Interview

Beverly 岡崎体育とのコラボも実現。「大好きな歌を無限に歌い続けたい」という思いをタイトル込めた3rdアルバムについて訊く。

Beverly 岡崎体育とのコラボも実現。「大好きな歌を無限に歌い続けたい」という思いをタイトル込めた3rdアルバムについて訊く。

世界基準のハイトーンヴォイスを駆使し、パワフルかつチャーミングなヴォーカルで聴き手のインスピレーションを刺激するフィリピン出身のシンガー、Beverlyが3rdアルバム『INFINITY』をリリースした。アニメ『フルーツバスケット』のOP主題歌や『FAIRY TAIL』のEDテーマなどを収録した本作は、タイトル通りに彼女の「無限」とも思えるポテンシャルを引き出すべく、ロンドンを拠点に活動するプロデューサーのデヴィット・サンソニーやフィリピンを代表する作曲のベニー・サトルノなど、幅広いクリエイターが多数参加。リード曲となった歌謡ディスコ「尊い」では岡崎体育との異色のコラボが実現しているが、果たしてその経緯とは——。

取材・文 / 永堀アツオ 撮影 / 荻原大志


どうすればビバリーのファンキーサイドをちゃんと見せることができるかな? ということを意識しながら臨んでました

Beverly エンタメステーションインタビュー

もうすぐ2019年も終わりますが、今年はBeverlyさんにとってどんな1年になりましたか。

すごく楽しかったけど、同じくらい、チャレンジングなことがたくさんあった1年でしたね。プライベートでは、私は日本にもう3年くらい住んでいますが、特に今年、ホームシックになることがたくさんあって。

1年目じゃなくて今年だったのは何か理由がありますか?

実は初の甥っ子が生まれたんですよ! その子がすごく可愛いので、家族よりも会いたいって思ってしまって(笑)。だから、たまに帰りたいなって思うこともあったけど、会いたいときはビデオコールで我慢してました。そして、歌手の活動でもいろんなチャレンジがあったし、本当にたくさんのことを学びました。去年より、今年の方がいろいろ学んだから、少し大人になりました(笑)。2ndアルバム『24-トゥエンティーフォー-』のインタビューで目標を聞かれたときに「大人になりたい」と答えましたが、25歳になって、ようやく少し大人になったかなと思ってます。

どんなところでご自身が大人になったなって感じました?

仕事でもプライベートでも、苦しいことがあったときに、どうすればポジティヴに変換することができるかを考えるようになりましたね。どうやって問題を乗り越えるかを自分で考えられるようになった。音楽で言えば、これまでにたくさんのアドバイスをもらったし、いろんな歌い方や発音を習ったけど、今はどうすればいいかを自分で見つけることができるようになったなって思います。

ニューアルバムにもチャレンジの曲が多数収録されてますね。

そうですね。初めてファンキーな曲を歌っているので、どうすれば私のファンキーサイドをちゃんと見せることができるかな? ということを意識しながら臨みました。

初めて日本に来たとき、一番初めて観に行ったのが、岡崎体育さんのライブでした

Beverly エンタメステーションインタビュー

もっともチャレンジングな曲を挙げるとすると?

やっぱり「尊い」かな。

岡崎体育さんの提供曲になってます。意外な組み合わせですが、コラボに至った敬意をお伺いできますか?

私が初めて日本に来たとき、一番初めて観に行ったのが、岡崎体育さんのライブでした。

えー! そうなんですか。どうして?

プロデューサーさんと岡崎体育さんが知り合いで、私がいつもレコーディングをしているスタジオで岡崎体育さんもメジャーデビュー1枚目のアルバムをレコーディングしていて。初めて岡崎体育さんのライブを見たときはまだ日本語が全くわからなかったんですけど、パフォーマンスがすごく面白くて。

2番になって急に口パクをカミングアウトする曲とか。

そう、それです! 「なにそれ、なにそれ」と思って。日本語が分からなくても関係ないパフォーマンスがほんとに好き! って思いました。そのときもすごくテンション上がりましたね(笑)。そのあとは、いろんなイベントで共演して。確か、YouTubeファンフェスタで初めて、私のパフォーマンスを見てくれました。そして、この間、岡崎体育さんのレギュラーラジオでお話もできて。「Beverlyはすごい歌声と歌唱力を持ってるからいつか一緒にコラボしたいって思っていた」って言ってくれました。その言葉を聞いたときは本当に幸せでした。「ありうがとうございます」ってすぐに言いましたね。

繰り返しのところがあるから、日本だけじゃなく、フィリピンでも海外でも、わかりやすいし、みなさんも好きになると思う

Beverly エンタメステーションインタビュー

今回、そのコラボが実現したわけですが、楽曲を受け取ったときはどう感じました?

