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外伝作品まで楽しめる『ジージェネレーション クロスレイズ』は『ガンダム』ファン垂涎タイトル

外伝作品まで楽しめる『ジージェネレーション クロスレイズ』は『ガンダム』ファン垂涎タイトル

今や知らぬ人はいないであろう、『ガンダム』シリーズの機体が数多く収録されたシミュレーションRPG『ジージェネレーション(以下、ジージェネ)』。そのシリーズとなる最新作『SDガンダム ジージェネレーション クロスレイズ』が、先日発売された。

『ジージェネ』シリーズの特徴は、アニメなどで放送された本編に登場する機体はもちろん、コミックで描かれた作品にしか登場していない機体や、設定のみで本編には登場していない機体などが収録されていること。まさに『ガンダム』ファン垂涎の作品となっているのだ。

本記事では、『SDガンダム ジージェネレーション クロスレイズ』を実際にプレイしたインプレッションをお届けする。購入を検討している人など、『ガンダム』ファンはぜひチェックしてほしい。

文 / たく坊


4つの作品を主軸にした新しい『ジージェネ』

2019年に40周年を迎えた『ガンダム』シリーズは、これまでに多くの作品が生み出されている。『ジージェネ』シリーズも過去にいくつも発売されているが、本作はこれまでの作品と違い、『新機動戦記ガンダムW』、『機動戦士ガンダムSEED』、『機動戦士ガンダム00』、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』とそれに関連する外伝作品が収録されている。

“ガンダム(RX-78)”等が登場する宇宙世紀のシリーズは登場しないが、上記の4作品に絞り込むことで、『新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』や『機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY』、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 月鋼』など、外伝作品の機体も数多く登場するのだ。

▲漫画『機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY』に登場する“ドレッドノートガンダム”や“ハイペリオンガンダム”は、外伝作品の機体だが高い人気を誇る

『ジージェネ』シリーズは、“外伝作品の機体が実装されている”ことこそが魅力で、アニメには登場していないような機体も、戦闘シーンでド迫力のアクションで活躍する姿を見られることが特徴。ちなみに、フェニックスガンダムなど、『ジージェネ』シリーズオリジナルの機体も過去シリーズから続投しており、戦場で活躍させられる。

そして、収録された作品のストーリーは、“シチュエーションツアー”で追体験できる。『ガンダムW』では、物語のはじまりとも言える作戦“オペレーションメテオ”から、『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』でのツインバスターライフルの発射まで、様々な名シーンも楽しめるわけだ。

収録タイトルは絞られているが、そのぶん外伝作品のストーリーも深く楽しむことができる本作。あまり日の目を浴びなかった外伝のファンにとっては「待ちに待った」と思うところだろう。筆者も、そのひとりである。

▲シチュエーションツアーは、各作品のシナリオが複数のチャプターで構成されている。どの作品から遊ぶのかは、プレイヤーが自由に選択可能だ

『機動戦士ガンダムSEED VS ASTRAY』や『機動戦士ガンダム00V戦記』など、ストーリーが収録されていない作品もあるが、機体は入手可能だ。気になる人はオフィシャルサイトでシナリオ収録作品を確認してほしい。

機体やキャラクターを編成して自分の部隊を作成し、各作品のストーリーを楽しめるシチュエーションツアーを遊ぶ。シチュエーションツアー内でレベルを上げて機体を強化する。強化した機体でまたシチュエーションツアーを遊ぶという流れが、大まかなプレイ内容となっている。

▲隠密行動をしている主人公ヒイロがヒロインに顔バレしてしまったことから言った、ほぼ初対面でのセリフ。ストーリーの展開が読めない『ガンダムW』の物語を象徴する名シーンだ

お気に入りの機体を自由に編成・強化

『ジージェネ』のゲームシステムは、マス目が敷かれたステージに機体を配置し、ターンごとに機体ユニットを動かし、攻撃や回避といった行動を選択していくシミュレーションRPGとなっている。

先述した通り、本作では原作の物語をシチュエーションツアーで追体験できる。例えば『新機動戦記ガンダムW』の場合。“オペレーションメテオ”が決行され、ガンダムパイロットのヒイロ・ユイが“ウイングガンダム”と共に地球に降り立つのだが、このシーンではウイングガンダムを操作し、追手をせん滅するバトルを楽しめる。

