『仮面ライダー龍騎』・ライア役、そしてまさかの一文字隼人役にも大抜擢
そして、約3年後には『仮面ライダー龍騎』(2002年~)でのご出演がありますね。ウルトラマンの円谷プロ作品から、今度は東映作品ですが、これはライダーのオーディションを受けられたんですか?
高野 『龍騎』は、東映さんから役のオファーをいただいたんですよ。
あ、オファーだったんですか!
高野 自分の中では、(ウルトラマンと)別の特撮シリーズに出るって感覚がなかったので、すごく悩みました。「いや、コレ、やっていいのかな?」って葛藤があって、周りにもいっぱい相談しました。そうしてすごく悩んだんですけど、最終的には挑戦しよう、と。
占い師の手塚海之(=仮面ライダーライア)役ということで、そこも含め決まったうえでオファーがあったんですか?
高野 はい、そういう感じです。
登場は第13話からでしたけど。当時、現場に入って仲良くなった方とかはいましたか。
高野 須賀くん(須賀貴匡。城戸真司=仮面ライダー龍騎役)とは、役としても寄り添ってる感じだったので。朝、撮影所に一緒に行ったり、割と仲良くやってたイメージがあるんですけど。それ以外は、やっぱり同年代の子たちが戦ってるっていうイメージがあるので……ピリピリはしてましたよ。どこか、“お互い負けちゃいけない”というような雰囲気がありましたね。
須賀さん以外とは、劇中で対立関係でしたもんね。やっぱり役に入り込まなきゃいけないから、あんまり仲良くなりすぎても……っていうところはあるんですかね。監督さんとかからは言われてたんですか? 「お互い仲良くなるなよ!」みたいな。
高野 そういうのも多少あったと思います。たぶん、当時の特撮の現場はそういうのが強かったですね。今は、すごく仲いいじゃないですか。劇中では戦ってても、SNSとかでは一緒にイエーイ! みたいな。まあ、それも時代ですし、それはそれでいいと思うんですけど。ちょっと寂しいなというのはありますね。
なるほど……確かにSNSが発達してからは、演者さん同士のコミュニケーション手段というか…仲良く見せる感じはありますね。そして、次にお聞きしたいのが、2005年の映画『仮面ライダー THE FIRST』です。初代『仮面ライダー』を平成にリメイクするということで、僕自身もすごく衝撃を受けた作品でした。八誠さんは一文字隼人=仮面ライダー2号を演じられましたが、これも役はオファーがあったんですか?
高野 そうですね。
すごくクールな一文字隼人でしたよね。監督さんからは、「『THE FIRST』の一文字隼人はこんなだよ」っていう指導などはあったんですか。
高野 あんまりなかったですね。僕はもう、その時点で『龍騎』も合わせた今までの集大成を出そうと思ってたんですよ。そのうえで昭和っぽい空気感、普通に現代を歩いてたら「コイツ勘違いしてるな」というようなヒーロー感を出したいなと。白スーツの衣装も、「こうしたらいいんじゃないですか?」って。
提案したんですね! ということは、『THE FIRST』のあの一文字隼人の感じは、八誠さん自身が作り上げた部分があるということですね。このときの現場の空気感って覚えてらっしゃいますか?
高野 『THE FIRST』は、黄川田くん(黄川田将也。本郷猛=仮面ライダー1号役)がすごく純粋っていうか……今でいう草食系みたいな感じですかね? 守ってあげないといけない感じだったので(笑)。すごく仲良くできた気がするんですよね。劇中では、競ってる役ではあったんですけど。
へぇ~! そうだったんですね。
高野 あとは、みんなで楽しんでいいものを作ってるっていう。この『THE FIRST』っていうのも、当時やっぱり実験的だったんですよね。最近の『アマゾンズ』(注8)とかにつながるような世界観というか。
注8:『仮面ライダーアマゾンズ』。『仮面ライダーアマゾン』(1974年~1975年放送)を原典としたリブート作品で、2016年よりAmazonプライム・ビデオで配信をスタート。TV放送の仮面ライダーシリーズにはない強烈なホラー・バイオレンス描写を含んだ作品として話題を呼んだ。
そうですね。確かに衝撃的でしたし……。そんな『THE FIRST』から次作『THE NEXT』(2007年)に続きます。間隔が短かったですが、現場のイメージ的には連続してやっていたような感じですか?
高野 いや、しばらく空いた感じがしますね。ちょうど時代劇を撮ってたんですよ、NHKの『柳生十兵衛七番勝負』シリーズ。それであまりスケジュールが取れなくて、『THE NEXT』のときの出番は少なくなったんですけど。そんな中で、何かすごくツメ跡を残せるような役っていうのを模索して……(笑)。面白い現場だったなと思います。