Interview

ASKA 自分のなかの高いハードル超えたというニューアルバム。全15曲76分にはいったい何が詰め込まれているのか? 

ASKA 自分のなかの高いハードル超えたというニューアルバム。全15曲76分にはいったい何が詰め込まれているのか? 

3月20日にケミカルでもリリースされた、ASKAのニューアルバム『Breath of Bless』。2018年、半年間にわたり毎月配信された6作品に、10年ぶりのシングルCD「歌になりたい/Breath of Bless〜すべてのアスリートたちへ」、さらに「ASKA premium ensemble concert -higher ground-」で披露された「百花繚乱」、「We Love Music」など含む、全15曲、76分の大作が完成した。
実は本Webでは、彼をずっと追いかけてきた。既にお伝えしていることも多い。なのでこのインタビューでは、今回、このアルバムで初披露となる新曲に重点をおき、インタビューした。と、書きつつも、やはりニューアルバムですから、この話題から…。

文 / 小貫信昭

もしこのアルバムにポリシーがあるとしたら、「自分で駄作と感じるものは絶対に作らない。収録しない」ということでした

まずはやはり『Breath of Bless』というタイトルからですが。

ASKA 意味はありません(笑)。そもそもアルバムというのは、ひとつの言葉に翻訳できるものではありませんから。

とはいえ、望遠鏡とともに写るこのジャケットからは、伝わるものもありそうですけど。

ASKA これは偶然なんです(笑)。実は撮影スタジオで、当初、壁を背に撮影することになっていたんだけど、「これじゃなんかさびしいでしょ」ということで、「なにかスタジオにないですかね」と言ったところ、望遠鏡があります、と…。「それ、出してよ」ってことで、それを使っただけなんですよ。

でも望遠鏡だと、“ASKAが覗く、その景色のその先の何百倍の未来”とか、いろいろこちらの想像も膨らみますが…。

ASKA いやいや(笑)。やはり撮影には小物がないと。でも望遠鏡があって良かったなって。

食い下がります。[浮かぶ星][そこ(宇宙)に花をさして]と歌う「We Love Music」とは、どこか関連があるんじゃないでしょうか?

ASKA はい、確かに。そうですね。でもそれも、たまたまです。

内容的には2018年の6ヵ月連続リリースも含むし、今回の場合、ここ最近の楽曲を収める“器”としての機能のほうが大きい、と?

ASKA これは毎回のことですが、アルバムにコンセプトはないんです。ただ、もしこのアルバムにポリシーがあるとしたら、「自分で駄作と感じるものは絶対に作らない。収録しない」ということでした。なので、いったんは作りはじめた曲でも、“これ以上頑張っても、いいものにならない”と感じたら、即、作るのをやめました。もう、それは捨てちゃって…。

自作曲への評価って、いくつかの要素があって、10点・9点・10点・8点とか、シビアに評価して、決定していったんですか。

ASKA 楽曲ってよく、「自然に出来てきたものがやっぱりいいよね」って言いますけど、確かにホントにそうかもしれないんです。ただ、僕は“自然にいいもの”っていうのが、出てこないのでね。なのでそうですね…、自分の曲に対する方法論のなかで、“仕掛け”というのは必ず込めてますし、それがうまくハマらないと、満足した楽曲にはならない、ということでもありますね。

“仕掛け”といいますと、聴かせて頂いた我々を、感動へと導いてもらえるような何か、ですか。

ASKA そうですね。そういう意味での“仕掛け”でもあるでしょうね。単にここを繰り返すだけでは面白くはない、繰り返しつつも、ここにはこのコードを持ってきてこそ新たな展開が始まるな…、みたいなことは、常に考えてますね。そもそもコード進行というものにはパターンがありますし、だいたい他の方の曲を聴かせて頂いても、こう来たなら次はこうだろう、と、予測が立つものなんですよ。でも、どうせ自分で作るなら、なるべくそう思われない、新鮮なものにしようとは心がけますよね。なので、“仕掛け”というのは、そうしたテクニカルな面での自分なりの作り方も含めた話ですけど。

