モリコメンド 一本釣り  vol. 163

Column

<最終回> “日本発、ワールドワイド”なポテンシャルを感じさせる5組

<最終回> “日本発、ワールドワイド”なポテンシャルを感じさせる5組

2017年2月からスタートし、今回で163回。毎週一組、おすすめの新人アーティストを紹介してきた連載“モリコメンド一本釣り”、ついに最終回でございます! ポルカドットスティングレイ、yonige、CHAI、マカロニえんぴつ、Official髭男dismなど、今やブレイクを果たしたアーティストも紹介しており、一応、“期待のニューカマーをいち早く知ってもらう”という当初の意図は達成できたのかな……と勝手に思っております。紹介したアーティストの方からお礼のコメントをもらったり、レコード会社、事務所の方からデビュー前のアーティストの情報を教えてもらったりと、“こちらこそありがとうございました!”としか言いようがありません。
最終回はこれまでに紹介したなかから“世界に飛び出せる可能性を持った”アーティストを改めてピックアップ。“日本発、ワールドワイド”なポテンシャルを感じさせる5組、これからも応援します!!


Reol

まずはReol。作詞・作曲はもちろん、MVやライブの演出を含め、活動全般をセルフ・プロデュースするマルチ・クリエイターである彼女は。3人組ユニットREOLとしての活動を経て、2018年からReol名義でリスタート。レトロフューチャー的なイメージのビジュアル、海外のオルタナR&B、ヒップホップ、エレクトロなどに和のテイストを織り交ぜた楽曲、最新の映像テクノロジーを使ったステージによって、日本国内はもちろん、既にアジア圏でも大きな支持を得ています。昨年末にアップル社のApp StoreのCMソングに起用された新曲「HYPE MODE」(80’sファンクを現代的なダンスチューンに昇華させた楽曲)が注目を集め、ニューアルバム『金字塔』がスマッシュヒットを記録。気鋭のクリエイターが参加した本作によって“日本発のポップアイコン”としての存在感を強めていくことになりそう。

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Eve

インターネット・カルチャー出身のアーティストが音楽シーンを盛り上げている現在において、Eveはまちがいなく、20年代を担う才能の一人。投稿動画サイトの“歌い手”から始まり、2017年にアルバム『文化』、2019年にアルバム『おとぎ』を発表。深層心理をドラマティックに描き出す歌詞、ストーリー性を感じさせるメロディ、ギターロック〜エレクトロなどを共存させたサウンドによって、幅広いリスナーを得ました。その後も「闇夜」(TVアニメ『どろろ』第2期エンディング・テーマ)、「レーゾンデートル」(専門学校 HAL <東京・大阪・名古屋>CM タイアップソング)といった話題曲を送り出し、昨年末から2020年初めにかけて行われたツアー“Eve winter tour 2019-2020 [胡乱な食卓]”は、東京国際フォーラム ホールAを含めた全公演が即日ソールドアウト。さらに今年2月にはニューアルバム『Smile』をリリース。独創的な音楽性を大きく進化させ続けています。

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竹内アンナ

“アコギと歌”だけで成り立つソングライティング・センス、そして、ファンク、ソウル、ヒップホップ、EDMといった要素を取り入れたトラック。ハイブリッドな音楽センスを備えた竹内アンナは、現在のグローバルポップの潮流をしっかりと掴んだソングライターと言えるでしょう。2018年にE.P『at ONE』でメジャーデビューし、2nd E.P『at TWO』、3rd E.P『at THREE』と作品を重ねるごとに音楽性を向上してきた彼女は、3月18日に1stフルアルバム『MATOUSIC』(読み:マトージック)をリリース。“身にまとうような音楽でありたい”という意味を込めた本作は、日々の生活を彩り、前向きな気持ちにさせてくれるパワーに溢れています。ルーパーを使い、豊かなプレイと表情豊かなボーカルを届けるライブパフォーマンスも彼女の魅力。一人でステージに立ち、海外のオーディエンスを沸かせる……そんな光景が既に広がりつつあります。

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DedachiKenta

長崎生まれ、千葉県で育ち。幼少の頃からカントリーやフォーク、ゴスペルなどに親しみ、アコギ、鍵盤など様々な楽器を演奏。14歳ときにYouTubeでカバーやオリジナル曲を配信しはじめ、ピュアで生々しいボーカルによって大きな話題を集めたシンガーソングライター、DedachiKenta。大学進学のためにロサンゼルスに移住した彼は、現地のミュージシャンとも交流を深めながら、国境と言語を超えた音楽性を築き上げていきます。昨年10月にリリースされた1stフルアルバム『Rocket Science』には、ルーツミュージックに根差しつつ、瑞々しい感性を反映させた楽曲、オーガニックな手触りのサウンドメイク、豊かな感情を描き出すボーカルがバランスよく共存され、シュアな耳を持つリスナーを魅了しました。1月22日には、Kan Sanoのリミックスによる「Step by Step (Kan Sano Remix)」を配信リリース。ジャンルを超えたコラボも楽しみです。

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角銅真実

東京藝術大学で打楽器を学んだ後、自身のソロ活動に加えて、ceroのサポート、石若駿SONGBOOK PROJECTのメンバーとしても活躍。さらにCM、映画、舞台の音楽、ダンス作品なども手掛けるシンガーソングライター、角銅真実。現代音楽、ジャズ、アジアからヨーロッパに至る民族音楽のエッセンスを、誰もが楽しめるポップスに結びつける彼女のスタイルは、音楽的な知性と自由な感性、豊かなポピュラリティが自然と混ざり合っています。今年1月には1stアルバム『oar』でメジャーデビュー。原田知世、茂木欣一(東京スカパラダイスオーケストラ)、原田郁子(clammbon)、小西康陽、高城晶平(cero)などが絶賛した本作は、彼女の最初の集大成であり、リスナーの間口を広げた作品と言えるでしょう。心を安らげる作用を感じさせる彼女の歌は、2020年に暮らす世界中のリスナーを魅了するはず。

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文 / 森朋之

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