面白いですよね。特にサビで<尊い尊い尊い>ってくり返すのが面白いなと思って。そして、スタッフの皆さんから、説明してもらって、<尊い>=<プレシャス>という意味だとわかって。キャッチーなメロディだし、<星4.5のラブロマンス><映画にも負けないくらい>っていう言葉の使い方も面白いし、皆さんからの曲の説明も面白くて(笑)。繰り返しのところがあるから、日本だけじゃなく、フィリピンでも海外でも、わかりやすいし、みなさんも好きになると思う。早くいろんな国で歌いたいなって思ってます。

言葉の説明は難しいですよね。オタ用語として、<萌え>を超える信仰心に似た強い愛情っていうニュアンスもあるし。

そうですね。神様に近いのかな。だから、海外で歌うときは、私は頑張って、英語で尊いはプレシャスですっていう説明をちゃんとしようと思います。ただ、音楽は歌詞も大事だけど、私が楽しくパフォーマンスしたら、みなさんにもその楽しさが伝わって、きっと好きになってくれると思います。

レコーディングはどうでしたか?

EDMもよく聴いてますが、こういう曲も素敵だし、歌いたいし、踊りたいなって思ってて。ただ、<尊い>の発音が難しかったですね。

<愛してるお>という歌詞もありますが、ここの説明もありました?

あはははは。初めてこの歌詞を読んだみなさんに笑いながらの説明を受けました。面白いし、やっぱり言葉の使い方がすごいです。

そこをシリアスにスキルフルに歌ってるのがいいですよね。

よかった。ありがとうございます。岡崎体育さんには「Beverlyにはまだコミカルな歌詞がないから、Beverlyにぜひコミカルな曲を歌ってほしい。その中でBeverlyの特徴でもあるハイトーンが活きるように作った」って言われて。私にとっては初のコミカルな曲。だけど私の特徴もわかってくれて、岡崎体育さんは本当にすごい天才だと思います!

撮影中、周りの人からずっと笑い声が聞こえるんですよ。でも、私はカメラ目線。だから、後ろで何が起きてるのかは全く見えない

MVでも共演してますね。

岡崎体育さんと私のイメージをミックスしたコンセプトが素晴らしくて。MVの中では、私と、可愛くてちょっと大きい男性のダンサーの皆さん——むっくるずというグループの皆さんと踊ってて。むっくるずの皆さんは笑顔で、白いパーカーを着てて。私はピンクのパーカーとブーツで、かっこいい雰囲気で踊ってる。シンプルだけど、とても素敵なMVになりましたし、何よりも、皆さんに一番注目してほしいのは、岡崎体育さんですね。アドリブの踊りがたくさんあって。それは、ディレクターさんからじゃなくて、岡崎体育さんの天才の頭からでたアイデアだったんですね。本当に、天才的な、たくさんのアドリブがあったんですけど、撮影のときはちょっとだけ大変でした。撮影中、周りの人からずっと笑い声が聞こえるんですよ。でも、私はカメラ目線。後ろで何が起きてるのかは全く見えない。私の表情はクールしかできないので、笑い声を聞きながら、「なんで笑ってるの? 私も見たい」って思いながら踊って。完成したビデオを見て、私も笑いましたし、新しい私を見せられたと思います。むっくるずのかわいさにも注目してほしいです。

(笑)ご自身にとって「尊い」ものはなんですか?

私にとっては、ディーヴァ系のシンガーは、みなさん、尊いです。あと、食べ物だったらエビ。生のお寿司以外は、どんな海老料理も尊いです。エビチリも好きだし、フィリピンでは、ココナツカレーの海老料理が美味しい。あとは、カボチャとエビとストリングビーンズのココナッツミルク煮も美味しいですね。あと、もちろん、私の今回の3rdアルバムも尊いです!

