Interview

初体験の連続!? 永田聖一朗が体当たりで挑む稽古場で、脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder」を語る

初体験の連続!? 永田聖一朗が体当たりで挑む稽古場で、脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder」を語る

2012年にNitro+CHiRALより発売された人気BLゲーム『DRAMAtical Murder』を原作とする舞台、脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder」が2019年12月20日(金)より品川プリンスホテル ステラボールにて開幕する。未来の離島・碧島(みどりじま)を舞台に、祖母と暮らす楽観的でお人好しな青年・蒼葉と、彼を取り巻く男たちとのハードな恋模様が描かれる本作。
電脳世界と現実世界、デジタルとアナログが交錯するサイバーストーリーが舞台上でどう描かれるのかという興味はもちろん、紅雀、ノイズ、ミンク、クリア、蓮、それぞれのキャラクターに焦点を当て、5ルートに分岐するストーリーにも注目!
11月下旬、熱気溢れる稽古場を訪ね、主人公・蒼葉を演じる永田聖一朗に、本作の見どころや初挑戦のBL作品にかける意気込みなどを聞いた。

取材・文 / 近藤明子
撮影 / 青木早霞(PROGRESS-M)


今までやったことのない未知のことばかり

脳内クラッシュ演劇 DRAMAtical Murder エンタメステーションインタビュー

まず最初に、出演が決まったときの心境から伺えますか?

僕はBL(ボーイズラブ)というジャンルの作品に出演するのも、二重人格の役を演じるのも初めてなんです。さらに今回は、主要キャラクターとの“からみ”で5ルートのストーリーに分岐すると聞いて、楽しみだなって思いました。

“怖い”とか“大変だな”と不安に思うより“楽しみ”のほうが大きかった?

はい。今までやったことのない未知のことばかりなので“僕、いったいどうなっちゃうんだろう?”ってワクワクしました(笑)。

脳内クラッシュ演劇 DRAMAtical Murder エンタメステーションインタビュー

ちなみに、「DRAMAtical Murder」に出演が決まる以前は、BL作品に対するイメージはどういうものだったのでしょう?

そういうジャンルの作品を見たことはあったので、特に抵抗とかはありませんでした。いいタイミングで魅力的な作品に出会えたら自分も出てみたいなとも思っていたので、今回いい機会をいただけたと感謝しています。

照れてしまうような台詞やお芝居もあると思いますが、台本を読んだ印象は?

たしかに最初のうちは恥ずかしさがありましたけど、すべて“愛”を表現するうえで当たり前の言葉や行動ですからね。そこは照れずに、でも慣れてしまって新鮮さを失わないように、毎回舞台上で本気で恋をしてドキドキしながら演じたいと思っています。

脳内クラッシュ演劇 DRAMAtical Murder エンタメステーションインタビュー

さきほど“ミンク”と“紅雀”ルートの稽古を見学させていただきましたが、感触はどうですか?

今回の公演は全部で5つのルートに分かれているんですけど、どのルートもキャラクターそれぞれの人生や魅力が詰まっているなと感じました。伏線もいたるところに散りばめられていて、1ルートを観ただけじゃわからないことが、全部のルートを観て“あ、こういうことだったんだ!”ってわかる仕掛けになっているんですよ。

原作がゲームならではの仕掛けですね。

そうですね。例えば“クリア”というキャラクターはガスマスクを付けているんですけど、その理由はクリアルートでしか明かされないんです。なので、観られる方はぜひ全ルートを観ていただきたいですね!

そんなこと言われたら、絶対に全ルート観たくなるじゃないですか!

ふふふっ、ぜひ予定を調整して観劇してください。

脳内クラッシュ演劇 DRAMAtical Murder エンタメステーションインタビュー

共演の方たちについても伺えますか? 今回、初共演の方が多いんでしょうか?

初共演の方も多いんですけど、蓮/セイ 役の山﨑晶吾くん、ミンク役の八巻貴紀くん、ミズキ役の岩城直弥くんは、ミュージカル『テニスの王子様』でも一緒だったメンバーなので心強いです。それと僕、演出の中屋敷法仁さんが代表を務める劇団「柿喰う客」の舞台が好きでよく観ていたので、今回ご一緒できて嬉しいです。

脳内クラッシュ演劇 DRAMAtical Murder エンタメステーションインタビュー

中屋敷さんの印象は?

