LIVE SHUTTLE  vol. 383

Report

Jewel 生のパフォーマンスのスゴさに圧倒されたステージを振り返る。結成10年目を駆ける“2000年代生まれ”のボーカル&ダンスグループが魅せたもの

Jewel 生のパフォーマンスのスゴさに圧倒されたステージを振り返る。結成10年目を駆ける“2000年代生まれ”のボーカル&ダンスグループが魅せたもの

Jewel First Tour ~Unveiling~
2019年12月14日 品川インターシティーホール

結成10周年を機にグループ名を改め、新たな出発を果たした平均年齢18歳の3人組女性ボーカル&ダンスグループJewelが、12月14日(土)に東京・品川インターシティーホールにて、全国ワンマンツアー「Jewel First Tour ~Unveiling~」のファイナルを迎えた。

2010年にキッズダンサーによるダンスグループ“J☆Dee’Z”として結成された彼女たちは、14年に1stシングル「Beatsy Girls/Let the music flow」でメジャーデビュー。16年8月にリリースされた3rdシングル「Dream Arch」から、ハモりのコーラスを含め、全て生歌でのパフォーマンスを追求し始め、翌年にはニューヨークでの武者修行も敢行。Jewelとしては初の全国ツアーとなった本公演は、彼女たちがこれまでに培ってきた努力とリリースイベントを含めた数多くのステージをこなしてきたことで獲得した高いスキルを十二分に発揮したライブとなっていた。

開演時間になると、客電がついたままの状態でバンドメンバーが姿を現した。やがて、場内が暗転すると、壮大なサウンドスケープにアレンジされた「アシタノアタシ」が流れた。改名第1弾となる、通算10枚目のシングル「前へ」のカップリングに収録されていた楽曲で、<こんなに譲れない夢 くれたあなたに お礼言わなきゃ/あたしを本気にしてくれてアリガト>と歌うボーカルにはフィルター処理が施されていた。ツアータイトルにある“Unveil”とは“ベールを脱ぐ”という意味がある。このエフェクトも“ベール”の1つなのだろう。続いて、スポーティーかつセクシーな衣装の3人が登場。生のバンド演奏をバックに、生歌、生ハモ、歌いながらハイレベルなダンスと、一切のベールを剥ぎ取ったパフォーマンスでライブをスタートさせた。

1曲目「アシタノアタシ」ではスタンドマイクを効果的に使っていた。トリオならではのフォーメーション移動をしながら、時には正拳突きやハイキックも繰り出し、それでも歌とハーモニーの丁寧さは損なわれていない。この技術の高さは生で体験してこそ分かるものだ。1曲目からすでにもっと多くの人にライブを観てもらいたいという気持ちになった。続く「Dream Arch」では、まるでアスリートのようだと感じた。スクワットのような上下運動を繰り返しながら力強い歌声を響かせると、フロアからは「オイ! オイ!」という雄叫びが上がり、キュートにチャーミングに跳ねる「カラフルジャンプ」では観客が1つになって踊った。ハイレベルなパフォーマンスを見せるだけではなく、時には一緒に笑顔で楽しめるというギャップも彼女たちのライブの魅力の1つだろう。

観客のクラップに合わせて満面の笑顔で踊り、移動しながらも広がりのあるフェイクを見せ、最後の一音まで集中していた「未来飛行」を経て、「Beasty Girls」では一転し、ハードでクールな表情を見せた。メンバーが14〜15歳時の楽曲だが、パフォーマンスにおいては現在の彼女たちの方が似合っている。そして、「前へ」はフューチャーベースを取り入れたダンスナンバーをバンドの生演奏で披露。音源よりもトラップ感が増し、女性ならではの体のラインを生かしたしなやかなダンスに観客は、声や手をあげるのを忘れるほど惹きつけられ、パフォーマンスが終わると大きな拍手が湧き上がった。そして、Nonoが「ステージ前に思ってる気持ちを込めた」という「I’m with You」では、3声によるハーモニーから、ブレイクを挟み、メンズライクなバキバキのダンスを展開して、観客を圧倒した。結成10年でまだ18歳なのだから、これからどこまで大きくなるのか。前半はそのポテンシャルの高さを感じずにはいられないセトリとなっていた。

amiがエレキギターとコラボしたショッキング・ブルーの「Venus」からはソロコーナーへ突入。MOMOKAがグループ時よりもガーリィーな声色を発し、Nonoがコーラスで参加したテイラー・スウィフト「Shake It Off」。そして、Nonoによるアリアナ・グランデ「Baby I」のカバーでは、amiとMOMOKAがスタンドマイクでコーラス&バックダンサーに徹した。フォークロック、ダンスポップ、R&Bとジャンルはバラバラで、それぞれのボーカルの可能性にも期待できるラインナップとなっていたし、ソロのカバーでも飽きさせないのは彼女たちの実力によるものだろう。

