山田たえ役を演じていたのはあのベテラン声優!
第3話「DEAD OR LIVE SAGA」はゲリラライブのお話。リーダーを決め、これまで決まっていなかったグループ名が、山田たえのくしゃみから「フランシュシュ」に決定する。いろんな意味で、かわいいんだか何だかよくわからない名前だが、このあたりの小ネタの挟み方、手数がハンパない。特に、さくらが自分の迷いを乗り越え、ゾンビでも頑張ったら輝けるから練習しよう!と宣言するシーンでは、なぜかセリフの途中でゆうぎりに平手打ちを喰らい、ゾンビだって頑張れば、諦めなければできる!とセリフとBGMを取られるという意味不明のネタ。もはやコントだと爆笑してしまった。ここの本渡さんの演技は素晴らしかった。
その後、何となくやる気が出てきた5人と、まだゾンビがアイドルをすることへの迷いが抜けない愛と純子の元アイドル2人の間に溝ができたままゲリラライブに突入。練習不足のせいでミスをしてしまったところに、2人が助ける展開で、再びライブをする喜びを感じて終わる。愛を演じる種田梨沙は、以前から昭和のアイドルっぽい歌い方をする方だと思っていたので、役柄的には平成のアイドルが種田さんというのが意外だったという個人的な感想はあるが、ライブシーンがCGになったり、山田たえの声優が、やっと???から三石琴乃(『美少女戦士セーラームーン』月野うさぎ役、『新世紀エヴァンゲリオン』葛城ミサト役などを担当するベテラン声優)になっていたり、ここからあらたに始まるという回だった。それにしても挿入歌「目覚めRETURNER」もエンディングテーマ「光へ」もやたらと感動的だった。あと三石さんにこれをやらせたら普通にダメでしょう……(笑)。
第4話「ウォーミング・デッド SAGA」は営業の話。久中製薬の元ネタであろう会社を調べたら、佐賀県鳥栖市に本社を置く会社だったので、地方を意識したアニメらしさが出てきた。ここでは思いきり湿布をアピールしたり、フランシュシュのチームワークも出てきて、ライブは大成功。だが、まだまだ時間が残っているということで、おそらく史上初であろうゾンビの温泉回が実現。「ゾンビやけん吸収がはえーんだ!」という何だかよくわからない名言も生まれつつ、最後はホテルがウォーキング・デッド化ならぬ、ウォーミング・デッド化(?)する……温泉だけに。ゾンビムービーっぽいんだけどドリフ感のある爆笑コントになって終了した4話。どこまでも笑いへの追究に余念がない作品だと実感した。
ご当地ネタで笑いを取る!
第5話「君の心にナイスバード SAGA」では、“ドライブイン鳥”という、ご当地の有名店とのコラボが実現。だが、この作品の魅力は、笑いでも何でも予想を超えてくるというところ。実際に“ドライブイン鳥”の社長を出演させてしまう発想には笑うしかなかった。ご当地CM撮影では、三石琴乃の渾身の「コケコッコー!」が聴けるだけで見る価値があっただろう。
Bパートは、パリジェンヌならぬサガジェンヌになるために、佐賀のご当地イベント“ガタリンピック”(※日本一干満の差が大きい広大な有明海の干潟を利用した、干潟の上で行う運動会が鹿島ガタリンピック)に出場。リリィが「普通に誰でも出場できる」「リリィやりたくな~い」と言っていたが、その声優の田中美海が実際に出場して、ガタチャリで実際に2位で賞を獲得していたことがネットで話題になっていたのも面白い(※河瀬、衣川も出場したガタリンピックの模様はBlu-ray2巻の特典映像に収録)。
第6話「だってセンチメンタルSAGA」は、チェキ会という最近のアイドル文化に馴染むことができない昭和のアイドルの紺野純子と、それを時代遅れと言う平成のアイドルの水野愛が大喧嘩をしてしまう話。ここにきて初めてのシリアス回。そしてステージ上で雷に打たれて死んだという水野愛の壮絶な過去も明らかになるのだが、何かあると思わせておいて、ただただ普通にシリアス回だったことが逆に新鮮だった。その流れから、突然決まったサガロック出演の話が、第7話の「けれどゾンビメンタル SAGA」。まだふたりのケンカは続いていて、純子は2週間立てこもりを実行し(昭和か!)、頭からきのこを生やしている(ゾンビだから)。何となく帰ってきた感のあるアバン。
水野愛は、自身の過去を乗り越えるために練習に打ち込み、そして巽は純子に愛の過去を教え、彼女もまたサガロックに出演を決意する。ここでも純子が巽の車に轢かれるという1話冒頭のセルフオマージュを入れたり、感動ネタに小ネタを投入しまくるブレなさを発揮。だが、笑いを挟みつつもサガロックでは、雷がセットに落下するなか、ゾンビだから死なないという利点を生かしてライブを強行し、伝説となる。