いい意味で、すごく面白い方。そして稽古のスピードが速い!(苦笑)しかも、稽古を進めるなかで僕らには想像がつかないような斬新なアイデアをどんどん出してくださるので、間違いなく観る人を“脳内クラッシュ”させてくれると思います。

脳内クラッシュ演劇 DRAMAtical Murder エンタメステーションインタビュー

ところで、発表されているキャストの中には“蒼葉の祖母のタエさん”や“蒼葉のバイト先のジャンクショップの店長羽賀さん”がいませんが、どう表現するのでしょう? ストーリー的にも登場しないわけにはいかないのでは?

僕もそう思ったんですけど、中屋敷さんが“たしかに“そこ”にいるな“って思える演出を付けてくださっているので、違和感なく観ていただけると思います。ほかにも電脳世界の映像とシンクロさせた芝居など、稽古場では想像を膨らませながらつくっているシーンもあるので、早く劇場で映像に合わせて動きたいです。

脳内クラッシュ演劇 DRAMAtical Murder エンタメステーションインタビュー

蒼葉と自分との共通点や新たに気づいた魅力などはありますか?

自分で言うのはちょっと恥ずかしいんですけど、普段はお人好しなところとか楽観的なところは素の自分と近いかなと感じています。

特定のグループに所属せず、誰とも分け隔てなく友達になれる蒼葉は、永田さんとイメージが重なるような気がしました。

ありがとうございます。あと、蒼葉は自分から何か行動を起こすのではなく、事件に巻き込まれてしまうところにも、なんだか親近感を覚えますね。

脳内クラッシュ演劇 DRAMAtical Murder エンタメステーションインタビュー

永田さんが思う、蒼葉の見どころを教えていただけますか?

やっぱり二重人格になるときの変わり様は一番注目して見て欲しいところです。自分自身の中にはない要素なので、そこは日々研究しながら丁寧につくり上げていってます。

二重人格を演じるにあたって参考にしたドラマや映画はありますか?

特にないですね。原作で蒼葉は頭の痛みがスイッチになって人格が変わるので、そこは忘れないようにメリハリを付けて演じようと意識しています。

脳内クラッシュ演劇 DRAMAtical Murder エンタメステーションインタビュー

切り替わるポイントをちゃんと見せることが大事なんですね。

はい。ちゃんと切り替えをしないと、観ているお客様も“今、どっち?”ってなってしまうだろうし、演じている僕自身もわからなくなっちゃうので(苦笑)。でも“狂う”って普段は経験できないことなので、演じていてちょっと楽しいです(笑)。あと、どのルートでもひとりひとりと“愛し合っている”のも見どころなので、その恋模様も楽しんで欲しいと思います。

脳内クラッシュ演劇 DRAMAtical Murder エンタメステーションインタビュー

正直、役者が一番“脳内クラッシュ”されています(笑)

ビジュアルが発表されたときは、キャラクター再現率の高さに驚きました。原作ファンの方からも、大きな反響があったのでは?

そうですね。Twitterのトレンドにもなって、多くの方から注目されている舞台だなってあらためて実感しました。

ビジュアル撮影時の印象的なエピソードはありますか?

衣裳、ウイッグ、小道具……すべてが原作どおりで本当に感動しました。スタッフさんの指示に従って、設定資料のイラストと同じポーズで撮影していったんですけど、その中には身体がグギギギってなるような難しいポーズもあって、「イテテテ!」ってなりながらも顔は笑顔で頑張りました(笑)。やっぱり原作がある以上、そのイメージを忠実に再現することが作品に対する最大の敬意だと思うし、何よりスタッフさんたちの作品にかける熱意が伝わってきて“絶対に期待に応えたい!”って気合いも入りました。

脳内クラッシュ演劇 DRAMAtical Murder エンタメステーションインタビュー

初日の幕が開けるまで1ヵ月を切りましたが、実感は湧いてきましたか?

