Interview

高橋健介が「僕が入ったことによるプラスアルファを作りたい」と意気込む、大森美香書き下ろしの舞台『この声をきみに~もう一つの物語~』

高橋健介が「僕が入ったことによるプラスアルファを作りたい」と意気込む、大森美香書き下ろしの舞台『この声をきみに~もう一つの物語~』

2017年にNHK総合で放送された竹野内 豊主演の連続ドラマ『この声をきみに』の舞台化作品、舞台『この声をきみに~もう一つの物語~』が3月12日(木)より東京・俳優座劇場にて幕を開ける。

ドラマで描かれた朗読教室で、新たな登場人物たちが物語を紡ぐ。舞台版オリジナル脚本は大森美香が書き下ろし、主演を尾上右近、ヒロインを佐津川愛美が務めるほか、ベテラン俳優たちが顔を揃えた。

WHAT’s IN? tokyoでは、『ウルトラマンX』の主人公・大空大地を演じ、ミュージカル『刀剣乱舞』などでも人気を集める若手俳優・高橋健介に注目。大森の「あて書き」だという役・竹本圭人の“とある趣味(?)”に対して、「いや、僕自身は教科書通りの男性なんですけど……」と困った顔で笑う高橋が本作の魅力、ベテラン勢から受け取った刺激や“本”そのものへの発見を語った。

取材・文 / 片桐ユウ 撮影 / 増田 慶


8種類の“良さ”が詰まった作品

まずは、出演が決まった時のお気持ちをお聞かせください。

勝手ながら、主演は僕らよりちょっと年上の方が務めて、他は若手俳優で……という舞台なのかと思っていました。それが若手俳優という感じは僕一人で、ベテラン俳優の方ばかり。予想外という気持ちがまずありました。「なんで俺、呼ばれた??」と不安になったくらい、稽古が始まるまで、ずっとドキドキしていました(笑)。でも同世代の人たちと一緒にやるのも良いことではありますけど、こうして先輩方と共演させていただくことで、刺激もたくさんあるなと思っています。

この声をきみに~もう一つの物語~ 高橋健介 WHAT's IN? tokyoインタビュー

実際、お稽古が始まってからはいかがですか?

稽古が始まってまだ3日目くらいですが(取材は2月中旬)、皆さんがとにかく穏やかで! それも予想外なことでした。なんというか、ジャンルの違う“良い人”が集まっています。全員“良い人”という根底がありますが、(尾上)右近さんだったら、右近さんの“良い人”、さっつん(佐津川愛美)さんは、さっつんさんの“良い人”という感じ。「良い人って、優しいよねー」って一括りにはできない、共演者7人、演出家さんを含めると8種類の“良さ”があります。

とても良い雰囲気なんですね。

はい! すでに良い雰囲気過ぎて、これから下がっていったらどうしよう……(笑)。でも、きっと上がっていく一方だと思います。僕自身あまり人見知りしないタイプではあるのですが、そういう僕を周りの方が受け入れてくださった感じです。

SNSでは小林健一さんが高橋さんとのお写真を上げていらっしゃいました。

コバケン(小林健一)さんのアレは、僕の人気にあやかっているだけですねー。……ウソウソ!(笑) 元々、僕の周りの方々と共演されていて、僕もよくお話を聞いていました。年上だけどおちゃらけて場を和ませてくださる方で。そういう方が現場に居てくださると有り難いです。僕もナチュラルにイジらせていただいております(笑)。

この声をきみに~もう一つの物語~ 高橋健介 WHAT's IN? tokyoインタビュー

どうすればずっと最前線で芝居をやっていけるのか、この現場で学びたい

お稽古の進みは順調ですか?

そうですね。まず意見交換会から始まりました。物語を整理して、自分の役に関して明確にさせている段階です。「ここの言葉って、こういう意味なのかな?」とか、そういう話を綿密にしています。物語の中に朗読するシーンが入ってくるので、その切り換えをどうするのか……とか。

その辺りまでキャスト皆さんを含めてお話しされているのですね。

小野(武彦)さんが提案してくださいました。「すぐに立ち稽古に入ってもいいけど、みんなで一旦深めてからの方がスムーズに進むんじゃない?」と。みんなも小野さんがおっしゃるからそれに従うというわけではなくて、「ぜひそうしてみよう!」と前向きに臨んでいるので、すごく良い感じです。

この声をきみに~もう一つの物語~ 高橋健介 WHAT's IN? tokyoインタビュー

意見交換の場では、高橋さんも発言を?

