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豪華ラインナップで新生オープン! 渡辺 謙&宮沢氷魚、三谷幸喜&大泉 洋、竜星 涼らが登壇したPARCO劇場 お披露目&オープニング・シリーズ記者会見

豪華ラインナップで新生オープン! 渡辺 謙&宮沢氷魚、三谷幸喜&大泉 洋、竜星 涼らが登壇したPARCO劇場 お披露目&オープニング・シリーズ記者会見

新生PARCO劇場が装いも新たにオープン

PARCO劇場は、1973年の“渋谷PARCO”開店と同時に“西武劇場”として開場、1985年に同名に変更し、“渋谷PARCO”の建て替えのため、2016年に休館するまでの43年間、約1,200もの作品を上演してきた。そして2020年1月、新生PARCO劇場が装いも新たにオープンする。

1月15日(水)に『PARCO劇場 お披露目&オープニング・シリーズ記者会見』が行われ、新劇場のお披露目と、今年の3月から翌年5月までに上演される「オープニング・シリーズ」と銘打たれた作品が紹介され、それぞれの舞台に携わる、渡辺 謙、宮沢氷魚、森 新太郎、石田 明、三谷幸喜、吉田一輔、大泉 洋、山本耕史、竜星 涼、長田育恵、宮藤官九郎、河原雅彦、生瀬勝久、池田成志、古田新太、前川知大、杉原邦生、市川猿之助、天海祐希、G2が登壇し、それぞれ作品への意気込みを述べた。

まず、司会のお笑いタレントの藤井 隆によって紹介された、オープニングシリーズの第1弾『ピサロ』。35年前の上演ではアタワルパを演じた渡辺 謙が、今回は主演のピサロを演じ、宮沢氷魚がアタワルパを演じる。

渡辺 謙 今日の登壇者の中で、“西武劇場”の頃から出演していたのは僕ぐらいですね(笑)。演劇のことをまったくわからないときから蜷川幸雄さんが演出、唐 十郎さんが脚本を手がけた『下谷万年町物語』(1981)といった作品に出演してきました。僕にとって演劇人生のエポックになった劇場です。そして完成したPARCO劇場の舞台に立つと、なんとも言えない喜びと緊張がないまぜになっています。その中でも『ピサロ』は僕の役者人生にとっても大きな作品。それがこの劇場のオープニング・シリーズの最初の作品になるので、お客様の椅子ひとつひとつに宮沢氷魚や大勢のキャストと共に“命”を吹き込んでいきたいです。

宮沢氷魚 僕が初めてPARCO PRODUCEの作品に出演したのが『豊饒の海』(2018)でした。そこで東出昌大さんと共演し、昨年は東出さんの奥様の杏さんと共演し、今年は杏さんのお父様である(渡辺)謙さんとご一緒するので、ご縁を感じてとても光栄です。PARCO劇場のオープニングということでプレッシャーはありますが、それを楽しみつつ、思いっきり謙さんや、ほかのキャストの皆さんと体当たりしながら作品と向き合いたいと思います。

PARCO劇場オープニング・シリーズ 第1弾
『ピサロ』

2020年3月13日(金)~4月20日(月)PARCO劇場

作:ピーター・シェーファー
翻訳:伊丹十三
演出:ウィル・タケット
企画・製作:パルコ

出演:
渡辺 謙
宮沢氷魚 栗原英雄 和田正人 大鶴佐助
首藤康之 小柳 友 田中俊介 菊池均也
浅野雅博 亀田佳明 金井良信 下総源太朗
竹口龍茶 松井ショウキ 薄平広樹 中西良介
広島 光 羽鳥翔太 加藤貴彦 萩原亮介 鶴家一仁
王下貴司 前田 悟 佐藤マリン 鈴木奈菜 宝川璃緒
外山誠二 長谷川初範

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オープニング・シリーズの第2弾は、『佐渡島他吉の生涯(さどじまたきちのしょうがい)』。名優・森繁久彌が愛した作家・織田作之助の小説『わが町』を原作にした人情喜劇で、森 新太郎の演出、佐々木蔵之介の主演で5〜6月に上演される。そこで演出を手がける森 新太郎と、佐々木と共演する石田 明(NON STYLE)がコメントした。

