思うので、大空へと飛び立つエースパイロット気分を、味わってみてはいかがだろうか。

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▲2Dならではのわかりやすさでスリルあふれる空戦の楽しさが味わえる一作だ。


■タイトル:Jet Lancer
■発売元:Armor Games Studios
■対応ハード:Nintendo Switch、Steam
■ジャンル:シューティング/アクション
■対象年齢:全年齢対象
■発売日:発売中(2020年5月12日発売)
■価格:ダウンロード版 1,520円(税込)


『Jet Lancer』オフィシャルサイト

©Code Wakers 2020

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