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VR空間でうららとダンス『スペースチャンネル 5 VR』宇宙を救う実感がぎゅんぎゅんします!

VR空間でうららとダンス『スペースチャンネル 5 VR』宇宙を救う実感がぎゅんぎゅんします!

宇宙テレビ局のリポーター・うららがダンスで銀河を救うという、可愛くてパワフルでなによりアツいリズムゲーム『スペースチャンネル 5 』。1999年にドリームキャストで発売されるとたちまち人気を博し、今も熱烈なファンを有するシリーズです。音楽にノってダンスするリズムゲームということで、VRとの親和性は非常に高いのではないかという予感はぎゅんぎゅんしていましたが、このたび『スペースチャンネル 5 VR あらかた★ダンシングショー』が発売され、ファン待望のVRゲーム化を果たしました。2019年の東京ゲームショウの体験プレイは、人気のため早々と受付を終了してしまい参加できず悔しい思いをしていた筆者ですが、ようやくうららと一緒に銀河に飛び出すことができるというわけです。初めてうららを見る人もシリーズに惚れこんでいるファンも、まずは動画でそのポップな世界を感じてみてください。

※本稿で使用しているスクリーンショットは、PlayStation®VRの画面をそのままキャプチャーしたものですが、体験した画面そのままの立体感を表現するのが難しい点にご容赦ください。

文 / 内藤ハサミ


今回のダンシングリポートは、うららの“隣”で!

時は25世紀。突如現れた謎の宇宙人“モロ星人”に人々が踊らされるという怪事件が発生します。宇宙テレビ局“スペースチャンネル5”はリポーターのうららを現場へと派遣し、事件の様子をお茶の間へ届けるべく決死の取材を敢行するのです。……と、ここまでは第1作目の『スペースチャンネル 5 』と同じ。しかし今作はその後のストーリー展開が違っていることと、プレイヤーがうららを操作するのではなくうららの後輩としてダンスバトルに参加すること、これらふたつの大きな違いがあります。

スペースチャンネル 5 VR あらかた★ダンシングショー WHAT's IN? tokyoレビュー

▲うらら先輩と一緒に踊る、1ステージ目。憧れのうららが目のまえにいるっ! 超感激です

以前は新人リポーターだったうららも今作ではすっかり先輩リポーターで、少し頼もしく感じられるようになりました。しかも新人育成係として、プレイヤーが操作する髪の毛が青緑の“ルー”と髪の毛が紫の“キー”(アーケードモードではどちらかを選択)を指導する立場。ゲームの展開は非常に速いので、「うらら、こんなに成長して……」と目頭をおさえる暇もなく、レッツ、ダンシングリポート!

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▲頭身が非常に高いことから、うららは170センチくらいの長身に厚底ヒールを履いて全長180センチくらいなのかなぁ、と勝手にイメージしていたのですが、VR空間に現れたうららはずいぶん小柄に見えました。意外さが可愛い

プレイヤーはうららの斜めうしろからダンシングリポートに参加するという形をとり、操作は両手にPlayStation®Moveを2本持って行います。操作自体は難しくありません。“ライト”、“レフト”、“チュー(シュート)”などを敵の繰り出すタイミングと同じように真似るだけです。動きとタイミングを間違えると失敗となり、3回連続で失敗するとゲームオーバーでステージの最初からやりなおしとなります。カンペキな動きでダンスが成功すると、“シチョーリツ”が上がります。100%を取らなくても3連続でミスをしなければクリアできるので、筆者はあまり気にせずダンスを楽しみましたが、高視聴率でのクリアを目指すのも楽しそうですね。今までうららのリズミカルな動きに思わず体が動くことはありましたが、ずっとボタンで入力していた各アクションを実際に自分の体で表現するのは、思っていたよりずっと爽快で気分が高まるものでした。しかし、それと同時に体全体で動きを真似るのは難しさもあります。なので、同じ方向を向いて踊っているうららの存在がとても頼りになりました。アクションをトレースしやすいのです。ダンスの途中で混乱してしまっても修正しやすく、とても助かりました。まったくダンスに自信がない人でも無敵モードを選択すれば、動かなくてもゲームは進行します。こちらはうららやキャラクターの動きを堪能できますね。

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▲大きな敵の攻撃を避けるのもダンスのアクションで! VR空間で迫るパンチは迫力たっぷりです

そんな激しいダンスバトルのさ中、リポーターたちに大変なことが! 新人リポーターにも大変なピンチが迫ります。はたしてみんなはどうなるのでしょうか? 衝撃の展開はぜひ自身で確認してください。