森 新太郎 本作は、織田作之助が書いた短編『わが町』を舞台化した作品です。森繁さんという偉大な演劇人が、この小説を愛して脚本化しました。主演の佐々木蔵之介さんは、熱くてお馬鹿でまっすぐな無骨な男の一生を演じ切ります。この作品は全編が大阪弁なので、ネイティブな関西弁を話すキャスティングにもこだわりました。石田さんをはじめとする強力な布陣が揃っています。第2弾は、大いに笑って、泣いてください。

石田 明 登壇するはずの出演者のスケールダウン具合にびっくりされると思いますが(笑)、今日は僕のことを(佐々木)蔵之介さんだと思っていただければ幸いです。関西の貧乏な町で育った男の話ですが、僕も似たような境遇でしたので、そんな雰囲気を醸し出したいと思います。新生PARCO劇場の顔に泥を塗らないように頑張ります。

PARCO劇場オープニング・シリーズ 第2弾
『佐渡島他吉の生涯(さどじまたきちのしょうがい)』

東京公演:2020年5月13日(水)~6月7日(日)PARCO劇場
大阪公演:2020年6月25日(木)~6月28日(日)NHK大阪ホール

佐々木蔵之介動画

原作:織田作之助
脚本:椎名龍治
潤色:森繁久彌
演出:森 新太郎

出演:佐々木蔵之介 石田 明(NON STYLE) 壮 一帆 谷村美月 松永玲子
藤野涼子 大地洋輔(ダイノジ) 弘中麻紀 福本伸一 上川周作 どんぐり 陰山 泰
清瀬ひかり 高本 学 辻本みず希 長橋遼也 橋本菜摘 橋渡竜馬 原口侑季
早野ゆかり 双松桃子 平宅 亮 ほりすみこ 横濱康平 前田一世 高橋克明 山野史人

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6月から8月下旬までは、作・演出家の三谷幸喜が手がける3作品が連続上演される。新作書き下ろしの『大地』、そして伝説の演劇人・福田陽一郎の『ショーガール』が『三谷幸喜のショーガール』として変貌を遂げ、三谷文楽『其礼成心中』と続く。登壇した三谷幸喜が冗談を交えて語り、『大地』に出演する大泉 洋がおとぼけ発言を繰り返して会場から笑いを誘い、同じく『大地』の共演者である山本耕史や竜星 涼も熱いコメントを寄せた。

三谷幸喜 まず、新しく出来たPARCO劇場のシステムについて説明したいと思います。座席はすべてニクロム線が仕掛けられており、本番中に携帯電話を鳴らした瞬間に8万ボルトの電流が流れます。後方には3つのレーザー銃があり、招待されていたにも関わらず、寝てしまった観客を狙い撃ちします。緞帳は、必要のないカーテンコールが3回以上続くと自動的に降りてくる仕組みになっております。そんな新生PARCO劇場で、3本の舞台を上演します。オリジナル新作『大地』ですが、関係者の皆さんに嬉しいニュースがあります。脚本は出来ています! ただし、頭の中ですが(笑)、あとは書くだけです。そして、福田陽一郎先生の『ショーガール』を僕なりにアレンジさせていただきました。3本目は、三谷文楽です。文楽の世界から宣伝担当の人間が来ておりますのでご紹介します。(ここで“三谷くん人形”を操る人形遣いの吉田一輔が登場)。2012年の初演以来、日本中で上演され、絶賛された、笑えて泣ける三谷文楽が渋谷に帰ってきます。どうぞご期待ください!

大泉 洋 PARCO劇場の作品に出演するのは初めてです。北海道で演劇をしていた20歳の頃に憧れていた劇場に出演できるので感慨深いです。と言っても、この舞台に立つのが初めてゆえに、どこが昔のPARCO劇場と違うのかわからないので、実はあまり感慨深くないんですけど(笑)。抱負と言われましても、どんな内容の話かまったくわからず、脚本家の頭の中にはあるらしいですが、教えていただけていない状況です(笑)。先ほど三谷さんにお会いしたところ「まだキャストも決めてないよ」と言われてびっくりし、今日が最終審査で、この会見で『大地』に出演できるかどうか決まるそうです。どんな舞台になるのか祈るばかりです(笑)。

山本耕史 1993年に『滅びかけた人類、その愛の本質とは…』に出演し、その次が藤井 隆さんと共演し、今作で3作品目のPARCO劇場での作品になります。PARCO劇場では客席側に回って、舞台からエネルギーをもらうことが多かったのですが、今回はお客様にエネルギーを与える側になって、『大地』に挑戦したいと思います。