僕なりに言ったりもしますけど、皆さんの読解力が凄くて……。「そこまで全く思い付かなかったな」と思うことばかりです。「これ、みんなは解っていることかな? 解っていないのって俺だけかな?」と3回くらい思いながら発言しています(笑)。僕が「この台詞はこういうことだろう」と1つ思い付くとしたら、皆さんは「こっちの方向もあるし、こういう可能性もある。でも自分の役だったら、ここかな」って、いろんなパターンを出して、それを組み合わせることができる。本当に皆さん、すごいです。それこそ小野さんは“役者”を現在まで積み重ねてこられた方で。どうすればずっと最前線で芝居をやっていけるのか、この現場で学びたいです。すでに答えは出ていますが(笑)。

早い!

間違いなく、良い人だからですよ! お芝居はもちろん、人柄も大事だと感じました。そういうところだなあ、と。でもこの間、ネットで小野さんのことを検索してみたら、あるTV番組で「僕は新人と仕事をしたら、その人が(芸能界に)残るか残らないか、顔合わせの時点で分かる」と発言されたことがあると書いてあって! これはアフタートークの時に聞くしかないと思っています!

「高橋健介は残りますか?」と……?

そう(笑)。それを読んじゃってから戦々恐々としているので、聞いてみたくて仕方ない。でもきっと本人に向かって言ったりはされないだろうなあ……(笑)。

この声をきみに~もう一つの物語~ 高橋健介 WHAT's IN? tokyoインタビュー

“声”でのやり取りの大切さを感じた

今回の舞台はドラマ版の設定を引き継ぎつつ、舞台オリジナルの登場人物たちが新たなエピソードを綴ります。作品の内容について、高橋さんが感じられたことはどんなことですか?

めちゃくちゃ衝撃的な出来事が起こるとか誰かが死ぬとか、そうしたことがあるわけではないですけど、絶対に心に残るものがある、メッセージ性の強い作品です。

今、ちゃんと会話をすることって減っていると思います。僕は仕事柄もあり、人と話すことも多いですけど、現代を見渡してみるとスマホばかりだなーと。SNSとか簡単なやり取りで済ませてしまっているというか。例えばLINEでお礼を送る時、「ありがとう」というスタンプがありますよね。そのイメージってひとつじゃないですか。でも“声”での「ありがとう」には、言った人のその日の体調や本心なのかとか、色々なことが込められているし、伝わるものがひとつじゃないと思います。

SNSが悪いということではないけど、“声”でのやり取りって今どれだけあるのだろうかと思いますし、そのやり取りの大切さをとても感じました。僕もそうだったのですが、この話を見てもらうことで「そうだよね! そうそう、忘れていた!」と思い起こすものがあったらいいなと思います。

“声”の大切さを思い出せる作品だと。

はい。日常生活においてもですけど、芝居、朗読に関しても“声”に出すことの重要性をあらためて感じました。僕は自宅で声に出して台本を読むということをあまりしませんが、今回は声に出してみました。そうしたら黙読と全然印象が違いました。声に出した時の方が、情景が浮かびやすかった。これを伝えるためには、もっと鮮明に声を出さなければいけないと思ったし、演じていく上での難しいところだなとも思いました。

劇中で朗読する作品数もなかなかの数ですね。

登場人物それぞれにメインとする朗読場面があります。単純に人の数だけ朗読シーンがあることになるので、それを多いと捉えられるか、少ないと思われるのか……。テンポを早めるのかカットするのか。動作をつけるのか、動かずにやるのか。バリエーションをつけていくことも今後の稽古で必要になってくると思います。

この声をきみに~もう一つの物語~ 高橋健介 WHAT's IN? tokyoインタビュー

わりと王道の青年として生きてきました(笑)。教科書通りです!

