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“ユリユリフィーバー”はなぜ起きたのか。『はじこい』再放送記念! 横浜流星を徹底考察

“ユリユリフィーバー”はなぜ起きたのか。『はじこい』再放送記念! 横浜流星を徹底考察

昨年、日本中の女子を胸キュンさせ、番組終了時には“はじこいロス”なる言葉まで生まれた人気ドラマ『初めて恋をした日に読む話(以下、はじこい)』(TBS)が、今夜23:56~再放送される(※一部地域を除く)。

本作は深田恭子演じる鈍感なアラサーしくじり女子・春見順子を巡り、3人の男性が奪い合いを広げる、王道のラブコメディ。エリート商社マンのいとこ、高校時代の元同級生など、それぞれタイプの違ったイケメンにアプローチをされる夢のような展開に世代を問わず多くの女子が夢中になった。しかし、そのなかでも視聴者の話題を大きくさらったのは、“ユリユリ”こと由利匡平を演じた横浜流星だ。

横浜は本作で東大を目指すピンク髪の不良高校生役を好演。端正な顔立ちと若手ながらも実力派俳優たちに負けない演技力で、回を重ねる毎に知名度も急上昇。瞬く間にブレイクを果たし、2019年を代表する顔となった。横浜でなければ間違いなく成立しなかった『はじこい』のユリユリ。胸が高鳴るドラマ再放送を前に、今回はなぜ横浜は日本中の女子を虜にしたのかを考えてみたいと思う。

文 / 近藤加奈子


原作に遜色しないルックスとファンを裏切らない確かな演技力で少女漫画の実写化作品の常連に

横浜は2012年に『仮面ライダーフォーゼ』(テレビ朝日)でドラマデビューを果たし、その後『リアル鬼ごっこ THE ORIGIN』(テレビ埼玉、テレビ神奈川、千葉テレビ)や『放課後グルーヴ』(TBS)など数々の作品に登場。2014年には『列車戦隊トッキュウジャー』(テレビ朝日)でヒカリ/トッキュウ4号役として出演すると、彼の特技でもある極真空手を活かして難易度の高いアクションにも果敢に挑戦。そのキレッキレッの動きを見た監督やスーツアクターからアクションの腕前を評価されたという逸話もあるほど、当時から才覚を光らせていた。

そして、2018年には映画『兄友』『虹色デイズ』で主演に抜擢。横浜はこれまでに少女漫画の実写化に出演することが多かったが、原作に遜色しない抜群のルックス、そして着実に積み上げてきた演技力が功を奏し、どの作品においても求められた役柄を忠実に再現することに成功。特に2018年は4作品の映画に出演し(うち2作品で主演)、ブレイクの片鱗を感じさせていた。

『はじこい』登場初回から「あのピンク髪のイケメンは誰?」とSNSで話題騒然。トレンド1位も獲得し、放送のたびに“ユリユリフィーバー”が起こる

そして、新しい年が明けたばかりの2019年の1月15日。この日、TBS系火曜ドラマ枠で『はじこい』が初めて放送された。すると開始早々、SNS上で「あのピンク髪のイケメンは誰?」と話題に。本作はかつて自分が東大受験に失敗したアラサーしくじり塾講師・春見順子(深田恭子)が、不良男子高校生への指導をきっかけに、恋に人生に奮闘していく物語。順子を巡る恋のライバルとして東大卒で一流商社に勤めるいとこの八雲雅志(永山絢斗)や、彼女の高校時代の同級生で元不良の山下一真(中村倫也)という超ハイスペックなイケメンたちがいるにもかかわらず、横浜演じるユリユリの話題性はずば抜けていた。

先述の通りユリユリは不良高校生役というラブコメや少女漫画では鉄板で人気なキャラクター。おまけに見た目はやんちゃなのに、根は素直で真面目でツンデレで…という女子が好きな要素が“これでもか!”というほど詰め込まれている。1話では親に反抗しながら嫌々塾に連れてこられ、最初はぶっきらぼうな態度をとっていたユリユリ。しかし、順子の熱心な指導に心を打たれ、後日塾に現れたユリユリは「俺を東大に入れてくんない?」とお願いをしに来る。このシーンは持田あき著による原作に限りなく忠実だとネットでも話題になり、ドラマ開始早々からビジュアルはもちろん、横浜の演技力、再現度に高い関心が集まった。続く2話ではぎっくり腰を患った順子を介抱するため講師ルームにいたところ、突如同僚たちが入ってくるという非常事態に。咄嗟に順子はユリユリをデスクの下に隠すのだが、その一幕に日本中の女子がざわついた。ユリユリは順子の膝に頭を乗せ、子犬のような表情で彼女を見つめる。このシーンは視聴者の母性本能を大いにくすぐっただろう。3話では順子の親友・美和(安達祐実)に「迷惑ですか? 高校生から好きだって言われたら」と相談する場面もいじらしかった。自分の気持ちを隠さない、素直な彼を応援してあげたくなった人も多いはずだ。