竜星 涼 僕が生まれる前からある劇場に初参戦となります。光栄であると同時に、まだわからないことばかりで、ドキドキ・ハラハラしていますが、公演中は東京オリンピック真っ只中ということで、オリンピックの迫力に負けない作品にしたいと思います。僕ら若い世代が、日本の演劇界を背負って、新生PARCO劇場に新しい風を吹かせたいと思います。

PARCO劇場オープニング・シリーズ 三谷幸喜三作品三ヶ月公演
『大地』

東京公演:2020年6月20日(土)~8月8日(土)PARCO劇場
大阪公演:2020年8月12日(水)~8月23日(日)サンケイホールブリーゼ

作・演出:三谷幸喜
出演:大泉 洋 山本耕史 竜星 涼 栗原英雄 藤井 隆
濱田龍臣 小澤雄太 まりゑ 相島一之 浅野和之 辻 萬長

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PARCO劇場オープニング・シリーズ 三谷幸喜三作品三ヶ月公演
PARCO MUSIC STAGE『三谷幸喜のショーガール』

東京公演:2020年7月16日(木)~8月7日(金)PARCO劇場
大阪公演:2020年8月15日(土)~8月16日(日)サンケイホールブリーゼ

脚本・作詞・構成・演出:三谷幸喜
振付:本間憲一
作曲・編曲:荻野清子
出演:川平慈英 シルビア・グラブ
演奏:荻野清子(ピアノ)一本茂樹(ベース)萱谷亮一(ドラムス)

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PARCO劇場オープニング・シリーズ 三谷幸喜三作品三ヶ月公演
三谷文楽『其礼成心中(それなりしんじゅう)』

2020年8月13日(木)~8月20日(木)PARCO劇場

作・演出:三谷幸喜
作曲:鶴沢清介
出演:竹本千歳太夫 豊竹呂勢太夫 豊竹睦太夫 豊竹靖太夫 鶴澤清介 鶴澤清志郎 鶴澤清丈 鶴澤清公 吉田一輔 吉田玉佳 桐竹紋臣 桐竹紋秀 吉田玉勢 桐竹紋吉 吉田玉翔 吉田玉誉 吉田簑次 吉田玉彦 桐竹勘介 吉田玉路 吉田簑之 吉田簑悠
囃子:望月太明蔵社中

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9月に上演されるのは、ピカソの「ゲルニカ」に着想を得た『ゲルニカ』。演出は栗山民也、脚本は長田育恵が手がける。

長田育恵 演出家の栗山民也さんから「ゲルニカ」という大変なお題をいただいてしまいました。「ゲルニカ」はスペインの内戦のさなか、ドイツ軍により、無差別爆撃が行われた小さな街の名前です。その爆撃の様子を絵に描いたことで、人間の暴力の時代を告げる象徴となりました。2020年の今、私が書かせていただくならば、暴力の連鎖のその先を考えたいと思っています。暴力を起こすのは人間ですが、それに打ち勝つことができるのもまた人間です。そんな想いを込めながら新作の執筆に挑んでいきたいと思います。

パルコ・プロデュース『ゲルニカ』

2020年9月 PARCO劇場

作:長田育恵
演出:栗山民也

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そして10月には、演劇ユニット“ねずみ三銃士”が再びPARCO劇場に帰ってくる。『鈍獣』(2004)、『印獣』(2009)、『万獣こわい』(2014)に続く新作。脚本は宮藤官九郎、演出は河原雅彦が手がけ、生瀬勝久、池田成志、古田新太らが出演する。

宮藤官九郎 『獣道一直線!!!』というタイトルを聞いて、いったいどんな作品か皆さんわからないかもしれませんが、僕もわからないので(笑)、とにかく秋から上演されるのでよろしくお願いします。“獣”が付いていればなんでもいいのかな(笑)。内容はこれから打ち合わせをして決めます。

河原雅彦 僕はPARCO劇場に携わらせていただくのは、この企画がきっかけだったので、こうして戻ってこられて嬉しいです。

生瀬勝久 『獣道一直線!!!』をインターネットで調べるとアダルトビデオのタイトルが出るので、それを舞台化されたものだと思っていただければ(笑)。

池田成志 僕がこの劇場で初めて観た舞台は、渡辺 謙さんが出演していた『下谷万年町物語』でした。渋谷のど真ん中に、本水を使ったプールがあったり、100人の登場人物がいたり、下品で素敵な作品でした。僕たちの『獣道一直線!!!』がPARCO劇場の猥雑でふざけた作法を広げていけたらと思っています。

