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モーター改造、ボディ肉抜き……『ミニ四駆 超速グランプリ』でカスタマイズは思うがまま!

モーター改造、ボディ肉抜き……『ミニ四駆 超速グランプリ』でカスタマイズは思うがまま!

1980年~1990年代を小、中学生として過ごした人ならば存在を知らない人はいないであろう、四輪駆動で走るモーターを内蔵した全長約15cmのレーシングホビー“ミニ四駆”。膨大なパーツを用いて自分だけのマシンを生み出せるカスタマイズ要素、作り上げたマシンを持ち寄って専用サーキットを走らせる大会、そしてコロコロコミックとの連動などで当時の子供たちの間で一大カルチャーを築いていたミニ四駆の世界が、スマートフォンアプリ『ミニ四駆 超速グランプリ』となって令和の時代に復活。今回は、ミニ四駆に触れたことがある“元”子供なら心を惹かれるポイントが満載な本作の魅力を紹介していきたい。

文 / マンモス丸谷


マシンカスタマイズを手軽に体験!

『ミニ四駆 超速グランプリ』の特徴としてまず挙げられるのが、1981年生まれの筆者のような30~40代、俗にいう第1次、第2次ミニ四駆ブームを経験した世代にはグッとくる世界設定であるという点。ゲーム中に登場するのはミニ四駆ブームを牽引したコミック『ダッシュ! 四駆郎』、『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』等のキャラクターであり、彼らが愛用していたマシンももちろんアプリ内に登場している。余談ではあるが、現在ミニ四駆は第3次ブームといえる盛り上がりを見せていて、当時の人気マシンが現代の技術で復活したり、コミックで『ハイパーダッシュ! 四駆郎』、『爆走兄弟レッツ&ゴー!! Return Racers!!』として連載されたりしている。興味のある人はタミヤコロコロアニキの各オフィシャルサイトもチェックしてみてほしい。

ミニ四駆 超速グランプリ WHAT's IN? tokyoレビュー

▲本作のメインモードのひとつ “ミニ四ワールド”ではおもに、『ダッシュ! 四駆郎』、『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』等のコミックのキャラクターが登場。レースに勝利することでステージが進行していく

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▲コロコロコミック読者ならおなじみのキャラクターが続々登場して懐かしさを感じるとともに、小学生だったころには引っかからなかった小ネタに気づくことも

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▲最初にプレゼントとしてもらえるミニ四駆は、第1次&2次ミニ四駆ブーム世代ならたまらない3台。コミック2作品の主役機か、世代を超えて愛されるマシンのミニ四駆・アバンテJr.から選択する形式となっている

ゲームの世界設定は30~40代をノスタルジックな気持ちにさせる作りになっているが、入手したパーツでミニ四駆を組み上げるマシンセッティングに関しては、懐かしさよりも新鮮さを感じるのが本作の魅力といえる。モーターやシャーシ、タイヤといったミニ四駆を構成するパーツ、各パーツをパワーアップさせるために行なう“改造”の内容(モーターなら慣らし走行、シャーシなら軽量化やグリスアップなど)ひとつひとつは知っている&実践したことのあるものだったりするのだが、これらの工程をタップするだけで実行し、自分のミニ四駆がいとも簡単に出来上がっていくのは未知の感覚。それでいて完成した自分のマシンに実在感と愛着を感じられるのは、実際のミニ四駆のパーツを3Dスキャンして再現した本作ならではの特徴だろう。

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▲1台あたり30種類近いパーツで構成されている本作のミニ四駆

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▲パーツのレアリティよりも各種パーツに改造を施し、コースに合ったミニ四駆をどのように組み上げるかが重要な印象。とくに改造の効果は大きく、ミニ四ワールドの攻略(対CPU戦)で停滞した際は、パーツの改造レベルを上げていくことで大半は打開できる

元ミニ四駆キッズとしては、マシンのドレスアップがこれ以上ないくらい完璧に行なえたりパーツを入れ替えたり、改造することでマシンの性能が数値として目に見えて変化するのが見られるのも感動ポイント。思えば小学生低学年にとっては、塗装はもちろんピンセットを使うステッカー貼りをキレイに仕上げることもできなかったし、ボディやシャーシに穴を開けて軽量化する肉抜きのような改造は、失敗するとパーツ廃棄のリスクがある行為だった。そして、そもそもコースを走らせて他のマシンと競争をさせるという行為もリアルのミニ四駆で実践するには仲間を集めたり、模型店に赴いたりする必要があった。大多数のユーザーにとっては、マシンのセットアップやレースへの参加が簡単にできるのは、当時のミニ四駆体験とも違ったアプリならではの体験になるのではないだろうか。

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▲子供の技量ではできなかった、なんならいまトライしてみても実現できるか怪しい、美しい肉抜きや塗装も思うがまま。本物を3Dスキャンして描画されているおかげで、完成したミニ四駆を見ているだけでも満足感を得られる

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▲当時は「どんな効果かはわからないけどコロコロ(コミック)にオススメって載ってたから付けてみた」程度の認識しかなかったステーやローラー、ウイングの取り外しでマシンの性能が目に見えて変わるのは新鮮。これも30年越しに得られた知見(?)のひとつ

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▲いちユーザーでは再現できないような、巨大かつトリッキーなコースでレースが楽しめるのも本作の魅力

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▲AR撮影に対応したスマートフォンであれば、自宅や職場を背景にしてマイマシンを撮影したり、リアルミニ四駆との同時撮影なんてことも可能だ