その後の“ガンダムヘビーアームズ”が基地で大量の敵機を撃墜するシーンでは、プレイヤーがあらかじめ編成した機体を戦闘に参加させられるので、自分のお気に入りの機体を使いつつ、物語を楽しめるというわけだ。

▲シチュエーションツアーでは、自身が編成した部隊とは別に、各シナリオで活躍する機体が登場。シナリオ上で登場する機体は、毎ターン開始時にHPが回復するなど、通常より活躍しやすいように調整されている

自分が育てたお気に入りの機体を編成すれば、物語の中でも活躍を見込める。例えば“ガンダム・バルバトス(第1形態)”が登場する『鉄血のオルフェンズ』のチャプターでも、自分がガンダム・バルバトスを改修した機体“ガンダム・バルバトスルプス”を入手していれば、それを4機編成して攻略できるのだ。敵軍からしたらたまったものではないだろう。

なお各ステージでは、機体が持っている武装の射程内にいる敵機を攻撃していき、HPがゼロになれば撃墜。敵機の数を減らしていきながら、「特定の敵機を撃墜」などステージごとの勝利条件を満たせばクリアとなる。また攻撃の際は、機体の性能や武装、パイロットのステータスなどに応じたダメージ、命中率で戦うこととなる。そのため、例えば機動力のステータスが高い機体だと敵機の攻撃を回避しやすく、ダメージ量が大きい武装を持つ機体はより大きなダメージを与えられる。

攻撃の命中率は「%」でわかりやすく表示されるため、命中率に応じて攻撃または回避するか。被弾するのは覚悟のうえで敵の攻撃に対して反撃し、強力な武装で肉を切らせて骨を断つのか。状況に応じた駆け引きを楽しめるのが、シリーズを通しての大きな醍醐味だ。

▲機体ごとに攻撃できるマス、移動できるマス(移動力)が異なる。移動力が大きければ大きいほど、より多くの敵機を射程内に捉えることができ、戦略の幅も広がるだろう

敵機を撃墜すれば、そのユニットとパイロットに経験値が付与される。経験値が一定以上溜まるとレベルアップとなり、ユニットのレベルが上がれば性能の上昇や後に記載する“開発”につながるのだ。

量産機は機体の性能が低いので、大きく活躍させるためには、強化する必要がある。逆に言えば、育成すれば量産機といえども主役機級の敵機もいともたやすく撃墜できるだろう。『ジージェネ』では、破損した『00』の主人公機“ガンダムエクシアリペア”で、物語終盤に登場する敵機“リボーンズガンダム”を撃墜することも可能なのである。

開発・強化を繰り返して強力な機体を見つけ出す

ストーリー、戦闘のほか、『ジージェネ』では重要な要素がある。それは、自分が所持する機体を強化することで別の機体に改修できる“開発”だ。

機体を入手する手段としては“生産”、“開発”、“交換”などがあり、生産は、プレイヤーが持つ“キャピタル(CAP.)”というゲーム内通貨を使用して、生産リストに登録されている機体をゼロから入手。“交換”は、所持している機体と同じくらいの性能を持つ別の機体と交換できる。そして開発は、所持している機体のレベルに応じて、開発先として設定されている別の機体に発展させられる。各機体はレベルが上がると性能が強化されるだけではなく、レベルに応じてそこから派生する最大4ついずれかの機体へと開発できるのだ。

▲エアリーズはレベル3でリーオーなど、3種類の機体のいずれかを開発できるが、レベル4まで上げると、より高性能なマグアナックを開発できる

開発先は、開発元に関連した機体が設定されている。『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する“インパルスガンダム”なら、同じく“ザフト軍”が開発した試作型モビルスーツの“アビスガンダム”や“カオスガンダム”、“ガイアガンダム”、そしてインパルスガンダムの発展機“デスティニーインパルス”といったものだ。そのため、『ガンダム』に詳しい人なら「この機体を開発すれば、あの機体が入手できる」など、ある程度の予想は可能。ただ、最初は量産機だった機体もどんどん開発していくことで、最終的にはエース級のパイロットが搭乗するような高性能の機体になったりすることもあるので、開発では元の機体の特徴から開発先を予想し、最終的にどんな機体へと行きつくのか、強力な機体が手に入ったときのことを考えるだけでも興奮が止まらなくなる。