ストライプカラーをキーにした衣装に着替えた後半戦は、クラップする手が何度も止まってしまう目と耳を奪われる瞬間が多かった。ミラーボールが回った「流星のパノラマ」では切ないハーモニーと力強いロングトーンが交差し、手嶌葵のカバー「明日への手紙」はピアノ伴奏のみで歌い出し、アカペラパートでは言葉にできないエモみを感じた。そして、ボディーパーカッションを繰り出す「Answer」では3人でアイコンタクトをしながら見事はハーモニーを響かせ、「Secret Dancer」では一人一人がソロパートで熱唱。エイティーズ感たっぷりのパーティーソングで盛り上げたあと、岡村靖幸のカバーで、1stフルアルバム『Jewel』のリリース時にニューアレンジで収録された「だいすき」ではハートマークを作りながら、Nonoが<みんなのことがだいすきなのさ>と歌詞を変えて歌唱すると、観客から大歓声が沸き起こった。

MCでは、Nonoが「こんなに楽しいのって、今日、ここにいる誰一人が欠けても、できなかったと思うんだよね。みんな一人一人がすごく大切で、こんなに楽しい時間が過ごせてます。みんな、来てくれて本当にありがとう」と感謝の気持ちを伝えると、amiは「結成10年で今日が一番楽しいかもしれない」と同意し、「続けてきてよかったな〜」と気持ちのこもった言葉を残した。そして、MOMOKAも「私も本当に続けてきてよかったなと思います。そう思えるのは幸せなことだし、もっと大きくなれるし、もっともっと上を目指していきたい」と宣言。最後にバスケットボール女子日本リーグ“Wリーグ”公式応援ソング第2弾で、自身の新たな名前を記した「Jewel」をまさに楽しそうに歌い、踊り、幸せな空気の中で本編を締めくくった。

アンコールでは、“Wリーグ”公式応援ソングの第1弾と第3弾を続けて披露。「あと一歩」では軽やかなターンや細かいステップを踏みながら歌い、ハモり、最新シングル「夢が夢じゃなくなる日まで」ではステージから客席へ飛び出しくるのではないかと思うくらいの勢いと前向きな推進力を感じさせた。歌、コーラス、ダンス、そして、3人のルックスやスタイルの良さも含めて、とにかく生のパフォーマンスを見てこそスゴさが分かるグループなので、繰り返しになるが、是非とも彼女たちのライブを一度体験して欲しい。

文 / 永堀アツオ

Jewel First Tour ~Unveiling~
2019年12月14日 品川インターシティーホール

セットリスト
1. アシタノアタシ
2. Dream Arch
3. カラフルジャンプ
4. 未来飛行
5. Beasty Girls
6. 前へ
7. I’m with You
8. Venus/Shocking Blue(ami ソロ曲)
9. Shake It Off/Taylor Swift(MOMOKAソロ曲)
10. Baby I/Ariana Grande(Nonoソロ曲)
11. 流星のパノラマ
12. 明日への手紙
13. Answer
14. Secret Dancer
15. FunTimeFunk!!!
16. 君にStrike
17. だいすき
18. Jewel
En1. あと一歩
En2. 夢が夢じゃなくなる日まで

Jewel

圧倒的な歌唱力と迫力ダンスで注目度急上昇中!!
平均年齢18才・本格派ボーカル&ダンスグループJewel(ジュエル)。
2010年にキッズダンス雑誌より、全国各地からオーディションで集められたメンバーでダンスグループJ☆Dee’Zとして誕生。
多くのダンスバトルやコンテスト、ファッションモデル等の活動を経て、2012年にLOTTE Sony Music 歌のあるガムプロジェクト2012「NEXT」で、8,000組の中からグランプリを受賞し、2014年にソニーミュージックレコーズよりメジャーデビュー。
2016年からは、Nono・ami・MOMOKAの3人新体制で、口パク一切なしの生歌・コーラスも取り入れる実力派グループへと進化。
ダンスには、現代のタップダンスともいえる、新しいリズムを奏でながら踊る“ボディーパーカッション・ダンス”を取り入れ、ボーカル&ダンスグループとしては類を見ない、生歌・コーラス・ボディパを奏でる唯一無二のパフォーマンスを発信。
2019年6月13日、結成10年目の記念日に”Jewel”へと改名した。
そのエモーショナルなパフォーマンスと、メッセージ性の強い楽曲が話題を呼び、数々の高校野球中継テーマソングやバスケットボールリーグ女子日本リーグ ”Wリーグ”の公式応援アーティストを務める等、今、各界隈から高い注目を集めている。

オフィシャルサイト
https://www.jewelofficial.com

vol.382
vol.383
vol.384