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年末の風物詩、“祭”シリーズ『麒麟にの・る』が開幕! 平野 良&安西慎太郎のW主演舞台はトンデモ設定で描く「本能寺の変」

年末の風物詩、“祭”シリーズ『麒麟にの・る』が開幕! 平野 良&安西慎太郎のW主演舞台はトンデモ設定で描く「本能寺の変」

る・ひまわり×明治座がおくる年末の風物詩ともいえる舞台『明治座の変 麒麟にの・る』が12月28日(土)より明治座で開幕した。
平野 良と安西慎太郎がW主演を務め、自身も演者として出演する実力派ミュージカル俳優・原田優一が初めて同シリーズの演出を手がけたことでも話題に。何やらワケありのふたりの武将を中心に、歌あり、殺陣あり、笑いや感動もギュギュっと詰め込まれた本作のゲネプロの模様をお届けする。

取材・文・撮影 / 近藤明子


歴史の“もしも”を巧みに入れ込み面白おかしく描いたストーリー

「年末“祭”シリーズ」とは、演劇製作会社る・ひまわりと創業145年を超える東京最古の老舗劇場・明治座がタッグを組み、大人が真面目に全力でふざけた、独特なオリジナル解釈によりお届けする、年末エンターテインメント時代劇。

2011年に第1弾となる『新春戦国鍋祭~あんまり近づきすぎると斬られちゃうよ~』が上演されて以来、若手俳優、ミュージカル俳優、お笑い芸人、ベテラン俳優、小劇場系俳優など、様々なジャンルから集結した“つわもの俳優”たちが、時代劇版異種格闘技戦を繰り広げてきた。

舞台『明治座の変 麒麟にの・る』 エンタメステーションレポート

今作はW主演を務める平野 良と安西慎太郎を筆頭に、神永圭佑、木ノ本嶺浩、大山真志、井阪郁巳、松田 岳、小早川俊輔、吉村駿作、土屋神葉、林 剛史、谷戸亮太、川隅美慎、二瓶拓也、井深克彦、中村龍介、加藤 啓、内藤大希(31日のみ出演)、辻本祐樹といった数々の舞台で活躍する若手俳優陣が集結! さらに昨年に続き出演する元宝塚歌劇団宙組トップスターの凰稀かなめ、今回が初参加の女性お笑い芸人・椿 鬼奴と劇団☆新感線の粟根まこと、そして演出初挑戦の原田優一ら実力派がガッチリと脇を固めている。

教科書にも載っている歴史的に有名な人物や物語を、史実に基づきつつ“もし、あのときこんなことがあったら……”という歴史の“もしも”を巧みに入れ込み面白おかしく描いたストーリーは、歴史好きはもちろん若い世代にも“わかりやすい”と評判に。9年目・9作目となる今回は、日本史最大の謎のひとつ、「本能寺の変」をテーマに、明智光秀と織田信長の謎に迫る!

舞台『明治座の変 麒麟にの・る』 エンタメステーションレポート
【第一部「この世に名君現るとき、麒麟もまた現る」あらすじ】

昔々、天下人にだけ見ることが出来る不思議な神獣・麒麟がいた。
天下を目指した人々は、麒麟を取り合い争った。

時は経ち、戦国時代――。
少しサイコパス気味の安土の武将、織田信長はいつか自分にも麒麟が見えることを疑わず、日々戦に明け暮れ目まぐるしい勢いで天下統一は目前かと思われた。

一方、令和元年。
動物好きで歴史オタクの青年・竹中くんは、動物園で突然“きりん”に突進される。
「竹中半兵衛の代役を探している」と飼育員の田村に説明され、強引に1567年(永禄十年)へとタイムワープ!

たどり着いた先には、第六天魔王と恐れられる織田信長と訳ありな様子の明智光秀、さらには木下秀吉、石田三成、荒木村重、柴田勝家、佐久間信盛ら戦国武将や、信長の小姓の森蘭&森丸の姿が!

「何故、明智光秀は織田信長を討ったのか」
トンデモ設定で繰り広げる本能寺の変。

舞台『明治座の変 麒麟にの・る』 エンタメステーションレポート

オープニングは機長とCAに扮したキャストたちがステージに一列に並び、“演劇”という楽しい旅へと観客を誘い幕が開く。

客席に“きりん”(加藤 啓)と飼育員の田村さん(中村龍介)が現れ、観客いじりをしながらステージへと上がると、そこに青年・竹中くん(井阪郁巳)が通りかかる。“祭シリーズ”の常連・中村と加藤の絶妙なやりとりに会場からは笑いが起こり、突然戦国に連れてこられた竹中くんを演じる井阪は、最初はとまどい混乱するものの(もしかしたら中村と加藤のアドリブに本当に混乱していただけなのかもしれない)、“歴オタ”が幸いし、いつの間にかこの状況を楽しみ、憧れの武将たちとも仲良くなる天真爛漫な役を好演。

舞台『明治座の変 麒麟にの・る』 エンタメステーションレポート

続く織田信長の登場シーンでは、真顔で宙を飛び歌うシュールな安西の姿に驚きつつ、今までの作品同様、笑いが散りばめられたテンポの良い芝居に、グイグイと物語の中に引き込まれていった。

舞台『明治座の変 麒麟にの・る』 エンタメステーションレポート

今までと違う点といえば、登場人物たちが心情を歌い上げるミュージカル要素が随所に入っていたことだろうか。時代劇とミュージカル、一見ミスマッチな感じもするかもしれないが、コミカルな歌詞とリズミカルなサウンドが耳によく馴染み、スッと入ってくるから不思議。ミュージカル俳優の原田らしい斬新な構成に新鮮味を感じると同時に、キャスト陣の堂々たる歌声にも心が震えた。