愛はすべてのベーシックとなるものですよ。そのうえに“恋愛”だとかが乗っかってるだけでね

ここからは、このアルバムで初めて聴くことになる新曲について伺います。まずは二人の愛を素直に描いた「どうしたの?」ですが。

ASKA 純粋なラブ・ソングというのは、ひさかた書かなかったんです。でも、こういうタイプの曲は、求められるものでもありますからね。それが60も過ぎて、再び書けるようになってきたということですよ。ここ最近は、「ラブ・ソングを書いてもいいなぁ」と、そう思えるようになってきたので。もしかすると、この先は再び、増えるかもしれないです。今までは、書いててちょっとムリがあったし、敢えて書かなかったんですよ。

ムリ、と言いますと?

ASKA 年齢的なものでもあったんでしょうね。20代、30代なら、ストレートにラブ・ソングを書けるでしょ? でも40代になった時、難しくなった。書いてもシチュエーションがリアルじゃないというか、内容も、どうしても回帰になってしまうし、そうなると難しい。そして50代になると、尚更ね。これ、新たに書く話であって、かつて書いた曲を歌うのはいいんです。でも、新たに書こうとすると、どうしても捏ね回すようになるのでね。それが60代になって、てらいがなくなる…、とまでは言えないかもしれないですけど、普通に書けるようになりましたね。

「どうしたの?」に[この部屋は 君と僕とでいっぱい]というフレーズが出てきますが、これなどまさに歌詞にしたからこそ素直に表せた感情のような…。

ASKA それは確かにそうでしょうね。

ここにきて、愛を客観的に捉え直した、みたいなこともあるんでしょうか。

ASKA 改めて言うまでもなく、愛はすべてのベーシックとなるものですよ。そのうえに“恋愛”だとかが乗っかってるだけでね。愛自体は底のないものなんでしょう。しかも、天井もない…。

この曲の場合、サウンド面ではキ−ボ−ドが重要ですね。

ASKA 僕は暫くロンドンに居たこともあって、楽器のフレーズにしてもなんにしても、ロンドンの感覚に傾倒してた時期があるんですが、この曲に関しては、ニューヨークっぽくしてみたかった。なのでエレピのイントロからして、この響きはロンドンじゃないですし。

確かに、ボブ・ジェームスとかの感じ…。

ASKA そうですね、その辺ですよ。でもリズムの感じも含めて、僕の中のニューヨークっぽさを出したものですよね。

ホント、どの曲もクオリティが高いですが、「忘れ物はあったかい」は、80年代っぽい作りのような。

ASKA そう。しかも、87年くらいからの感じ(笑)。

自分のなかに変化が起こるというか、それが自分自身のスキルを上げた気はしてます

うぁ、細かい(笑)。

ASKA これはもともと、とあるところから頼まれて書いたものだったんですが、そちらは未発表となり、そのうち自分でも歌いたくなり、今回、入れさせてもらったんです。

歌の中の世界観に、当初、自分以外を想定すると。作品も変わりますか?

ASKA 歌詞が違うでしょ。この歌に出てくるのはTシャツにジーンズ、スニーカーですから。

普段は開かない扉が、この機会に開く、みたいなことでもありそうですね。

ASKA でも確かに、ほかのシンガーなどに提供することにより、自分のなかに変化が起こるというか、それが自分自身のスキルを上げた気はしてます。頼まれるということは、応える、ということになるでしょ? 応えようとすると、ある意味、自分の度量を超えたところで力を使おうとしますからね。これまでに、そういう時期があって、色々なことを覚えましたね。

それは自分より年上・年下とか、同性・異性とか、さまざまなヒトへ提供することで培われたということですか?