古田新太 どれだけ下品なことができるかが勝負だと思っているので、下ネタが大好きな人は来てください。

ねずみの三銃士最新作『獣道一直線!!!』

2020年10月 PARCO劇場

作:宮藤官九郎
演出:河原雅彦
出演:生瀬勝久、池田成志、古田新太ほか

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11月の公演は10年ぶりにPARCO劇場に戻ってくる、作・演出の前川知大の新作。

前川知大 『狭き門より入れ』(2009)、『抜け穴の会議室~Room No.002』(2010)以来、3本目のPARCO劇場での作品になります。2015年に上演したカタルシツの『語る室』という作品をもう一度描いてみたくて、この作品をベースに、新しい俳優たちとつくり直そうと準備しています。タイトルも変わりますし、面白いキャスティングになるので楽しみにしてください。

前川知大 作・演出作品

2020年11月 PARCO劇場

作・演出:前川知大

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続いて、1973年に『西武劇場オープニング記念・井上ひさしシリーズ』として初演された『藪原検校』。2021年2月に、若手演出家の杉原邦生の演出、市川猿之助の主演により新たに蘇る。杉原の真摯なコメントに、冗談を交えた猿之助の語りで笑いも起きた。

杉原邦生 井上ひさしさんの傑作ですが、いつか演出したいと思っていました。さらに、いつかストレートプレイでご一緒したいと思っていた市川猿之助さんと再びタッグを組むので楽しみです。猿之助さんとは、歌舞伎で4年間、スーパー歌舞伎II『新版 オグリ』でもご一緒した間柄なので、息はピッタリだと思います。今までにない井上ひさし作品の世界をつくりたいと思います。

市川猿之助 今回、オープニング・シリーズに出演させていただき、非常に光栄に思います。2月はお客様が入らない月と言われていますし、そんなに有名でない杉原(邦生)の演出なので、客席の半分ぐらいは招待者なしで埋めようと頑張りますが、できれば三谷さんの作品に出演したかったな(笑)。

『藪原検校(やぶはらけんぎょう)』

2021年2月~3月 PARCO劇場

作:井上ひさし
演出:杉原邦生
出演:市川猿之助 ほか

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2021年3月から4月は『レディ・マクベス(仮題)』。シェイクスピアの『マクベス』に登場するマクベス夫人にフォーカスを当てた作品。主演のマクベス夫人を天海祐希が演じる。

天海祐希 PARCO劇場には21年ぶりに出演させていただくことになります。私が宝塚を卒業して初めて出演させていただいた舞台がPARCO劇場でした。もう一度、新生PARCO劇場に立たせていただくのは、俳優人生にとって大きなターニングポイントになると期待しています。今作は新作ですので、私もどんな舞台になるのか楽しみにドキドキしながら待っています。

『レディ・マクベス(仮題)』

2021年3月~4月 PARCO劇場

作:ジュード・クリスチャン
演出:ウィル・タケット
出演:天海祐希 ほか

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オープニング・シリーズ最後の作品は、中井貴一が主演の『月とシネマ』。作・演出のG2が登場し、来場できなかった中井からのコメント動画をiPadで会場で流した。

中井貴一 私の愛するPARCO劇場が完成したというニュースを聞いて、とても嬉しく思っています。初めてストレートプレイを観たのがPARCO劇場でした。そこからPARCO劇場では何本もお芝居をさせていただいて、夢のような時間を過ごすことができました。来年には、また新しいPARCO劇場の歴史をつくることができるので嬉しいです。

G2 タイトルは、半年ぐらい前から中井さんとミーティングをして決めました。ベテランの映画プロデューサーがとある地方都市の映画館の再建に挑むお話になりそうです。わかりやすく笑えて、でも、お客様の深いところに染みわたるような作品にしたいと思っています。

『月とキネマ』

2021年4月~5月 PARCO劇場

演出:G2
出演:中井貴一 ほか

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以上、この会見で紹介された作品だけでなく、これからの新生PARCO劇場がどのように演劇界を変えていくのか今から楽しみでならない。追加情報は随時オフィシャルサイトで更新される。

取材・文・撮影 / 竹下力