中世ファンタジーや版権モノとの調和
ドラゴン退治が目的の『ザ・キングオブドラゴンズ』(1991年)と『ナイツ オブ ザ ラウンド』(1992年)は、それぞれ中世ファンタジーの世界を表現。拳で殴ることを主体としていた『ファイナルファイト』とは対象的に、この2作は剣や盾を用いていることから、掴み投げの代わりに防御という要素が採用されている。また、中世ファンタジーを世界設定にしていることもあってか、敵を倒して経験値を獲得し、レベルアップするというRPG的な要素もシステムに組み込んでいるのが特徴的だ。

▲『ザ・キングオブドラゴンズ』には戦士、聖職者、魔術師、エルフ、ドワーフの5キャラクターが用意されている
プレイするキャラクターをステージクリアごとに切り替えることが可能だ。一貫して同じキャラクターを使い続けるも良し、適度に使い分けるも良しと、プレイヤーに攻略方針を委ねている自由度の高さもアクセントとなっている。ステージ数は全部で16だが、ボスとの対峙をメインの構成として占めており、1ステージあたりの平均クリア時間は約3分というテンポの良さから、1コインクリアで時間を潰す上級プレイヤーも多かった。

▲『アーサー王物語』にインスパイアされた『ナイツ オブ ザ ラウンド』には、剣士のアーサーとランスロット、格闘家のバーシバルが登場
一定以上のレベルアップをした際は服装も変化するので、強化が視覚でもわかる仕組みになっている。攻撃力の高い“大振り”は大ダメージを与えることができるぶん、モーションの隙もあるため、確実に決められるチャンスを伺いたい。
マンガやアニメを原作にしたゲームタイトルはいくつかあるが、カプコンも例外なく着手している。本宮ひろ志が『週刊少年ジャンプ』にて連載していた『天地を喰らう』も、これまでに2度のアーケードゲーム化を果たしており、『カプコン ベルトアクション コレクション』には、1992年にリリースされた『天地を喰らうII 赤壁の戦い』が収録されている。前作『天地を喰らう』(1989年)は全編にわたって乗馬での移動をメインとし、強制スクロールでステージ移行する場面も多かったが、『天地を喰らうII 赤壁の戦い』はベルトスクロールアクションのシステムに一新されている。
マンガ・アニメの版権を用いたゲームは、ファミリーコンピュータで“キャラクターの人気度に頼っただけ”の粗悪ソフトが氾濫したことから、”キャラゲー“と揶揄されることも少なくない。しかし『天地を喰らうII 赤壁の戦い』の場合は、版権モノであるという取っつきやすさもさることながら、原作のイメージや世界設定をゲーム中にしっかりと落とし込んでいる。そのため、パッと見ただけでも「よく知らないけど面白そう」と、プレイ意欲を掻き立てるには十分な要素が詰め込まれており、初級者も上級者も満足できるほどよい難易度も相まって、アーケードゲーマーにも広く歓迎された。今でも1990年代のビデオゲームを設置しているゲームセンターでは、このタイトルを現役で稼動しているところが多いのもその証左だろう。

▲『ザ・キングオブドラゴンズ』と同じく、攻撃方法が異なる5名のキャラクターから選択可能。扱いやすい関羽で操作感覚に慣れつつ、いろいろなキャラクターを使いこなせるように攻略していくのも楽しみかたのひとつだ

▲合間にはこうしたデモシーンも挿入され、作品やキャラクターへの感情移入がしやすい工夫がなされている

▲ラスボスとして君臨するのは、『三国志』をモチーフにしたマンガやゲームでも桁外れの武勇として描かれることの多い呂布。『天地を喰らうII 赤壁の戦い』でも、圧倒的な体力の多さと攻撃力の高さを誇っている