ASKA そうですよね。そのヒトの世界観をイメージするなかで書くし、逆に、それをぶち壊してやろうとして書くこともありましたね。ある意味、ヒトに書くというのはプロデュ−スに近いことでもありますから。

その経験が、今度は自分に戻ってくるということでしょうか。

ASKA そうそう。特に1980年の半ばから90年代にかけては、そういう勉強をしましたね。

出だしがすべて(笑)。でも、テンポが倍になって曲が盛り上がっていく、そこの歌詞が[身を投げる]だという、そこが勝負です、この曲の場合は

さて、先日のライブでも歌ってらして、客席で非常に感激した「百花繚乱」ですが、独特な世界観の歌ですね。最初にパッと聴いたときは、この主人公の男は“不死身”なのかと思ってしまいました。

ASKA 確かにこの歌は、吹き上がる風のなか、花束抱え、ビルから身を投げるところから始まりますからね(笑)。なんかちょっと、ハリウッド映画の冒頭の掴みのシーンみたいな感じだとも思うんです。またはドラマ・シリーズの第一話、というか。でもこれは、そういう場面から始まる歌を作ってみたいと思って書いたんですけどね。

先日のライブのとき、MCでNetflixのドラマなどはよくご覧になってると仰ってましたが、さてはそこからの影響なのかな、と…。

ASKA あるかもしれない(笑)。でも、向こうのドラマ観をながらつい唸るのは、「よく出来てるなぁ−、この脚本!」、ですから。そうか、ここにフリがあって、最後はこうなったのか、とかね。向こうは脚本家がチームになっているでしょ? 彼ら同士がバトルしながら、自分たちも先が読めない状況でやってますからね。

ASKAさんはドラマ制作じゃなくて、数分間のポップ・ソングを制作するわけですが、脚本に唸り、もしこれを応用できるなら、応用したい、みたいなことも思うわけなんですかね。

ASKA 「これはよく出来てるなぁ〜」とニヤリとするような、そういうものは作ってみたいですけどね。現実には、なかなか難しいですが。

で、結局「百花繚乱」という歌で、何が言いたかったのでしょうか。

ASKA そういう出だしの歌を作ってみたかった、ということですよ。もう、出だしがすべて(笑)。でも、テンポが倍になって曲が盛り上がっていく、そこの歌詞が[身を投げる]だという、そこが勝負です、この曲の場合は。

イントロとか、サウンド的にはエレクトロニカといいますか。

ASKA それはあくまで冒頭のところだけですけどね。でも、およそ使いそうにないものを、敢えて入れてみた。やってみたら、案外面白かったんですね。最初はなかったんです、あの部分は。もともと循環コードの曲なので、それだけじゃなく、なにかアイデアはないかなぁと思ったときに、思いつきました。

例えば前の曲のエンディングがどう終わってても、次の曲の入り口では、敢えてキーも違うようなもの並べた方が、アルバム全体がドラマチックになると思ってますからね

この「百花繚乱」は、曲順的にも6曲目ということで悩まなかったんですか?

ASKA 今回も、曲順はたいして悩まなかったですよ。そもそも曲順って、この意味合いの歌詞の後ならこっちの世界に持っていって…、みたいに考えがちでしょ。でも、正直それって何の意味もないと思ってて、むしろ、曲ごとにばっさり切っていくほうが面白いと思ってるんです。例えば前の曲のエンディングがどう終わってても、次の曲の入り口では、敢えてキーも違うようなもの並べた方が、アルバム全体がドラマチックになると思ってますからね。なので曲順は、そっちのほうが大切かな。歌詞の内容で繋げようとは思ってないです。むしろ、あっちこっちに飛んだ方が面白いんですよ。

でも確かに、さぁこの順番に感動してくださいね、みたいに、用意周到な曲順というのも押しつけがましいですからね。続いて9曲目の「じゃんがじゃんがりん」。これ不思議といえば不思議なタイトルで…。