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▲うららに迫る脅威! これはいったい……

特に中盤からクライマックスへ向けての怒涛のダンスバトルは、シュールでありながらも謎の感動を呼ぶという本シリーズならではの展開で、まごうことなき『スペチャン』の世界が帰ってきたなぁとしみじみ感じました。しかし、筆者個人としては「これから盛り上がるぞ」というタイミングでエンディングとなってしまったので、もっともっとたくさんのステージをプレイしたかったというのも正直な感想です。うららと一緒にダンスをするという体験を追求したゲーム内容は、長年のファンの夢を実現したといえるでしょう。ストーリーのボリュームが少なめなのは残念ですが、現在初音ミクとのコラボレーションによる追加ダウンロードコンテンツを鋭意開発中とのことなので、今後もいろいろなダンスシーンを企画してくれたらと期待しています。さて実は本作、ストーリーを追う以外にもいくつかプレイモードがあるのです。

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▲本作の世界を気軽に体験可能な初心者導入版ともいえる“アーケード”は、うららと一緒にダンシング。このモードではうららの右に立つ“ルー”か、左に立つ“キー”を選びます。ふたりに立ち位置以外の違いはありません

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▲連続で100問出題されるダンスのお題を次々にクリアしていく“トライアルダンス”。レベルアップ時につけてもらえる称号がなんだかスゴイ

特に“トライアルダンス”をプレイするとかなりの運動量になるので、エクササイズ目的としても満足のいくプレイができるのではないでしょうか。友だち同士が集まった場でプレイしても盛り上がりそうです。

おなじみのキャラも個性豊かな新キャラも!

『スペースチャンネル 5 』シリーズといえば、個性的すぎるキャラクターたちも紹介しないわけにはいきません。チャンネル42の元アイドルリポーターにしてうららの良きライバルであるプリン、宇宙海賊放送局に所属する伝説のリポーターであるジャガーなど、過去に登場した人気キャラクターたちがVR空間に続々と登場し、われ先にと異変の中心に向かっていきます。

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▲ちょっと気だるさのある話しかたが個性的なプリン。アイドル出身だけどコーンロウの髪形に網タイツという尖がったところがカッコイイんです。嬉しい! ずっと会いたかったんだよお~

うららに関しても同じですが、今まで2次元として認識していたキャラクターがVRの空間に現れると、新鮮な喜びがありますね。本当に目のまえで動いている! という感覚は、特にファンにはプレイを勧めたいです。

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▲新キャラの3人。それぞれキャラ立ちした設定があるようですが、ダンスは完全にユニゾンしています。もっと深く彼らを知りたい……

本作で初登場となるキャラクターたちもイイ味出してます。特に“ジャガーズ”の3人はデザインも声も可愛く、多くの人がお気に入りになるはず。彼らの名前はギリシア神話に登場する冥界の番犬、3つの首を持つ“ケルベロス”がモチーフで、それを3人に振り分けたのだとは思うのですが、“ケル”、“ベロ”まではいいとして、“すんすん”……。そこで“すんすん”にしちゃいますか? ああ、この気の抜ける感じがめちゃくちゃに可愛いくて愛しい。彼らの活躍ももっと見たいので、ダウンロードコンテンツ及び次回作では、どうかこの3人をもっとフィーチャーしてください! それから、我らがうららのコスチュームは現在のところ、オレンジ、黄色、白の3種類から選べるようになっているのですが、スタイリッシュなうららの新コスチュームを見たいというプレイヤーも多いのではないでしょうか。こちらも、今後追加されたら嬉しいですね。
ボリュームがやや少なめに感じましたが、価格を考えますと妥当かもしれません。個性的に突き抜けた世界設定にあまり説明がないことから、多くのゲームファンに……というよりは既存のファン向けに作られたゲームだという印象が強い本作ですが、だからこそ帰ってきてくれたという気持ちは募りますね。1999年という20世紀の終わりにリリースされた名作をVRで体験できるというだけでも、味わう価値のある作品だと思います。さて、そういう歴史を知らない若い方、あるいはVR初心者の方、どうか安心してください。とてもキャッチーなうららは初見で引き込まれます。それに本作はVR酔いをほとんどしません。初めて体験するVR作品としてはおすすめですよ。
現在のところ発売日は未定ですが、HTC VIVE版、Steam®VR版、oculus quest版のリリースも予定されているとのことなので、うららと私たちのダンシングリポートは今後もより多くのお茶の間で銀河を救っていくことでしょう。

フォトギャラリー

■タイトル:スペースチャンネル 5 VR あらかた★ダンシングショー
■発売元:グランディング
■対応ハード:PlayStation®4、PC ※PlayStation®VR対応
■ジャンル:ダンスミュージカルアクション
■対象年齢:全年齢
■発売日:発売中(2020年2月26日)
■価格:ダウンロード版 各3,980円+税
※HTC VIVE版、Steam®VR版、oculus quest版も今後対応予定


『スペースチャンネル 5 VR あらかた★ダンシングショー』オフィシャルサイト

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