高橋さん演じる竹本圭人が朗読するのは太宰治の小説。竹本は「古典文学にエロスを感じるタイプ」という設定ですが……。

ムチャクチャ難しい! マジで!! 自分で言うのもアレですけど、わりと王道の青年として生きてきたと思うので(笑)。みんなが「エロいな」と思うものを、僕も「エロい」と思って生きてきました。

脚本の大森さんは“あて書き”をされるそうなので、誤解を招きそうです(笑)。

僕自身は本当に教科書通りの男性です!(笑) でも彼がそういった方向に目覚めるキッカケになったという映画作品は、この週末に見る予定です。……ふつうに見たら何とも思わないだろうなあ(笑)。フラットな気持ちで一回見て、それから竹本圭人としての目線で注目して何かを感じ取れたら。そういうところが役作りになっていくと思っています。

この声をきみに~もう一つの物語~ 高橋健介 WHAT's IN? tokyoインタビュー

人物設定としては、25歳の学生。

その時点で色々考えますよね。浪人か留年をしたのか。「圭人のイメージからいくと留年している? でも浪人経験もありそうだなー」って。そうした背景を考えることに関しても、ベテランの先輩方ってすごいです。僕の「そろそろバイトの時間が」という台詞ひとつにしても、皆さんは「どこのお店で?」「どのくらいの期間働いているのか」とか、そういうところまで詳細に考えていく。もう、今は追いつくことに必死です。もちろん殺人犯の役だから人を殺してきましたとかは話が違いますけど、例えば小野さんは作中に「奥さんからこういう刺繍をもらった」と書かれていたら、実際に刺繍されたものを買ってきて「なるほど、こういうものをプレゼントされたんだ」と、手にとっていたりされます。あれだけキャリアもスキルもある方なのだから、適当とまでは言わないですけど、「こんな感じだろうな」でやることも可能だと思うのに、めちゃくちゃ考えて演じていらっしゃる。それに何より、作品と役のことを考えていらっしゃることが楽しそう! 他愛のない会話も本当に素敵で、こういう年の取り方をしたいと思いました。ベテランの先輩方から感じ取ることが本当に多いです。役者としての経験値もそうですけど、普通の生活の経験値も大事だなあと……コバケンさんだけは別ですけど(笑)。

そんな(笑)。ちなみに読書や本に関して親しみはありましたか?

これまでは全然ありませんでした。でも今回、本の魅力に気が付いたことがありました。朗読する作品をプリントアウトされたものではなく、実際の本で読んでみたら印象が違いました。行間や字体とか、そういうところまで「本」で読むことが考えられているものだと思いました。プリントアウトされた文面と読み比べたから余計に感じたのかもしれない。見開きに収まっている世界観とか、「本」自体の重みが良いなあと思いましたね。

「本」自体の魅力を再発見された。

ただ、最近は本屋が無い! 昔はどこにでもありましたよね? この間、電気量販店の書籍コーナーに立ち寄ったら、古典文学の文庫本はほとんど見つからなかった。本屋だけっていうお店も少なくなっているなということに気が付きました。情報を得るということだけなら持ち歩きでも置いておくにもかさばらないので、電子書籍とかが便利だということも分かりますけど……。だからって「本を紙で読めよ!」ということでもありません。ただ、現段階の僕の気持ちとして「本で感じられることってありますよ」という気持ちはありました。

この声をきみに~もう一つの物語~ 高橋健介 WHAT's IN? tokyoインタビュー

僕がいることで、102点の作品に。プラスアルファを感じられるものをお届けしたい

これからお稽古が進むにつれて様々な見どころが出てくると思いますが、今の段階で思われている見どころは?

右近さん演じる主人公は、お客様の目線に一番近いものを持っていると思います。朗読教室に通うということは、みんながやるというものでもないと思うので。だから朗読教室に、いわゆるふつうの主人公が訪れた時に感じる第一印象って、お客様の感覚と近いのではないかな、と。「発声練習が恥ずかしい」という感覚や腹式呼吸の不思議さであったり。僕もこの業界に居なかったらやっていないと思いますから(笑)。でも最初にそう感じていた主人公の想いが変化していくことで、主人公に共感を覚えていたお客様にもすんなりとメッセージが伝わっていくような気がします。その変化を感じていただければいいなと思います。

最後に、お客様へのメッセージをお願いします!

