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新作『チョコボの不思議なダンジョン』やり込み要素&アビリティ制作秘話に注目!

新作『チョコボの不思議なダンジョン』やり込み要素&アビリティ制作秘話に注目!

アビリティ秘話を本邦初公開!

今作では、前作『時忘れの迷宮』と同様にジョブ“忍者”が登場します。忍者が覚える攻撃用アビリティに“水柱(みずばしら)の術”があるのですが、実はこの術の名称は筆者(忍者増田)が発案者なんですよ。筆者は『エブリバディ!』のディレクター・前田明彦さんと個人的に知り合いでして、あるときに前田さんから「水を使った忍者の攻撃法で“○○の術”という名称を考えているんですが、○○に入るいい言葉はないですかね?」とご相談を受けたのです。それで“水柱”という名称を提案しました。ほかに、渦潮、大波、海神、激流、水剣、水神、水竜、水簾、濁流、瀑布、飛泉などいろいろな案を挙げたんですが、お互いに「水柱がいいですよね」と意見が一致し、採用していただきました。たったそれだけなのに前田さんはわざわざエンディングのスタッフロールに“忍者増田”の名前を入れてくれたので、ぜひ皆さんもクリアしたら確認してみてください。

▲忍者の使うアビリティ、水柱の術。正面3方向にいる敵を一気に攻撃できる

前田さんが筆者にそんな話を振ってくれたのは、発端となるエピソードがありました。もう4年もまえになりますが、筆者は前田さんに忍術における“遁法”について話をしたことがあります。ゲームで忍者が「火遁の術!」などと称して敵に攻撃しているシーンを見かけますが、基本的に遁法は攻撃術ではありません。遁法の“遁”は、“逃げる”という意味。火を利用して逃げるのが“火遁の術”であり、水を利用して逃げるのが“水遁の術”なんですね。
前田さんはこの話をずっと覚えていて、「今後、自分で忍者が登場するゲームを作る機会があったら、攻撃術に火遁の術や水遁の術という名称はつけるまい」と思っていたそうなのです。熱心な『チョコボの不思議なダンジョン』ファンなら、もう思い出しましたでしょうか? そう、前作『時忘れの迷宮』では、火遁の術や水遁の術という攻撃用アビリティがありました。それから12年後に『エブリバディ!』のディレクターとなった前田さんは、4年まえの筆者の話を採り入れ、アビリティの名称を変えてくださったというわけです。筆者に名称を相談したのはそういう経緯もあったからだと、発売後に種明かしされ、驚きました。
もちろん筆者は、遁法を攻撃術として扱っているゲームを否定するつもりはありません。そういうわかりやすい使いかたもゲームならではの魅力だと思っています(攻撃をしたあとに逃げているかもしれないし!)。あのとき、ただの忍者マニアのウンチクとして前田さんに知識をひけらかしただけなのですが、それをこんな大作にわざわざ採り入れてくださったとは、うれしいやら恐縮するやらです。これからも本シリーズの続編が登場し、忍者のアビリティとして水柱の術がずっと使われていくといいなぁと願う次第であります。

▲忍者のジョブは、5章の“ヴォルグの記憶”という試練のダンジョンをクリアしてから手に入る

『エブリバディ!』はやり込み要素が多く長く遊べる内容ながらも、バディシステム導入や主人公チョコボのキュートさなどにより、ビギナーでもプレイしやすい『不思議のダンジョン』シリーズという印象を受けました。チョコボが「キュキュキュ~」などしかしゃべらないのも、可愛らしいと同時にプレイヤーそれぞれの頭のなかに描いているイメージを邪魔しないのがイイですね。今まで『不思議のダンジョン』シリーズがシビアすぎて手が出なかったという人は、今作からプレイしてみてはいかがでしょうか? そしてエンディングでは、筆者の名前を確認してくださいね。

フォトギャラリー

■タイトル:チョコボの不思議なダンジョン エブリバディ!
■メーカー:スクウェア・エニックス
■対応ハード:PlayStation®4、Nintendo Switch™
■ジャンル:ダンジョンRPG
■対象年齢:全年齢
■発売日:発売中(2019年3月20日)
■価格:通常版(パッケージ版・ダウンロード版) 各4,800円+税


『チョコボの不思議なダンジョン エブリバディ!』オフィシャルサイト

©2007, 2019 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN: Toshiyuki Itahana

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