Interview

クズ男に殺人者、変幻自在の怪演で魅せる俳優・成田 凌の役作りは「常にニュートラル」。『アリバイ崩し承ります』ボンボン刑事役でコメディに本格挑戦

クズ男に殺人者、変幻自在の怪演で魅せる俳優・成田 凌の役作りは「常にニュートラル」。『アリバイ崩し承ります』ボンボン刑事役でコメディに本格挑戦

『2019本格ミステリ・ベスト10』第1位を獲得した、クスッと笑える本格謎解きミステリーのドラマ化作品『アリバイ崩し承ります』が好評放送中だ。浜辺美波扮する時計店店主の美谷時乃が、安田 顕扮する左遷されてきたキャリア刑事の察時美幸と難事件に挑む同作に、ドラマオリジナルのキャラクターとして成田 凌が登場。大物国会議員を父に持つボンボン刑事の渡海雄馬を演じ、本格ミステリーかつコメディ色の強い本作で、おしゃれスーツで決めた“見た目だけは”クールな刑事という役どころで作品を盛り上げている。

俳優としてのキャリアはまだ5年強ほどの成田だが、ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』、『人は見た目が100パーセント』、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命- 3rd season』、映画『さよならくちびる』、『愛がなんだ』、『カツベン!』など秀作、話題作に出演。『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』、『弥生、三月-君を愛した30年-』といった待機作も控え、正統派な役柄から、クズ役に、サイコパスと、どんな役もスッと馴染ませてしまう実力を発揮している。

今回は、報知映画賞や毎日映画コンクールなどの映画祭でもその才能が高く評価されている成田に、本作のことだけでなく、役や仕事へどう向き合っているのか、また、2020年の抱負などを語ってもらった。

取材・文 / 望月ふみ 撮影 / 増永彩子


最近は、もっと自由に芝居をしていいのだと感じている。

アリバイ崩し承ります 成田 凌 WHAT's IN? tokyoインタビュー

本格謎解きミステリー小説のドラマ化ということですが、オファーを受けての感想は?

これは面白くなるなと思いました。作品の内容はもちろん、キャストの方が分かっていけばいくほど、これは面白くなりそうだと。実際に撮影が始まって、とても楽しいです。和気あいあいしつつ、いい意味での緊張感がずっとあるというか。アドリブやリアクションなど、ハプニングを楽しむようなお芝居を日々体験させていただいてますし、僕も真面目に面白いものを作るということに取り組んでいます。

渡海雄馬は、原作にはないドラマオリジナルのキャラクターです。

オリジナルということもあって、自由に演技できるし、何をしてもいいくらいの気持ちではいますが、大きなひとつの波に乗って本質をずらさずに、この物語を面白くできたらいいなと思っています。

渡海雄馬は高級車を乗り回したり、第1話からボンボンっぷりを発揮してました。成田さん自身との共通点はありますか?

イヴ・サンローランを着てるってことですかね(笑)。

アリバイ崩し承ります 成田 凌 WHAT's IN? tokyoインタビュー

衣装も見どころですよね!

今着ているのもサンローランです。今回サンローランさんと時計はオメガさんに全面的に協力していただいています。こうした本物を着ていると、ボンボンだという背景がちゃんと伝わりますよね。にじみ出るものってありますから。役作りにおいても本当に有難いです。

先ほど、「ハプニングを楽しむ」とおっしゃっていましたが、安田 顕さんとのやりとりだったりコメディ要素もあって、いろんな楽しみ方があるなと思いました。

安田さんは存在感がすごいし、締まりますね。僕、はっきりと“コメディ”と言えるお芝居をやるのは初めてなんですよね。

そうなんですね。確かに『カツベン!』もコミカルなシーンはあったものの、がっつりコメディという感じではなかったですもんね。

だから毎日が新鮮です! コメディは大好きなので、ずっとやりたいって思っていたんです。ジム・キャリーとか、やっぱりすごいじゃないですか。今後もコメディ作品はどんどんチャレンジしていきたいです。

アリバイ崩し承ります 成田 凌 WHAT's IN? tokyoインタビュー

今回は“見た目だけは”クールなボンボン刑事ですが、これまでに本当にさまざまな役柄を演じられてきました。役に入るときは自分に寄せるタイプですか? それとも全くゼロから作り上げていくのでしょうか?