ここから物語はさらにヒートアップしていく。4話で塾の勉強合宿に向かった際、山奥のロッジで過ごすことになったふたり。切ない目で「先生、俺にもご褒美下さい」と言って順子に体を寄せ、先生と教え子という関係に我慢しながらも攻めた行動に出るユリユリ。この「先生、俺にもご褒美下さい」は大きな反響を呼び、ネットではしばし女性ファンの悲鳴が絶えなかった。5話ではユリユリが初めて順子の携帯に電話をかけ、その際に鍛え上げた上半身を披露。彼氏感満載の優しい声で順子に対し、「元気?」と聞くユリユリに悶絶するファンが続出した。そして、6話ではユリユリの想いが大爆発する。順子に長きに渡り片想いしている雅志に「(順子が)好きで好きで嫌いになりそうなくらい好きです」と言ったり、直接本人に「俺は春見がいいの。何回言わせんだ」と宣言。由利の担任で同じく順子に想いを寄せる山下に対しては、「取られるつもりねぇから。引っ込んでろ! 俺んだよ」と声を荒げ、今までにない鋭い表情を露わに。このユリユリの超本気モードに完全沼落ちした視聴者も少なくないのでは。また、7話では違う美人塾講師に誘われるも、「俺、あいつ(順子)抜きの受験なんて考えられないんで」と一蹴。どこまでも順子に一途な態度を見せ、毎話日本中の女子を骨抜きにした。

ユリユリ同様、Instagramやバラエティで見せる謙虚で真面目な人柄にさらにファンが増加。今もなお人気は衰えず

他にも舌ペロやハグなどユリユリによる胸キュンシーンは挙げればキリがなく、放送の度に彼の一挙一動に多くの視線が集まったのも記憶に新しい。SNSではドラマ実況も盛り上がり、4話の放送後はユリユリがリアルタイム検索のワードランキング1位となるなど、彼の注目度の高さに驚かされた。しかし、これほどまでにユリユリが日本中の女子を熱狂させたのは、横浜自身の魅力によるところが大きいだろう。横浜はドラマの放送前や放送終了後になると必ず自身のInstagramを更新。丁寧な言葉でファンや共演者に感謝の気持ちを綴り、その誠実な人柄がユリユリと重なって、視聴者の心をより動かした。発言と行動にズレがなく、随所に彼の持つ優しさが滲み出ている。本作の影響によってお茶の間の知名度はもちろん、Instagramのフォロワー数も大幅にアップ。『はじこい』の開始前と終了後で比べると、フォロワー数は7倍に増えた。

また、横浜はSNS以外でも真面目で視聴者を裏切らない対応を見せ、その度にファンを虜にしている。たとえば『はじこい』終了後に出演したトークバラエティでは、抜群の運動神経を活かしパルクールアクションに挑戦。開始前は不安げな表情を見せるも難易度の高い技を次々とこなし、中学生の時に世界大会で優勝したという特技の極真空手も披露。爽やかで好青年な人柄はそのままに、『はじこい』のユリユリのイメージとは異なる魅力を見せ、視聴者を惹きつけた。どんな時も、誰に対しても、その謙虚な姿勢は現在も変わらず、彼の人柄の良さも相まってドラマの放送終了から1年が経つ今も横浜の人気ぶりは全く衰える気配がない。ドラマの放送中に発売された写真集『流麗』は何度も増版を重ね、今もなお男性写真集として異例のヒットを飛ばしているというのだから、彼を応援するファンの熱意は『はじこい』ブームによるただの一過性のものではないだろう。

横浜の今後のスケジュールは、夏クールのドラマ『私たちはどうかしている』(日本テレビ系)で早くも主演が決定。本作は浜辺美波とのW主演作で横浜は和菓子屋の跡取り息子を演じる。また、今年は主演映画『きみの瞳が問いかけている』の公開も控え、これからも幅広い役柄でファンを魅了してくれるだろう。だがその前に今夜は彼の出世作でもある『はじこい』をもう1度観て、またユリユリに恋してみてはいかが?

深田恭子「撮影は幸せ」。永山絢斗&横浜流星&中村倫也との恋の行方はドキドキの連続に? ドラマ『初めて恋をした日に読む話』の見どころを語る

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2019.02.05

ドラマ『初めて恋をした日に読む話』

出演:深田恭子、永山絢斗、横浜流星、中村倫也 ほか
原作:持田あき『初めて恋をした日に読む話』
脚本:吉澤智子
演出:福田亮介、吉田 健、坂本栄隆
プロデューサー:有賀 聡

オフィシャルサイト
http://www.tbs.co.jp/hajikoi_tbs/

©持田あき/集英社・TBS・K-Factory

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