一番意識したところはグルーヴ、リズムの取り方ですね

Beverly エンタメステーションインタビュー

アルバムに収録された新曲でいうと、「Higher Ground」もファンキーなギターのカッティングが入ったダンスポップになってました。

「Higher Ground」で一番意識したところはグルーヴ、リズムの取り方ですね。これまではそんなに歌う経験がなかったんですけど、こういうファンキーな曲もよく聴いてて。子供の頃からドナ・サマーの「ホット・スタッフ」とか、ティナ・ターナーの「プラウド・メアリー」とかをよく聴いてたんですね。そういうファンキーなディスコサウンドに今のBeverlyを混ぜたイメージで歌ってますね。

歌詞はどう捉えました?

英語と日本語が混ざってるところがすごい素敵で。特にサビが好きですね。いろんなことがあるけど、みんなで高みを目指そう! っていうメッセージがとっても素敵で好きですし、歌っていて、とても楽しかったです。サウンドがダンサブルで楽しいからレコーディングも、フォーカスしないといけないところはあるけど、基本的にはエンジョイしてる。本当に楽しくレコーディングできたと思います。みんながつい踊ってしまうようなファンキー曲をもっと歌いたいですね。

ロンドンのコンポーザーによる「Nobody」はゴスペル調のソウルナンバーになってます。

この曲もメロディーとグルーヴが洋楽っぽいですよね。私にとっては、洋楽とJ-POPのミックスっいう感じがして、すごく気に入ってて。プロデューサーさんから<You’re the only one I need>のところをもう少しDIVAっぽくしたいっていうアドバイスがあって。いつもより激しく歌いましたし、アドリブのレコーディングもすごく充実してたんですね。自分でも好きな曲ですね。

そして「Home」はフィリピン時代の師匠でもあるサトルノさんによるバラードです。日本のコンポーザーによるバラードとはまた違う構成になってますね。

そうですね。サトルノさんはフィリピンで有名なコンポーザーで、バラードの曲を多く作ってる方なんですね。サトルノさんの曲の一番のポイントは、最後に展開があること。日本だと、例えば「A New Day」とか、ドラマチックでエモーショナルなバラードが多いけど、フィリピンだと「Home」のように穏やかで優しいメロディが続いて、後半にハイトーンが出てくる曲が多いですね。

私の家族と私を応援してくれる皆さんが、私のホームだなって思いますね

Beverly エンタメステーションインタビュー

母国への愛情も感じる歌声になってます。改めて、Beverlyにとっての「Home」とは?

自分の家とか、場所だけではなく、私の家族と私を応援してくれる皆さんが、私のホームだなって思いますね。みんながいるから、私は一人じゃないっていう気持ちになれるし、安心してるし、ハッピーな気持ちになれるなって思ってます。

また、「Life at the Party」では作詞も手掛けてます。英語歌詞ですが、どんなストーリーになってますか?

パーティーの中にどんな人生があるかを書いてて。ラブストーリーですね。パーティーに行って、とってもタイプの人を見つけて。でも、キラキラしててすごい目立つ人だから、見つめるだけで話しかけることができない。音楽やパーティーじゃなく、彼に夢中になってて、彼がパーティーそのものになるんだけど、何もできなかったっていう曲です。そのまま家に帰る失恋の曲だけど、家には家族がいるから大丈夫ですね(笑)。

(笑)アルバムの後半にはすでに配信でリリースされているアニメやゲームのタイアップ曲が収録されています。

私が好きなパワフルなメッセージがある歌詞、ハイトーンボイスのバラードと、得意部分も見せた曲たちになってますね。「Adventure」がちょっと激しめで、「Endless Harmony feat.LOREN」は私にとってはチャレンジ。静かに丁寧に優しく歌いました。

今の未来は、大きなドームで歌うこと。そして、いろんな国で歌うこと。その夢はホームである皆さんがいるからこそ掴むことができると思ってます

Beverly エンタメステーションインタビュー

後半の4曲の歌詞には全て<未来><明日>というワードが入ってます。Beverlyの未来は?