第8話「GOGO ネバーランド SAGA」はリリィ回。実は〇〇だったことが判明したり、死因が若干ギャグだったりするが、かなり直球の感動回だ。家族話ではよくある内容ではあるのだが、それを当たり前に感動させるというのは実は難しい。そんなときに、やはり大きな力になるのが歌だ。8話ではこの作品の強みのひとつである歌の力を最大限活かし、しかもそれを田中美海がリリィとしてセンターで歌うことで、より感動が強化されたような気がした。
勢いで突っ走っているように見えて、歌や演技、アニメーションの脚本や構成、そして演出までこだわり抜かれている。すべてにおいて本気だった作品『ゾンビランドサガ』。ダークホースなんてとんでもないというレベルのクオリティに圧倒されたというのが正直な感想だ。ギャグが本気なだけに、感動的な話とのギャップにやられてしまう。きっと今後も、それぞれのキャラクターの過去をフィーチャーしつつ、きっと過去を思い出してない源さくらが最後の山になっていくのだろう。だが小ネタは惜しみなく投入し“緊張と緩和”で、視聴者を満足させ続けるはずだ。
ちなみにギャグに関しては、本文中に細かく書きたかったが、あえて書かないでおいた。ただ、宮野さんも面白いけど、吉野さんも面白い!ということだけは伝えておきたい。……今後出てくるかはわからないけど。そんなわけで、脈がなくても夢を叶えるために必死な少女たちを見て何を思うのか。生きている自分たちは日々全力で生きているのだろうかとふと考えてしまう。そんな『ゾンビランドサガ』! 必見だ。
オリジナルTVアニメ『ゾンビランドサガ』

AbemaTV:毎週木曜日23:30~
AT-X:毎週木曜23:30~
TOKYO MX:毎週木曜日24:00~
サンテレビ:毎週木曜日24:00~
BS11:毎週木曜日24:30~
サガテレビ:毎週金曜日25:25~
TVQ九州放送:毎週金曜日26:58~
リピート放送
Abema TV:毎週金曜日25:30~ほか
AT-X:毎週土曜日15:30~、毎週日曜日22:30~、毎週水曜日7:30~
※放送日時は予告なく変更になる場合があります。
【スタッフ】
原作:広報広聴課ゾンビ係
監督:境宗久(劇場版『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』)
シリーズ構成:村越繁(アニメ『シドニアの騎士』)
キャラクターデザイン:深川可純(アニメ『アイドリッシュセブン』)
美術監督:小倉一男
撮影監督:柳田貴志
色彩設計:佐々木梓
編集:後藤正浩
音楽:高梨康治
音楽制作:エイベックス・ピクチャーズ
音響制作:dugout
アニメーション制作:MAPPA
オープニングテーマ:「徒花ネクロマンシー」
エンディングテーマ:「光へ」
アーティスト:フランシュシュ
【キャスト】
巽 幸太郎:宮野真守
源 さくら:本渡 楓
二階堂サキ:田野アサミ
水野 愛:種田梨沙
紺野 純子:河瀬茉希
ゆうぎり:衣川里佳
星川 リリィ:田中美海
山田 たえ:三石琴乃
警察官A:吉野裕行
ロメロ::高戸靖広
リリース情報
Blu-ray
「ゾンビランドサガ SAGA.1」
2018年12月21日発売
品番:EYXA-12123/B
価格:¥14,000+税
収録内容:第1話~第4話
特典映像:佐賀県キャンペーン
さが維新まつりトークショー&ヘッドバンキング映像
バルーンフェスタトークショー&上空30mヒット祈願絶叫映像
永続特典:特典CD(目覚めRETURNER、ようこそ佐賀へ、DEAD or RAP!!!、サガ・アーケードラップ、アツクナレ)
初回特典:「ゾンビランドサガ」スペシャルライブイベントチケット優先販売申込券
「ゾンビランドサガ SAGA.2」
2019年2月22日発売
品番:EYXA-12124/B
価格:¥14,000+税
収録内容:第5話~第8話+特典映像(チャレンジランドサガ)
永続特典:特典CD(ゾンビィソング2曲収録予定)
「ゾンビランドサガ SAGA.3」
2019年4月26日発売
品番:EYXA-12125
価格:¥14,000+税
収録内容:第9話~第12話+特典映像(チャレンジランドサガ)
永続特典:特典CD(ゾンビィソング2曲収録予定)
©ゾンビランドサガ製作委員会