なお、“デスティニーインパルス”のような発展機は、低レベルでの開発先に“インパルスガンダム”があり、知らずに開発をしてしまうと、弱体化してしまう恐れがある。交換で入手した機体が、実は発展機だったという場合もあるので、低レベルで開発をする場合は、開発先の機体の能力値などに注意するといいだろう。

▲より強力な機体へと開発を進めていくと、最終的に開発先のすべてが開発元よりも低い性能の機体になってしまうことがある。その場合は、自身が持っている機体と同系統で、これ以上強力な機体はないということになる

開発以外にも、シチュエーションツアーで自身が編成した機体とは別に登場する、ストーリー上の機体は撃墜を重ねること“GETゲージ”が溜まっていく。GETゲージは最大まで溜まると、その機体が生産リストに登録されるため、主人公機などストーリーに登場する機体を手っ取り早く生産するには、GETゲージを活用するといいだろう。「開発先に欲しい機体がいくつもある」といったケースでは、開発元の機体を複数生産しておいて、それぞれレベルを上げて開発させるといった方法が有効だ。

交換は別系統の機体を手に入れるのには便利だが、交換に出した機体以上の高性能機はもらえない。より強力な機体を入手するためには、“シチュエーションツアー”で自身が編成した部隊を活躍させ、各機のレベルを上げて開発を繰り返していく必要がある。貧弱な機体だからと言って戦闘を避けていると、レベルは上がらず、いつまでたっても使いにくい機体のままで終わってしまう。

▲レベルが低い量産機は、強化しなければ前線で活躍させるのは難しいだろう

しかし本作には、レベルが低い機体でも直接戦闘を行わずレベルを上げる手段がある。戦闘では射程内であれば、攻撃する味方機体と一緒に別の機体で“支援攻撃”することでき、撃墜できれば支援したユニットにも経験値が配布される。強力なユニットの後ろに隠れていても活躍する機会はあるというわけだ。

そのほか、機体の強化には“オプションパーツ”の存在も見逃せない。オプションパーツは各機体に装着できる、いわゆる装備のようなもので、機体の性能を強化してくれる。例えば、攻撃時に消費する“エネルギー”の最大値を上げるものや、機体の移動力を上げるものなど、多種多様なものがそろっている。オプションパーツを生産するには“キャピタル”が必要なので、序盤からバンバン装着できるものではないが、上手く使えば、レベルがまだ高くない機体もエース級の活躍を見込めるだろう。

なお、多数の機体を所持するようになると、特定の2機から新たな機体を“設計”し、生産リストに登録できるようになる。どんな機体が生産できるようになるかは、設計するまでわからないが、意外な組み合わせから強力な機体が手に入ったりするので、大きな戦力拡充が期待できる。

自身で開発した機体を自由に編成してシチュエーションツアーに持ち込み、物語を楽しむ。お気に入りのキャラクター、パイロットを別作品の戦場で活躍させられる本作は、『ガンダム』シリーズのファンとしては、“時代が時代ならこうなっていた”と、IFの編成を考えるだけでも手が止まらなくなる。過去シリーズを超えるド迫力の演出をはじめ、戦闘や機体の強化、シリーズ独特のゲームシステムである『開発』や『設計』などが集結されたタイトルになっているので、『ジージェネ』シリーズをプレイしたことがある人はもちろん、初めて本シリーズを遊ぶという人もオススメの作品だ。

なお、本作のインプレッションは全2回にかけてお届けする予定。次回は、もう少し踏み込んだ内容として、達成することでパイロットをスカウトできるようになったりと、様々な恩恵を得られる“ステージ”や、用意された作戦ごとに適した部隊を派遣し、報酬を手に入れる“グループ派遣”などについて紹介していく。

フォトギャラリー

■タイトル:SDガンダム ジージェネレーション クロスレイズ
■メーカー:バンダイナムコエンターテインメント
■対応ハード:PlayStation®4/STEAM®/Nintendo Switch™
■ジャンル:ガンダムシミュレーション
■対象年齢:12歳以上
■発売日:発売中(2019年11月28日)
■価格:パッケージ版・ダウンロード版 各9,020円(税込)
プレミアムGサウンドエディションは各13,200円(税込)


『SDガンダム ジージェネレーション クロスレイズ』オフィシャルサイト

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