ゲームとしてはかなり気軽に楽しめる

細かいマシンセッティングが施せる『ミニ四駆 超速グランプリ』だが、ゲーム(スマートフォンアプリ)としてはかなり気楽に遊べる部類となっている。まずレース中の操作だが、プレイヤーが介入できるのはスタート時のタイミングのみ。ミニ四駆と併走するコミックのキャラクターが多数登場する世界なものの、レースの仕様に関しては完全なリアル志向。出走まえのセッティング、改造の限界値を引き上げられる“ウデマエ”レベルでほぼ勝負が決まるため、アクションやレースゲームの腕はシビアに求められない。

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▲レースでは車体裏でスイッチを入れたあと、スタートのシグナルに合わせて手を離すことでマシンが出走する

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▲スタート時には手を離したタイミングによってJUST、EXCELLENT、BADといった判定がなされ、わずかではあるがタイムが上下する。反射速度に自信がない、あるいはお子さんがいるようなユーザーはセッティングを自分で行ない、レースは子供に任せる……といったプレイもアリだろう

ソーシャルゲームとして見ると、最初の10連ガシャは何度でも引き直しができたり、ゲームスタート時からガッツ(スタミナ)が最大(99)など、基本的な仕様でプレイヤーにストレスを溜めさせない配慮が感じられる。とくにガッツの消費に関してはかなりユーザーフレンドリーな仕様で、ミニ四レースで敗北した場合はスタミナは減らず、何度でもトライ&エラーが可能。他のプレイヤーと対戦する“超速GP”、“街かどレース”に関しては、そもそもスタミナを消費せずにエントリーができるため、入手にある程度の周回プレイが必要なマルチキットSPや再改造キットを入手したい場合を除けば、スタミナ不足に悩まされる機会はあまり訪れないはずだ。

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▲ミニ四ワールドで消費するスタミナ、パワーチャンプゴールド(ミニ四駆のスピードを上げるアルカリ電池)は、プレイヤーが“勝ったときだけ”減少する仕組み。相手の強さを見て挑戦を躊躇する必要はまったくない

そして、いわゆるガシャ運がミニ四ワールドの攻略難度に直結するような感覚も薄め。最初の10連ガシャで欲しいパーツをある程度厳選、もしくは980円の課金で買えるファーストトライセットで☆3のモーターとギアを確保しておけば、あとはゲーム内通貨で利用できるショップに並ぶ☆2パーツで対CPU戦は十分進めていける。実際筆者はファーストトライセット購入後は無課金でプレイしているが、パーツ不足でミニ四ワールド攻略が滞ったことはMAP5まで到達した現段階でも一度もない。むしろミニ四ワールドでは“パーツの盛りすぎ”が敗因になることが多いぐらいで、改造レベルの限界値が低いウデマエの状態だと、ステーやスタビライザー、ウイングといったパーツは付けないほうが好タイムが出やすかったりする。
マシンセッティング、とくに改造まわりにこだわり出すとガシャではなく再改造パーツへの課金が“沼”と化してしまう恐れはあるものの、現状で好きな見た目&基本性能を備えたミニ四駆を作るハードルはそれほど高くない、はず。個人的にはボディ以外のパーツ、タイヤやホイール、シャーシもゲーム内通貨で買えるスプレーで塗装できると、手軽にミニ四駆全体のカラーリングに統一感が出せてうれしいのだが……。とはいえ下の写真のような、ボディが黒でシャーシは青、前輪のタイヤは黒でホイールはオレンジ、後輪は青のスポンジタイヤ……みたいな、ワチャワチャした色づかいのマシンも使っているうちに愛着は出るもの。いまはこれといった不満もなく、楽しいミニ四駆ライフを送らせてもらっている。

ミニ四駆 超速グランプリ WHAT's IN? tokyoレビュー

▲980円のファーストトライセットと、ミッション達成やログインボーナス、ミニ四ワールドの攻略などで入手したスターコインで30連ほど回したパーツを用いて作成した筆者のミニ四駆。タイヤとホイールの一体感が今後の課題

ミニ四駆のカスタマイズだけで気軽にミニ四駆体験が楽しめつつ、対CPU戦のメインクエスト・ミニ四ワールドは気楽に楽しめるバランスの『ミニ四駆 超速グランプリ』。ミニ四駆に触れたことのある人にぶっ刺さるのはもちろんのこと、手軽に楽しめる2本目、3本目のソーシャルゲームを探している人にもマッチする可能性のタイトルなので、この記事で興味を持った人は気負わず触ってみてほしい。次回記事では、本作の核であるマシンセッティングがより活きる対人戦“超速グランプリ”や“街かどグランプリ”について語らせてもらう予定だ。

フォトギャラリー

■タイトル:ミニ四駆 超速グランプリ
■配信元:バンダイナムコエンターテインメント
■配信プラットフォーム:App Store,Google Play™
■ジャンル:超速カスタムレーシング
■配信日:配信中(2020年1月15日)
■価格:ダウンロード無料 ※一部アイテム課金


App Store -itunes-でダウンロード
Google Playでダウンロード

『ミニ四駆 超速グランプリ』オフィシャルサイト

©小学館 ©ShoPro ©TAMIYA ©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
※ミニ四駆は株式会社タミヤの登録商標です。
©徳田ザウルス/小学館
©こしたてつひろ/小学館