休日は時間の使いかたが重要
ターン制の本作は、施設の建築のほか、錬金術士に調合してほしいアイテムを依頼したり、特定の素材の栽培を頼んだりしたあと、“お仕事開始”をすることで時間が進行。キャラクターたちは、平日の間に依頼を受けたアイテムを調合したり、素材の栽培と収穫を行ったりして休日を迎える。そして、休日での行動を終えると1ターンが経過するのだ。

▲ネルケの父からは課題が送られてくる。決められたターン数までに課題をクリアしなければ担当管理官を解任されてしまう。クリアするとまた新たな課題が来るので、街を運営しながら計画的にこなしていく必要がある
休日は、平日と異なり施設の建築や仕事の依頼はできない。その代わり、“訪問”で住人たちと交流して絆を深めることなどが可能。先述したように膨大なイベントが用意されており、ゲームの進行で自然発生するイベントもあれば、訪問でキャラクターたちの日常を覗くことができるイベントも数多くある。ホウキで空を飛ぶことを夢見るシャルロッテ(『シャリーのアトリエ ~黄昏の海の錬金術士~』)が、ホウキで空を飛ぶマリーに衝撃を受けたり、ハゲルなど複数の作品に登場するキャラクターについて別人なのかさまざまな憶測が飛んだりなどなど……。本作でないと実現できなかった、シリーズの垣根を越えたキャラクターたちの絡みは、過去のシリーズをプレイしてきたファンにとっては見ているだけで興奮が止まらない。

▲『ヴィオラートのアトリエ ~グラムナートの錬金術士2~』の主人公・ヴィオラート(ヴィオ)は、故郷の村に巨大なにんじん像を建ててしまうほどのにんじん好き。しかし、同じ錬金術士のフィリス(『フィリスのアトリエ ~不思議な旅の錬金術士~』)が野菜嫌いだと知り驚愕。何としてもにんじんを食べさせようと奮闘する
訪問で見ることができるイベントには、会話をしたキャラクターの経験値が上がるもの、友好度が上がるもの、新しい施設のアイディアをくれるもの、ネルケに要望をしてくるものなどがある。プレイヤーとしては、いろいろなキャラクター同士の会話を楽しんで、レベルや友好度を上げておきたいところだ。

▲各キャラクターは経験値が貯まりレベルが上がると、栽培地で生産できる量や1ターンに商店で販売できる数が増えるなど、さまざまなメリットが生まれる。また、友好度が上がると次の訪問イベントが発生する

▲キャラクターたちの要望は“まちの声”としてまとめられる。まちの声では、特定のアイテムを一定数以上、決められたターン数内に栽培・収穫するなど、じつにさまざまなお願いをされる。これを達成しなくても特にデメリットはないのだが、達成すると要望を出したキャラクターとの友好度が上がるほか、コール(ゲーム内通貨)などの報酬が得られる
ただし、休日は平日と違って行動によっては時間が経過する。訪問をすればするほど時間は経ち、ストーリーが進んで住民が増えると、とてもじゃないが一度の休日で全キャラクターのところに訪問することはできない。また、休日にはもうひとつ重要な行動がある。それが“調査”だ。調査では街周辺の平原や森におもむき、素材の採集が可能。なかには、調査先でしか手に入らない素材もあるので、この行動も重要になってくる。

▲調査中、キャラクターは自動で先へと進み素材を採集してくれる。また、調査中は走ることもでき、短時間で奥まで行くことが可能。その代わり、走っている間は素材の採集はできない

▲調査中はランダムで魔物と遭遇することも。戦闘についての詳細は次回紹介したい
調査は、一度行うと休日の残り時間をすべて使うことになるほか、調査中は少しずつ時間が経過。時間がくると調査の途中でも強制的に街に戻り、休日が終わってしまう。調査のまえに訪問をして時間が経過していると、なかなか調査ルートの最深部に行けないなんてことも。

▲調査できるポイント(調査ルート)は各調査地に複数あり、採れる素材や遭遇する魔物は調査ルートごとで異なる。最深部まで到達すると次の調査ルートに行けるようになるので、新たな素材調達のためにも“走る”などを駆使して、できるだけ一度の調査で最深部まで行きたいところ

▲各調査ルートで遭遇する敵も確認可能。敵のレベルがパーティーのレベルよりも高ければ、直前の調査ルートでレベル上げをするのもひとつの手だ
このように平日、休日といったこの作品ならではの要素に加え、限られた時間のなかでどのような行動を行うかという、『アトリエ』シリーズではお馴染みの要素もうまく盛り込まれている。各ターンの休日ごとにたくさんの訪問をしてキャラクターとの会話を楽しみつつ絆を深めるか、新たな素材を求めて調査を重点的に行うか、プレイヤーの思考と経営手腕が問われるというわけだ。

▲平日が終わると、休日に入るまえに収支や街の状態についての詳細な報告が行われる。これを参考にしつつ、休日や次の平日に何をしようか計画を立てるのがいいだろう

▲調査には過去シリーズの一部の錬金術士も連れていくことが可能。錬金術士たちは戦闘で大活躍してくれる
今回は本作の大まかな流れと魅力について紹介したが、素材の採集に調合といった従来の要素に加え、新たに小さな村から大きな街への発展という大きな要素が加わったことで、『アトリエ』シリーズは新機軸を開拓できたのではないかと筆者は感じた。街づくりに重点を置いているため、調合など今までのメインコンテンツとしていた部分は簡略化されているが、『アトリエ』シリーズならではの要素をうまく融合し、従来のファンも楽しめる。また、手軽にプレイできるという意味では、シリーズ初心者にもうってつけの作品と言えるだろう。歴代の主要キャラクターたちを本作で一気に知ることができるので、気になるキャラクターが活躍する過去作をプレイすればよりシリーズの魅力にハマるはずだ。
次回は、街の発展やグランツヴァイトの樹を調査するうえで重要になってくる“研究”の要素、調査中に出くわす敵との戦闘など、本作についてより掘り下げていこうと思う。
フォトギャラリー
※掲載されている画面写真の一部には、PlayStation®4で開発中のものも含まれます
■タイトル:ネルケと伝説の錬金術士たち ~新たな大地のアトリエ~
■メーカー:コーエーテクモゲームス
■対応ハード:PlayStation®4、PlayStation®Vita、Nintendo Switch™
■ジャンル:街づくり×RPG
■発売日:発売中(2019年1月31日)
■価格:オフィシャルサイトをご確認ください
『ネルケと伝説の錬金術士たち ~新たな大地のアトリエ~』オフィシャルサイト
©2019 コーエーテクモゲームス All rights reserved.