実感は……まだですね。とりあえず今日までに5ルートをひととおり通し終わったところなので、ここからさらに芝居の精度を上げて台詞に感情を乗せていって……でも、普通に考えたら約1ヵ月の稽古で1本の舞台をつくるわけですから、5ルートを完成させるためには1週間で1ルートつくるくらいのハイペースじゃないと間に合わないんですよね。だから必死にくらいついていかないと! 正直、役者が一番“脳内クラッシュ”されています(笑)。

うまいこと言った!(笑)

あはは(笑)。それと、僕は“ほぼ”ずっとステージ上にいることになりそうなんですけど、舞台袖にハケずに緊張状態が持続できるのは、逆にラッキーなのかなって前向きに考えています。

脳内クラッシュ演劇 DRAMAtical Murder エンタメステーションインタビュー

いや、運動量も多いし叫ぶ台詞も多いから、ノドへの負担が……。以前、やはりキャストがステージから一度も下がれないシチュエーションの舞台を観たことがあるんですけど、皆さんセットの見えないところにペットボトルを隠してこまめに給水してましたよ。「飲まないと口が渇いて台詞を噛む!」って。

それは大変! 僕、もともと水をそんなに飲むほうではないし、一幕と二幕の間の休憩で水分補給すれば大丈夫かなと思っていたけれど……(困)。通し稽古で様子を見ながらスタッフさんにペットボトルを隠せる場所をつくってもらえるか相談したいと思います(笑)。

脳内クラッシュ演劇 DRAMAtical Murder エンタメステーションインタビュー

5ルートもあると台詞も膨大だと思うのですが、混乱しませんか?

その点は登場人物ひとりひとりのキャラクターがちゃんと確立されているし、蒼葉との関係性も明確なので大丈夫だと思います。5ルート分の台本を合わせると、だいたい200ページくらいになるんですけど、それだけ覚えればいいだけ! ただの200ページです!(笑)という感じでポジティブにやっていきます。

さすがです。凡人にはどうやったら200ページも覚えられるのか理解できません!(笑)では最後に公演を楽しみにしている皆様にメッセージをお願いします。

“脳内クラッシュ演劇”ということで、今まで誰も観たことのないような、皆さんの脳内がクラッシュするような舞台をお届けできるように頑張ります。キャスト&スタッフ一同、演劇愛に溢れる方ばかりが集まっている熱いカンパニーなので、間違いなく面白くて、とんでもない作品になると確信しています! 今回の物語は原作ゲーム同様、物語が途中から分岐して5パターンが上演されます。すべてのルートを観ていただくことで散りばめられた伏線も回収できるし、各キャラクターの魅力もさらに深く知っていただけるものになっているので、大変だと思いますが、ぜひ5ルートすべてを観ていただけたら幸いです。誰よりも「DRAMAtical Murder」という作品を愛し、蒼葉を愛し、自分の120パーセント以上の力で挑む覚悟でいます。それでは皆様、劇場にてお待ちしております!

脳内クラッシュ演劇 DRAMAtical Murder エンタメステーションインタビュー

脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder」

2019年12月20日(金)~12月29日(日)品川プリンスホテル ステラボール

原作:Nitro+CHiRAL
演出:中屋敷法仁
脚本:内田裕基

出演:
蒼葉 役:永田聖一朗

紅雀 役:小波津亜廉
ノイズ 役:富園力也
ミンク 役:八巻貴紀
クリア 役:山縣悠己

ウイルス 役:富永勇也
トリップ 役:吉岡 佑
ミズキ 役:岩城直弥
悪島 役:守谷勇人

蓮役 / セイ 役:山﨑晶吾

砂塚健斗
棚橋麗音
脇 卓史
荒木浩介

主催:ネルケプランニング ニトロプラス

オフィシャルサイト
オフィシャルTwitter(@DMMd_engeki)

©脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder」製作委員会
©2012-2019 Nitroplus

永田聖一朗(ながた・せいいちろう)

1998年7月9日生まれ、静岡県出身。ミュージカル『テニスの王子様』(3rdシーズン / 菊丸英二 役)で舞台デビュー。舞台「銀河英雄伝説 Die Neue These」(ラインハルト・フォン・ミューゼル(ローエングラム)役)、斬劇『戦国BASARA』(徳川家康 役)をはじめ、近年の主な出演作品には、舞台『大正浪漫探偵譚-万華鏡への招待状-』、斬劇『戦国BASARA』天政奉還、『銀河英雄伝説 Die Neue These~第二章 それぞれの星~』、『西遊記~千変万化~』、『俺たちマジ校デストロイ』、『機動戦士ガンダム00 -破壊による再生-』などがある。12月30日には『明治座の変~麒麟にの・る~』にゲスト出演。2020年1月より主演舞台「タイムトラブルバルコニー」、4月より斬劇『戦国BASARA』への出演を控える。

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