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「ワンチームでやっていく」と猪野広樹が意気込む「PERSONA5 the Stage」が開幕。怪盗団が見せた活躍とは──

「ワンチームでやっていく」と猪野広樹が意気込む「PERSONA5 the Stage」が開幕。怪盗団が見せた活躍とは──

「PERSONA5 the Stage」が、12月13日〜15日の大阪公演にて開幕、東京公演が12月19日より29日まで銀河劇場で上演される。この作品は現代日本を舞台に「ペルソナ能力」に目覚めた少年少女らの成長を描いた、アトラスのジュブナイルRPG「ペルソナ5」が原作。「ペルソナ」シリーズは、テレビアニメや舞台など幅広く展開されている。
東京公演初日前に行われた囲み会見とゲネプロの様子をお届けする。

取材・文・撮影(囲み会見のみ)/ 高城つかさ


このチームワークで“ワンチーム”でやっていきたい

囲み会見には、主演・猪野広樹、塩田康平、御寺ゆき、佐々木喜英、髙木 俊が登場。猪野から順に意気込みを語った。

主人公 役・猪野広樹 大阪公演を経まして、今日から東京ということで……。大阪のお客様は集中して観てくださったので、すごくやりやすく、東京にその雰囲気を持ってこれたかな、と。演出の西森さんが「エンターテインメントだけじゃない、地に足のついたお芝居も楽しんでいただきたい」とおっしゃっていたので、そこもしっかりと意識しながらやっていきたいと思っています。

PERSONA5 the Stage エンタメステーションレポート

坂本竜司 役・塩田康平 主人公が覚醒するシーンで影響を与えているのが僕(坂本)と鴨志田先生なんですけれども、主人公や俳優に影響を与え続けて、それがお客様にも伝わって、いいように広がって欲しいと思っています。いい影響を与え続けられるよう、精一杯頑張ります。

高巻 杏 役・御寺ゆき 私自身、舞台が2回目なのですごく先輩に引っ張ってもらっているのですが……。最後まで集中力を切らさず、すべての公演にエネルギーをかけて突っ走りたいです。あとは“高巻 杏ちゃんを御寺ゆきが演じて良かったな”と思ってもらえるように頑張っていきたいと思います。

明智吾郎 役・佐々木喜英 今回の舞台で描かれるストーリーの範囲では、明智吾郎という人物がまだベールに包まれているので、僕は陰から怪盗団の活動を見守りながら、そのなかでも次回作につなげられるような爪痕を残したいと考えています。

鴨志田 卓 役・髙木 俊 「PERSONA5 the Stage」舞台化第1弾ということで、稽古から難しいことがとても多くて……。例えば覚醒のシーンであったり、ほかの場面だったりを、どういうふうに演じようか考えてきました。ここまで積み重ねてきたものを、次につなげられるよう、僕らも頑張ってきたので、そこを観て欲しいです。

意気込みを語ったあと、見どころを聞かれた猪野は「大人へ反逆の意思を持った人が覚醒していくのですが、それまでの過程が見どころですね」と回答。「どんなストレスを抱えていて、どういうふうに爆発していくのか……。ポイントがそれぞれ違うので、そこをまずはお芝居として観ていただけたらな、と思います」と話した。

さらに猪野が「しゅんりーさん(髙木)演じる鴨志田が笑わせにいくので……」と髙木を見ながら言うと、「ハードルが上がったな!」と髙木。「公演中の8割は持っていくと思います!」と語る猪野に、塩田が「ワンシーンに1回は大笑いですもんね」と重ねるといった、座組みの仲の良さもうかがえた。

そんな塩田は見どころを「歌、ダンス、芝居、殺陣……と、たくさんやる作品ですけど、僕はラップもあるんです。あとは“コープ”という関係値が上がっていくシーンが所々にあって。そこを捕まえられると見えてくるものがあるので、注目して欲しいです!」と語り、御寺は「覚醒シーンです。私は鞭を振っているところがあるのですが、ほかの人と違う戦闘の仕方をしているのでそこを観て欲しいと思います」とコメント。