ASKA これこそまさに、なんの意味もない。

いちおう辞書ひきましたけど。「じゃんがりん」てどこかの方言なのかな、と。

ASKA ないです、こんな言葉はない(笑)。曲作っているときに、何気なく出てきたフレ−ズで、でもノリがいいし、これはメロディのフェイクとして使おうと思ってたんです。これに関しては、言葉の意味というより“ヴォイスという楽器”がそう鳴っているんだと思ってください。

デモ・テープの段階はフェイク英語みたいな言葉で歌って、みたいな作り方を、よくシンガー・ソングライターの人はやってるようですが、この場合もそんな感じだったんでしょうか。

ASKA 昔はそういう作り方もしてたんですけどね。たまたま出てきた言葉を、「これ、残そうかなぁ?」、みたいなこともね。でもそうやりつつ、“じゃんがじゃんがりん”みたいな言葉が最後まで残ったというのは珍しいかもしれない。

歌いだしは“暑い 暑い”で、これは夏の歌だと思っていいんでしょうか。

ASKA ただ、その次で“冷える 冷える”とも歌っていて、(地球に対するひとつの見方として)温暖化がそろそろ終わり、これから寒冷化に入っていくという、そのことを歌っているんです。地球の歴史は灼熱と極寒を繰り返していて、たまたま我々は、その境目の生物が暮らしやすい時期に存在しているだけなんだ、というのが、僕の考え方でもありますので。でもこれは、もう5年くらい前に書いた曲なんですけど。

無償の愛、見返りを求めない愛を与えられる存在になれたかといったら、そこには到達できてないです。でも、到達できてないからこそ、この歌を書いたのかもしれない

次にお訊ねしたいのは、「消えても忘れられても」です。これは聴き終わったとき、ああなるほど、だからこういうタイトルなのか、と、思いました。

ASKA これはタイトルが決まらなくて、でもこういうタイトルにしようかな、と、最後につけたのがこれでしたね。この歌で一番言いたかったのは、果たして自分というのは、世の中で生きている間にたったひとりでいいから「幸せにした」と言える人はいるのかな、ということです。「俺は誰々を幸せにした」と、はっきり言える人は凄いですよ。ほとんどの人は言えない。実は、たまたま何人かで集まったときに、そんな話になりまして、でもその中に、そういう人間は誰一人いなかった。で、「確かにそうだよなぁ」って話に、そのときはなったんですけど。

ASKAさんは、これだけ長い間、歌で数多くの人を幸せにしてきたわけじゃないですか。

ASKA いやでも、それは言わない。そういうことを、僕からは言わないです。楽曲というのは、間接的に伝わるものであって、「楽曲が良かった」、「コンサートが良かった」と言って頂けるのは、言っていただけている自分が幸せなことであり、結局、自分に返ってくる自分の満足ですから。そうではなく、この人間を、たった一人でも、その人を幸せに出来たとハッキリ言える人間は、いったい「どのくらいいるんだろう?」と思ったわけなんです。結局、どんな形であれ、無償の愛、見返りを求めない愛を与えられる存在になれたかといったら、そこには到達できてないです。でも、到達できてないからこそ、この歌を書いたのかもしれない。歌というのは、その人の等身大を映して書く時もあるかもしれませんけど、自分には無いものだからこそ、憧れを抱いて書くこともあるわけでね。それがこの歌のなかの“愛になれるかい”という言葉です。

この場合、作詞法としては、研ぎ澄まして研ぎ澄まして、ですよね。

ASKA 研ぎ澄まして研ぎ澄まして研ぎ澄まして、結局辿り着くのはどこにもある“普通の言葉”になってしまう、ということですよね。

ASKAさんのボ−カルが近くに聴こえますよね。

ASKA そもそも(伴奏の)音、薄いですから。ピアノだけですから。

歌入れで特に気をつけたことは。

ASKA あまりないですけど、使っているのがコンデンサー・マイクなので、近づけて歌いすぎるとバーンて音が割れてしまう。なのでレコーディングのときは、ある程度、マイクと距離をあけて歌います。僕が使っているのは、30年くらい前に手に入れたもので、もう世の中に、僅かしか残っていない型なんですけど。