舞台『明治座の変 麒麟にの・る』 エンタメステーションレポート

その原田は、冒頭で紙芝居屋のおっちゃん 役で登場した粟根まことが語る物語の聞き手として徳川家康 役でたびたび登場。粟根の軽妙な口調で語られる物語が、明智光秀と織田信長の物語とどのように重なっていくのか、物語の続きをねだる徳川家康と共に観客もワクワクしながら聞き入ってしまうのだ。

天下獲りを目指し麒麟を追い求める織田信長が、家臣の裏切りにあい、親友を死に追いやり、血を分けた妹を不幸に陥れてしまった。その修羅の道の先に待ち構えている運命は──。そして明智光秀は、なぜ本能寺で織田信長を討ったのか──。

舞台『明治座の変 麒麟にの・る』 エンタメステーションレポート

“真実”は歴史の闇の中だが、伝えられる史実を改変することなく、歴史の流れの“間”に“もしもこんなことがあったら……”を巧妙に取り入れた赤澤ムックの脚本は“愛=哀”に溢れていて、物語がクライマックスを迎えるころには心がホッと温かくなるような、不思議な幸福感に包まれていた。

舞台『明治座の変 麒麟にの・る』 エンタメステーションレポート

さらに第二部は、三上真史の総合司会で3.5次元舞台「LMS歌謡祭」と題し、歴史上の人物に扮した俳優たちがアイドルユニットを結成してスペシャルライブをお届け! さらに初めての試みとしてミュージカル、パフォーマンス、寸劇、恋愛シュミレーションゲーム(!?)など、様々なコンテンツにも挑戦する。

また、本コーナーには日替わりゲスト審査員として多和田任益、佐藤貴史、佐奈宏紀、永田崇人、永田聖一朗、杉江大志、近藤頌利、山崎大輝、内藤大希が登壇。永田崇人、内藤以外のメンバーは、第一部にルイス・フロイト 役でも登場。それぞれカラーの違うルイス・フロイトが、シーンをどのように彩るのか、お楽しみに!

舞台『明治座の変 麒麟にの・る』 エンタメステーションレポート

開幕に向け、主演の平野、安西、そして本作で演出を手がけた原田から届いたコメントは以下のとおり。

【平野 良コメント】
令和元年の締めくくりにこのお祭りに参加できて光栄です。6年ぶりですが臆することなく、余すことなく楽しみたいと思います。一部のお芝居パートは例年とは一味違った空気感になっていると思います。笑える面白さ、巧みな面白さ、物語自体の面白さが綺麗なマーブル模様を成していますので存分に体感していただければと思います。二部はとりあえず、もの凄いことになってますと言っておきます。ご期待あれ。

【安西慎太郎コメント】
再び明治座に立ち、平野 良さんと共に座長を務めることができ幸せに思います。心境としましては、良い緊張感が流れ、ドキドキしています。今回も「面白い作品」をつくるべくカンパニー一同懸命にやってきました。お客様から頂いた時間を誠心誠意、大切に扱わせて頂きます。また一味、いや、三味違う年末祭シリーズをお楽しみ下さい。

【演出:原田優一コメント】
2019年は皆さまにとってどんな年でしたでしょうか。早くも年末を迎え、共に明治座で盛り上がって締めくくるに相応しいパフォーマンスになるべく、一丸となって最後の準備をしております。観劇後に劇場を出る時、新たな年を明るく迎えていただけるような、壮大でお馬鹿なスペクタクルになっていればと。“とんでも設定”で必死に生きる人間模様にご注目ください。

『明治座の変 麒麟にの・る』は、12月31日(火)まで明治座にて上演される。

舞台『明治座の変 麒麟にの・る』

2019年12月28日(土)〜12月31日(火)明治座

演出:原田優一
脚本:赤澤ムック

出演:
明智光秀 役:平野 良
織田信長 役:安西慎太郎

明智左馬之助 役:神永圭佑
木下秀吉 役:木ノ本嶺浩
浅井長政 役:大山真志

竹中半兵衛 役:井阪郁巳
荒木村重 役:松田 岳
柴田勝家 役:小早川俊輔
森蘭 役:吉村駿作
森丸 役:土屋神葉

顕如 役:林 剛史
石田三成 役:谷戸亮太
足利義昭 役:川隅美慎
佐久間信盛 役:二瓶拓也
明智熙子 役:井深克彦
飼育員田村さん 役:中村龍介

きりん 役:加藤 啓
徳川家康 役:内藤大希(31日のみ出演)
       原田優一(ダブルキャスト)
ルイス・フロイス 役:28日(土)昼=多和田任益
           28日(土)夜=佐藤貴史
           29日(日)昼・夜=佐奈宏紀
           30日(月)昼=永田聖一朗
           30日(月)夜=杉江大志、近藤頌利
           31日(火)昼=山崎大輝
           31日(火)夜=原田優一
帰蝶 役:椿 鬼奴

正親町天皇 役:辻本祐樹

おっちゃん 役:粟根まこと

お市 役:凰稀かなめ(特別出演)

日替わりゲスト:多和田任益
        佐藤貴史
        佐奈宏紀
        永田崇人
        永田聖一朗
        杉江大志
        近藤頌利
        山崎大輝
        内藤大希

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