その辺はあまり意識していません。自分に寄せるということもないけど、だからといってゼロということもなくて。役に対して、こういう人物だと決めつけてしまったら、人間味がなくなってしまうと思うんです。ひとつの役に対していろんな側面を見せていっても、意外と大丈夫なんだと最近分かってきたというか。今回でいうと、共演させていただいている勝村(政信)さんに、「1カット1カット、思いついたことを、なんでも全部やりなよ」と言っていただいて、すごく全身が軽くなったんです。もっと自由に芝居をしていいんだなと感じているところですね。もちろん、ざっくりした道筋というか、大枠は考えますが、常にニュートラルでいたいと思っています。

心の余裕がないと、面白いものは生まれない。

アリバイ崩し承ります 成田 凌 WHAT's IN? tokyoインタビュー

本作は時計と時間がひとつのテーマですが、成田さんが時間を巻き戻すなら、どの地点に戻りたいですか?

中学生の頃ですかね。もっとサッカーをちゃんとやっていれば人生変わったのかもと思います。子供の頃の夢がサッカー選手だったんです。今でも高校サッカーとかを見ていると、出たくなるんですよ(笑)。だからもう1回サッカーをやりたいです。

視聴者としては、成田さんが役者の道を選んだ人生で良かったです(笑)。現在、役者として大躍進中ですが、今年の目標を教えてください。

ゴルフの打ちっぱなしにもっと通うことですかね(笑)。

それは役柄とかお仕事に関係なく?

はい。ちゃんと上手くなりたくて。今通ってるんですよ。だからゴルフの練習をちゃんとすること!

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プライベートでのリアル目標ですね。役者としての目標は?

有難いことに2018年、2019年とたくさんのお仕事をさせていただきました。全力で取り組んではいましたが、ひとつひとつ、集中して、もっと向き合っていきたいです。今年は賞をいただいたりもしていますが、あらためて、自分の力だけではないと感じています。なので、今年はさらに自分にできることを見つけていきたいです。あと、楽しみたいです!

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とてもお忙しいと思うのですが、もっと仕事漬けになってもいい?

時間を上手に使いたいです。仕事と言っても、カメラの前に立つ時間だけが仕事じゃないし、家で台本を読む時間も必要で。作品が増えると同時にそれらの時間も増えるんですが、仕事のことばかりを考えているのも、プラスにならないなと。いかに普通のことをやっているかも大切だなと思ったんです。それこそ、ゴルフの練習も。心の余裕がないと、面白いものは生まれないと思っています。

なるほど! 2020年も待機作がたくさんあるので、ドラマも映画も楽しみにしています。ありがとうございました。

成田 凌

1993年、埼玉県生まれ。ファッション雑誌『MEN’S NON-NO』の専属モデルとして2013年より活躍。翌年、ドラマ『FLASHBACK』(フジテレビNEXT)で俳優デビュー。近年の主な出演作に、映画『キセキ -あの日のソビト-』(17)『ニワトリ★スター』(18)『スマホを落としただけなのに』(18)『愛がなんだ』(19)『さよならくちびる』(19)『カツベン!』(19)などがある。2020年は、出演映画『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』『弥生、三月-君を愛した30年-』『糸』『窮鼠はチーズの夢を見る』などの公開が控える。

オフィシャルサイト
https://www.sma.co.jp/s/sma/artist/293#/

オフィシャルInstagram
@_ryonarita_

フォトギャラリー

土曜ナイトドラマ『アリバイ崩し承ります』

テレビ朝日系 毎週土曜よる11:15~深夜0:05

出演:浜辺美波 安田 顕 成田 凌 勝村政信 柄本時生 中丸新将 ほか
原作:大山誠一郎『アリバイ崩し承ります』(実業之日本社文庫)
脚本:いずみ吉紘 ほか
ゼネラルプロデューサー:横地郁英(テレビ朝日)
プロデューサー:浜田壮瑛(テレビ朝日)、山本喜彦(MMJ)
監督:河合勇人、星野和成
制作:テレビ朝日、MMJ

『アリバイ崩し承ります』原作