人生というのに着地点はないんだろうけど、その瞬間を切り取った気持ちがこの歌ですよね

さて「青い海になる」ですが、これは“歌詞”というより、まさに“詩”が音楽に乗ったかのようで、ただただ言葉を“感じる”ように聴きましたが。

ASKA 確かにそう。正解(笑)。でもこの曲は、まずメロディとアレンジのほうが気に入って、言ってしまうと、ピーター・ガブリエルみたいにしたかったんです。あの人がやる、ベースを和音で鳴らしたりといった手法も活かした、そんな楽曲にしたいなぁと思いつつ作りましたから。僕がイメージするピーター・ガブリエルというのは出たかな、と、思ってますね。

サウンドは満足行くものになり、さて、そこにどう言葉を乗せたのでしょうか。

ASKA いま話したサウンドの世界観を言葉にしたら、こうなった、ということですね。でも言いたかったのは、人生というのに着地点はないんだろうけど、その瞬間を切り取った気持ちがこの歌ですよね。ここが何処で、自分が誰なのか、日々の葛藤は続いていくんだろうけど、そんな自分の内面を歌ったのがこの歌です。以上!(笑)

「今がいちばんいい」あたりから、みんなで大合唱するという、その楽しみをリスナーと間で見つけました

ASKAさんに「以上!」って言われたら、これ以上はこの歌に関してネバらず、次、行きます(笑)。今回のツアーでも終盤に会場を盛り上げた「We Love Music」。

ASKA もうこれは、コンサートで聴いて頂いた通りですよ。以上!(笑)

うぁ〜(笑)。でもこの曲はもう少し質問ネバります。ライブの盛り上がりどころでやる、というのは、曲を作っていた時から意識していたんですか。

ASKA もう、それしか考えてなかったですよ。それまでの僕で言うなら、「晴天を誉めるなら夕暮れを待て」をピークに持ってきたことが多かったでしょ? それがこないだのライブから「今がいちばんいい」になりましたけど、お客さんが“一緒に歌うことを喜んでくれている楽曲”とでも言うんでしょうかね? 今までは、わりと僕の歌は“聴くものだ”という感覚が強かったんでしょうけど、「今がいちばんいい」あたりから、みんなで大合唱するという、その楽しみをリスナーと間で見つけましたのでね。

では歌おうシリーズ第二弾ですね。まさに“♪ウィ〜 ラーブ ミュ〜ジック”と歌えば、ステージも客席もひとつになりますね。

ASKA これは自分のメロディ感覚にビートルズ、あとはクイーンが重なった感じかな。

クイーン! 確かに「We Love Music」はロック・オペラ的でもありますね。ところでこの曲、CDの音源聴かせて頂くと、ASKAさんの歌をはじめ、ライブ感覚溢れる音像に仕上がってませんか? 

ASKA それはまさに、その通りでね。エンジニアとそのあたりは、やり直した部分でもあるんです。このアルバムでこの曲だけは、違うものに感じられてもいいから、ともかくエンジニアに、“ライブ感満載にしてくれ”と言ったんです。そういうのは、この曲だけです。だから、いま言ってもらえたように伝わったとしたら、狙いどおりかな。

アルバム最後の歌には特別なメッセージが込められていそうですね。

ASKA 次のライブへのシナリオ書きを、この曲でやってるところもありますしね。次のライブでは、俄然、大合唱でしょ。ぜひ歌ってください!