佐々木は劇中の楽曲について触れ「原作のゲームでも楽曲を手がけていらっしゃるアトラスの喜多條(敦志)さんが舞台のために6曲つくってくださいました。その中の2曲を僕は歌わせてもらうのですが、舞台での歌唱というのが約1年半ぶりとなるので、魂のこもった歌をぜひ聴いて欲しいと思います」と意気込んだ。

そして、「大阪公演はすでに終わっているので噂に聞いているかもしれませんが……」と前置きしたうえで「脱ぎます!」と髙木。「本番までに食事制限もして体脂肪率8パーセントまで落として、肉体も役づくりとして頑張ってきたので、自分で言うのも恥ずかしいのですが、裸を見てください!」と笑いながらアピールした。

PERSONA5 the Stage エンタメステーションレポート

最後に猪野が「稽古、本番ともに誰ひとり妥協することなくここまでやってこれて本当にいい座組みになりました。このチームワークで“ワンチーム”でやっていきたいと思います。よろしくお願いします」と話し、囲み会見は終了した。

自分の中にも〈パレス〉があるのではないか

ここから、ゲネプロの様子をお届けする。

開演直前には、ゲームと同じく大谷育江が声を担当するモルガナが「イッツショータイム!」とアナウンスし、映像を用いながら、早くも観客を「PERSONA5 the Stage」の世界へと誘う。

毎公演主人公(猪野広樹)の役名を募集した本作。ゲネプロでは「桐生康介(きりゅうこうすけ)」の名前が採用された。オープニングではモルガナも登場し、ダンスをしながら会場を盛り上げる。

住み慣れた土地で居場所をなくし東京にやってきた主人公は、転入先である「秀尽学園高校」へ向かう途中、雨宿りをしている間に偶然居合わせた同じ学校の生徒、坂本竜司(塩田康平)に出会う。竜司もまた主人公と同じく、高校で居場所をなくしていた。

そしてふたりは、突然不思議な場所へと辿り着いてしまう。彼らが迷い込んだのは、歪んだ欲望が具現化した世界〈パレス〉と呼ばれる場所。そこは、学校で権力を握るバレー部顧問・鴨志田 卓(髙木 俊)が王様に扮し、生徒たちをまるで奴隷のように扱うところだった。

やがて彼らは高校で、鴨志田が執拗な体罰で生徒たちを苦しめていることを知る。バレー部の親友・鈴井志帆(早乙女ゆう)をかばおうとしていた高巻 杏(御寺ゆき)も鴨志田への怒りを抱えていた。そこで3人は〈パレス〉で出会った謎の猫・モルガナとともに、現実世界と〈パレス〉を行ったり来たりしながら、 “高校生”と“心の怪盗団”とふたつの顔を使い分け、鴨志田を“改心”させようとする……。

注目していただきたいのは、登場人物の気持ちを表す楽曲の数々。劇中では誰にも過去を告げない主人公が自身の胸に秘めた想いや、杏が志帆を心配する気持ちを歌に乗せている。囲み会見で塩田も話していたとおり彼が演じる竜司のラップも披露されていたほか、明智吾郎(佐々木喜英)と新島 冴(茉莉邑薫)によるデュエットも見どころだった。

また、主人公、竜司、杏による覚醒シーンも観ていただきたい。変身までの過程はもちろん、“怪盗”になった姿、そして、キャラクターごとに特徴の異なる戦闘シーンは、ゲームファンにはたまらないだろう。

さらに「〈パレス〉を消したら悪い欲望が消える」という設定も圧巻。「“欲望”は生きるうえで大切なものであり、なくなると廃人になってしまう」、モルガナからそう聞いた主人公らは、鴨志田をどのように改心させるのか。ゲームのように物語がアップテンポに進められるなかで、人間ドラマもしっかりと描かれている。

