
オリンピックを翌年に控えた2019年に、イノシシが如く“前のめり”になれるスポーツトピックスにスポットをあてる当コラム。今回のトピックスは、“猪突猛進系”新スポーツ。日本ではまだあまり知られていないものの、刺激的で革新的な新スポーツをご紹介する。競技人口が少ないゆえ、将来の日本代表を目指せてしまうかも⁉
文 / 山下貴將
ヘディス

ドイツ生まれの新感覚スポーツ・ヘディス。卓球台を挟みヘディングのみでボールを打ち合う、“ヘディング版卓球”のようなスポーツだ。
日本ではまだ知名度が高くないが、本場ドイツでは複数の大学で体育の授業プログラムに組み込まれるなど、教育の場でも採用。ブンデスリーガのチームが練習にヘディスを取り入れていることでも知られている。
大まかなルールも卓球と同じなので、日本人にとっては比較的始めやすいスポーツだと言えるだろう。全国でも導入を開始している施設が増えてきているので、ぜひとも体験してみてほしい。
パルクール
元々はフランスの軍事訓練がもとになっている、走る・跳ぶ・登るという移動行動を中心としたダイナミックなスポーツがパルクールだ。
忍者パルクール2018in金沢にお越しいただきました皆様、ありがとうございました!最高の2日間をお楽しみいただけましたでしょうか?忍者スピードラン優勝は榊原優選手、忍者フリースタイル優勝はCorky選手となりました!次年度開催をお楽しみに! #忍者パルクール #ninjaparkour pic.twitter.com/yfwP0ZLg3k
— 日本パルクール協会 広報部 (@JPN_PK) May 5, 2018
様々な障害物がある場所を、道具など一切使わずに自らの身体ひとつでくぐり抜けるその様は、別名“フリーランニング”とも言われる。
競技としてのパルクールは、スタートからゴールまでのタイムを競う「スピードラン」、アクロバティックな自由演技で得点を競う「フリースタイル」、1つ1つの基本動作を競う「スキル」、障害物が設置されたエリアにて触れるまでの時間を競う「タグ」の4種目がある。
周囲の環境を活かして行うスポーツなので、決められた障害物がなくとも楽しめるのがパルクールの特徴。動画では街中でアクロバティックなプレイを披露しているが、素人が行うのはもちろん危険なので注意が必要だ。まずは、岩場や森林など自然が生んだナチュラルな障害物を相手に、無理のない範囲で楽しんでみてほしい。
スラックライン
5cmほどの細いベルトを用いて行うスラックライン。元々は、綱渡りのような形で歩いた距離を競う「ロングライン」や、綱を設置する場所の高さを競う「ハイライン」といった種目が一般的だったが、現在ではベルト状でアクロバティックな演技を行う「トリックライン」も広く行れるようになった。
細いベルトの上を、自由自在に飛び回る様はトランポリンさながら。あまり馴染みがないかもしれないが、世界ランキング上位には数多くの日本人選手がランクインするなど、意外にも日本はスラックライン大国でもあるのだ。
非常に難易度の高い大人向けのスポーツに見えるかもしれないが、プレイヤーの年齢層は幅広く、日本では子ども達がプレイすることも少なくはないのだとか。ぜひ挑戦してみよう。
ガッツ
フライングディスク(フリスビー)を用いて行う競技の中で、最もアドレナリンが出るであろうエクストリームな種目、ガッツ。
チームは5人編成。ディフェンスとオフェンスの2チームに分かれて競技は行われる。オフェンス側の選手は、14m離れた相手チームの選手めがけてディスクをスロー。ディフェンス側の選手は身体の2ヵ所に同時に触れることなく、片手でキャッチすることを目指す。見事キャッチできればディフェンスチームにポイント、ミスすればオフェンスチームにポイントが入るルールとなっている。
一般的にフライングディスク(フリスビー)を楽しむ際は、キャッチしやすく投げるものだが、ガッツの場合はいかにキャッチさせないかを考えてスローを行う必要がある。そのため、最もオーソドックスな「バックハンドスロー」の他、ガッツ特有の変化球的な投げ方「ピンチスロー」などあらゆるスローイングテクニックを駆使しなくてはならないのだ。
特別な用具は必要なく、ある程度面積のある敷地であれば屋内外問わずプレイ可能なガッツ。フライングディスク(フリスビー)を使用した新たな楽しみ方の1つとして、楽しんでみてはいかがだろうか。