歌います。秋からのツア−のスケジュールも、既に発表されていますけど。

ASKA 合唱するなら、会場は大きければ大きいほどいいですし、この曲のような“スタジアム・ロック”ならば、広ければ広いほど、マックスへ向かうの感覚も備わりますからね。これからが楽しみです。

他にはないでしょ。でも……、それが俺だから(笑)

さて最後です。すでにこの『Breath of Bless』に関して届けられているインフォメーションのなかで知ったのですが、ASKAさんは本作を、『NEVER END』を超える自信作と位置づけているそうですね。

ASKA これまで、あまりにあのアルバムが突出したものとして語られてきたところがあったので、そんな言い方をしてみたんですけどね。アルバムには様々な評価の仕方があって、全体の完成度ということなら、僕は『kicks』が一番だと思ってます。でも、大衆的なということでは、『NEVER END』を超えるのが自分のなかの高いハードルでした。でも今回は、超えたような気がするんです。この年齢でそこに辿り着けたのは、ここにきて、それだけのパワーがついたということでもあるし、「まだまだ行くぞ!」、ということでね。完成後もこのアルバムは、家のリビングで鳴らしてるんですけど、全体の流れもいいし、聴きやすいですよね。アルバムって、最初の3曲が掴みとして大切だけど、そのあたりもいい並びになってますし。15曲なので、長いと言われれば長いけど、そのあたりはねぇ……、許せよ、ということで(笑)。

一番最後、15曲目がインスト曲の「Breath of Bless〜すべてのアスリートたちへ」で、これがアルバム・タイトルなんですよね。

ASKA タイトルの意味は…、最初に言いましたが、ないです。意味は考えないでくれ。ブレス・オブ・ブレスという、言葉の響きだけ受け取ってくれ。まさにそんな感じです。実は、今回のアルバムは14曲でも良かったんですが、出来ればこのタイトルにしたかったし、そのためには入れておかないとダメでしょ、ということでこの曲も入れたんですよね。

アルバム・タイトルのために曲を入れた、というのは、僕も数多くの取材をしてきましたけど、初めてのケースです。

ASKA ね? 他にはないでしょ。でも……、それが俺だから(笑)。

それが俺だから(笑)。最後にこのロング・インタビューを、たった一言に収斂していただきました。ロング・インタビュー、ありがとうございました!

その他のASKAの作品はこちらへ。

ライブ情報

「ASKA CONCERT TOUR 2020」今秋よりツアー開催決定!
10月4日(日)府中の森芸術劇場
10月11日(日)相模女子大グリーンホール
10月16日(金)神戸国際会館こくさいホール
10月17日(土)大宮ソニックシティ
10月29日(木)フェスティバルホール
10月30日(金)フェスティバルホール
11月8日(日)広島文化学園HBGホール
11月10日(火)岡山市民会館
11月22日(日)名古屋国際会議場センチュリーホール
11月23日(月・祝)静岡市民文化会館大ホール
11月26日(木)東京国際フォーラム ホールA
12月8日(火)愛知芸術劇場 大ホール
12月11日(金)郡山市民文化センター 大ホール
12月12日(土)宇都宮市文化会館
12月20日(日)仙台サンプラザホール
12月27日(日)熊本城ホール メインホール
12月28日(月)福岡サンパレス ホテル&ホール

詳細はオフィシャルサイトにて

ASKA

1979年CHAGE and ASKAとして「ひとり咲き」でデビュー。「SAY YES」「YAH YAH YAH」「めぐり逢い」など、数々のミリオンヒット曲を世に送り出す。音楽家として楽曲提供も行う傍ら、ソロ活動も並行し、1991年にリリースされた「はじまりはいつも雨」が、ミリオン・セールスを記録。同年のアルバム「SCENEⅡ」がベストセラーとなり、1999年には、ベスト・アルバム「ASKA the BEST」をリリース。また、アジアのミュージシャンとしては初となる「MTV Unplugged」へも出演するなど、国内外からも多くの支持を得る。2017年には自主レーベル「DADA label」を立ち上げ、アルバム2枚をリリース。2018年にはベスト盤の発売、そしてフルオーケストラとの公演を行い、2019年には自身のバンドツアーを開催。11月には10年ぶりのシングルCDをリリースするなど、精力的に活動を行う。

オフィシャルサイト
https://www.fellows.tokyo