黒選!メディアコンテンツ研究家・黒川文雄がテーマで選ぶ 3+1  vol. 53

Column

平成の家庭用ゲーム機・ハードウェアを振り返り未来を予測する 3+1選

平成の家庭用ゲーム機・ハードウェアを振り返り未来を予測する 3+1選

未来のハードの構想とは

現行のハードでゲーム市場をけん引しているのは「Nintendo Switch」でしょう。

「Nintendo Switch」

ハードのスペックは高いわけではありませんが、独自の遊びを提供して世界中のゲームファンからの高い支持を得ています。

また、スペック面で優れている「PlayStation4」や「Xbox One」などは、さらに上位互換の4k対応ハードまで発売をしています。

なかでも、「PlayStation4」の場合は、「PSVR」を発売して、次世代機の高精細表示能力によってHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を装着して視界いっぱいに広がるゲームワールドを体験する事が可能となっています。特に評価の高いソフトですと『バイオハザード7』で襲い掛かって来るゾンビや古い洋館を探索する恐ろしさが倍増します。

また、発売されて間もない『エースコンバット7』では、視界いっぱいに広がる大空を駆け巡り、実際に戦闘機に乗っているような疑似体験に感動したというユーザーまでいるそうです。

しかし、「VR」が一般家庭に普及するような爆発的ヒットを生んだソフトまでは登場していないようです。

そして、家庭用ゲーム機とやや競合関係になりつつあるのがPC向けゲームプラットホームの「Steam」です。ここ数年、ビックタイトルの発売は「PlayStation4」「Xbox One」「Steam」と3つのハード向けに発売されることが通常となっています。

平成の最後を飾る大きなムーブメントは、何と言っても「スマートフォンのゲーム・アプリ」市場でしょう。アップルのiPhone、グーグルのAndroidへのスマホ向けゲームは、「基本Play無料」で数多くの一般層を取り込みつつあります。スマホを持つなら何かゲーム・アプリをインストールするというのが常道です。

リズムゲーム、カードゲーム、育成ゲーム、パズルゲーム、など、携帯機で遊びやすいゲームがヒットしています。すでに『モンスターストライク』『Fate/Grand Order』『パズル&ドラゴンズ』『荒野行動』『フォートナイト』など、国内外のソフトメーカーが乱戦模様となっています。

4年前までは「スマホ市場が急伸!」と言われ、任天堂の「WiiU」が販売不振で、「これからはスマホ市場だ!」と経済アナリスト、ゲームライター、業界関係者が発言し、数多くの記事になっていましたが、2018年になると今度は「ヒット作が出ない!スマホ市場!」というような見出しの記事が目立つようになりました。
ゲーム・エンタテインメントに限らず永遠に続くものは無い、時代の流転、繰り返しという輪廻転生こそが歴史なのです。

果たして、「未来のハードは?」というと、「誰もその答えを知り得ない」という事になるでしょう。家庭用ゲームのハードウェアも携帯ゲーム・ハードウェアも携帯電話もスマートフォンも、30年の時間のなかでこれだけ姿カタチが様変わりして来ました。

恐らく次の30年先も、同じような事の繰り返しでしょう。ユーザーは常に刺激的な遊びを求めます。時代に合った娯楽を提供する事さえ出来れば、スペックやカタチなどは、特に問題では無いのかもしれません。

平成の30年間のなかで私が感じたのは、エンタテインメントのパーソナライズ…つまりひとりひとりに最適なコンテンツの提供が行われました。そして、それを促進したのは「個」の時代だからこそ求められた「コミュニケーション」だったのではないかと考えます。それこそがネット経由のSNSに代表される誰かと繋がっていたいこと、存在確認、承認欲求なのです。

それらがゲームというエンタテインメントに姿を変えたもの。それが平成のゲーム・エンタテインメントの総括だと考えています。

新元号と共に歩む、新たなゲーム・エンタテインメントの時代を楽しみ、紡がれて行く歴史を今後も見守って行きましょう。

それではよい週末をお過ごしください。SeeYou.

ACE COMBAT™ 7:SKIES UNKNOWN & © BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
© DigitalGlobe, Inc. All Rights Reserved.
All trademarks and copyrights associated with the manufacturers, aircraft, models, trade names, brands and visual images depicted in this game are the property of their respective owners, and used with such permissions.

文 / 黒川文雄

※記事中の一部画像・動画は、公式Youtubeおよび公式リリースから使用


著者プロフィール:黒川文雄(くろかわ・ふみお)

1960年、東京都生まれ。
音楽ビジネス、ギャガにて映画・映像ビジネス、セガ、デジキューブ、コナミDEにてゲームソフトビジネス、デックスエンタテインメント、NHN Japan(現LINE・NHN PlayArt)にてオンラインゲームコンテンツ、そしてブシロードにてカードゲームビジネスなどエンタテインメントビジネスとコンテンツの表と裏を知りつくすメディアコンテンツ研究家。コラム執筆家。アドバイザー・顧問。黒川メディアコンテンツ研究所・所長。株式会社ジェミニエンタテインメント代表。
黒川塾主宰。ゲームコンテンツ、映像コンテンツなどプロデュース作多数。
< 1 2 3 4
vol.52
vol.53
vol.54