ファンタジーのように感じられる〈パレス〉だが、欲望は誰もが持っているもの。実際に自分の中にも〈パレス〉があるのではないかと感じるほどつくり込まれた舞台セットや世界観にはグッと惹き込まれた。ストーリー展開や個性豊かな登場人物たちはもちろん、音楽や照明など、作品を彩るすべての力で、劇場が「ペルソナ5」の世界に染まっていたように思う。

「探偵王子」の明智や、物語終盤で杏に「絵のモデルになってくれないか」と声をかける喜多川祐介(小南光司)など、まだまだ気になる人物もいる。次に心の怪盗団が現れるのは、どこなのか。シリーズへの期待が高まる舞台化第1弾だった。

「PERSONA5 the Stage」は12月29日(日)まで東京・銀河劇場にて上演。すでに2020年4月にはBlu-ray & DVDの発売が決定しているほか、大千秋楽にはライブビューイングも行われる。

「PERSONA5 the Stage」

大阪公演:2019年12月13日(金)〜12月15日(日)大阪メルパルクホール ※公演終了
東京公演:2019年12月19日(木)〜12月29日(日)天王洲 銀河劇場

<ライブビューイング>
2019年12月29日(日)17:00〜上映
詳細はこちら

【STORY】
ある日、酔った男にからまれた女性を助けようとした主人公は、傷害事件の濡れ衣を着せられて逮捕され、保護観察処分となる。居場所を失くした彼は、住み慣れた土地を離れて、東京のとある男性のもとに居候することになる。

転入生として、秀尽学園高校に登校する初日、彼は同じ秀尽学園に通う坂本竜司と共に、巨大な城がそびえる不思議な世界へと迷い込む。そこは、人の歪んだ欲望が作り出す〈パレス〉と呼ばれる場所―――。

〈パレス〉のなか、主人公と竜司は追い詰められ、絶体絶命の危機に。主人公はどこからか聞こえてきた声に導かれ「契約」を結び、自らの「反逆の意志」の表れである、ペルソナを手に入れる。

仲間を守りたい一心で暴行事件を起こし、高校で居場所を失くしていた竜司。主人公と竜司は、札付きの二人組として、校内じゅうから目を付けられ避けられる。

やがて彼らは、鴨志田卓が、陰で執拗な体罰で生徒たちを苦しめている事実を知る。再び入り込んだ鴨志田の〈パレス〉で、竜司はペルソナに覚醒。同じように鴨志田に苦しめられる女子生徒、高巻杏も、鴨志田への怒りと共に、ペルソナを得る。

そんな矢先、学園内で「ある事件」が起こる。 その奥に鴨志田の悪事があったことを知る主人公たち。そして、真実を知った彼らは、退学の危機に……。

主人公、竜司、杏の三人は、〈パレス〉で出会った謎の猫・モルガナに導かれ、退学を撤回させるため、そして鴨志田を「改心」させるため「怪盗」となり、 再び〈パレス〉へと乗り込んでいく…。

原作:アトラス「ペルソナ5」
脚本・演出:西森英行

出演:
主人公 役:猪野広樹

坂本竜司 役:塩田康平
高巻 杏 役:御寺ゆき

明智吾郎 役:佐々木喜英
喜多川祐介 役:小南光司
新島 冴 役:茉莉邑 薫
三島由輝 役:糠信泰州
鈴井志帆 役:早乙女ゆう
校長 役:山岸拓生

斑目一流斎 役:高松 潤
鴨志田卓 役:髙木 俊

アンサンブル:南 沙羽 菅原健志 三上真司 坂本和基 菅野慶太 橋本征弥 駒﨑太嘉 佐々木駿也 小川鈴花 金谷幹生 御林杏夏

モルガナ 役:大谷育江(声の出演)

オフィシャルサイト
オフィシャルTwitter(@p5_the_stage)

©ATLUS ©SEGA ©SEGA/PERSONA5 the Stage Project

「PERSONA5 the Stage」Blu-ray&DVD

発売日:2020年4月1日(水)
価格:Blu-ray ¥9,800(税別) DVD¥8,800円(税別)
発売元:マーベラス
販売元:DMM.com