日本だけじゃなく、世界中に私の尊い曲たちを届けたいです。昨日も、フィリピンでお世話になった歌の先生が日本に来てて、いろんな話をしたし、たくさんのアドバイスをもらいました。一番残ったアドバイスは、「You Are Already There」。もうその域にいるからってこと。チャレンジングなことも、凹むこともあるけど、どうして今、ここにいるのか、いつも思い出してくださいって言ってくれました。だから、私はいつも夢を見ているし、目標を持っています。今の未来は、大きなドームで歌うこと。そして、いろんな国で歌うこと。その未来はホームである皆さんがいるからこそ掴むことができると思ってます。

タイトルはどんな思いを込めましたか。

大好きな歌を無限に歌い続けたいし、素敵な曲も無限に届けたい。いろんな国でいろんな曲を届けたいし、チャレンジも学びながら続けたいです。私には無限の可能性があるし、そのために無限に努力し続けるっていうことですね。他にも「リミットレス」っていう案も出したんです。でも、「インフィニティー」の方が広がりがあるし、今の私の気持ちに一番ぴったりなタイトルだなと思って決めました。

アルバム出来上がって、ご自身ではどう感じました?

一昨日、初めてパッケージが上がって、「ああ、私の3rd BABY!」と思いました(笑)。私のニューベイビーです。1st『AWESOME』は“私は激しい曲やバラード曲ができます”という自己紹介でした。そして、2ndアルバム『24-トゥエンティーフォー-』は、24歳になった私のパーソナルな部分。元気な曲がたくさんあって、とってもポジティヴな私を見せることができました。そして、今回のアルバムは、いろんな私の可能性を見せています。もちろん、得意なジャンルのバラードもありますが、ファンキーなサウンドもある。いろんなサウンドがあるので、私自身、毎日、最初から最後まで聴いてます。いろんな私の可能性をみなさんに見せられることができて嬉しいし、全部の曲を聴いてもらうのが楽しみです。

来年もいろんな国で歌うことができるように願ってます。私はポジティヴなので、きっと叶うと思う

Beverly エンタメステーションインタビュー

最後に来年の目標を聞かせてください

まずは、1月26日のワンマンライブを成功させたいです。そして、いろんな国で、日本語の曲を届けたいですし、フィリピンでも、今回のアルバムの曲を届けたいです。今年はタイのオーディンション番組のゲストで「Be The One」を歌わせてもらったんですが、来年もいろんな国で歌うことができるように願ってます。私はポジティヴなので、きっと叶うと思っています。

お仕事以外のプライベートでやりたいことは?

もっともっとファッションのこと知りたいし、いろんなヘアスタイルにも挑戦したいですね。あと、2019年の頭に初めてスキーをやったんですけど、すごく楽しかったので、またやりたいです。いつかはスノボもやりたいけど難しいかなと思って。スキーはストックがあるからなんとかなってるけど、スノボは何にもないので死んじゃうかもと思ってて(笑)。だから、まずはスキーを上手くなりたいです。この前は膝がすごく痛くなっちゃったけど、またこの冬に絶対にやりたいと思っているので、もしも実現したらインスタにたくさんの写真や動画をあげます。

その他のBeverlyの作品はこちらへ。

ライブ情報

Beverly LIVErally #02 ~INFINITY~

2020年1月26日 (日) Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE

Beverly

アメリカ、フィリピン等の音楽祭で数々の受賞歴を持ち、日本が初めて体感するハイトーンボイスを持つ世界レベルの実力派シンガー。
2017年5月31日デビューアルバム『AWESOME』をリリース。Beverlyの卓越したライブパフォーマンスに惚れ込んだ小栗旬氏が、自身が出演するドラマのプロデューサーに紹介したことを機に『AWESOME』に収録される「I need your love」が、カンテレ・フジテレビ系ドラマ『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』の主題歌(オープニング曲)に抜擢。「I need your love」のMusic Videoは既に640万回再生を超え、iTunes他、各配信サイトで1位を獲得し「レコチョク 年間ランキング2017 新人アーティストランキング1位」、さらには「第32回 日本ゴールドディスク大賞 BEST5 NEWARTIST」を受賞。
その活躍は日本国内だけではなく、アリアナ・グランデ「デンジャラス・ウーマン・ツアー」来日公演のサポートアクトへの抜擢や、「ASEAN設立50周年記念晩餐会」に招待されパフォーマンスを披露するなど、日本のみならず世界からも注目が集まっている。12月4日には、アイダ設計CM「幸せの舞台」篇の楽曲「Home」などを収録したNew Album『INFINITY』をリリース。

オフィシャルサイト
https://avex.jp/beverly/