舞台を観に来るって簡単なことではないと思います。チケット代に加えて、交通費や宿泊代が必要な方もいらっしゃいます。僕らはそのトータル金額の、何倍もの価値を提供しなければいけないと思っています。

そして、この舞台は僕がいなくても100点の作品です。これは本当に。けれど僕がいることで、102点の作品になったと思ってもらえるように頑張ります! いつもはポジティブなので「この作品の鍵は僕が握っています!」とか言ったりしますけど(笑)。今回は何でもいいから、僕が入ったことによるプラスアルファを作りたい。観に来てくださった方に、そのプラスアルファを感じられるものをお届けできたらと思います。

この声をきみに~もう一つの物語~ 高橋健介 WHAT's IN? tokyoインタビュー

【募集終了】抽選で2名様に高橋健介さんの直筆サイン入りチェキをプレゼント!

高橋健介さん直筆サイン入りチェキ

※賞品はお選びいただけませんので予めご了承ください

応募期間

※募集期間は終了致しました。

3月2日(月)~3月9日(月)23:59


【応募に関する注意事項】
・厳正なる抽選の結果当選された方には、WHAT’s IN? tokyo女子部のアカウントのダイレクトメールにて後日ご連絡をさせていただきます。WHAT’s IN? tokyo女子部のアカウント(@whatsin_t_joshi)のフォローをお願いします。
・プレゼントキャンペーンは予告なく変更・中止することがあります。あらかじめご了承ください。
・応募期間中にフォローを取り消された場合は、応募が無効となります。
・複数のアカウントで応募された場合は、1アカウントのみ有効となります。
・Twitterアカウントを非公開にしている場合は、応募対象外となります。
・落選者へのご連絡はございませんのでご了承ください。
・応募は日本国内にお住まいの方に限らせていただきます。
・賞品および当選の権利は当選者本人のものとし、第三者へ譲渡・転売することは一切禁止させていただきます。譲渡・転売が発覚した場合、当選を取り消し賞品をお返しいただく場合があります。

※個人情報の取扱いについて
・お客様からいただいた個人情報は、当キャンペーン当選者様へのお問い合わせのために利用いたします。なお、個人情報を当該業務の委託に必要な委託先に提供する場合や関係法令により求められた場合を除き、お客様の事前の承諾なく第三者に提供することはありません。上記をご承諾くださる方のみご応募ください。


舞台『この声をきみに~もう一つの物語~』

2020年3月12日(木)~3月22日(日)東京・俳優座劇場

脚本:大森美香
演出:岸本鮎佳(艶∞ポリス)

出演:
岩瀬孝史 役:尾上右近
堀 今日子 役:佐津川愛美
井之上雅哉 役:小林健一
新見雪乃 役:弘中麻紀
永井友加里 役:小林涼子
竹本圭人 役:高橋健介
瑞野優作 役:中島 歩
向山士郎 役:小野武彦

主催・企画・製作:エイベックス・エンタテインメント
企画協力:NHKエンタープライズ
協力:松竹株式会社

<スペシャルカーテンコール>
3月12日(木)19:00回
3月22日(日)12:30回
<アフタートーク>
3月13日(金)19:00回 登壇:尾上右近、佐津川愛美、小林涼子、高橋健介
3月16日(月)14:00回 登壇:尾上右近、佐津川愛美、小林健一、弘中麻紀
3月18日(水)14:00回 登壇:【男子会】尾上右近、小林健一、高橋健介、中島 歩、小野武彦
3月19日(木)19:00回 登壇:【女子会】佐津川愛美、弘中麻紀、小林涼子、演出・岸本鮎佳

オフィシャルサイト
https://www.konokoe-stage.com/

オフィシャルTwitter
@konokoe_st

高橋健介

1994年12月24日生まれ。東京都出身。2015年に『ウルトラマンX』(大空大地 / ウルトラマンエックス 役)にて主演を務めるほか、主な出演作には、ミュージカル『刀剣乱舞』幕末天狼傳(蜂須賀虎徹 役)、ミュージカル『スタミュ』(空閑愁 役)、『GANTZ:L -ACT&ACTION STAGE-』(加藤 勝 役)、『魍魎の匣』(鳥口守彦 役)などがある。

オフィシャルサイト
https://takahashi-kensuke.com/

オフィシャルTwitter
@kensuke_mr6

フォトギャラリー